【妖怪系】本当にあった2chの怖い話【※取り憑かれるても一切の責任はとれません】

GAME1000
【妖怪系】本当にあった2chの怖い話【※取り憑かれるても一切の責任はとれません】

小豆洗い

俺は、あずきとぎ?の音を聴いたことがある。その日は、五月の平日で、天気は晴れ、時間はお昼位でした。大倉ダムのかなり上流にある橋のたもとから入渓して、支流をどんどん遡っていった。本流では人を見かけたけど、支流をかなり遡っても誰にも会わなかった。その当時は、ハスルアーを使ったルアー釣りが好きで、その日は山女の20cm位のを2匹ほどキープしていた。

更に遡っていくと大岩魚が水面近くを泳いでいるのが見えた。狙ったが、見事に失敗した。なんか馬鹿馬鹿しくなって帰ろうかとも思ったけど、もう少しだけ遡ってやめようと思い直して、更に奥に進んでいった。

すると、どこからともなく、シャラ、シャラ、シャラというような規則正しい音が聞こえてきた。お米をとぐような感じの音で、誰かいるのかと思って、声をかけてみた。一瞬 音が止んだので、間違いなく誰かいたのだと思った。しかし、返事もなく、またシャラ、シャラと音が聞こえだした。

なんとなく気になって、声をかけながら探してみたけど姿は見えず、返事はない。その後も5分位聞えていたが、怖くなって、すぐに山を降りた。あれ以来、渓流に釣りに入る事はなくなった。あの音は何だったんだろう。もう20年近い前の話になってしまったけど、また渓流釣りやろうかなと思ってる。

ドアが開いた

高校時代の友人が体験した話。

仮に佐藤とする。佐藤は隣県から僕の地元の高校に通学していた。
仲は良かったが、あまり自分のことを話さない性格だったので、よくわからない奴だった。

2年の夏休みに佐藤は、佐藤の地元の友人たちとバーベキューをやったらしい。
佐藤の地元はド田舎で、田んぼと川くらいしかなく、民家も所々にかたまってあるくらいだ。

6人ほど集まって、原チャリで食材などを『機場』という場所に運ぶ。
『機場』とは、川の水を汲み上げて田んぼに供給するための、一辺10メートルほどのコンクリート製の施設だ。
そこは民家から相当離れていて、夜中騒いでもわからない場所らしい。

夜の12時を回りバーベキューも一段落し、みんなで機場の屋根に登り、寝そべりながら話をする。

ふと佐藤が気が付くと、お調子者の田中(仮)がまったく話しに入ってこない。
佐藤は『これはまずい』と思ったらしい。
田中は所謂霊感があり、いつもはふざけているが、何かを感じると別人のようになる。
突然、田中が「ヤバい」とぼそっと溢す。
周りが「どうヤバい?」と聞くと、「幽霊とかじゃない。バケモノだ・・・」と言う。

すると一人が、「あれ・・・」と指を差す。その先には人が一人。
何故かその人は、暗いのによく見えた気がしたらしい。
その人はボロ布のような服を着ていて、何故か鳥(?)を持っていて、立ったりしゃがんだりしている。
佐藤や友人たちが何も喋れずにいると、強烈な耳鳴りが。
これは田中が何かを感じると、周りの人に耳鳴りがするためらしい。
佐藤も今までに感じたことないくらい強烈な耳鳴りだったので、ヤバさが尋常ではないとわかったらしい。

見ているといつの間にか、ボロ布の人の周りにモヤがかかっている。
それは段々形になっていき、もう一人が完成する。
しかし、人ではなかった。角がある。羊?山羊?よくわからないが、クルクルと曲がっている大きな角だ。
ボロ布と角が話をするかのように、距離をとって向かい合っている。
佐藤は冷や汗が止まらず、唾が何倍にも濃縮されたように口が苦くなっていく。

すると突然、ジェットコースターに乗ったときのような内蔵がフワっと浮く感覚と、
次に頭に空気の矢が貫通する感覚に襲われた。
ボロ布がこっちを見ていたのだ。

そこから記憶がないらしい。
気が付くと朝の5時になっていて、みんな機場の屋根の上で寝そべっていた。
みんなぼーっとして何も喋らない。
佐藤は腕に痛みを感じ見てみると、五百円玉くらいの火傷をしていた。バーベキューのときの物ではない。
みんなも腕に火傷をしていた。

訳が分からないので、全員一旦家に帰った。
佐藤は風呂に入りながら考えたらしいが、何が何だかわからない。

数時間後、田中が佐藤の家に迎えにきて、友人たちの溜り場へと向かった。

溜り場にはもうみんな揃っていた。
佐藤が田中に、「アレはなんだったんだ?」と聞いた。
「アレは絶対に幽霊じゃない。そもそもジャンルというか、スケールが違う。デカいんだ。
わかんないけど、バケモノだよ」

そんな話をしているとき、一人が「アレ?アレ?」と目を擦る。
「ヤバい。なんか変なものが見える。ゴミかな?」
すると別の奴が、「………俺も」。
他も他も、全員が見える。目を凝らすと、頭の上にいくつもドアが見える。
そのドアを開けようとイメージしても、開かなかったらしい。
佐藤たちは、夜のこととドアのことは、誰にも言わないということにした。

数日後、ある一人が佐藤たちを呼び出した。
「ドアが開いた」と言うのだ。
曰く、
「知り合いとトランプをしたら、相手のドアがちょっと開いて、どんなカードを持ってるかわかった」とのこと。

