【DiY震災以降】ミニマリスト、小屋暮らし、狩猟、ナリワイ・・・主流の生活基本OSに乗らない生き方

kaeru.kerokero
新しい生き方としての「DiY」 Do It Yourself。特に震災以降に増えてきた、「新しい生き方」を実践する人たちをまとめました。

「生き方」の基本OSがゆらいできている

マイホームで居住場所を固定し、定年まで労働場所を固定し、収入を固定することが「安泰」という価値観。
その教科書どうりの人生に、私たちはたいして疑問を持たなかったはずです。東日本大震災までは特に。
自分の居住が、二度と住めない場所になる。商店から商品がごっそり消える。電車が完全にストップする。電気が計画的に止められる。
震災で味わったこれらの事柄は、私たちがそれまで信じていた「安泰」の方程式が、絶対的なものではなく、いつでも簡単に崩れるという事を明示しました。

推奨されているライフプラン

今、この推奨されているライフプランが成立しないほどの貧困家庭すらあります。
しかし、あるいはそのプラン以外のOSを発見する「新しい生き方」を考え、実践している若者も増えてきています。
その実践者たちをまとめました。

<ナリワイ> 伊藤洋志

ナリワイとは、個人で元手が少なく多少の訓練ではじめられて、やればやるほど健康になり技が身につき、仲間が増える仕事のことです。仕事なんですが、生活でもあります。労務か、と言われればやればやるほど仕事自体が生活の充実に直結するので、労務ではありません。
ナリワイ » ナリワイとは

ナリワイは、ライフとワークのバランスを考えるのではなく、そもそも生活から乖離してしまった仕事を個々人の手の届く範囲のほどほどの距離に近づけるものでもあります。
ナリワイ » ナリワイとは

自分の力で生活や仕事をつくり、そのための技術をタダで取得し、共有していく生き方を提唱し、実践している伊藤さん。

たとえば、仕事がないなら自分でつくる。
家だって作る。
解体も自分でやる。
おもしろがって手伝ってくれる仲間をつくる。
「ナリワイ」は個人が持ちうる技術を特化させる方法のようだが、他社との関係を一番大事にしているように思う。
ナリワイのコアにあるのは「共有」なのだと思う。

だから、もしかしたら人見知りなひとには「それが一番むずかしいんだよー」というようなハードルの高い手段かもしれない。

ナリワイを作るにも、ベースになる人付き合いが必要だと思っています。ビジネスの世界にアタックするにしても、自分の好きなことに邁進するにしても、個人単独ではやりにくい時代だなと思うんですよね。自分の他に2人いるだけでも全然違う。3人いれば社会ができる。

それは、一人では何もできないっていうのももちろんあるけど、ひと昔前だと、地縁血縁を無視していても、お金があったから、ある程度はお金で何とかなりましたよね。お金でみんなガンガン動いていたところもあった。今では、経済的にそれができない状況になっている。
宗教やマルチには絶対に頼るな 「ナリワイを作るのも、ベースは人間関係です」 伊藤洋志さん【第4回】  | 米田智彦「新時代の生活実験者に会ってみた!」 | 現代ビジネス [講談社]

本も出版されています。

対談記事

インタビュー記事

<Bライフ> 高村 友也

安い土地を買って、そこにテントを張るなり、ダンボールハウスを作るなり、自分で小屋を建てるなりして住んでしまおうというライフスタイルです。ホームレス以上、一般市民以下、「土地持ちホームレス」くらいの気持ちで、誰にも文句を言われずにいつまでも寝転がっていられるローコスト生活を志向しています。
Bライフとは – 寝太郎ブログ

著書も三冊出している寝太郎さん。
「いざとなったら帰れる場所」を低コストで確保し、素人工事で家を建て、オフグリットでローコストな生活をし、季節や気分によって、ゲストハウスや海外などで気ままに暮らす彼の生き方は、そのまま「Bライフ」というフォーマットになりました。
たくさんの追随者を生んでいるのは、サバイバル精神を含めて、多くの男性にとって浪漫を感じる生き方だからなのかもしれません。

