『キングダム ハーツ シリーズ』 とは?
『アンセムレポート』とは?
闇の探求者アンセムが残したレポート。
彼がどのような過程を経て世界の心の存在やハートレスの生成方法を知り、また闇に魅入られていったのかが分かる。
アンセムレポート 0
長い長い時間をかけて、私は多くの知識を身につけてきた。
私の知識が力となって、この世界の平和を守っていることを、疑う者はいないだろう。
民は笑顔を絶やすことなく、私を尊敬してくれる。
だが、賢者と呼ばれている私にも、わからないことがある。
人の心の奥深くには、かならず闇が眠っている。
どんな純粋な者の心にも。
たったひとかけらの闇が、ふとしたきっかけで大きく膨らみ――
やがて心のすべてを闇に染めてしまった例を、私は何度となく見てきた。闇。心の闇。
どこから来て、どこへ行くのか。
この小さな世界を治める者のつとめとして、どうしても知っておかねばなるまい。
闇にとらわれた者どもがこの世界の平和を乱す前に…。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
KHIIで明らかになるが、「アンセムレポート」の中で唯一本物の賢者アンセムによって書かれた手記である。
アンセムレポート 1
人の心に潜む闇。
その正体を暴かねば。
数種類の実験を行なう。
人の心の闇を、とりのぞく実験。
純粋な心に、闇を発生させる実験。
闇を抑制する実験と、逆に増幅する実験。
ところが、心の領域に手を出したとたん、被験者の心はことごとく崩壊してしまった。
強い精神力を持つと思われた者も例外ではない。
心とは、なんと脆いものか。
治療を施したものの、彼らは回復するきざしを見せず、完全に心を失った。
そんな痛ましい姿を民に見せるわけにはゆかない。
私は彼らを城の地下に幽閉した。
それからしばらく後、城の地下で奇妙な存在を発見した。
闇から生まれでたような、生物…いや、あれが本当に生物なのか、確証はない。
あれはいったい何者か。
心をなくした者たちの、影なのだろうか。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
アンセムが心の実験を行なった結果ハートレスが発生したことがわかる。
アンセムレポート 2
城の地下深くの暗闇にうごめく影たち。
あれは心をなくした者の末路なのか?
あるいは、心の闇が具現化したものか?
それとも、まったく異質な存在なのか?
私の知能をもってしても答えは出ない。
確かなのは、あれがいっさいの感情を持っていないことだけだ。
おそらく彼らの正体や目的が判明すれば、心の謎を解く鍵が見つかるだろう。
さらなる研究を続けねばならない。幸いサンプルの数に不安はない。
彼らは次から次へと発生してるのだ。
彼らの呼称が必要だ。
よろしい。
心なきもの…ハートレスと名づけよう。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
このレポートを記載している時点で、彼は闇への狂気に取り憑かれてしまっている。マスター・ゼアノートの思想が表面に出てきているのだろうか?
アンセムレポート 3
ハートレスは複数で出現し、さらに増殖しているようだ。
数種のサンプル(生物・無生物)を与えてみると、生物のみに反応した。
ハートレスは生物から何かを吸収して、さらに増殖。
そして対象となった生物は、跡形もなく消失した。
ハートレスは、生物から何を吸収しているのか。
私は彼らが「心」を奪っているのではないかと考えている。
ハートレスは心をなくした者から生まれ、他の生物から心を奪って増殖する。
ハートレスに奪われた心は、新たなハートレスを生み出す糧となる。
確証はないが、私は自説に自信を持っている。
さらに大量の生物を与えて検証しよう。
また、ハートレスの行動原理についても研究を進めなければ。
感情を持たないと思われる彼らだが、知性はあるようだ。
しかしコミュニケーションの方法が分からない。
ふと思う。
あれは私が長年追い求めてきた心の闇、そのものではないか。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
3D冒頭におけるムービーからして、既にこの時点でマスター・ゼアノートとしての人格が無意識ながらほぼ復活していたのかもしれない。
アンセムレポート 4
ハートレスの行動原理を探るため、1体のハートレスを選び、行動を観察してみた。
しばらく触手を揺らしていたが、やがて目標を感知したのか、城の奥をめざして歩き出した。
やがて城の最深部に到達すると、さらに何かを探すかのように、触手を振動させる。
すると突然、奇妙な扉が出現した。
私の城に、こんなものが隠されていたとは。
扉には大きな鍵穴があったが、鍵がかかっている様子はない。
自ら扉を開いてみた。
…あれはなんだったのか。
扉の奥で見たものは、私の知識を超えていた。
非常に強力なエネルギー体。
その正体はいったい?
この夜、多数の流星を観測した。
扉を開いたことと関わりがあるのだろうか。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
鍵穴が見えていないと、常人では扉を開くことはできない。しかし、記憶を失ったキーブレード使いである彼には鍵穴が見えていたため、扉は簡単に開いてしまったのである。
アンセムレポート8の時点ではレイディアントガーデンは闇に包まれていないため、この扉を見つけたハートレスは、ゼアノートの手によって滅ぼされたと考えていい。
アンセムレポート 5
ハートレスがめざした扉の奥には、巨大なエネルギー体が存在した。
おそらく、あれこそがハートレスの最終目的だろう。
その正体は何か?