その後、佐藤もバイトの店長にトランプを持ちかけ、ドアが開いたという。
今だにさっぱりわからないが、僕自身も佐藤を通して色々と体験している。

おめん屋

知人が持っているある地方の別荘を貸してもらえる事になったんで、俺と彼女は車で小旅行にでかけたんだ。チェックイン時間とか気にする必要もないので、途中に色々寄り道していたら予定よりおそくなってしまった。昼間は、はしゃいでいた助手席の彼女も少し疲れたのか口数が少ない。陽が落ち始め、あたりがだんだんと薄暗くなる感じ。それに少し風が出てきたようだ。

そんな中、海岸沿いの細い国道を目的地に向かって単調に流していた。俺の方も知らない道、ほとんど対向車もなく寂しい感じの上に、これまた街灯がつくかつかないかの淡い紫色の夕暮れになんか妙な帰巣本能みたいなのを感じていた。そんな時、彼女が「あ、おめん屋さんだ」と前方を指さした。

確かに進行方向の左前方に何か小さな小屋みたいなのが見える。心持ちスピードを落として近づくと、そこに屋台がぽつんと止まっていた。
もう何年も前に営業をやめたであろう朽ち果てたドライブインの駐車場にそれはあった。俺は「ホントだ。確かにおめん屋、、、だな。」とつぶやいた。

というのも、ひとり用のリヤカーの荷台部分に百葉箱のような小屋が組まれており、そのこやの壁面におめんがずらっと飾られていたんだ。 「へー、変わってるね。こんなの見るの初めて。」と彼女は少し元気が出てきたようだった。縁日の屋台なんかでは、たまに見かけることもあったが、移動式は俺も初めてだった。彼女はシートベルトが邪魔だとかぶつぶつ言いながら、窓から身を乗り出すようにして車の通過にあわせて、おめん屋の方をずっと見送っていた。

それからしばらく走っている間、彼女は何かを考えていたようだが、「ね、今のおめん屋さん、ちょっと覗いてみようよ。」と言い出した。
俺は、わざわざUターンしてまで、、、と少し面倒に思ったけど、彼女の意見に従うことにした。

戻ってみると、電信柱の街灯の光にぼぉっと照らされたおめん屋がたたずんでいた。車を降りて、改めて見てみると、屋台の屋根には黄色やオレンジ色の羽のかざぐるまが数本、からからと音をたてて回っていた。四方の壁には、縦4段で横に等間隔にびっしりとおめんが並べられているようだ。

そしてそのおめんは縁日ではあまり見たことがないようなものばかりだった。普通ならアニメやゲームのキャラクターを模したものもありそうなものだけどなんというか、、、表情がないというか、薄ら笑いを浮かべているというか。。。一言で言えば不気味なおめんばかりなんだ。材質も変わっていた。普通のおめんはてかてかと光沢のあるプラスティックみたいな感じなのに、ここのおめんは、なにかつや消しのゴムみたいな変わった材質で出来ているようだった。昔、映画であった「犬神家の一族」に出てきた「すけきよ」みたいな感じ。

店の人は?と見回すと、丁度屋台の反対側に、道路から隠れるような所にいた。俺達には背中を向けた、つまりこちらからは顔が見えない状態で。椅子に腰掛けていた。彼女が「こんばんは。」と声をかけると、店の人がゆっくりと振り向いた。

少しびっくりした。薄暗いので気づかなかったけど、その人はおめんをしていたんだ。しかも、例の薄気味悪い無表情なおめん。。。
「おやお客さんかい。」
おめんのせいか、少し聞き取りにくかったが、声の感じでその人がおばあさんだとわかった。

一瞬、俺と彼女は顔を見合わせたが、俺はこの人の営業スタイルなのかな?とおもった。彼女もそう判断したらしく、気を取り直して二言三言、言葉をかわしていたが、気味の悪いおめんばかりなのは変わらない。結局、欲しいおめんがなかったのでひやかしだけになってしまった。車に乗り込んで彼女が助手席から再び礼をいって立ち去ろうとした瞬間、海側からびゅぅっと、突風があたりを吹き抜けた。かざぐるまが、からからからと激しく音をたてて回り、おめんがバタバタと風と壁の狭間ではじけ、ほとんどのおめんが地面に落ちてしまった。「あっっ」と俺達は声をあげた。

落ちたおめんに対して出た言葉じゃなかった。唯一、風に飛ばされなかったおめん。屋台の正面の真ん中にかかっていたおめん。それがすぅっと屋台の中に引っ込んで、ぽっかりと黒い穴が現れたかと思うと、パタンッとその穴をふさぐ小さな扉が閉められたように見えた。

屋台の周りにはおめんが散乱していた。おばあさんは向こうを向いたまま、うつむき気味に身じろぎもせずじっとたっている。次の瞬間、ガタガタガタと音がしてはっと我にかえった。

屋台が小刻みに震えている。おばあさんを見ると、やはりじっとうつむいたまま動かない。なぜか、おめんをつけているかどうか確認するのが怖かった。ガタガタ音はだんだん大きくなり、ミシッとかメリッとか言う音も混じってきた。

「早く、、、早く出して。。。」と震える声で彼女が言った。俺はあわててアクセルを踏み込み、、その場を後にした。バックミラーに写るおめんやが遠のいていき、次のカーブで見えなくなった。

