5回の大量絶滅
大量絶滅(たいりょうぜつめつ)とは、ある時期に多種類の生物が同時に絶滅すること。大絶滅(だいぜつめつ)ともよばれる。顕生代において起こった、特に規模の大きな5回の絶滅イベントをまとめて、ビッグファイブと呼ぶことがある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%87%8F%E7%B5%B6%E6%BB%85
第一回:オルドビス紀の絶滅
ビッグファイブ第1回目の大量絶滅は古生代のオルドビス紀に起きました。氷河期による海退や超新星爆発によるガンマ線バーストなど、異常な自然現象がオルドビス紀の海を襲います。
オルドビス紀の大量絶滅はビッグファイブの中で2番目に規模が大きく、
生物種のおよそ85パーセントが絶滅したといわれています。オルドビス紀ではまだ陸上生物は生息しておらず、地球は海洋生物の楽園だったと考えられていますが、 このときの大量絶滅で筆石、三葉虫、サンゴなどをはじめとする多くの海洋生物は絶滅してしまいました。
こうして「命の海」は一変「死の海」に姿を変えてしまったのです。
▼オルドビス紀の絶滅理由
オルドビス紀の大量絶滅の原因のひとつとして海退が挙げられます。
海洋生物の楽園だったこの時代、海が干上がり、地球規模で水面が下がることは生態系へ大きな影響を意味しました。
氷河期が訪れ、大陸に氷河が形成されたことが海退の原因と考えられています。
また、ガンマ線バーストもその原因として有力視されています。
ガンマ線バーストとは、大質量の恒星が超新星爆発を起こすことにより、放射線であるガンマ線が閃光のように発せられる天体現象です。
ガンマバーストって・・・今起こったらどうなるのでしょう?人間の力で防げるものでもないですしね
第二回:デボン紀の大量絶滅
デボン紀の大量絶滅は生物種の82%が姿を消す規模の大きいものでした。
デボン紀では板皮類や甲冑魚などの大型の魚類が繁栄していましたが、そのほとんどが絶滅してしまいました。
また、淡水域よりも海水域での絶滅の規模が多いのが特徴です。
豊かな海を持ち『魚の時代』と呼ばれるデボン紀。
どうして大量絶滅は起こったのでしょうか?
▼デボン紀の絶滅理由
デボン紀の大量絶滅の原因は激しい環境変化だったといわれています。
デボン紀には氷河形成による海退、森林が増え温室ガスが減ることによる寒冷化、乾燥化や低酸素化などの大きな環境変化が8~10回起こっていたことがわかっています。
また、スウェーデンにある直径50kmのシヤン・クレーターはこの時代にできたものとされており、この巨大隕石の衝突が生き残ったデボン紀の生物たちに絶望的な環境変化をもたらしたと考えられています。
隕石、ですか・・・やはりこれも人類の力ではどうにもなりませんね・・・
第三回:ペルム紀の大量絶滅
ペルム紀の大量絶滅は地球史上最大のものでした。
生物種のおよそ95%が姿を消したというのですからその規模は想像を絶します。
古生代にもっとも繁栄を極めた生物のひとつ三葉虫もここで完全に絶滅してしまいました。
ペルム紀の大量絶滅は、生き残った生物があまりに少ないため生物界での境界線とされP-T境界と呼ばれています。ちなみにもっとも有名な恐竜の絶滅もK-T境界と呼ばれていますが、このP-T境界に比べれば規模の小さいものです。
史上最大規模のペルム紀大量絶滅はなぜ起きてしまったのでしょうか?
