1ドル100円切りを臨む為替市場
日銀がマイナス金利政策を導入して16日でちょうど半年がすぎた。円安に導きたい日銀の意図とは裏腹に、円相場はこの日、一時1ドル=100円の節目を突破した。
意図せぬ円高 99円台 マイナス金利導入半年 日銀、遠のく「物価2%」 :日本経済新聞
果たして庶民にはどんな影響があるのか?
ガソリン代が安くなる
資源エネルギー庁が17日発表したレギュラーガソリンの店頭価格(15日時点)は、全国平均で1リットル当たり121.7円となり、前週から0.3円値下がりした。
ガソリン価格、7週連続下げ=全国平均121.7円:時事ドットコム
原油価格下落と円高の進行で調達コストが低下したことが反映された。値下がりは7週連続。
ガソリン価格、7週連続下げ=全国平均121.7円:時事ドットコム
物価は全般的に下がりそう
足もとでは原油価格の大幅下落や円高の進展を受けて輸入物価は大幅に下落しており、川上から川下への価格転嫁が進むことにより、消費者物価の下押し圧力が強まる可能性がある。
円高で企業収益や物価はどのくらい下がる? | 市場観測 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ファーストリテイリングが2日発表したカジュアル衣料品店ユニクロの7月の国内既存店売上高は、前年同月に比べ18.1%増えた。
ユニクロの7月、値下げ後初の客数増 :日本経済新聞
気温が高く推移した月前半に実施した夏物セールが好調で、客数も8.1%増と6カ月ぶりに増えた。客数が前年同月の実績を超えたのは2月の実質値下げ後初めてになる。
ユニクロの7月、値下げ後初の客数増 :日本経済新聞
グッチやカルティエといった海外の高級ブランドは、8月に入り相次いで商品を値下げしている。円高の進行に伴い、国内で購入する場合の割高感を避けるため、国内外の価格差を是正するのが狙い。
グッチ、カルティエ…買うなら今か 円高進行で海外ブランド相次ぐ値下げ – 経済・マネー – ZAKZAK
イタリアの有名ファッションブランドであるグッチは、10日から財布など革製品の一部を平均約9%値下げした。
グッチ、カルティエ…買うなら今か 円高進行で海外ブランド相次ぐ値下げ – 経済・マネー – ZAKZAK
スイスの高級時計メーカーのIWCは22日から、主力シリーズを中心に約8%の値下げに踏み切る。
グッチ、カルティエ…買うなら今か 円高進行で海外ブランド相次ぐ値下げ – 経済・マネー – ZAKZAK
https://matome.naver.jp/odai/2147187357551960901/2147187721254869603
日本経済新聞社は2016年上期(1~6月)の日経MJヒット商品番付をまとめた。円高・株安基調で景気はさえず、消費者は再び低価格志向を強めている。値段に見合う価値があると判断した商品やお得なサービスに人気が集まった。
安値再び脚光 16年上期ヒット商品番付 :日本経済新聞
海外旅行がお得に!
JTBの広報担当者は「円高傾向が続けば、国内旅行から海外へと目を向ける人が増えるかもしれない」と話す。
円高、海外旅行値下げ期待…英国EU離脱問題 : 大手小町 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
現地で買い物したりオプショナルツアーを利用したりすれば、代金は外貨払いのため、お得になる可能性がある。
円高、海外旅行値下げ期待…英国EU離脱問題 : 大手小町 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
しかしデメリットも目立ち始めてきた
外国人観光客増加にはブレーキ?
要件が緩和されてわずか半年後の2015年半ばからは、円高が進む一方で人民元が下落したのにつれて、訪日客数の伸び率は低下。2016年3月にはピークのほぼ半分に減速している。
円高が進んでも訪日観光客に期待できるのか | レジャー・観光・ホテル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
2016年12月期の業績見通しについて、売上高は従来予想の1000億円から、営業利益と経常利益は同70億円から大幅に下方修正した。中国人をはじめとした外国人観光客の「爆買い」が減速し、平均購買単価が大きく落ち込んだことが響いた。
〔決算〕ラオックス、通期予想を大幅下方修正=6月中間は赤字に-「爆買い」減速で:時事ドットコム
輸出関係企業にとっては打撃
一方で円高は輸出品の価格を高くしてしまうため、世界的に見ると競争力を失います。日本製品が売れなくなり、輸出産業で支えられている日本経済がダメージを受けるというわけです。
円高と円安を”しっかり”と理解する – 外貨預金ナビ
7月貿易統計では輸出が大幅に落ち込み、7─9月期の景気の足を引っ張る展開が予想される。数量ベースの伸び悩みが生産計画に影響、円高に伴う金額ベースの落ち込みが企業収益低下と設備投資マインドの冷え込みにつながる可能性が高いためだ。
焦点:7月輸出大幅減、円高と輸出環境停滞 外需は2四半期悪化の公算| ロイター
この状況は当面続きそう
米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、政策金利を据え置くとともに、今後数年間の利上げ見通しを下方修正した。
FRB金融政策、現状維持で利上げ見通し下方修正 – WSJ
経済成長がいつまでも加速せずインフレ率が低いため、FRBはどの程度の早さで利上げが可能かを考え直さざるを得なくなったようだ。
FRB金融政策、現状維持で利上げ見通し下方修正 – WSJ
欧州中央銀行(ECB)は、英国の欧州連合(EU)離脱決定から初めてとなる21日の理事会で、国債などを買い取る量的金融緩和について、現状通り、毎月800億ユーロの資産を買い入れる方針を示した。
FRB金融政策、現状維持で利上げ見通し下方修正 – WSJ
ドラギECB総裁の会見では、「必要とあれば責務においてすべての手段を活用する」との見解が表明されたが、早期追加緩和への期待はやや後退しており、ユーロ・円は116円台前半で下げ渋る可能性がある。
今日の為替市場ポイント:◆ユーロ編◆欧州中央銀行(ECB)の金融政策は予想通りの現状維持 | 為替 – 株探ニュース