数日後。当然彼女は嫌がったが昼間に行くということで説得し、帰りにそこの前を再び通ったけどもうおめん屋はそこにはいなかった。

じーさんが天狗なった

飲み屋で仲良くなった飲み友だちの警察官に聞いた話なんだけど、
老人が突然失踪したって家族から電話があったから、その家に行ったんだって。
どうせ惚けて徘徊してるんだろうってタカをくくって赴いたんだが、
事情を聞くと家族の話が実に奇妙で変なんだって。
まず、その老人(男性)は70才の誕生日に失踪したんだが、
前から自分は70才になったら天狗になると家族に公言してたらしい。
( ゚Д゚)ハァ?って感じなんだけど、
そのじーさんの父親もその父親も、70才の誕生日にいなくなってるんだって。(長男の話)

806 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/19 03:13
そんで、その老人の部屋に入ったら、
黒い烏の羽根みたいなのが10羽分くらい散乱してて、
部屋のまん中にどんと子供が入れるくらいの空っぽのたらいがあって、
「これはなんですか?」って聞いたら、
嫁が昨日(失踪する前の日)突然じじいが米を一斗炊いてくれって言ったんで、
炊飯器で何回かに分けて炊いて、その中に入れてやったんだって。
そんで、それがきれいに米粒一つなくなくなってるんだって。

809 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/19 03:26
で昨晩なんだけど、じじいの部屋でどんちゃん騒ぎがあったんだって。
もう大勢で騒いでる感じだったらしい。
「それは見たんですか?」って聞いたら、
「おじいちゃんから『何があっても決して部屋を覗くな』って言われたので、見ませんでした」との答え。
どうもからかわれてるような話だけど、
家族は皆真剣でウソをついてるようには思えない。長年の経験でわかるらしい。
仕方がないので、一応行方不明者として捜査願いを本署に連絡して、鑑識呼んでその羽を持ち帰ったんだって。

結局、その老人は発見されなかったとのこと。
羽は烏の仲間(烏ではない)との鑑識結果だったらしい。

「俺も警察入って15年だけど、不思議だよなあー」と笑ってた。

少女

大学時代の友人に、やたら金運のいいやつが居た。

もともと地方の資産家の家の出身だったのだが、
お金に好かれる人間というのは、こういう人のことを言うのかと思った。
宝くじやギャンブルは大抵当たるし、学生ながらに株をやっていてかなり儲けていて、
とにかく使うそばからお金が入ってくるという感じだった。
とはいえ本人はいたって真面目な人間で、
そういったお金の稼ぎ方に頼らずに、地道にアルバイトも頑張るやつだった。

その友人から先日、婚約者がまた亡くなったと連絡があった。
『また』という言葉どおり、彼の婚約者が亡くなるのはこれで三度目だった。

大学卒業後、地元に帰り家業を継いだ彼は、事業面ではめざましい活躍を見せていたが、女性との縁には恵まれていなかった。名家と言える彼の家には縁談はそれなりにくるのだが、話がまとまるとこうして相手が死んでしまうのだ。
「三度目となると、うちに入ろうと言ってくれる女性はもういなくなってしまうだろうな」
電話の向こうで彼は声に悲しみの色を滲ませてはいたが、
それほど落ち込んではいないようだった。
私は学生時代、酒を飲みながら聞いた彼の話を思い出していた。

その話は、彼の子供の頃の話だった。
小学校に上がる前の年、家の中で一人遊んでいた彼は、
部屋の隅に見知らぬ少女が立っているのに気がついたのだという。
お客様の子かなと幼心に彼は思い、一緒に遊ぼうと誘ってみたところ、
少女はこくりと頷いてくれた。

その日一日、彼はその女の子と楽しく遊んで過ごしたが、日が沈むと少女が、
「あたしをあんたのお嫁さんにしてくれる?」と問いかけてきた。

「お嫁さん?」
「うん。あたしのこと嫌い?あたしはあんたのこと好き」
「僕も好きだよ」
「じゃあお嫁さんにして。そうしたら、あたしあんたに一生苦労させないから」

そんな会話だったらしい。
彼自身うろ覚えだと言っていた。
少女は嬉しそうに笑って、部屋の外に走り出て行ってしまった。

その夜、家族にその話をすると、誰もお客など来ていないということだった。
そして次の日から、彼の家の事業は業績がうなぎのぼりとなり、
彼自身にも金運がつくようになったのだという。

「俺の嫁さんは、あの時から決まっていたんだよな。
別の人と結婚しようとしたら、怒るのは当たり前ってことか…」

嫉妬深い座敷わらしみたいなものなのかなと言うと、
どうやら彼のお嫁さんは風俗に行くくらいなら許してくれるようで、
そこは救いだと笑っていた。
家の跡継ぎについては、妹夫婦に期待すると言うことである。

河童

子供の時の話です。夏の課外学習の一環で、夏休みに某県の山間にキャンプに行きました。1週間の日程で、最後の夜肝試しをする事になったんです。

2人ずつ組み、決められたゴールまでのルートを歩くのですが、その間に保護者が扮装して脅かす役を担っていました。

私はさほど仲のよく無かった女の子と組み、スタートしたことを覚えています。実は相当びびりでした。

その子の手をギュッと握って、道々出てくる保護者たちの、決してよく出来たとは言いがたい扮装でも、泣きそうになっていました。

そして、いつの間にか、その川べりにたどり着いていました。

そこには、一匹の河童が立っていたのです。

見ると今までの、幼稚な扮装とはあきらかに異なっていました。緑色の皮膚、甲羅、口バシ、そして頭の皿、と完璧な河童でした。私たちは感心半分、びびり半分で、あわててその場から、走って立ち去ったのです。

ゴールに着いて、先に到着した友達と、キャキャと話しまくったのですが、あの河童の話が出てきません。いろんな子供に聞きました。ですが、私達2人以外だれも見ていません。

