★アポイントの取り方
適切なアポイントの取り方について勉強していきましょう。
ビジネスでは訪問の前にアポイントメント(アポ)を取るのがマナーです。
相手の都合も考えずに突然訪問して貴重な時間を割いてもらうのは、大変失礼な行為になります。
まずは用件が訪問する必要のあるものかを判断しましょう。
アポ取り前の最低限の準備
確認事項
・電話番号 ・担当者名 ・訪問希望時間
用意するもの
・メモ帳、筆記用具 ・スケジュール帳 ・地図、路線図
スムーズにアポを取る流れ
①自分から名乗り、あいさつをする
「○○商事、営業部の△△と申します。お世話になっております」
②自社名、自分の名前をはっきりと伝える
「営業部の□□様は、いらっしゃいますでしょうか」
用件のある人の名を告げ、取次いでもらいましょう。
本人とつながったら、改めて自社名、自分の名前を伝えて、その後本題に入ります。
③手短に用件を伝える
「さっそくですが◇◇の件で□□様にご相談がございます」
要領の得ない長電話は、ビジネス電話のタブーになります。
④電話を切る前に確認する
「2日の15時にお伺いさせていただきます。それではよろしくお願い致します」
電話を切る前に、アポの目的・時間・場所を確認しましょう。
また、直通の電話番号や最寄り駅など、必要な項目も手短に確認します。
◎こんな時どうする?
「折り返す」と言われたきり電話がない・・・
相手が会議や接客中である場合は、1〜2時間は待ってみましょう。
それ以上待つような場合は「たびたび申し訳ございませんが・・」と、もう一度かけてみましょう。
途中で電話が切れた・・・
基本的にかけた側がかけ直します。
携帯電話からかけている場合、原因がこちらにあるケースが多いのですぐにかけ直しましょう。
重要な要件は極力、携帯電話からかけるのはやめましょう。
★名刺交換
名刺交換で好印象を与える為に
①基本の渡し方
立場が下の者から差し出すのが基本ですが、訪問した場合は原則として訪問者からとなります。
テーブル越しなどではなく、立ち上がって、きちんと対面して交換します。
②同時に交換する場合
自分の名刺を右手で差し出し、左手で相手の名刺を受け取ります。
訪問者(下の立場)の名刺をやや下にするのが礼儀です。
最も丁寧な受け取り方
最も礼儀正しいのが両手で受け取る方法です。
文字に指がかからないように、名刺の両端を持ち、「○○様ですね」と名前を確認します。
交換した後の置き方
受け取った名刺はすぐにしまわずに、机の上に置いておきます。
資料などを載せたり落としたりしないよう気をつけましょう。
◎こんな時どうする?
渡す相手が複数いる場合・・・
基本的に役職の上の人から順に渡します。
こちらも先方も複数いる場合は、役職の高い人同士から交換します。
席次が上の人から渡していくと覚えるといいでしょう。
また、上司や先輩が渡す順番を見習えば、間違えることはないでしょう。
NG集
*上着を着たまま入る
*名刺をバックから探す
*訪問者が名刺を上に差し出す
*片手で受け取る
*名刺をバックにしまう
名刺交換で失礼な行為
名刺交換の際に先方を待たせる
「要領の悪さ」を見せつけていることになります。
どこに名刺をしまったのか確認しましょう。
名刺交換の際に立たない
差し出された名刺を座ったまま受け取るのは、横柄な印象を与えます。
相手の名刺を粗雑に扱う
交換した名刺を落としたり曲げたりしないように丁寧に扱います。
◎こんな時どうする?
