「軽井沢スキーバス転落事故」から1ヵ月…その現状

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大学生13人を含む15人が死亡。過去30年で最悪のバス事故となった「軽井沢スキーツアーバス転落事故」からまもなく1ヵ月がたちます。

「軽井沢スキーツアーバス転落事故」からまもなく1ヵ月

1月15日未明、長野県北佐久郡軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの入山峠付近起こったスキーツアーバス転落事故。
悲惨なバス事故を繰り返さないための教訓 | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

乗客・乗員合わせて15人が死亡(うち13人が大学生)。
過去30年で最悪のバス事故となった。

■これまでにわかっていること…

バスは転落地点の約1キロ手前から徐々に加速

転落現場の約1キロ手前から始まる下り坂から加速し始め、約250メートル手前にある「軽井沢橋」をかなりの速度で走っていた。
転落直前、バス時速96キロ 軽井沢 運行記録紙で判明 | 信濃毎日新聞[信毎web]

転落直前のスピードは時速96キロ前後

警察は、バスに搭載されていた運行記録計「タコグラフ」を押収し、事故直前の速度を鑑定。
時速96キロで崖から転落か 長野スキーバス事故

その結果、バスは転落直前まで加速し、現場の国道の制限速度時速50キロの2倍近い時速96キロでガードレールを突き破った事が判明。
バス事故 直前に時速96キロ 運転操作誤り加速か NHKニュース

これまでのところ、バスの車体に異常はなし

バスのギアは、何らかの原因でニュートラルの状態になっていた。
転落直前、バス時速96キロ 軽井沢 運行記録紙で判明 | 信濃毎日新聞[信毎web]

しかしこれまでの捜査では、車体や部品には事故に結び付く異常が見つかっていない。
バス事故 直前に時速96キロ 運転操作誤り加速か NHKニュース

運転手の”捜査ミス”が原因か?

映像から、運転手が居眠りや気を失っていたわけでもなく、確かに運転していた挙動が見られる。
軽井沢スキーバス転落事故はなぜ起きたか…日本交通事故鑑識研究所が見解 – 【自動車業界ニュース】 – carview! – 自動車

警察は、運転手が運転操作を誤り下り坂で加速、ブレーキも間に合わずに減速できないまま事故を起こしたとみて捜査を進めている。
バス事故 直前に時速96キロ 運転操作誤り加速か NHKニュース

運行会社「イーエスピー」によると、死亡した運転手は昨年12月の採用時、「大型は慣れていない」との話をしていたという。
軽井沢事故、時速96キロで衝突 バス運行記録解析  :日本経済新聞

事故をうけ、業界の”深すぎる闇”も次々と明らかに…

ずさんすぎた会社の実態

今回事故を起こしたバスの運行会社「イーエスピー」(東京都)には33件もの法令違反が見つかった。
悪質バス業者処分を厳格化、違反点数引き上げへ : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

その内容としては、運転手の教育が不十分、規定の約26万円を大幅に下回る約19万円での受注、出発前の点呼を行わない…など。
悲惨なバス事故を繰り返さないための教訓 | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

イーエスピーのほかにも、今回のツアーを発注、企画、同乗した計3社にも問題があったと指摘されている

これらの背景にあるものは…↓

2000年の規制緩和で貸切バス事業への新規参入が増え、バス会社は倍増。一気に過当競争の状態になった。
2000年の規制緩和で、貸切バス事業への新規参入が増え、運賃は下落の一途、運転手不足で事故続発。 – 株式日記と経済展望

その結果、運行を依頼する旅行会社の力が強くなり、規定を無視した低価格でのツアー発注・受注が横行。
悲惨なバス事故を繰り返さないための教訓 | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

ツアーバスは旅行会社がツアーのためとして貸切バス事業者からバスを借り、都市間輸送サービスを提供するもの

関越自動車道での事故以降、都市間高速バスについては新制度が発足したが、スキーバスなどのツアーバスは対象外で、今もこの上下関係が続いている。
悲惨なバス事故を繰り返さないための教訓 | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

運賃も値下げするため当然会社の経営状況は悪化。
そうなると、コスト削減しようとバスの運転手の賃金がカット。
すると運転手不足が起き、運転手の労働環境はますます過酷になっていく。

このような点が、近年増えているツアーバス事故の根本的な原因とされている。

※写真はイメージ

イーエスピーの件は「氷山の一角」

2月12日に全国21の弁護士事務所に設けられた過労運転110番の相談窓口には、初日だけで50件の相談が寄せられた。
www.fnn-news.com: スキーバス事故からま…

あるバスの運転手は「低料金には裏があると思ってほしい」と問題が業界全体に広がっていると指摘している。
「勤務先のバスは危なくて乗れない」…バス会社の過酷な勤務実態 死亡した元従業員が交代要員?(2/3ページ) – 産経WEST

国交省は対策に乗り出しているも…

国土交通省は9日、今後貸し切りバス会社への処分、監査を強化する方針を明らかに。
国交省、貸切バス会社への処分強化へ、監査も迅速化 : 交通事故 : Auto World News日本版

貸し切りバス会社が違反を繰り返すなど違反状態に改善がない場合も、事業停止や事業許可取り消しの対象とする。
国交省、貸切バス会社への処分強化へ、監査も迅速化 : 交通事故 : Auto World News日本版

また監査に必要な書類に関してもリストの作成を事業者側に義務付けるなど、監査の効率化も行うとした。
国交省、貸切バス会社への処分強化へ、監査も迅速化 : 交通事故 : Auto World News日本版

ただ、本当にこれらが「根本的な解決につながるか?」と言われれば、大きな疑問が残る。
それだけ業界の闇は深い。

※写真はイメージ

遺族らは今後も事故と向き合い続ける

犠牲になった乗客の遺族らが10日、「軽井沢スキーバス転落事件被害者遺族の会」を設立したことを明らかに。
<スキーバス転落>「被害者遺族の会」を設立 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース

違反のあったバス・旅行会社への制裁強化を監督官庁に申し入れるほか、訴訟も選択肢に一丸となって「イーエスピー」などと交渉する方針。
<スキーバス転落>「被害者遺族の会」を設立 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース

今も事故現場には多くの花が手向けられている

関連リンク

https://matome.naver.jp/odai/2145536570762316301
2016年02月14日