不審に思い、保護者に聞いたのですが、答えはノーです。河童の扮装は用意されていませんでした。

大人の今でも不思議に思います。あれは本物だったのでしょうか。

綺麗な石

小学生のころ、俺の家族は青森の海沿いの田舎に住んでいた。
俺は幼い頃からよく浜で遊んでいたんだが、
年末の1週間(5日くらいだったかも)は、夕方に浜で遊ぶのは禁止されていた。
だが、小学3年の大晦日、親たちは年末で忙しく、退屈な俺は友達と二人で浜に行き、
言いつけを破り夕方まで遊んでいた。
岩でできた小さな洞窟っぽいのがあって、俺たちはいつもそこを秘密基地にして、
焚き火をしたり漫画を読んだりしていた。

その日もその洞窟で遊んでいたんだが、そこで変なものに出会った。
それは小人だった。一つ目で、仲間(?)を数人引き連れていた。
仲間というよりは、同じ人の形をしているペットみたいな感じで、
キチキチと鳴き声を上げて、理性がないような感じだった。
先頭の一つ目だけがまともな仕草で、俺たちに綺麗な石を差し出してきた。
なぜか怖くはなく、二人とも「すごい生き物を見つけた!」ってテンションだった。

俺が石を受けとると、いつの間にか姿がなくなっていた。
探したが見つからず諦め、最後は石の取り合いになった。
結局、見せるために受け取った友達が石を離さず、俺が負けた。

俺はすごく悔しくて、「俺が受け取ったんだから今度会ったら絶対取り返そう」と思って家路に着いた。
しかし、友達はその晩亡くなってしまった。夜高熱を出し、朝には息をしていなかったという。
(俺は小さかったから、詳しくは聞かされなかった)

親たちは俺たちが浜に行ったことを知らないが、俺は友達の死の原因は、小人にもらったあの石だと思う。
そして、もし俺が石を持って帰っていたら、俺が死んでたんじゃないかと思う。

首だけ地蔵

仕事の関係で知り合ったMは、生まれてから一度だけ怖い体験をしたと話してくれました。

Mが中学生のころ、林間学校の行事でキャンプファイヤーをしていたときのことです。ごうごうと燃える自分より大きい炎を前にして何人かは、離れて見ていましたが、Mを含めた数人は、面白がって近くにあった石を投げ入れていました。

そのうち炎の周りに小石はなくなり、少し遠くの雑草が生い茂る中を探したところ、手のひらより少し大きめの石を見つけたそうです。「この大きさの石を投げ入れたら、炎が大きく動いて面白いだろうな」そう思ったMは、思いきり腕を振ってその石を炎に投げ入れました。

思ったとおり大きく縦に炎は動きMの身長の3倍ほど高く燃え上がりました。しかし次の瞬間Mは、急に頭が煮えるほどの暑さを感じたのです。息が荒くなり、頭が熱いと思ったMは手でおでこを触りました。

するとズリッと何かが手にまとわりつくのです。見てみるとそのまとわりついたものは人間の皮でした。そこからの記憶は無く、Mが目を覚ますと病院のベットの上でした。

顔には包帯が巻かれていましたが、あのときのように頭が熱いことはありません。Mのクラスの先生は、「急にお前が倒れて顔はトマトのように真っ赤だし、顔を触ると顔の皮がむけてしまうので大変驚いた。」と言っていました。「キャンプファイヤーを中止して火を消すとお前の顔が肌色に戻った。燃えた跡を見てみたら顔のある石を見つけたんだ。」と付き添ってくれた友人は言い、その石を見せてくれました。

Mが手に取ったときは、薄暗くてわからなかったのですが、その石はお地蔵様の首だったそうです。その後きちんと手順をふみ、首は元に戻したそうです。Mがその時皮がむけてしまった場所は、その話をしてくれた今でも赤く跡が残っています。

小人

もう十年以上前の事だが、当時ミクロマンという玩具があった。アニメが終了したのか、トイザラスで投げ売りされていた玩具を何となしに1個購入。それが思いの外よく出来ており投げ価格も相まって、その後売っている種類全部買ったんだ。んでメインキャラの5人と動物ロボにポーズを取らせテレビ台の前に飾っていた。

それから数週間程度経って当時の彼女が泊まりに来た時だ。朝起きるとその彼女がものすごく不機嫌な感じだったんだよ。どうしたよと尋ねると「あそこの人形(ミクロマン)が夜動いていた」と言う。んなバカなと確認したけど、当然俺が取らせたポーズのまま何も変わってはいない。「これ磁石が入ってるから人形同士で干渉したんじゃね」とその場は適当に宥めておいたが、オカルト話は好きなので、眉唾と思いながらもそれから意識して観察するようにした。しかし3日経っても一週間経ってもミクロマンに変化はない。俺も飽きちゃって、もうそんな事も忘れてた数ヶ月後に事が起こった。

夜中の3時ぐらいだと思う、非常灯を付けて寝るのが癖なんだが、ふと目が覚めて対角線上にあるテレビが目についた。再度目を閉じようとした時にミクロマンがふっと動いたように見えたんだ。

「え!?」と思い寝たままの姿勢で目を凝らしたら間違いなく動いていた。ただ動いていたのはミクロマンではなく、それより頭一つ大きいぐらいの小人?だった。それも一人ではなく、俺が確認出来た分で四人いた。面白いのが(実際は恐ろしかったんだが)服装がバラバラで、ターザンみたいな腰布だけの奴、公家衣装っぽい奴、スーツ姿の奴、こいつらは何となく男だと認識出来たんだが、一人ゲームに出てくるようなやたらと目立つ法衣?を着たのがいて、こいつだけ女だとなぜか判らないが思った。俺は嘘だろと興奮しながらも相当ビビっていた。小学生の頃に読んだアウターゾーンという漫画で、小人は目撃した人間を襲うというのを思い出したから。心臓が爆発しそうになりながら好奇心もあって薄目で観察を続けた。