ハートレスの習性をもとに仮説を立てた。
生物の心を奪うハートレスが求める、非常に巨大なエネルギー体。
あれもまた、ひとつの心…この世界そのものの心なのではないか。
確証はない。
しかし、あの巨大な力を感じた私は、すでに確信している。
あれは世界の心なのだ。
ハートレスたちは、生きとし生ける者の心のみならず、世界の心までも奪おうとしている。
それこそが、ハートレスの真の目的だろう。
だがハートレスたちは、世界の心を奪いとって、何をしようというのか。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
アンセムレポート 6
扉を開いた夜に観測された、無数の流星。
それを構成していたとみられる物質について研究を進めている。
まったく未知の物質だ。
弾力性に富んでおり、断片同士を密着させると容易に結合する。
文献をあたってみたものの、このような物質が採取された記録は存在しなかった。
私が扉を開いたことによって、初めて地上に降りそそいだということか。
この小さな世界をつつむ無限の空間には、こうした物質が無数に漂っているのだろうか。
できることなら夜空へ飛び立ち、真理を探究したいものだ。
あの天のどこかに、私の知らない世界があるのではないか。
好奇心は強まるばかりだ。
…いや、かなわぬ夢を語るのはよそう。
世界の外に出る方法は、今のところは存在しない。
私も他の者たちも、この小さな世界にとらわれた囚人でしかない。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
この「未知の物質」とは、おそらくグミシップの構造体となる物質と思われる
アンセムレポート 7
ハートレスという存在が、心と密接な関係があることは間違いない。
ハートレスの研究を進め、その性質を解明すれば、彼らの目的のみならず、これまで謎につつまれていた、心の構造を突き止められるはずだ。
手始めに、ある装置を開発した。
ハートレスを人工的に生成する装置である。
ハートレスは心をなくした者から自然発生した。
ならば、心の原理を応用すれば、合成できるのではないか…。
そう考えた私は、これまでの研究の成果を応用して装置を完成させた。
試験的に稼動させたところ、なんの問題もなくハートレスが発生した。
この装置をさらに改良すれば、無から心を生み出すことも可能かもしれない。
装置で作り出したハートレスと、自然発生したハートレスを比較したところ、その性質や能力には、ほとんど差がないことが判明した。
しかし、より正確な実験結果を導き出すためには、この2種類のハートレスは厳正に区別するべきであろう。
装置で合成したハートレスには、鑑別のためマークをつけておくことにする。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
エンブレムとピュアブラッドについての内容である。
レポート内容からして、何もない空間には心も存在しないので、エンブレムを発生させる為にハートレス化していない存在を用いていたと思われる。
エンブレムを作り出す為にどれだけの犠牲者が出たのかは計り知れない。
アンセムレポート 8
驚くべき事件が起きた。
外の世界から来訪者があったのだ。
彼はある世界を治める王であり、あの流星の破片(グミブロックと呼ばれるらしい)で作った船に乗ってきた。
私があの扉を開いたことで、彼と私の世界を往来できるようになったようだ。
彼からは実に興味深い話をいくつも聞くことができたが、とりわけ気になるのが「キーブレード」という鍵に関する話だ。
伝説に現れるキーブレードは、大きな力を秘めているという。
キーブレードを持つ者が世界を救ったとも、逆に世界を混沌にもたらしたとも伝えられている。
キーブレードとは、いったいなんなのか。
鍵…すなわち扉を開く力。
私が開いたあの扉にも、何らかの関係があることは間違いない。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
賢者アンセムが真実に気づいたとき(裏アンセムレポート2)、既にこのレポートまで書かれていた。
王様の来訪の記述が共通している。
KHIIのシークレットムービーにてこのレポートのキーブレードに関する部分が抜粋されて現れる。
アンセムレポート 9
人に心があるように、世界もまた心を持つ。
星空に散らばった数多くの世界…そのひとつひとつに、心がある。
それぞれの世界に存在する扉の奥には、その世界の心が隠されているのだ。
ハートレスは、それらの心を求めている。
心の闇から生まれたハートレスが、より大きな心へ回帰しようとしているのではないか。
そうだ。
ハートレスは心から生まれた。
闇の故郷、それは心だ。
世界の心の奥底で、そこはハートレスの世界なのか。
私にはわからない。
ならば確かめればよかろう。
そこには必ず答えがある。
私が追い求めた謎…心の謎の。
世界の心に触れたその時、私はすべてを知る者となるであろう。
なすべきことは決まっている。
鍵となるキーブレードを持つ者を探し出し、そしてプリンセスたちを…。
さらにもうひとつ。
闇に隠された心の謎を探るためには、私の体はもろすぎる。
私は行かねばならない。
この体を振り捨て、さらなる高みへ…闇の奥へ。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
アンセムレポート 10
心を収めた世界の扉を開くことで、世界を覆う壁がくだけ散る。
その光景が我々の目には、流星として映っていたのだ。
グミブロックと呼ばれる物質に異空の世界を飛び越える能力がある理由が、これで理解できた。
世界の壁が砕ける原因はハートレスの出現だが、世界の扉を見つけ出すには時間がかかる。
更に、世界の心を奪うことも同様である。
キーブレードと呼ばれる鍵でその扉を閉じられてしまえば、もう二度と世界の心には触れられまい。
この世界にキーブレードを持つ者が現れる前に、何らかの手を打とう。
プリンセスとキーブレードに密接な関係があるとするならば、互いに共鳴しあうであろう…。
特別な少女を一人選んだ。
彼女がプリンセスと呼ばれる者達と同様の能力があるかは分らない。
しかし、これは一つの可能性であり、実験である。
彼女が鍵を持つ者のいる場所へ私を導いてくれるのか……。
異空の海に送り出してみよう。
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
「世界の壁が砕ける原因はハートレスの出現」と書いてあるが、実際にはハートレスの出現で世界の扉が開かれる可能性が高まるということ。
アンセムレポート 11
心だけの存在となり、ハートレスへと回帰したはずだが、何ら変化は無い。
確かに肉体は消滅した。
だが、他のハートレスとは違い、以前の記憶を持ち、ハートレスとしての姿にもなってはいない。
まだまだ解明しなければならないことが多いということだ……。
この世界では無い闇の側へと行くには、世界の心を繋げた場所、キングダムハーツの扉の向こう側へと行かなければならない。
世界の心を繋げた奥、闇の世界へと繋がるその場所(詳細は別データに記憶しておこう…)
まだ知らぬ世界は数が多い。
現存する世界
闇の世界
光の世界
そして、
狭間の世界
真の楽園はどこに存在するのか?