▼ペルム紀の絶滅P-T境界
一般に古生代の陸上生物は両生類や単弓類、中生代は恐竜に代表される爬虫類の時代と言われている。P-T境界では、この交代の原因となった大量絶滅事件が起こった。ペルム紀末に海中に住んでいた海生無脊椎動物は種レベルでの絶滅率は90%以上[3]、82%の属、半分の科が消滅したと見積もられている[4]。この中には三葉虫・古生代型サンゴ・フズリナなど古生代に幅広く生息していた生物種が含まれる[5]。脊椎動物では82%の科が絶滅した[6]。また昆虫・植物などの陸上生物もたくさんの種類が絶滅した。絶滅した生物種は恐竜の絶滅で有名なK-T境界よりはるかに多く、カンブリア紀以降で最大規模の絶滅であった[7]。大絶滅の原因については種々の仮説が提出されているが、いまのところ地質学者の大半が同意するような明確な説は無い。
9割の生物が絶滅のした原因が、、、明確な理由は不明なんて
▼滅亡理由の一説 スーパーアノキシア
スーパーアノキシア(Superanoxia:超酸素欠乏事件)とは、P-T境界で起こった大規模な海洋無酸素事変である。世界の各所に産出する当時の海洋起源の堆積岩(泥岩やチャートなど)の研究から、約2億5,100万年前の前後約2,000万年にわたって海洋が酸素欠乏状態にあったことが判明している。地球史上では約100万年程度の酸素欠乏事件は何回か発生しているが、全海洋規模かつ約2,000万年という長期間にわたる酸素欠乏が起こったのはP-T境界のみであった。スーパーアノキシアはP-T境界の前段階のガダルピアン末の大絶滅と同じ時期の2億6000万年前に始まり[50]、最盛期はP-T境界に一致している。最盛期にはその前後の地層にふんだんに見られる放散虫の化石が全く消滅しており、大洋の表層でも大量絶滅が起こっていたと考えられる[51]。P-T境界における酸素欠乏については、「大絶滅により光合成を行う生物が極度に減少した結果、海洋中の酸素が減少した」という考え方と、「何らかの原因で海洋が低酸素化した結果、呼吸できなくなった生物が大量に死滅した」という二通りの解釈がなされている。
第四回:三畳紀の大量絶滅
三畳紀の大量絶滅では地球上の生物のおよそ76%が姿を消してしまいました。
海ではアンモナイトや魚竜、陸では単弓類の多くが死に絶えました。
恐竜の中で乾燥に強いタイプの種は生き残りますが、多くの大型爬虫類は絶滅してしまったと考えられます。
この大量絶滅を生き残った恐竜たちは空席になった生物的地位を求めてその後急激に進化することになります。
▼三畳紀の絶滅理由
原因は再びの火山活動!?
ペルム紀の大量絶滅によって幕を開けた三畳紀ですが、終わりを迎えることになった原因もまた、ペルム紀と同じ火山活動と低酸素化でした。
活性化した火山は次々と溶岩を噴出し、大地を焼き尽くしながら生き物たちの住処を奪います。二酸化炭素の増加による温室効果で気温が上昇し環境に激しい変化をもたらしました。
第五回:白亜紀大量絶滅
これはもっとも有名な絶滅ですね。恐竜たちの時代がおわりをむかえることとなりました
この大量絶滅では全ての生物種のおよそ70%が死に絶えることになります。
地上では哺乳類、爬虫類、鳥類の多くが絶滅し、海洋でもほぼ全ての水棲爬虫類が姿を消しました。
シルル紀から長くにわたって生き残ってきたアンモナイトもこのとき全て絶滅してしまいました。
そして、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と大繁栄を誇った恐竜たちも完全に地球上から姿を消すことになります。
K-T境界と呼ばれるこの大絶滅を生き抜いた哺乳類はやがて進化し、恐竜に代わり地球を支配することになりますが、 この白亜紀の大量絶滅がなければ高度な文明を築いたのは我々人類ではなく、恐竜たちだったに違いありません。
▼K-T境界
中生代は大型爬虫類の全盛時代であった。特に恐竜は三畳紀末から白亜紀の最後にかけて、主要な生物として地上に君臨した。翼竜は三畳紀末に空中に進出し白亜紀前期終盤まで繁栄し、その後数を減らしつつあった。海中では三畳紀以来の魚竜はK-T境界事件の前には既に絶滅していたが、首長竜や大型の海トカゲ(モササウルス類)などは白亜紀の最終段階まで生存していた。K-T境界を境にして、これらの大型爬虫類の全てが絶滅した。生き残ったのは、爬虫類の系統では比較的小型のカメ、ヘビ、トカゲ及びワニなどに限られた。恐竜直系の子孫である鳥類も古鳥類(英語版)がことごとく絶滅したが、現生鳥類につながる真鳥類が絶滅を免れている。海中ではアンモナイト類をはじめとする海生生物の約16%の科と47%の属が姿を消した[6]。
原因は超巨大隕石!?
恐竜と我々人類の命運を分けた白亜紀の大量絶滅の原因とは一体なんだったのでしょうか?
もっとも有力な説は巨大隕石の衝突です。
白亜紀末に形成されたと思われるクレーターがメキシコ・ユカタン半島で確認されており、 その大きさは直径180 kmに達します。
このサイズのクレータを残す隕石が地球に衝突したときの生物たちが受けたダメージは想像を絶します。
この衝突で発生したエネルギーは広島原爆の30億倍にあたり一瞬にして見渡す限りを火の海に変えました。発生した地震は人類が経験した大地震の7億倍のエネルギーで揺れだけで地盤は数十メール捲り上がり、数千メートルの高さの津波が発生しました。
こうして見ると、大量絶滅の後に、地球での繁栄の主人公が交代しています
やがて人類もその座をゆずることになるのでしょうか・・・
滅亡理由は、火山・隕石・ガンマ線と、人類の叡智をもってしても、真っ向からは戦えないものでした
どうやって種として生き延びるのか、長期的な文明保存の考え方が必要なのかもしれません