男3人は鳥型のロボットに興味があるらしく、しきりに鳥ロボを囲んで周っていたんだが、麻呂タイプの奴がその鳥ロボの背中(ミクロマンが乗れる様にシートが付いてた)にひょいっと跨ったんだ。すると法衣女が手で制したと思ったら麻呂はすぐに降りた。それで暫くミクロマンの回りでゴソゴソしていたんだが、テレビ台と床の隙間に消えていった。俺はすぐに電気を付けて確認したいと思いつつも、完全にビビっていたのでそのまま明るくなるまで寝たふりをしていた。それで明るくなってから(もしまだ居たら怖いので)小芝居を打ちつつ電気とテレビを付け、それとなしにテレビ周辺を探ってみたが、薄く積もった埃もそのままで何も形跡は無かった。その後何とか形を残したくて友人からビデオカメラを借り、留守時と就寝時に仕掛けていたんだが、留守時は何も起こらず、夜はナイトビジョンとか無かったもんでそもそも何も映らなかった。結局見たのはその一回だけなんだが、それまで霊の類と一切縁が無かったから衝撃と恐怖感が半端なかったよ。
夢だろと言われれば否定出来る程の弁は無いが、あれは現実だったと今でも思ってる。

ゆっくり移動する妖怪

今までに信じられないものをいろいろ見て来たのですが、2007年の11月に初めて妖怪らしきものを見ました。

2007年11月11日17:30頃、S県O市からK町に続く道路をK町方面に向かっていました。時速は、40~50Kmで走行していました。道路は、左側が山側で見通しが悪く左にカーブするのですが、左カーブを曲がると左側をこちらに向かって来る奇妙な物が近づいてきました。

それは、車輪も木でできた木の台車みたいなもの(車輪の木目もハッキリ見えました。)に乗った体が灰茶褐色をした老人のようでした。それは、上半身裸でとても痩せていて、色は灰色がかった茶色で、また何本もの肋骨が浮き出て見えました。顔は、逆三角形で異様に長くかったです。目は、大きく黒くかなり奥目で引っ込んでいました。その台車みたいな車は、時速4キロくらいで左の路肩をこちらに走ってきました。(ハンドルらしきものは、無いのに自走してました。乳母車みたいに後ろに手押しは、ついていません。)

左カーブを曲がってすぐの直線のところだったのですが、私は、「危ない!」と思って右側の車線に大きくよけました。後続車がいたのですが、私と同じように右側に大きくよけたので、後続車のドライバーも見たのではないかと思っています。私が見た物は、何かの妖怪だったのでしょうか?詳しくは、わかりません。それ以降、30回以上同じ道を通りましたが、2度と同じ物は、見ません。

しかし後日談があり、この話を友人にしたのですが、その友人の知り合いが、ちょうど1週間後、夕方、市内で見た人がいるのです。顔が逆三角形で、木の車に乗っていて、時速4kmくらいで走っていたと、まるで同じ事を言っていました。

ガリガリの老人

今日久しぶりに実家に行って、今さっき帰って来た。実家と言っても今は祖父と祖母と猫が住んでいるだけなんだけど。母がまだ生きてて一緒に住んでいた頃とは違って、陰湿な雰囲気というか、とにかくじめっとしてて、いい感じではなかった。

今日は午前中に雨が降ったからそのせいだろうと思い込むことにし、猫を膝に乗っけてしばし祖父母と閑談した後、ふらふらと近所を歩き回った。そう広くはないのですぐに一周してしまい、先祖や母が眠る墓に行って草むしりなんかして家に戻る頃には夕方になっていた。角を曲がって坂道を下り始めると実家が見えてくる。その二階の物干し台に、誰かが立っていた。すぐに祖父だと思った。足も悪くなってるのに二階に上って・・・ あぁ、また祖母と口げんかするんだろうなぁ・・・そんなことを考えながら歩いていくとそれが祖父ではないことに気づいた。

祖父より小さい。その爺さんはぼんやりと佇んで南の方を見ていた。ボサボサに伸びた白髪、赤黒い肌、猫背、だらんと両腕をたらした撫で肩、肢体はガリガリに痩せてるくせにやけに丸く突き出た腹。身体の特徴はやけによく覚えているのに服装はまったく印象に残っていない。恐怖なのか、困惑なのか、よくわからないまま早足になって、あとは顔を上げずに家に入った。

笑って「おかえり」と言う祖父母に曖昧に頷き、窓枠に腰を降ろした。祖父母は微笑んでいるが、空気が重い。家に来たときよりも厭な感じが強くなっていた。拒まれているというか、歓迎されていないというか。祖父母じゃない、何か別の感情が充満しているようだった。自分もよくわからないけど、とにかくそう感じた。その空気は嫌でも祖父母や猫ともっと一緒にいたくて長居したけど、そうするべきじゃなかったのかも・・・と今、頭痛と耳鳴りがひどい状態で後悔している。祖父母に変わった様子は見られなかったし、猫があらぬ方向をじっと見るのはよくあることだし・・・物干し台にいたあれと、あの家の空気は何だったんだか。

社殿の名前を当てるモノ

山麓生活中の俺が話しますよ。

家の周りの山の中には、祠や社殿が結構ある。大抵は道沿いにあるが、たまに人目の付かない薮の奥にあったりする。俺も全部は把握していないので、今でも散歩中に新しいものを見つけたり。半年程前にも、小さな社を見つけた。