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
アンセムレポート 12
心が肉体を捨て去った時、その肉体の行き先はどこに向かうのだろうか?
心と魂は別であり、その魂は肉体に宿ったままとなる。
魂が宿りし肉体を、滅んだと認識してもよいものか?
確かに、心がハートレスへと回帰するさい、肉体は消滅する。
だが、それはこの世界での話しであり、また別の世界で、
ハートレスのように姿を変え、存在しているのではないか?
だとすれば、自分以外にも自分がどこかに存在することになる。
闇でも光でも無い存在。
狭間に生きる存在。
心に捨て去られ、抜け殻となり、光も闇もうらむ者。
単純には解明できはしないであろう。
心と肉体の関係は複雑である。
だが、自分がここに存在する以上、それを存在する者だとは呼べまい。
ならば、こう呼べば良い。
“存在しないもの”
レポート/【アンセムレポート】 – KINGDOM HEARTS用語辞典 Wiki*
後に登場する新たな敵、ノーバディの存在への伏線となっている内容である。
『キングダムハーツⅡ』
『裏アンセムレポート』とは?
本物の賢者アンセム(DiZ)が記した文書。
彼が闇に囚われ復讐に至った心境や、僅かな懺悔の他、研究者らしく心やハートレス、ノーバディについての考察が述べられている。
裏アンセムレポート 1
長年にわたる努力が実を結び、私の治めるこの世界は“輝ける庭”と呼ぶにふさわしい楽園となった。生命の根源たる清らかな水にはぐくまれて、香り高き花々が咲きみだれ、民は誰もが希望に満ちた笑顔で日を過ごしている。
だが光あるところには必ず闇がひそむ。先日のレポートにも記したが、この楽園を守るためにも、私は“人の心の闇”の謎を解き明かさねばならない。
まずは人の心の奥底をさぐる実験を行おう。我が6人の弟子のひとりであるゼアノートが、自ら被験者に志願してくれた。
数年前に行き倒れていたところを救って以来、私に仕えてくれている青年である。
あの時、彼はいっさいの記憶を失っていたがその後めざましい探究心を示し、私の教えをまたたく間に吸収して深い知識を身につけた。いささか精神的に未熟な点もあるが、それは若さゆえの問題であろう。
心理実験によってゼアノートの心をさぐれば、心の奥に閉ざされた過去が呼びさまされるかもしれない。弟子のひとりエヴェンも、ゼアノートの記憶に強い興味を抱いているようだ。
けれど本当に彼でよいのだろうか。たしかにゼアノートはたぐいまれなる才能の持ち主ではあるが……。
優秀すぎるのだ。人を超えたほどに。
裏アンセムレポート 2
私は大きな過ちを犯してしまった。
ささやかな心理実験から始まった“心の闇”の研究計画は、急速に巨大化した。最年少の弟子イエンツォの熱心な進言により、私は城の地下に大規模な研究施設を整えた。
すると6人の弟子たちは、私に隠れて多数の被験者を集め、心の闇に関する危険な実験を始めたのだ。
実態を知った私はただちに弟子たちを集め、研究の中止と、これまでの研究成果の破棄を命じた。
我が忠良な弟子であった6人の心に、いったい何が起きたというのか? 心の闇の謎を追ううちに、彼ら自身が闇へと迷い込んでしまったのであろうか?
しかし最も愚かなのは、最初に実験を行ったこの私だ。いかなる理由があれども、人の心の奥底に他者が干渉してはならなかったのだ。私は自らの過ちに絶望した。
打ちひしがれた私の心をいやしてくれたのは別世界からの来訪者だった。“ミッキー”と名乗った小さな王は、その手に伝説の鍵をたずさえていた。そう、かつて世界に混沌と繁栄をもたらしたといわれる“キーブレード”だ。彼は数多くの興味深い知識をもたらし、我々は楽しく語らって親交を深めた。
そんな彼の助言により、私は地下研究施設のデータをすべて調べなおすことにした。
そして“アンセムレポート”を発見したのだ。
私の名を冠してはいたが、私が記した文書はナンバー0のみ。
続くナンバー1から8を、あの男が勝手に書き進めていた。
我が愚かなる実験の、最初の被験者が。
裏アンセムレポート 3
“混沌”は、この世界のみならず多くの世界へ波及する。
我が弟子ゼアノートが、私の名をかたって作成した“アンセムレポート”には、闇に関するおぞましい実験の過程と、地下の暗闇に現れた“扉”についての仮説が記されていた。
命ある者はすべて心を持ち、そして誰の心にも、その奥底には闇がある。それは“世界”も変わらない。世界がひとつの生命であるなら、大いなる心を秘めており……奥深くには、巨大な闇が。
ゼアノートは“扉”を通じて、世界の闇に接触しようというのか。いや、ゼアノートだけでない。他の5人の弟子たちも、研究のためと信じて闇を見つめた果てに、闇に取り込まれたようだ。
エヴェン、イエンツォ、ブライグ、ディラン、それにエレウス……彼らはもう、人であることをやめてしまったのだ。
そして私はすべてを奪われ、うつろなる無の世界へと追放された。
私の存在を奪ったゼアノートは、いったい何をめざしているのか。民の笑顔は失われてしまうのか。
希望の光が消えたというなら、私はこれより闇を友として歩もう。
追放された、無の世界で。
無の中の闇“Darkness in Zero”
ゆえに私はDiZと名乗ろう。奪われた名前“アンセム”を捨て……復讐を。
裏アンセムレポート 4
あの美しい楽園で過ごした日々は、もはや幻のように遠い。
無の世界へと追放されて、どれほどの時が過ぎたのか。あらゆる存在が失われた無の世界で、私は怒りと憎しみを支えに、かろうじて自我を保っていた。
闇に魅入られた弟子たちへの憎しみと、彼らに裏切れた愚かな自分自身への怒りが私の心をぬりつぶしてゆく。これが闇に心をむしばまれるということか。
いつまでも空しく時を過ごすわけにはいかない。ゼアノートたちは何をめざしているのか? あの男が記していた“アンセムレポート”の謎を解明して彼らを阻止し、倒さなければ。それが私の使命……世界に償う、唯一の方法だ。
心なきもの“ハートレス”の存在が鍵であろう。心の闇が具現化した姿。心を持たぬがゆえに、命ある万物から心を奪って増殖する呪われた影。彼らはどこから来て、どこへ行くのか?