そういうわけで、小屋暮らしのブログはたくさんありますが、寝太郎さんはBライフというスタイルを定義づけたこともさることながら、ブログというメディアの「見せ方」をとても心得ているという点で秀逸です。
ただ文章がうまい人だったり、変わった生活をしているだけでは、これほど彼の支持者はいなかったかもしれません。
ブログ特有の文章表現(下にスクロールしていく)から生まれる「間」と写真の使い方、言葉の選び方で生まれる、彼のユーモアあるブログはとても魅力的です。

Bライフという言葉を作り、実践している寝太郎さん。

田舎の土地を買って、小屋を建てて、ローコストな暮らしをしています。建築は全くの素人です。

住み始めた時点で建築にかかった費用は10万円以下でした。その後玄関を作ったり薪ストーブを導入したりして、なんだかんだで20万円くらいはかかっていると思います。

小屋は3坪で、階下にリビング・キッチン・コンポストトイレを設置、ロフトに布団を敷いて寝ています。
小屋暮らし概要 – 寝太郎ブログ

<DIY小屋で古本屋開業> モリテツヤ

マジぱねぇ「LOVE」意識して快適で住みやすくお金もあんまりかけず自力でかっこいい小屋を建てる為のマジぱねぇ公開メモ帖。様々なアドバイザーの力を借り、ちょっとずつ進行中!みんな!ぜってぇ見てくれよな!
小屋を建てる

こちらも小屋をDIYした方ですが、素人工事ではなくプロの技術を習得していく過程を含めた小屋づくりは、リアルタイムで追いかけていたひとを熱狂させたことでしょう。

寝太郎さんは、他者とのかかわりを縮小させるために小屋をたてましたが、自力で場所を獲得し、商いをはじめたモリさんは他人(社会)とコミニケーションをとるためにこの生活を選んでいるのだと思います。

「お金を借りて開業するということは、簡単そうに思えるけれど、実は不自由になることだと思う。クラウドファンディングもそう。だから時間がかかると分っていたけれど、自分で建築関係の仕事に就いて勉強しつつ稼いで、建材を購入して自分の力で作っていくしか貧乏人にはないと思っていた。」
file.002 鳥取で古書店をDIYする暮らし – Yahoo!不動産おうちマガジン

<狩猟> 畠山千春

「また災害が起きるかもしれない。そのとき、まわりの環境がどれだけに変わっても、自分の足で立ち、幸せに暮らしていくための練習が必要だと思いました」

自分の力で生きていくとはどういうことなのか。小屋をたてた寝太郎さんは「住」に重きをおいていますが、彼女は「食」の自立を考えたのでしょう。
(ちなみにモリさんは小屋を建てる以前に自然農を修行されています)

兎の解体をつづったブログは炎上するほど反響があったそうですが、食べることは残酷でとても美しいと彼女は言っているように思います。
狩猟はある人達にとって「野蛮」であり「非日常」なのだと思いますが、彼女のブログは、ごく普通の若い女性の「日常」をつづるブログのひとつなのだと思いながら読んでいると、「野蛮」で「非日常」なことを、知らないどこかの誰かにゆだねてみないふりをしている自分に気がつくのです。

<電気代500円生活> アズマカナコ

自然な暮らしや昔ながらの暮らしに関心があり、東京郊外の住宅地で築60年の日本家屋に住みながら、車、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、携帯電話などを持たずに暮らしています。4人家族で月の電気代は500円程度。なるべくエネルギーを使わない暮らし(節電、節ガス、節水、ゴミ減量など)を研究しながら日々実践しています。
自己紹介 – エコを意識しながら丁寧に暮らす

土に還らないエネルギーはエコではない と彼女の生活を知ると感じます。ソーラー発電も、いずれその機械は壊れてゴミになります。
流通している「エコ」のキーワードに惑わされて、「さらにその先」を考えていなかった自分に気がつきました。

彼女の生き方は「昭和」がお手本なのだそうです。
それはただの回顧趣向ではなく、合理的で無駄がない方法を選択していった結果なのだと思います。

旧ブログ

新ブログ

<ミニマリスト・シンプルライフ> はぴらき

海外3年/西成ドヤ2年/沖縄2年/事故物件で寝袋1年、ミニマリストとシンプルライフを使い分けセミリタイア中。
はぴらき合理化幻想

ここまではできなくても、その生活のどれか一つはとても節約の参考になることでしょう。
電話代や固定費の節約や、便利グッズなどはミニマリストでなくとも役立てることができます。