その社は、山の斜面にクネクネ続く舗装された車道沿いにあって、車で走っていると見つける事は難しい。周りも竹薮に囲まれていて、俺が見つけたのは本当に偶然だった。賽銭箱があったので拝殿だと思うが、それにしては少し小さい。俺が2メートルくらいまで近付くと、社の中からオッサンが顔を覗かせた。丁度、社の木戸が少し開いていて、そこから顔だけ出している形だった。

かなり驚いたが、オッサンの方は冷静な様子で俺を見つめていた。浮浪者かとも思ったが、この辺りでそんな人を見た事は無い。社を掃除でもしていたのかと思って、俺は軽く一礼してみた。すると、オッサンが「○○か?」と尋ねて来た。俺には聞き覚えのない人の名前だったので、「いいえ」と言った。すると、また「○○か?」と別の名前を言って来た。さすがに気味悪くなったので、首を横に振って薮を出ようとすると、後ろで
木戸が軋みながら開く音が響いた。俺は、オッサンが追いかけて来ると思って、急いで薮から車道に飛び出した。少し走ってから振り向くと、オッサンが追い掛けて来る様子は無い。ホッとした俺は、そのまま家に帰る事にした。

山を下りる途中、誰かが呼ぶ声が聞こえた。オッサンの声だと分かったが、聞こえたのは上の方だった。見上げると、6~7メートルある杉の木の上にオッサンの顔が見えた。そこで気付いたのは、オッサンの身体が妙に小さい事。人面猿みたいな印象だった。怖いというよりも不思議な感じがして見上げていると、オッサンが上から
「○○だろ。」と言った。
俺の名前だった。
途端に怖くなって立ちすくんでいると、オッサンは「お前の家には×△○があるから、××にも気負うなと言っとけ。」というような事を言った。
この××というのは、俺の親父だが他界している。
×△○というのは、よく聞き取れなかったが方言っぽい響きだった。オッサンは杉の木を少し揺らして消え、俺はガクブルで帰宅。 家族に言おうか迷ったが、それとなくオッサンの存在を祖父母に聞いてみた。

祖父母によると、山には「そういうもの」が昔からいるらしい。もしかしたら、親父も生前に会っていて、何かあったのかも知れない
という話をされた。そうなると、×△○の言葉が気になって来るが、分からずじまい。時間が経つと怖さは薄れ、逆にオッサンに会いたくなって行った。何度か社に行ってみたが、あれ以来オッサンには会っていない。

その後、親父の日記がある事を思い出した。日記を読んでいる内に泣けて来たが、オッサンに関する記述はなし。ただ、3年前の約一ヶ月、日記を書いていない期間があった。この間に何があったのか色々と探ったが、特に何があったでもない。

森の塊

近所の神社でよく遊んだ頃の話。

○○ヶ峰につづく山を背にして本殿が建っているのですが、脇に山に入る道があります。
踏み固められた道なので、人の手が入っていたのは間違いないです。
気にはなるけど、その道を奥まで制覇した者は居ませんでした。

夏休みのある日、鬼ごっこ的な遊びをしていました。
男の子が2人、その山道に隠れたらしいのです。
隠れると言っても境内から丸見えなので、かなり奥まで行ったのでしょう。
他の子がみんな見つかっても2人だけは見つからないので、全員で捜しました。
山道は境内から見える所までは行きましたが、それ以上はなんと言うか、鬼ごっこ時のルールというか、範囲外と言うか、想像の外でした。
皆がこの道を使うと鬼ごっこにならないからです。
だから、その先に隠れているとは考えず、夕食どきには解散しました。
きっと先に帰ってしまったと思ったのです。

その晩、8時ごろに電話がかかってきて、2人の行方不明事件になりました。
神社で遊んだ皆の証言で捜索され、無事発見されたそうです。
ここから彼らの話も織り交ぜます。
2人は別々に見つかったそうです。
1人はあの山道の奥、杉の木の枝にしがみついていました。
もう1人はどうやって入ったのか神社の本殿の中で。
この日から夏休みが終わるまで2人とも見かけませんでした。
神社も立ち入り禁止になって、しめ縄のような紐が低い位置に張られていました。

あの日、ルール違反をして山奥に隠れた2人は、どれだけ待っても捜しにこないので山道を降りかけたそうです。
これでもかと言うくらい奥まで行ったらしく、降りても降りても神社が見えないうちに暗くなってしまいました。
そのうち何かついて来る気配がして、振り返ると“森の塊”が居たそうです。
その塊がワサワサと付いて来たので、2人は必死に逃げました。
1人は火事場のなんとやらで途中の杉の木にへばりつき、自力で降りられなくなるまで登りました。
1人は神社の本殿に。(窓の格子をへし折って入ったそうです。こちらも火事場バカ力です)
ものすごく叱られたそうです。
森の塊というのがなんなのか、2人の拙い表現から映画のプレデターを想像していました。
いま思い出して考えると、“モリゾー”の方が近い気がします。

年が明けて、ようやく神社が遊び場として解放されたとき、
「どんな風に遊んでも良いけれど、山の中で拾った物を持って帰ってはダメ」と言われました。
2人のどちらかが、山道の奥で拾ったイヤリングかネックレスだったかを持っていたそうです。
事件の後、お祓いのようなものを受けて、神社に置いて来たそうです。(奉納?返還?)