生命を構成する3要素……心、魂、肉体。生命が心を失った時、残された魂と肉体は? 器である肉体に宿った魂が離れる時、生命は死を迎える。しかし心が離れる時はどこへ? 心が肉体を離れても、生命は滅びない。
ただ心のみが闇へと消え去るだけだ。
時間がない。いつまでもこの世界にとどまっていれば、私は身をもって答えを知るだろう。
私の心はすでに闇に囚われつつある。
裏アンセムレポート 5
あらゆる存在が分解されたこの世界で、私はただ考え、書きつづけることによって、からくも自我を保っている。
時間すらも意味を失った世界。ここでは永遠と瞬間が同義だ。
急がねばならない。奴らはすでに行動を開始しているに違いない。
謎を解く鍵は“ハートレス”であろう。6人の裏切者たちは、この呪わしい影どもをつくりだす研究を行っていた。
生命の心から“ピュアブラッド”のハートレスを生成するだけでなく、それらを利用して人工的にハートレスを合成していた。しるしを与えられた人造ハートレスを、彼らは“エンブレム”と呼んだようだ。
しかしピュアブラッドにせよエンブレムにせよ、心を持たないハートレスは本能的な欲求にのみ従って行動する。ただひたすらに心を感知し、そして群がる。人間程度の相手なら、簡単に心を奪い取り、自らに取り込んで仲間を増やすだけで、人間の命令など聞きはしない。
だが、より強いハートレスの命令ならば?
もし仮にあの男が自らの魂と肉体を捨ててハートレスとなれば、本来統率できないはずのハートレスどもを統制できるのではないか?
さらに奴はハートレスの本能を利用する気ではないか? 心を求めるハートレスが、より大きくて強い心をめざすのであれば、その最終目的は明らかだ。この世で最も大きな心……“世界の心”である。
何もかも仮説にすぎないが、奴はハートレスを使役して、世界の心に至る道を探しているのではないだろうか。
裏アンセムレポート 6
無の中で闇を友とした私の選択は、間違ってはいなかった。
闇を拒むのではなく、また恐れるのでもなく静かなる心でまっすぐに見つめたその時、私は新たな力を得た。
人を超える力……闇の力。ゼアノートたちはこの力に魅了され、やがて虜となったのであろう。無論、私は彼らのように闇にむしばまれて心を喰われるつもりはないが。
この新たな力により、私は無の世界から外界へつながる道“闇の回廊”を見出した。自由な往来はまだ難しいものの、追放の時はもはや終わったのだ。
私はゼアノートたちの目をあざむくために新たな力で姿を変え、光の世界へと戻った。
やはりゼアノートはハートレスと化していた。私の名をかたってハートレスどもを従え、さまざまな“世界の心”を奪っていたのである。
ゼアノートは奪い集めた“世界の心”の中心すなわち“キングダムハーツ”から大いなる闇を呼び寄せ、すべてを闇に回帰させようとしている。
なお他の5人の弟子たちは姿を消していた。ゼアノート同様にハートレスとなったのか? あるいはゼアノートに利用されたあげくに消されたのか?