名刺を切らしている
・・・ ⇒後で郵送する
・忘れた場合でも「名刺を切らしておりまして」とわびます。
・自分の名刺がなくても相手の名刺は丁寧にもらいます
・帰社後すぐに、わび状を添えて名刺を郵送しましょう
★来客応対
来客応対の基本について勉強して行きましょう。
お客様を迎える時は、明るく笑顔で応対することが基本です。アポイントを取っている人から飛び込みのセールスマンまで様々です。そこは、お客様によって応対を変えるのではなく、全員に親切で丁寧な応対を心掛けましょう。
受付の応対
担当者が不在の場合は先方に用件を聞き、
応接室に通して「お待たせ致しまして申し訳ございません」と 一言謝罪してから退室します。
来客が重なった場合
先着順に応対し、それぞれのお客様に「お待たせ致しました」と一言かけます。
気配りを忘れない事が大切です。
アポイントなしの来客
先方の社名・名前を聞き、担当者の指示を仰ぎましょう。
不在の場合は、別の担当者でよいか来客に尋ねます。
書類の受け渡しを頼まれた場合
「お預かり致しました。○○部の××宛でよろしいですね」
と、届け先に間違いがないかを必ず確認する。
来客を先導する場合
廊下
①荷物は進んで持つ
荷物を持っている時は、「お荷物をお持ちしましょうか」と 心配りを忘れずに…。
②歩調を合わせて
お客様は廊下中央、自分は歩調を合わせながら、斜め前を歩きます。
③道順はわかりやすく
曲がる際は、手のひらで方向を指しながら「こちらです」と一声かけます。
エレベーター
①お客様を優先する
エレベーターは、乗るときも降りるときもお客様が先です。
②背を向けない
エレベーター内ではお客様に背を向けず、操作盤の前に立つようにします。
③上座へ導く
たとえエレベーター内であっても、お客様を上座である奥へ案内します。
階段
①手すり側へ案内する
階段ではお客様を手すり側へ案内し、歩きやすくする心配りが必要です。
②上る時は後ろを
階段を上る際はお客様を前へ案内し、自分はその後ろを上がるようにします。
③下りる時は前を
階段を下りる際は、上りとは逆に自分はお客様の前を歩くようにします。
★訪問先到着から面談まで
訪問相手に会うまでの基本の流れについて勉強していきましょう。
訪問直前に焦って失敗しないように、アポイントが決まったらそれに向けて準備をします。
まずは資料の整理、次に先方の情報集め、そして必要ならば上司や先輩への同行依頼です。
そして、訪問日にありがちな失敗は「上司や先輩への訪問先の報告忘れ」です。
必ず口頭で報告してから出かけましょう。
◎こんな時どうする?
受付であがってしまう時・・・ ⇒フレーズを丸暗記しましょう。
自社名と所属部署、名前 → 「○○社△△部の、□□と申します」
先方の所属部署、役職と名前 → 「△△部、(役職名)●●様をお願い致します」
アポの時間 → 「◇◇時にお約束を頂いております」
訪問相手に会うまでの基本の流れ
訪問前に電話で再確認
訪問までに間がある場合は、前日か訪問の数時間前に、電話で確認
↓
面談の資料を準備
貴重な時間を有効に使う為に、カタログや資料を忘れていないか確認
↓
先方へは10分前に到着
約束時間の10分前には訪問先に到着し、コートなどを脱いで5分前に受付へ
↓
応接室で静かに待つ
席をすすめられるまでは、立ったまま先方を待ちます。 歩き回ったりしないように
◎こんな時どうする?
訪問に遅れそうな時・・・
⇒15分前に一報を入れる
約束の時間に遅れそうな場合は、できるだけ早く、遅くとも15分前にはお詫びとともに先方に連絡を入れましょう。
その際に到着時間を伝えることも重要です。 ただし、見込みよりもやや遅い時刻を伝えておくのがコツです。
二重に遅刻してはより印象を悪くします。 到着したら誠意をもって謝罪しましょう。
受付を済ませるまでのマナー
訪問は行き先部署の担当者と会ってからではなく、受付から始まっています。
「自分の印象=会社の印象」と見られることを十分理解して、失礼のないように気を配りましょう。
建物前や入口まで
・コートなどは建物の前で脱ぎ、手に持って入ります。帰るときも建物を出てから着るようにしましょう。
・身だしなみチェックは手鏡を持っているなら直前に、持っていないなら最寄りの駅の洗面所などで確認しましょう。
受付についたら
・受付ではきちんと「おはようございます」 「こんにちは」と挨拶をします。
・自社名、氏名、訪問先担当者名、用件などあわてずにゆっくりと伝えます。
・訪問相手の記帳では、担当者に必ず「様」を加えて書き込みます。
◎こんな時どうする?
受付がいないときは・・・
大声で担当者を呼ぶのは感心しません。 近くにいる社員に丁寧に挨拶して担当者を呼んでもらいましょう。
雨の日の傘はどうする?