後々になって、地図で確認してみると、あの道の先には奥の社のようなものがありました。
その後は特に何もありませんが、今でも『山で拾ったものを持って帰るな』と言い伝えられています。

おっちゃん

子供の頃、家族と山にハイキングに出掛けた。
で、張り切って先に先にと行ってるうちはぐれてしまった。
誰も居なくて泣きながら歩いていたら、畑仕事みたいな格好をしたオッチャンが笑顔で歩いてきた。
「迷ったんか、ここはちょっとぐねってるもんなあ」って言葉だけはっきり覚えてる。
俺はその瞬間からそのオッチャンが怖くて怖くて、心臓がバクバクしていた事しか記憶にない。
オッチャンの顔からはミミズのような触手が何本も生えていて、ウニョウニョと蠢いていたんだ。
オッチャンは笑顔のまま、俺の横にしゃがんで前の小道を指差し、ほら、あそこの道を行ったら出られるぞ。というような感じの事を言った。
俺は今すぐ走り出したい気持ちを抑えて、親切にしてくれたオッチャンにペコリとお辞儀した。
頭を上げたら、オッチャンはやっぱり笑顔のまま、うんうん、という感じで頷いていた。
オッチャンの目からは触手が何本も突き出していた。

あとはもう、教えて貰った道を振り向かずにひたすら走った。
父を見つけた時の安堵感は忘れられない。
その後、あのオッチャンの事は家族には話さず、俺はただずっと父と母に謝っていた。

オッチャンがとても親切だった分、あの顔から出ていた触手が余計に印象に残ってしまって、未だにたまに夢に出て来る。
その夢の中でのオッチャンは、笑っていないんだ・・・。

謎の黒い大猿

厨房の頃、夏休みに祖父のいる田舎に行った時の事。田舎に帰ると、父親は決まって山に行き渓流釣りを、俺はそれについて行き迷わないよう気を付けながら虫やら爬虫類を観察して楽しむってのがいつものパターンだった。

んでその日も、俺は森の中を足元の草むらを凝視しながらブラブラしてたんだが、ふと前を見ると20mぐらい先に、何やらモゾモゾと動く巨大な黒い物体がいや、物体じゃない…向こうを向いて座り込んで、何やらモゾモゾやってる生き物のようだ。
「え…?まさか熊…!?」
とも一瞬思ったがすぐに違うと気付く座り込んだ状態で少なくとも3mはある…大きすぎる。それにあの形、人に近いあの形……

(…ゴリラ?)
本気でそう思った。でも日本にゴリラがいる訳無いし、ゴリラにしたって大きすぎる。10秒ぐらいボーッと眺めていたがふと思った。
(もしあのゴリラ?に見つかったら危ないんじゃ?)」
そう思った瞬間、
『パパパパパパパパーン!!』
父親が「戻ってこい」って合図につかってた熊避けの爆竹だ。その直後、前のゴリラみたいなのはピタッと動きを止め、俺は全速力で父親の元に走りだした。

合流してすぐに昼食のため下山した。

未だにこの事は誰にも言ってない。日本でゴリラみたいな生物見たと言われて信じる人はいないだろうから。

壁の穴

前に叔父から聞いた話。

おそらく二、三十年前、叔父が様々な地方を巡って仕事をしていたころ、ある地方都市で一週間、ビジネスホテルで生活しながら働くことになった。
叔父はそのホテルの近くに、変わった古着屋が建っているのを見つけた。
そこは一階が古着屋、中の階段を上がった二階がレコード屋になっている店で、二階に中年のおじさん、一階に若い店員がいたという。
店の雰囲気から、中年のおじさんの方が二つの店の店主らしい。
どちらも古びた洋風の内装とやや暗い照明で、扱っている品とはギャップのある、レトロというよりアンティーク調の不思議な雰囲気を出していたという。
そこの店では、叔父の好きな60~70年代の洋楽がいつも流れていた。
有線か、店主が趣味で編集したテープを流しているのだろうと叔父は思った。
叔父は古着に興味はなかったが、レコードと店の雰囲気で通っていた。

叔父は仕事の最終日に、レコードでも何枚か買っていこうと思い、夜その店に行った。
店に入ると、今日並べたばかりらしい古びた感じのジャケットが売られていた。
普段そんなものを着ないはずの叔父は、何故か妙に惹かれてそれを眺めていた。
ちょうどその時、聞き覚えのある音楽が流れてきた。
しかし、叔父はその曲の名前が頭に浮かんでこなかった。
(聞いてみると、「ブッチャーのテーマが入ってたやつの南国リゾート風の曲」と言っていたので、多分ピンク・フロイドの『サン・トロペ』)
叔父は少し悩んだ後、上のレコード屋で確認しようと階段に目を向けた。
すると、階段の横の壁に見たことのない穴が開いていた。
床から少し上の所を、爪先で何度も蹴って開けたようなでこぼこした横長の穴だった。
叔父は一瞬戸惑ったが、普段はそこに段ボール箱が置いてあるので分からなかったことに気付いた。
しかし、何故壁を直さずに段ボール箱を置くだけで済ますのか。
不思議に思いながら階段へ行こうとした時、穴からノソッと何か出てきた。

叔父には最初、変な生き物に見えた。
よく見るとそれは、手のようなものだった。
穴から手首の先だけ出して、下に掛かった物を取ろうと指を動かしているように見える。
しかし大人の手より明らかに大きい。
手は何かの病気のように気味悪く黄ばんだ色で、爪も土を素手で掘った後のように黒くぼろぼろだった。
どの指も太さも長さも同じぐらいで、親指と小指の区別もつかない。
指の生え方が違うのか、普通の手より完全な左右対称に見えるのが余計不気味だった。
また、中指の付け根がちらつくので、指輪をしているように見えた。
叔父はしばらくそれを見ていたが、もっとよく見ようと近づくと、穴の中に消えた。
あまりに変なものだったので若い店員のほうを見たが、怪訝な顔をされた。
ちょうどそこに、何か用があったのか2階の店主が階段を降りてきた。