真相を追ううち、私は特異な“存在”を知った。
生命が心を失った時に残される、魂と肉体。ハートレスが生じる時、光の世界から消え去るそれらは、異なる別世界において、まったく 新たな存在として生まれ変わっていたのだ。
裏アンセムレポート 7
闇の存在や心を持たぬ者には便利であろうがそうでない者が“闇の回廊”を多用するのは危険だ。心が闇にむしばまれてしまう。
奴らから身を隠して調査と計画を進める場所を求めていた私は“トワイライトタウン”にたどりついた。
光と闇の狭間で忘れ去られた、静かな街。森を抜けた奥にたたずむ、打ち捨てられた屋敷の地下に、しばらく身を置くこととした。
ひそかに調査を進めた結果、新たな発見が相次いでいる。
心なきもの“ハートレス”が生まれる時、心が離れた魂と肉体は別の存在としてこの世に生まれ落ちる。ハートレスとは異なって意思を持ち、思考する“それ”が何をめざしているかは不明だが、やはり世界に混乱をもたらす存在のようだ。
かつての友である王とその従者たちが、キーブレードの勇者とともに、闇の脅威たるハートレスと戦っている一方、世界に新たな 脅威が迫りつつあるのだ。
もうひとつの脅威……奴らは皮肉をこめて自称する。
存在しないもの“ノーバディ”と。
多くのノーバディは、ハートレス同様に人の姿を失っている。だが強い心の持ち主から生まれたノーバディはわずかに外見が変化するだけで、人の姿をとどめている。
私を裏切った者たちも、人の姿をとどめたノーバディとなり、さらに仲間を集めて、新たな計画を進めているようだ。
裏切り者たちを中心に、13人のノーバディで結成された“XIII機関”は二手に分かれ、何らかの研究を進めているという。
私は機関の目的を探るべく、彼らのうち6人が集う地に向かうことにした。
狭間の世界の果てにそびえる“忘却の城”へ。
裏アンセムレポート 8
今まで私はゼアノートたちの動向と、奴らの周辺で発生する事件ばかりに気を取られすぎていたようだ。
友たちの戦い……ハートレスの脅威から光の世界を守る戦いが終わり、ゼアノートのハートレス、つまり闇の探求者アンセムと名乗った存在が滅ぼされた。
王とは別のキーブレードを持つ“勇者”がさまざまな世界をめぐって扉の“鍵穴”を封じ、ハートレスを打ち倒したのだ。
一方、闇の世界へと飛び込んだ王は、キーブレードの勇者と協力して、闇の世界と光の世界の両側から“キングダムハーツ”の扉を封じ、大いなる闇の脅威を退けた。
だが世界には多くのハートレスがあふれており、また“XIII機関”とノーバディが暗躍している。世界はいまだ脅威に満ちているのだ。
世界の敵と戦う手段を突き止めねばならない。それは私の償いであり、復讐である。
そのために私は“忘却の城”に侵入した。地上13階層、地下12階層からなる城の“白い部屋”は訪れる者の記憶に反応して自在に変容する。XIII機関の者どもは、この城で記憶に関する実験を行っていた。
その実験の被験者である少女“ナミネ”は、極めて特異な能力を備えているようだ。彼女の能力から何が導き出されるというのか?
XIII機関に気取られぬよう、ひそかに調査を進めていたところ、今日この城にさらなる来訪者があった。
アンセムを倒したキーブレードの勇者“ソラ”とその仲間たち。そして地下深くに現れた、闇のにおい。
役者がそろいつつあるようだ。
裏アンセムレポート 9
さすがはキーブレードの勇者といったところか。ソラたちはXIII機関の陰謀を退け、ナミネを救出した。
ナミネは他者の記憶を操る魔女であった。その能力は、彼女が特殊な過程で生まれたことで得られたものであろう。
ナミネは、ある“少女”の心が肉体を離れた際に生まれたノーバディである。だが彼女に対となるハートレスが存在しない。
それは“少女”がプリンセスだったからだ。かつて私が治めていた世界“輝ける庭”の住人であった“カイリ”は、光の世界を支える7人のプリンセスのひとりであった。心に闇を持たないカイリからは、ハートレスは発生せず、消え去るはずの肉体も、光の世界にとどまった。
つまりナミネというノーバディは、心を失った証であるハートレスも、ノーバディに新生する媒介となる肉体も欠落した、極めて不安定な存在であり、それゆえにカイリとしての記憶もとどめていない。肉体を離れたカイリの心が、闇に回帰せずに別の器……ソラの心の奥へ隠れたことも要因のひとつであろう。
すなわちナミネとは、ソラの心に直接干渉したカイリの分身であり、だからこそソラや、ソラとつながる心を持つ者たちの記憶を操れたのではなかろうか。
彼女は真の意味で“存在しないもの”であり、ノーバディにすらなれずに行き場をなくした、もっともはかない影である。
裏アンセムレポート 10
忘却の城で記憶を失ったソラは、本来の記憶を取り戻すため眠りについたが、彼が生まれてから過ごしてきた歳月の記憶をすべて回復するのにかなりの時間を要するものと思われた。
だが忘却の城はXIII機関が支配していた地だ。より安全な場所でソラを保護せねばならない。私はナミネを説得し、眠るソラをトワイライトタウンに移して守ることにした。
ナミネ。以前も書いたが、彼女は極めて特異な存在だ。ノーバディと同じ過程で生まれはしたものの、ノーバディとしての要素がほぼ欠落している。
彼女が絵を描きつづけるのは、自らに欠けたものを、他者の……主にソラの記憶から補うためかもしれぬ。
私はひとつの仮説に至った。ナミネが特異なノーバディとして生まれたのは、かつてソラが自らの身にキーブレードをふるい、ソラとカイリの“心”が同時に肉体を離れた時だと思われる。ナミネは、カイリのノーバディとして生じた。だがノーバディとして在るために用いた媒介は、ソラの肉体と魂だった……。
人が心を奪われる時、自我なきハートレスが生まれ、残された肉体と魂はノーバディを生む媒介となる。
だが自らの意思で心を肉体から解き放った者は? ソラとゼアノートは、ハートレスと化しても自我を保っていた。
そしてカイリとナミネのケース。カイリの心に闇が存在しなかったという例外と、カイリから離れた心が、ソラという器に移ったという例外……理論上ありえない例外が重なったことが原因ではないだろうか。
ソラが眠っている間に、私は私の成すべきことをしよう。リクという新たな協力者も現れた。
裏アンセムレポート 11