オフィスを濡らさない、汚さないように気を配りましょう。
傘立てなどがない場合は、遠慮せずに受付に尋ねましょう。
アポを取っていない訪問のときは・・・
相手の都合を確認せずに訪問したのですから、まずはそれをわびます。
その上で、時間が取れるかどうかを確認してもらいます。
※アポなし訪問の場合
受付:「いらっしゃいませ」
訪問者:「△△商事の○○と申します。営業部の□□主任はおいででしょうか。
お約束は頂戴していないのですが、近くまで参りましたのでご挨拶させて頂きたいのですが」
受付:「さようでございますか。確認致しますので、少々お待ち下さい」
訪問に上司・先輩が同行する場合
同行してもらうからといって気を抜かず、上司・先輩からの言動からできるだけ多くの事を学ぶよう心がけましょう。
1.アドバイスを受け準備 (上司や先輩の言動から訪問のコツをつかむ)
・資料を人数分用意しておく
・上司、先輩と事前にシミュレーションする
・行動予定を確認し,予定表に記入
2.道中での心構えと行動
・移動時間に無理がないよう予定を組む
・徒歩での移動では、上司、先輩の2〜3歩後ろを歩く
・タクシーの際は、助手席で道案内をする
3.訪問先での正しいふるまい
・自分が紹介されて、初めて名刺を出す
・上司・先輩は上座に、自分は下座に座る
・先方との会話をメモに取っておく
◎こんな時どうする?
商談中にお茶を出された・・・
遠慮してまったく口をつけないのは、かえって失礼になります。 「どうぞ」とすすめられてから頂きましょう。
また、上司が同行している時は、上司が口をつけてから自分も口をつけます。
飲み物は相手からの好意なのですから、その好意には応えるほうがいいのです。
すべて飲みきることで好意を受け取ることになります。
★紹介するときのマナー
簡単そうで難しい紹介の仕方について勉強していきましょう。
紹介する順番の原則
1.両者の間に立ち、Aの人をBの人に紹介します。
2.次にBの人をAの人に紹介します。
A:先に紹介 B:後に紹介
原則1 社内の人 → 社外の人
原則2 役職が上 → 役職が下
原則3 紹介を頼んだ人 → 紹介される人
原則4 交際の深い人 → 交際の浅い人
原則5 一人 → 複数
原則6 身内・家族 → 他人
シチュエーション別 紹介のマナー
状況1:取引先に上司や同僚を紹介する場合
原則1に従う
「ご紹介致します。当社の営業部長の○○です」
「いつもお世話になっている□□部長です」
①上司であっても、社内の人なら呼び捨てで紹介
②上司が複数の時は原則2に従い、役職が高い順に紹介
状況2:取引先に他社の人を紹介する場合
他社の人が紹介依頼者なら原則3に従う。
紹介を頼むくらい交際の深い人と考えるなら、原則4を適用
「A部長、こちらが△△社の●●部長でいらっしゃいます」
③紹介依頼者との関係を一言添え、引き合わせる
④紹介依頼者が複数の場合は原則2と原則3に従う
状況3:自社の仲介役に紹介を依頼する場合
自分が紹介される立場になった状況。
先方が複数の時は、原則2に従い、紹介が先なほど役職が高いと判断する。
「はじめまして。○○部の●●と申します」
⑤自社の仲介者が双方の紹介を終えたら名刺交換をする
⑥紹介されたら改めて自己紹介する
状況4:他社の仲介役に紹介してもらう場合
取引先の人に紹介を依頼した場合は原則3に従い、まず自分が紹介される。
「ご紹介いただきました△△社の●●様には、いつもお世話になっております」
⑦他社の仲介者が双方の紹介を終えたら名刺交換をする
⑧自分と仲介役との関係を簡単に述べ挨拶する
◎こんな時どうする?
人脈を増やすコツは、自分自身の価値を高めることです。
「有益な情報をもっている」と思われれば、自然と人が集まってきます。
1.聞き上手に徹する
2.話しかける習慣をつける
3.約束や期限を守る
★接待の基本
まず接待と交際の違いを理解しましょう!
