飛行機に乗れない・・・定期便ゼロの空港が少しずつ増えてる

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日本全国に数多くある空港。しかし、実際に空港があるのに乗れる飛行機がない、つまり定期便ゼロの空港が増えてきているのです。

礼文空港(北海道)

日本最北空港。北方領土を除けば飛行機が発着できる日本で最も北の施設です。北海道北方の礼文島北部に位置します。開港は昭和53年。
礼文_空港概要: 空の駅情報館ブログ

つまり、1978年開港ということ。「日本最北」といわれるとじわじわくるものがある。

礼文空港
とにかく静かな場所。

礼文空港は、2009年4月から、法律上「休止」の扱いとなっています。実際には、それより前(2003年4月)から定期便は運航されておらず、実質休止状態になっていました(2003年3月までは19人乗りの小さな飛行機が稚内との間を結んでいました)。
礼文空港 – 礼文島を歩こう!

礼文空港
定期便があった頃の時刻表。

この空港は香深集落はもとより、船泊集落からも相当な距離がある上、バス、タクシー等の交通網が一切無く、非常に使いづらい空港でした。今のところ空港機能自体は残されているものの、今後廃港が検討されているようです。
http://islands.travelaround.jp/hokkaido/rebun.htm

残念ではあるが、需要が少なすぎたのかもしれない。

礼文空港
空から見た様子。周りには小さな港があるくらい。

今のところ一番近い空港は利尻空港ということになります。
礼文島(れぶんとう)

とはいっても別の島・・・

佐渡空港(新潟県)

両津と金井の中間、加茂湖の西側に空港はあります。乗合タクシー利用が便利です。
飛びました: 佐渡空港ビル

両津が最も大きな港のある地区。金井が佐渡市役所のある地区。

佐渡空港
ついこの間まで・・・

佐渡空港は、県移管後の昭和34年、場外飛行場として新潟・佐渡線が開設され、その後、昭和46年滑走路延長890m、幅員25mの県営空港として供用が開始されました。
新潟県:佐渡空港

佐渡空港
まだ定期便があった頃のもの。
羽田まで1時間弱といわれると、確かに近い。

平成23年7月の就航以来ご愛顧をたまわってまいりました佐渡-新潟線につきましては、安定運航に向けた体制整備のため、平成26年4月1日より無期限で運休させて頂くこととなりました。
2014年3月28日 佐渡-新潟線運航休止のお知らせ|インフォメーション|NJA 新日本航空

唯一乗り入れていた定期便が2014年になくなった。

佐渡空港
空から見た様子。

東京からなら、一日に何便もない地方路線よりも、新幹線とジェットフォイルを乗り継いだ方が便利、という現実もありますが、他の地方のことを考えるとどうなのでしょうか。
佐渡新空港飛行調査の思い出

人口減に歯止めがかからない地方にとっては、なおさら大きな問題。

福井空港(福井県)

富山県に富山空港(富山きときと空港)、石川県には小松空港があり、羽田便を中心に、たくさんの定期便が就航。石川県には能登空港(のと里山空港)もあります。そんな中、仲間はずれなのが福井県・・・
定期便ゼロの不思議な空港-福井県、福井空港-: いそしず の ライナーノート

福井空港
元祖「定期便のない空港」!?

福井空港は福井県の北部、福井平野のほぼ中央にあって、県都福井市の中央部から北へ約10kmの距離に位置しています。最寄のJR春江駅、JR丸岡駅からは車で約5分、JR福井駅からは約20分でアクセスできます。また、北陸自動車道丸岡IC、国道8号からも近く、アクセスの便利な空港です。
福井空港振興協議会>福井空港のご案内

福井空港は1976年(昭和51年)を最後に定期便は全廃。もう40年近くも定期便のなくなった空港
定期便ゼロの不思議な空港-福井県、福井空港-: いそしず の ライナーノート

今年で40年。復活することはなかった模様。

福井空港

開港当初、定期便は福井東京間を1日1往復で就航し、昭和43年4月からは1日2往復に増便されました。しかし、昭和48年に小松空港がジェット化され小松東京間が1時間で結ばれると、その影響で福井空港の利用者は減少し、昭和51年に定期便が休航となりました。
福井県坂井市/福井空港

