大規模被災地でみられる「たこつぼ心筋症」はストレスが原因だった！治療法なども紹介

たこつぼ心筋症(しんきんしょう)とは、突然発症する左心室心尖部の一過性収縮低下をきたす心疾患のこと。
たこつぼ心筋症 – Wikipedia

たこつぼ型心筋症は、ストレスによって左心室がとても肥大してたこつぼのようになりますので、急性心筋梗塞や狭心症ととても似ている症状を引き起こします。突然強い胸部の痛みにさいなまれ、動悸、不整脈、呼吸困難、頭痛、嘔吐などが発生します。心雑音も出ます。短期間で回復しますが、心室の異常な収縮によってポンプ失調という合併症を引き起こす危険性があります。
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たこつぼ型心筋症になる理由としては、強いストレスを受けることによるものが原因とされています。強いストレスを受けること、それは大規模な災害などが起こった場合に当てはまり、台風や洪水、地震など常に不安やストレスにさらされている状況で発症しやすいです。
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2004年に発生した新潟県中越地震直後に数多くの発症報告があり、2011年の東日本大震災直後にも多く発症したとのことです。
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2004年10月23日新潟中越地震では、地震の前後で比較し地震後に発症数に明らかに増加したことが報告されています。(最大震度7、マグニチュード6.8、死者約60名、負傷者約4,800名)
たこつぼ型心筋症について ｜ 医療法人錦秀会 阪和記念病院

地震前の4週間前では1症例のみ、地震後の4週間では25症例が発症しました。
⇒地震による精神的ストレスが発症と関係があることを裏付けています。
東北関東大震災3.11でも多く発症しています。
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特徴的なのは、震災後に多く発生する可能性のある循環器疾患ということから、ストレスによる内因性のカテコラミンの増加などが関係すると考えられています。
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詳細は未だ明らかになっていませんが、ストレスによる内因性カテコールアミンの増加などの関係が考えられています。また微小循環不全、多肢冠攣縮や酸化ストレスなどが一因ともいわれています。

身内の死、虐待、喧嘩、大病の診断など・・・
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感染、脳卒中、急性呼吸不全、急性腎障害、術後など・・・
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中高齢男性に多い急性冠症候群(ACS)とは異なり、高齢の閉経女性に多く発症します。
国内の250例中、男女比は1 : 7と圧倒的に女性優位です。
平均年齢　男性65.9±9.1歳、女性68.6±12.2歳 ⇒ 女性の方が約3年高齢です。
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たこつぼ型心筋症の検査方法は心電図を用いてのST上昇、陰性T波、異常なQ波の有無やトロポニンの上昇が起こっていないか測定し、更に心筋の異常を直接確かめるため心エコー検査を行います。AST、ALT、CPK、LDKについても上昇がないか検査測定をし、また狭心症や心筋梗塞などとの鑑別診断のため心臓カテーテル検査を行い同疾患かどうかの鑑別をします。
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たこつぼ型心筋症には、確立された治療法というものはなく、一番の危険因子とされるストレスを取り除くことが大切です。なので精神的ストレスを癒す治療を行います。また、負担となる疾患があればその治療も行い、それによってストレスも軽減させます。さらに、状態によってば薬物療法などを行うこともあり、慎重な経過観察が必要とされています。
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•基本的に入院して、加療する。
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•冠動脈検査でたこつぼ心筋症と診断されるまで、原則、急性心筋梗塞に準じた初期治療を行う。
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•心基部狭窄の存在例では、過剰な強心薬の使用をチェックする。脱水の補正をする。β遮断薬の治療が有効だったという報告がある。
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•治療の基本は経過観察である。たこつぼ心筋症では、通常予後も良く、1カ月程度で、心筋障害も自然軽快することが多い。順調に軽快しているかを、心エコー、心電図、心筋逸脱酵素で経過観察する。
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予後に関して明らかなデータはありませんが、一般的には1～2週間程度で回復することが多いようです。
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しかし、不整脈や心不全で亡くなる重症例、再発する方もいらっしゃいます。ストレスが契機となった方は、ストレスをどのように回避するかを学ぶことが再発予防になると考えられます。

「ストレスを溜めこんではいけません」と、よくいわれますが、なかなか上手にストレスを発散できる人はいません。それでも、ストレスが心臓に悪影響を及ぼすことがあることは知っておいてください。そして、一般の人では、胸の痛みや呼吸困難が心筋梗塞なのかたこつぼ心筋症なのか、判断することはできませんので、症状を察知したら、速やかに病院へ行く、ということも覚えておいてください。
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