店主に今見たものを知らせようと、声をかけて穴を指さした時、穴から指が二本伸びてきて、ぴくぴくと指先を曲げながら左右にゆっくり揺れていた。
こちらを窺うような、虫の触覚の様な不気味な動きだったという。
しばらくその動きを続け、自分のすぐ横にいる階段の途中の店主を向くと、指はまた穴に戻った。
さすがに気味が悪くなった叔父は、それ以上何も言わず入り口に向かった。
その直後
「お前箱どうした!」
という大声に驚き振り向くと、店主が階段で穴を睨んだまま、若い店員が慌てた様子で段ボールを穴の前に置きに行くのが見えた。

「あの手のことは、店主しか知らないみたいだった。普段は穴塞いでるから油断したんだな。しかし、段ボール箱一つで穴塞げばどうにかなるものかなあ、結構でかかったんだけどな。でもあの手より、箱置いて済ませて、客の俺に説明も弁解もしないあの店が一番怖かったな」
と叔父は笑って語っていた。

おっぺけ様

おっぺけ様って知ってる人いますか?とりあえず書き溜めてあるので投下してみます。これは友人の実家に泊まりに行った時に友人(Aとします)のお爺さんから聞いた話です。

友人の実家は山奥の集落にあって、小さい頃から夏休みになると一緒に泊まりに行って、山遊びや川遊びを楽しんでいました。前年と同じように川でカジカ突きをして帰る途中の事です。急に一緒にいた友人の弟(小学生、以後Bとします)が「ぎゃーっ!」と声を上げました。振り返ると一瞬、顔の左目の辺りがぐにゃーっと変形しているように見えました。

「えっ?」と思った時にはその歪みは消えていたのですが、その後Bは気を失ってしまい、焦った私とAはBを代わる代わるおんぶして急ぎBの実家に戻りました。お爺ちゃんに事の顛末を話すと、お爺ちゃんは思いつめたような表情で「おっぺけ様だ…。」と呟き「お前らはちょっと待っとれ。」と言ってBを車に乗せ、近くのお寺に連れて行きました。

私とAは家に残され、わけも分からずお爺ちゃんの帰りを待っていました。2時間ほどでお爺ちゃんは戻って来たのですが、Bは一緒ではありませんでした。おじいちゃんは「Bはしばらく寺に預かってもらう事になった。」と言って、おっぺけ様について教えてくれました。おっぺけ様とは地元に古くから伝わる妖怪のようなもの(実際何なのかはよく分からない)だそうで、村で代々各世代に一人、おっぺけ様に取り憑かれる者が出るのだそうです。

姿形は人間のようなカエルのような感じで、アニメ好きのお爺ちゃんに言わせると「千と千尋の神隠し」に出てくる番台蛙によく似ているそうです。お爺ちゃんが若い頃に山で一度だけ見たことがあるらしいのですが、見た瞬間に全身に悪寒が走り、汗が吹き出して、ひと目でヤバいモノだと分かったそうです。その時は気付かれる前に一目散に逃げ帰り事なきを得たらしいですが、目が合ってたら取り憑かれてたかもしれんと言っていました。

そしておっぺけ様に取り憑かれると、顔がおっぺけ様そっくりになり、発狂したようになった後に山に走って行ったっきり行方不明になってしまうそうです。その翌日、玄関先に白い皿が家族の人数分置かれていました。聞くと、それを生涯使い続けなければならないとか。
その皿を使っている限りはその家族は災厄から守られ、安泰に暮らせるので、昔は敢えて子供を一人山に置き去りにして、おっぺけ様に差し出していた時代もあったようです。さすがに今はそんな生贄のような事はしていないようですが、おっぺけ様自体は変わらず山にいて、世代に一人取り憑かれる者が出るそうです。

そんな理由からAの実家のある村では男子が2人以上になるように子作りをするそうです。一人っ子の長男がおっぺけ様に憑かれてしまったら跡取りがいなくなってしまうからです。言われてみればAのお父さんも姉3人含めた5人姉弟の末っ子。

Aのお父さんの代におっぺけ様に取り憑かれたのは隣の家(と言っても田舎なのですごく離れているのですが)の娘さんで、山に駆け込む前に取り押さえられたそうなのですが、怖くなった父親が蔵に閉じ込めたんだそうです。

翌日やはり玄関先に白いお皿が置いてあり、やけを起こした父親がその皿を叩き割ってしまった結果、まず父親が農作業の最中に突然倒れ、そのまま亡くなってしまいました。続いて母親が精神に異常をきたして入院。続いて長男がバイク事故で亡くなってしまったそうです。

おっぺけ様の話を聞き終わった私とAは恐ろしいのと、Bが心配なのでまともに眠れるはずもなく、泣きながら夜を明かしました。翌日になってもBは寺から帰って来ず、私とAだけ先にBの実家を後にしました。 戻った後、Aは元気が無くなり顔色もすぐれない感じで、2ヶ月くらいたった頃に転校して行きました。

Bは寺から戻って実家の方にいたようで、あれ以来姿を見る事はありませんでした。おっぺけ様のようになってしまったのかどうかは気まずくて聞けませんでした。 それ以来Aとは疎遠になり、連絡を取っていません。Aの家に実際に白い皿が置かれていたのか、それを使っているのかは今も分からないままです。

https://matome.naver.jp/odai/2145690534339147901
2016年04月26日