開港が1966年(昭和41年)だったので、わずか10年しか定期便がなかったことに。

福井空港は旅客便の復活を目的に昭和60年にジェット化の構想ができたものの、公共事業の縮小が原因でジェット化は取り止めとなった。その代わり、小松空港が「福井」の名称を入れる形で改称され小松(福井)空港と呼ばれるようになった。また、一方の福井空港は防災の拠点とする方針となった。
福井空港に旅客便をを飛ばせられるか(前編): Uesho-Line Blog

比較的近い小松空港に機能を集約する意味合いがあった。時代を感じる・・・
ちなみに、その小松空港は現在もかなりの賑わいぶり。

曳航されるグライダー
こういうことができ、かつ整備された空港は、全国でも珍しい。

現在は航空写真、遊覧飛行等の小型機の基地として、またグライダーの訓練に使用されているほか、県警および県防災ヘリコプターも配備されています。
福井空港事務所 | 福井県ホームページ

これからもさらに地域のために役立ってほしい。

上五島空港(長崎県)

上五島空港は、西海国立公園五島列島の北部、中通島の離れ小島である南北1km、東西2kmの頭ヶ島の山頂を切り開き、4番目の県営空港として、昭和56年4月に開港したSTOL(短距離離着陸用)空港で、標高80mの当空港は、山岳空港と海上空港の両特性を兼ねた空港である。
大阪航空局_大阪航空局のご案内_管内空港の現況と出先機関_上五島空港

上五島空港
他にも空港があったせい?

福岡と長崎に路線がありましたが、2006年に全線廃止になり、現在空港は閉鎖状態です。
上五島空港(かみごとうくうこう)

上五島空港

オリエンタルエアブリッジが定期便を飛ばしていたのですが、2006年に廃止してしまいました。直前の2005年度には4,702人の乗降客、702回の着陸回数がありました。
その後も多少の運用があり、2008年には乗降客数は0ですが、着陸回数55回という記録が残っています。
定期便はなくなってしまいましたが、まったく使用していない。という訳ではないようですね。
上五島空港:空港探索・2:So-netブログ

閉鎖してそうで実は一部開放しているみたい。

上五島空港
空から見た様子。

五島列島には福江・上五島・小値賀の3つの空港がありますが、そのうち小値賀とここ上五島は、現在は定期航路がなく、休港中の状態。
上五島空港 ※休港中 ( 飛行機 ) – D-Street – Yahoo!ブログ

いくら島が多い五島列島とはいえ、空港が近接して3つあったというのは、やはり無理があったのかも。

小値賀空港(参考)
定期便が上五島空港との間しかなかったため、必然的に同じタイミングで定期便ゼロの空港となった。

ジェット船の就航、島の人口減少、それらがモンダイとなったそうですよ。
そして、就航率の悪さもトドメとなったみたいです。
海の気候と山の気候の悪いところ取りで、日本で最も離着陸がムツカシい空港の一つだったそうですから。
上五島空港と頭ヶ島天主堂(頭ヶ島・長崎県新上五島町) 放浪者の平日/ウェブリブログ

すごい。予想外のジャンルで、空港の新たな価値が生まれそう。

慶良間空港(沖縄県)

那覇と慶良間(けらま)諸島を結ぶ慶良間空港は外地島(ふかじじま)にあり、小さな島の中央に800mの滑走路がまっすぐ伸びています。
慶良間空港|情報一覧|アクセス|沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語

慶良間空港
やっぱり沖縄の空港。

座間味村外地島にある空港です。立派な建物が建ってます。1982年に、公共施設地図航空という会社がリゾート開発計画と共に開設し、同社の不定期便が飛んでいた民間の飛行場でしたが、1992年に管理者が沖縄県に変わり、現在、第三種の公共空港
ケラマ空港

ちなみに、公共施設地図航空は、現物まがい商法で悪名をとどろかせた「豊田商事」の関連会社。
他とは少し変わった経歴を持った空港だ。

慶良間空港

平成18年に琉球エアーコミューター(RAC)の定期便が運休。
慶良間_FFCが運航開始: 空の駅情報館ブログ

現在定期便はなく、アイラス航空のチャーターヘリが那覇空港とのあいだを飛んでいます。ヘリコプターは離発着もスムーズで乗り心地満点。慶良間の島々を空から見るのも素敵な体験です。
慶良間空港|座間味観光ガイドマップ 座間味村公式webサイト

チャーター便での移動が売り、これはこれでありな気がする。そもそも観光資源のある沖縄だし。

慶良間空港
空から見た様子。海がきれい。
https://matome.naver.jp/odai/2146920104968900001
2016年07月24日