接待は「ゴルフ」や「麻雀」などの “遊び” や、「食事」や「酒席」などの “飲食” がからむので、ひとつ間違えると単なる交際になってしまいます。あくまでもコストのかかったビジネスであることをはっきりと意識しましょう。
接待交際
利害がからむ→取引先に気分よく帰ってもらうのが目的
利害がからむ→取引先に気分よく帰ってもらうのが目的
ビジネスの関係→基本的なマナーを守る利害がからまない→みんなが楽しくなればよい
支払は基本的割り勘→自分の分は自分で払う
同期・友人・知人の関係→ふるまい方はお互いの関係次第
接待の基本的な考え方
①目的と先方の基本情報を理解する
「なぜ接待するのか」という目的を把握することが肝心です。
さらに先方と自社との関係や過去の実績、先方担当者の好み、触れてはならない
タブーなどの基本的な情報を、事前に上司や先輩から聞いておきます。
接待の効果は大きく分けて2種類あります。
直接的効果:現在進行中のビジネスをスムーズに進められる
間接的効果:互いの関係が良好になり、今後の仕事につながる
②役割と心構えを理解する
新人の役割(接待する側)
・雑用をこなす:お酒を頼むなどの雑用を担当する。席は入り口に一番近いところ
・場を盛り上げる:相手の話を盛り上げ、雰囲気づくり役となる
心構え(接待する側)
・ホストに徹する:自分が楽しむのではなく、相手を楽しませる
・お酒の強要しない:相手のペースに合わせる
・席全体に気を配る:グラスが空になっていないかなどを常にチェックする
③相手のイメージのやや上を心がける
まず、先方が普段どんな遊び方をしているか、どんなものを飲食しているかを把握します。
そして接待では、それらの少し “上” を目指してセッティングします。
相手に「これは贅沢だな」と感じさせれば、まずは成功と考えていいでしょう。
ただし、高級すぎるとかえって嫌味になりますから、相手の”半歩先”を心がけると
いいでしょう。
気配りについて
相手に気持ちよく帰ってもらうには、スムーズな仕切りが欠かせません。
相手の立場になってこまかいところまで気を配りましょう。
①事前準備は抜かりなく
当日のスムーズな進行は、事前の準備にかかっています。
確認事項が数多くあるので、自分でチェックしながらひとつずつクリアしていきましょう。
*おもな事前準備の項目
・参加人数の確認 ・会場の選定 ・日程決め ・予算の組み立て ・決定事項の確認
②会場選びは入念に行う
会場の選定については、いくつか候補をあげて上司に相談しましょう。
本やサイトで調べるだけではなく、実際に現地に足を運んでみるのもいいでしょう。
ポイント1:収容人数
会場は口コミやフリーペーパー、インターネットで検索できますが、
参加者数に見合った広さかを知るには、会場の下見が一番です。
ポイント2:相手の嗜好
日頃から相手の好みを探っておくのが一番の方法です。
和・洋・中華で迷うなら先方に聞いてみましょう。
ポイント3:交通の便
「先方の会社に近い」「先方の自宅に近い」が会場選びのポイントです。
相手の利便性を考えて、細かいところから考えていきましょう。
③先方への対応は親切・丁寧をモットーに
*案内状の送付
案内状には日時・場所・に加えて、会場の地図を添付しておくといいでしょう。
もしわかりにくい場所なら、「当日迎えに上がります」 あるいは
「○○(分かりやすい待ち合わせ場所)でお待ちしております」と 書き添えておくと親切です。
④席次は接待の最重要項目
席次は、その会の参加者の重要度を表します。
席次は暗黙の了解で、これを間違えると極めて失礼に当たります。
基本は接待される方が上座、する側が下座です。
⑤食事中は細心の注意を払う
・和食席では先に着席しておく
・締めくくりにお礼の言葉を必ず述べる
・料理が出たら「どうぞ」の一言
・会計は席を立った時にさりげなく済ませる
・先方のグラスが空にならないように気を配る
続いて、自社の部長は先方の課長と名刺交換を、その間に自社の課長が先方の部長と名刺交換をします。
自社の部長が先方の担当者と名刺交換をします。その間に自社の課長は先方の課長と、自分は先方の部長と名刺交換をします。
その後も、序列順に名刺交換をしていきます。従って、最後に名刺交換をするのは先方の担当者と自分になります。