忘却の城でかつての友と再会したが、私は素性を明かすことができなかった。もし彼が事情を知れば、復讐にとりつかれた私を止めようとしたであろう。あの頃のように彼との語らいを楽しみたくもあったが……残念ながら、もはやかなわぬ夢だ。
友はそれまで闇の世界で戦っていた。おそらく“トラヴァースタウン”から闇の世界に入ったものと思われる。
忘却の城と同じく、あの街は光と闇の狭間の世界だ。ハートレスに心を奪われて失われた世界の欠片が集まって生じた世界。世界の消滅から、かろうじて脱出できた人々がたどりつく場所。
狭間の世界は実に不安定であり、しばしば闇の回廊が口を開ける。どこかの世界が消えるたび、失われた世界から闇の回廊を通じて流れつく者がいたはずだ。ソラが初めてトラヴァースタウンに流れついた時も、闇の回廊を通ったに違いない。
闇の世界で戦っていた友は、XIII機関が接続した闇の回廊をたどって忘却の城へ現れたようだ。
新たな協力者、リクもまた闇の回廊から帰還を果たした者だ。彼は無二の親友であるソラのためなら、協力を惜しまないと約束してくれた。
実はソラの記憶の再生が遅れている。そこでリクに、もうひとりのソラ……ソラのノーバディを連れてくるように頼んだ。
私が目的を達成するには、ソラの存在が不可欠なのだ。光の世界を飛びまわり、XIII機関を倒すキーブレードの勇者が。
裏アンセムレポート 12
ナミネという例外を除き、ノーバディたちは人であった頃の記憶をとどめている。しかしソラのノーバディである“ロクサス”はかつてソラであった記憶を失っていた。
おそらくソラがハートレスと化していた期間が短く、その上ノーバディであるロクサスを残したまま、心を取り戻して人の状態に再生してしまったのが原因であろう。
どうやらロクサスはナミネに似た存在のようだ。カイリのノーバディでありながら、ソラの肉体と魂を媒介として生まれたナミネ。そしてロクサスはソラのノーバディであったがハートレス化したソラが、彼自身の心でなくカイリの心を媒介として人へと再生したため、取り残されてしまったのではなかろうか。
現在ソラの記憶の再生が遅れているのは、彼の半身であるロクサスが、欠け落ちたままであるからだと考えられる。彼をデータ化し、ソラへと還元せねば。
XIII機関のメンバーとなったロクサスの連行は困難をきわめた。一度ロクサスに敗れたリクは、再度の対決で身を捨てて闇の力をふるい、かろうじてロクサスを連れてきた。
しかしXIII機関の追跡が迫っている。このトワイライトタウンは、ロクサスがノーバディとして生まれ落ちた地だ。ここでロクサスはXIII機関に出会い、その一員となった。いずれ奴らはここを探し出す。
ひとまずトワイライトタウンのすべてをデータ化し、ソラの記憶に“世界のコピー”を形成する。そこへロクサスを移し、日々を過ごさせてソラの記憶の再生を図ろう。
残された時間は少ない。XIII機関の計画も、着実に前進しているはずだ。
裏アンセムレポート 13
明日、ソラがめざめる。長きにわたった我が復讐の、終わりが始まる。
私のすべてを奪ったゼアノート。ハートレスとしては滅びたものの、XIII機関を率いる奴の野心は再び“大いなる心”たるキングダムハーツをめざしている。
奴のハートレスは、世界の心を集めて形成したキングダムハーツから大いなる闇を呼び寄せようとしていたが、奴のノーバディは現在、人の心を集めて形成したキングダムハーツと同化を果たそうとしている。
愚かな弟子だ。
ひとつだけ謎が残っている。我が城の地下に出現した扉を、ゼアノートはどうやって開いたのか……?
いや……すべてが終わりを迎える今となってはあらゆる理論はもはや無意味だ。
ロクサス、アンセム、ナミネ。理論上存在が許されぬはずなのに、それでも確かにそこに在った、特異な例外。
私やXIII機関がくみ上げた理論は、強い心の持ち主たちに、ことごとく超えられてきた。
ソラ、カイリ、リク。
ああ、リク。彼の心には闇につけこまれる弱さがあったが、苦しみの果てに見出した希望を支えとして踏みとどまり、敵である心の闇さえも自らの力として身につけた。
すべてが終わったら、ソラとあの島に帰れることを、心から願っている。
できることなら私も“輝ける庭”へ帰り、美しい水と花、希望にあふれた民の笑顔を再び目にしたかった。
王よ、我が友よ。私が記した真実の記憶が、いずれ君の目にふれると信じている。
君とまた楽しく語らいたかった。復讐にとりつかれた愚かな私を許してほしい。
『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』
『ゼアノートレポート』とは?
マスター・ゼアノートがマスター・エラクゥスに宛てた手紙から始まる文書。
これまでのレポートとは違い、書き残した人物が最初から判明し、何かを企んでいることが分かっている為か、その思想や目的、行動の裏にあった出来事を補完する内容が主になっている。
ゼアノートレター
此度のマスター承認の知らせ、誠に感謝している。
先代マスターから正統後継者としてその座を
まかされ、その重責の下、次代のマスターの育成、
苦労も多かった事であろう。
お主には、かつて意見の対立によって怪我まで
負わせ、数年前の強引な願いも聞き入れてもらった
ままであったな。
まともな謝罪も礼もできずにいるこの愚かな
兄弟子を、何も責める事なく、こうして承認式に
招いてくれ、是非、直接祝福を伝えに参加させて
もらおうと思う。
やはり、我らが師の後継者選びに間違いはなかった。
代々、我らは光の監視者として、世界を影ながら
見守るという皮肉な立場ではあるが、お主のその
慈愛の心、そして光への忠誠心には感服するばかりだ。
世界を巡る身となり、この光の世界に潜む闇も多く
見てきたが、最近、闇の動向が激しくなったように思う。
イェン・シッドからすでに聞いているかもしれんが、
アンヴァース…、負の感情から溢れだす、
生命に精通しない者。
その魔物たちの気配を世界各地で感じ始めているのだ。
そして、闇の気配に関して今回の承認に
一つ心配事がある。
数年前にその地を訪れた際見かけた、
テラという弟子の事だ。
テラは確かに大きな力をその身に秘めておるが、
その心の内に眠る闇を感じたのだ。
余計な世話かもしれぬが、このままテラを
マスターとして承認するには不安が残る。
そこで、承認試験を行ってはどうだろうか?