<ブランド立ち上げ、バイトやめる学校> 山下陽光

働かないで暮らしていける世の中になってまいりました。というタイトルで、働かないで暮らす方法の理論と実践の紹介と、それとはまったく関係ない日々の面白い事を書いていこうと思います。
働かないで暮らしていける世の中になってまいりました。  第1回 | 季刊レポ

「途中でやめる」という古着リメイクのブランドを展開する山下さん。
彼の口癖(?)は「バイトをやめろ」。

2012年ごろに彼は、
彼のブランドのファンが3人(5人だったかも)いて、その人たちが買ってくれれば生活できる
と言っていたように記憶してます。

「ナリワイ」の伊藤さんの
月3万円の仕事を3っつやれば生きていける
という精神に近しいと思います。

「【東京しかとカルチャー】がおもしろいと思うんですよね。」
山下陽光×日比野克彦 トークまとめ – NAVER まとめ

「アーティストが生活するためのモデルケースがほとんど崩壊している。インターネットの普及を含め全部変わって便利になったのに、旧来の産業構造のヒエラルキーがまかり通っている。やり方を変えないと何にもならない」
山下陽光×日比野克彦 トークまとめ – NAVER まとめ

<放浪生活・ニート生活「ギークハウス」の発案者> pha(ファ)

できるだけ働かずに生きていきたいと思っている36歳の日記です。ブログを書いていたら本を出す話が来て、著書に『ニートの歩き方』『持たない幸福論』などがあります。だるい。
phaの日記

ギークハウスはソーシャル化するインターネットの中で生まれた新しい形のシェアハウスです。
ギークハウスプロジェクト

<キャンピングカーDIY> Mike Hudson

彼はこのプロジェクトのために、Ebayで10年前の錆び付いた LDVバンを購入し、名を”Van Dog”とつけました。

今まで建築の経験がないにも関わらず、 約5ヶ月で完成させ、錆び付いたバンを心地よい木製のモバイルキャビンへと見事に変貌させ、”Van Dog” を作り上げることに成功
「旅をしながら暮らす」を実現!ネットでボロ車購入→DIYで素敵なキャンピングカーへ | THINK FUTURE

<オフグリットライフ> サトウ チカ

薬にせよ、電氣にせよ、それらがどのようにつくられているかを疑いもせず、それらが地球や人々にどのような影響を与えるかを考えもせず、ただただ依存して生きてきた自分を反省
サトウ チカのプロフィール|Ameba (アメーバ)

<シェアハウス アート?>渋家(sibuhuse)

「渋家(シブハウス)」は、 コミュニケーションを主体とした「場所」であり「集団」です。家を24時間365日解放しておくことで新たな関係性を生み出し、それを多くの人と共有することで「物語」を生産しています。これまで3度の引っ越しを行い、渋谷駅周辺を点々としながら借りる家を大きくし、現在進行形で変化し続けています。メンバーは年齢や職業を問わず、生活や活動も固定しません。自由なコミュニケーションからさまざまなコンテンツ生み出しています。
SHIBUHOUSE — ABOUT

<自給自足のシェアハウス>いとしまシェアハウス

このシェアハウスのテーマは、食べ物と仕事とエネルギーを自給すること。食べ物は、地域の方に教わりながら作物を育てたり、山へ狩猟に行ったり。仕事は、シェアメイトそれぞれに違いますが、週末にはマルシェやワークショップなどのイベントを一緒に開催し、各自が生活の足しにしています。エネルギーに関してはこれから取り組んでいく部分が多いですが、太陽光発電を取り入れることから始めました。手づくりの発電キットで細々と発電していますが、パソコンと携帯電話くらいは充電できるんですよ。
糸島移住者インタビュー vol.3 時代を切り開く自給スタイルの発信「いとしまシェアハウス」 – 福岡R不動産

生き方は多様。新しい生き方に可能性をみる

「ノマド」「地方移住」「シェア」「狩猟」「農業」「2拠点ライフ」「bライフ」「ミニマリスト」「小屋暮らし」「ナリワイ」
若者が発見し、実践する生き方に共通するのは、「自分たちの居場所(価値)は自分たちでつくる」という精神ではないでしょうか。

<関連まとめ>

「新しい生き方」の前史、DiYについてのまとめ

参考リンク

https://matome.naver.jp/odai/2145317634069804101
2016年03月02日