CPPとLPP(関節の締まりの位置と緩みの位置)

gojal
関節にはしまりの位置とゆるみの位置が存在します。その位置の解説になります。リハビリに従事する方に参考にして頂けると幸いです。

▼ CPPとLPPってなに?

「緩みの肢位(LPP:loose packed position)」
関節に生じるストレスが最小となる肢位(関節角度)を指す。
関節包や靭帯が緩み、関節面が最も離開している。

「締まりの肢位(CPP:close packed position)」
関節包や靭帯が緊張している肢位であり、関節面が密着して固定されている。
そのため、最も関節が安定している肢位でもある。
関節モビライゼーションは緩みの肢位で行え! | リハビリの引き出し

ようするに関節のしまりの位置とゆるみの位置のことをクローズドパックポジションとルーズパックポジションと言います。
CPP(クローズパックポジション)とLPP(ルーズパックポジション)について: もみほぐし整体$mile 健康アドバイス

▼ CPP(クローズドパックポジション)

CPPは関節がそれ以上、動かなくなる関節の閉まった状態なので(クローズ)と表現します。

しまりの位置(close-packed position:CPP)

しまりの位置は関節面相互の接触面積が広く適合性が高いので、周囲の靭帯・関節包が緊張しているため外力を加えても動揺しにくい位置になります。しまりの位置は通常、その関節の可動範囲の最終域付近であることが多いので、この位置では関節は機能的に安定しているため肢位を保つのに筋力の必要性が低いと考えられます。ただし、筋力を必要としない分、他の非収縮性組織にストレスが加わっている状態であり、過剰な外力が加わるとこれらの組織が損傷を起こしやすい位置にもなります。

CPPは外力によっても動揺しないしまりの位置で脱臼・骨折が起きやすいポジションになります。

▼ LPP(ルーズパックポジション)

LPPは関節が緩んでいる状態なので(ルーズ)と表現します。

ゆるみの位置(loose-packed position)

この位置では関節相互の接触面積は狭く、適合性は低いといえます。周囲の靭帯・関節包がゆるむ為、外力によって容易に動揺します。また、関節の適合性が低いため、肢位を保持するのに筋力が必要となります。ゆるみの位置で最もゆるんだ位置を『最大ゆるみの位置(least-packed position:LPP)』と呼びます。

LPPは外力により容易に動揺するゆるみの位置捻挫が起きやすいポジションと言えます。

▼ 頚部・顎のCPPとLPP

椎間関節
ゆるみの位置:屈曲と伸展の中間位
しまりの位置:伸展

額関節
ゆるみの位置:口をわずかに空いた位置
しまりの位置:歯をかみしめた位置

▼ 上肢のCPPとLPP

肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)

ゆるみの位置:55℃外転位、30℃水平内転
しまりの位置:外転、外旋

肩鎖関節(けんさかんせつ)

ゆるみの位置:正常な生理学的な位置にして体側で休ませた状態
しまりの位置:肩関節を30℃外転

胸鎖関節(きょうさかんせつ)

ゆるみの位置:正常な生理学的な位置にして体側で休ませた状態
しまりの位置:肩関節を最大挙上

腕尺関節(わんしゃくかんせつ)

ゆるみの位置:肘関節70℃屈曲位、10℃外転位
しまりの位置:肘関節伸展

腕橈関節(わんとうかんせつ)

ゆるみの位置:肘関節 完全伸展、完全回外
しまりの位置:肘関節屈曲90℃、前腕回外5℃

上橈尺関節(じょうとうしゃくかんせつ)

ゆるみの位置:70℃屈曲、35℃回外
しまりの位置:5℃回外

下橈尺関節(かとうしゃくかんせつ)

ゆるみの位置:10℃回外
しまりの位置:5℃回外

橈骨手根関節(とうこつしゅこんかんせつ)

ゆるみの位置:中間位より軽度尺屈
しまりの位置:尺屈位からの伸展位

手根中手関節(しゅこんちゅうしゅかんせつ)

ゆるみの位置:外転・内転の中間位かつ屈曲と伸展の中間位
しまりの位置:なし

中手指節関節(四指)(ちゅうしゅしせつかんかんせつ)

ゆるみの位置:軽度屈曲
しまりの位置:完全伸展

中手指節関節(拇指)

ゆるみの位置:軽度屈曲
しまりの位置:完全対立

指節間関節(しせつかんかんせつ)

ゆるみの位置:軽度屈曲
しまりの位置:完全伸展

▼ 下肢のCPPとLPP

股関節

ゆるみの位置:30℃屈曲、30℃外転、軽度外旋
しまりの位置:完全伸展・内旋・外転位

膝関節

ゆるみの位置:25℃屈曲位
しまりの位置:完全伸展、脛骨外旋

距腿関節(きょたいかんせつ)

ゆるみの位置:10℃底屈、外反と内反の中間位
しまりの位置:完全背屈

距骨下関節(きょこつかかんせつ)

ゆるみの位置:最大可動域の中間位
しまりの位置:回外位

横足根関節(おうそっこんかんせつ)

ゆるみの位置:最大可動域の中間位
しまりの位置:回外位

足根中足関節(そっこんちゅうそくかんせつ)

ゆるみの位置:最大可動域の中間位
しまりの位置:回外位

中足趾節関節(ちゅうそくしせつかんせつ)

ゆるみの位置:中間位
しまりの位置:完全伸展

指節間関節(しせつかんかんせつ)

ゆるみの位置:軽度屈曲
しまりの位置:完全伸展

▼ 参考文献は 【 基礎運動学 第5版 】

馴染みのない言葉ですがPT(理学療法士)の方々は聞いたことがある名称になると思います。リハビリなどではたまに耳にします。関節の構造を知るうえでは非常に大切な用語になります。
『CPPとLPP』関節にはしまりの位置とゆるみの位置が存在します!… – 一宮市のマッサージ好きの集まるお店 もみほぐし整体$mile-スマイル | Facebook

関節のゆるみやしまりを調整することで関節の動きが良くなります。リハビリなどで行うモビライゼーションという手技を行う際におさえておきたいのがCPPとLPPになります。
理学療法の評価と治療 関節の緩みと締まりの位置

【関連リンク】

https://matome.naver.jp/odai/2145527034586400901
2017年09月05日