お主の目によってそれを最終判断してもらいたい。
それでは、久しぶりの再会を楽しみにしている。
ゼアノートレポート 1
故郷を後にし、随分時が経ったが、
これまで様々な世界を巡り、多くの知識を得た。
ここにその一部と、我が歩みを記しておく。
思い起こせば、我が運命の変換は、
たどり着いた場所で師と、兄弟と呼べる存在を得た事。
新たな故郷を得た時からだ。
そしてキーブレード。
元々、何のために誰がもたらしたものなのか?
キーブレード使いとしての修行を積む中では、
光の監視者として、世界を影ながら見守る
ためのものという教えであった。
だが、本当にそれだけのものなのか?
己の探究心から、任務以外では禁じられていたが、
時折、世界を巡って、新たな知識を得ていった。
ゼアノートレポート 2
師の教えで、世界の行き来の際、
闇から身を守る鎧をまとうよう言われていたが、
異空の回廊を通る際に、我が身に流れ込む力の
存在に気づいてから、鎧をまとう事をやめてしまった。
闇に身を喰われると言うが、闇さえもコントロールする
力を持てば、闇は恐れるものではないのだ。
世界は広く、そして無数に存在する。
異空と呼ばれる宇宙空間のような海に、
互いに干渉する事なく、個々の世界が
点在しているのだ。
それらの世界には、それぞれに秩序があり、
我らのように、世界の全体像を知る事はない。
そして、我らもそれを外の世界に知らせてはいけない。
ゼアノートレポート 3
古の時、現在のように世界に隔たりがなかった頃、
今のように、世界それぞれが光の壁で覆われておらず、
物理的な干渉から守られた状態ではなかった。
その頃、世界は光で溢れており、
キーブレードを使う者も多く存在していたらしい。
だが、隔たりのない世界同士で、光の奪い合いが始まったのだ。
彼らはキーブレードの本来の使い方を知ってしまった。
キングダムハーツと呼ばれる、大いなる光の心を我がものにしようと、
キーブレード使いたちは争いを始めてしまったのだ。
キングダムハーツとは、いわば心の集合体。
人の心と同じく、世界も心を持つ。
その世界の心の在り処は、本来は見えておらず、
各世界に隠された、扉の奥にその世界の心はある。
その各世界の心を一つに集める事で、
キングダムハーツは完成する。
ゼアノートレポート 4
そして完成したキングダムハーツの扉を開くことは、
新世界の創造へとつながるとされている。
それは人間の領域を超える事。
つまり、扉を開いた者も、人ならざる者へと
生まれ変わることを意味する。
光と闇は表裏一体、闇なき光はあらず。
キーブレード使いによる、キングダムハーツを巡る
大戦は、光を守ろうとする者、闇に加担する者、
光と闇を調和させようとする者、単なる私欲によって
力を得ようとする者、様々な思惑と、
争いに参加していなかった世界も巻き込み、
全ての世界が闇に覆われてしまった。
古のキーブレード戦争は、こうして幕を閉じ、
未だ、キングダムハーツの扉を開いた者はいない。
その後、わずかに残った心の光から今の世界が誕生し、
再び争いが起こる事のないよう、世界はそれぞれの
壁に覆われたのだ。
ゼアノートレポート 5
今現在、我らキーブレード使いと闇に身を堕とした
存在のみが、回廊を使い、世界の狭間を移動できる。
我らキーブレード使いの使命は、
世界の隔たりを越え、世界に干渉する闇の存在から、
再び世界を消失する事のないよう、監視し、
守ることである。
そんなキーブレード使いも、今やわずかとなり、
我ら以外に数名が確認される程度ではあるが、
この広い世界のどこに散らばっているかも知れない。
我らの存在する、この光の世界の他に、
闇の世界、そして光と闇をつなぐ、狭間の世界が
あるのだ。
中でも闇の世界は禁断の地。
まだそこに足を踏み入れ戻った者はいないと聞く。
ゼアノートレポート 6
キーブレードには3系統ある。
我々が使用する、光の世界のキーブレードと、
闇の世界のキーブレード、人の心のキーブレードである。
闇の世界のキーブレードは、闇の世界に存在するとされ、
我々の使用する、光の世界のキーブレードと対となるもので、
どちらの世界の側から使用するものかという違いでしかない。
そして、3つ目の鍵、人の心のキーブレードは、
キーブレード戦争によって、世界が再編された時に誕生したもので、
この鍵がなければ、キングダムハーツに近付けないようになっている。
心に闇を持たない、7つの純粋な光の心を集める事で、
人の心のキーブレードが完成し、
キングダムハーツへの扉が開かれるのだ。
そしてもしもキングダムハーツの扉を開く事ができれば、
すべての世界、すべての人を掌握する事も可能であると言える。
ゼアノートレポート 7
キーブレードに秘められし最大の謎、
キーブレード…、その3系統とは別のキーブレード。
呼び名は同じだが、その表記の仕方はχブレード。
そしてキーブレードとは似て非なるもの。
キーブレードはキングダムハーツの存在に合わせ、
人が生み出したとされるもの。
しかしχブレードは、キングダムハーツの存在と
共にあるもの。
χブレードは、純粋な光の心と、純粋な闇の心、
その二つの心が均等な力で交差したときにうまれる。
そして、その時同時に出現するキングダムハーツこそ、
人為的に集められたキングダムハーツではなく、
すべての世界の心が集約された
キングダムハーツである。
すなわち、古のキーブレード戦争は、これによって
起きたものと思われる。
であれば、世界を隔てる壁ができた現在であろうが、
χブレードさえあれば、全世界の心を集約した
キングダムハーツが完成し、キーブレード戦争が
再現されるといえよう。
ゼアノートレポート 8
兄弟弟子であるエラクゥスは、光を絶対のものとして
考えているが、光は闇があってこその光。
我は光と闇の均衡こそが、世界を保つ
バランスであると考える。
しかし、闇を排除しすぎた現在、世界のバランスは
崩れている。
現状の光の秩序を一旦崩し、闇の台頭によって、
世界を再編する必要がある。
エラクゥスと意見の対立の後、世界を流浪した。
少年時代に故郷を離れて以来、ようやく自由を
手に入れたのかもしれない。
しかし、既にキーブレードマスターとなった自分には、
もはやこれといった目的もなく、正統後継者ではない
自分に残された使命は、後進の育成くらいしかなかった。
本来、キーブレードマスターとなった者は弟子を取り、
キーブレード使いとしての教えを説き、
次代へつないでいかなければならない。
だが、我が故郷を捨ててここまで歩んだ道の最後を
それで迎えていいのだろうか?
いや、いまだ自分の目で確かめたいことも多いまま、
静かに最後を迎えてしまっていいのか?
気づけばこの肉体もすっかり老いていた。
ゼアノートレポート 9
我らキーブレードマスターは特別な術を持つ。
それは自らであろうが、他者であろうが心を
取り出す事ができるのだ。
そしてこれを繰り返しさえすれば、永遠に現世に
留まる事が可能である。
少年の頃、夢見た世界の果て。
未だ何者もたどり着いていない世界。
そう、それは誰もまだ見ぬ世界。
キングダムハーツの扉を開き、新世界を創造し、
光と闇が均衡する世界を完成させるのだ。
多くの知識を得、新たな目的も生まれ、
残されたのはこの老いた肉体。
次に為すべき事は器を探す事だった。
そしてヴェントゥスと出会い、弟子とした。
彼との出会いは運命的であり、その資質も感じたが、
あまりにも優し過ぎた。
脆弱なヴェントゥスを器として使えないと判断し、
もう一つの目的のために使う事にした。
ヴェントゥスの心から闇を取り出し、二つに分けるのだ。
これで純粋な光の心と、純粋な闇の心が完成する。
ゼアノートレポート 10
やはりヴェントゥスの体では心を取り出す事に
耐えられず、純粋な闇の心を持つヴァニタスを
生み出す事には成功したが、ヴェントゥスは
眠ったままとなった。
純粋な光の心、ヴェントゥス。
純粋な闇の心、ヴァニタス。
この二人を育て、いずれこの二つの心を交差させれば、
χブレードが完成する。
しかし、ヴァニタスの闇の心が強大過ぎたのだ。
ヴェントゥスの心は壊れ、光の心は消えかけていた。
せめて安らかな場所で眠らせてやるため、
脳裏に浮かんだ場所は、我が故郷であった。
そして自然と足が向き、気づけばあの時旅立ちを
決意した海辺に立っていた。
故郷を出て一度も戻った事はなかったが、
本当に何一つ変わっていない、
まるで時が止まったかのような静かな場所。
ここならヴェントゥスも静かに眠れるであろうと
思っていたが、眠るヴェントゥスが
キーブレードをかかげたのだ。
光の心はまだ消えてはいなかった。
ゼアノートレポート 11
ヴェントゥスとヴァニタス、今はまだ光と闇の
バランスが合わず、二人を同じ場所で
育てる事はできない。
ヴァニタスの闇が、ヴェントゥスを蝕むのだ。
光の心を育てるのに適した場所はただ一つ、
それは光を絶対なものと考えるエラクゥスの元であった。
エラクゥスは我との対立を気にする事もなく、
再会を喜び、ヴェントゥスのことも快く受け入れてくれた。
後はヴェントゥスがエラクゥスの元で、
その心を強く成長させるのを待てば良い。
久しぶりの第二の故郷ではあったが、
既にエラクゥスも二人の弟子を育てていた。
そしてその一人テラの中に潜むものを感じたのだ。
テラはその優しさゆえに力を求めている。
力への執着はやがて心に闇を生む。
我が器は決まった。
ゼアノートレポート 12
時は満ちた。
エラクゥスから弟子のマスター承認の知らせが
届いたのだ。
テラとアクア…。
あの二人を外の世界へと誘うのは容易な事。
しかし、肝心のヴェントゥスをどうするか…。
ヴァニタスはヴェントゥスの心を感じる事ができる。
そのヴァニタスによれば、ヴェントゥスの鍵を握るのは
テラの存在。
ヴェントゥスが修行を始めて間もない頃、
テラが使っていた木剣を譲り受けて以来、
テラを本当の兄のように慕っているらしい。
つまり、ヴェントゥスの心を揺さぶるには、テラだ。
まずテラを孤立させる必要がある。
そしてその不安感をヴェントゥスに植えつけるのだ。
そうすれば、弱き光は闇に向かって進む兄を追うだろう。
強き闇は光を強くし、強き光は闇を強くする。
これですべてが交差し、伝説が再来するのだ。
まとめリンク

https://matome.eternalcollegest.com/post-2146457377249996901

https://matome.eternalcollegest.com/post-2146473921779808401

https://matome.eternalcollegest.com/post-2146483713366657301

https://matome.eternalcollegest.com/post-2146492225052908501








ディズニーとスクウェア・エニックスのコラボレーション作品である。