ペットとしてよく飼われている猿の種類は、リスザル(コモンリスザル)やコモン・マーモセットなどが多いです。体長は20~30cmほどで身体が小さく、飼うスペースをそこまで必要としません。
だからといって、簡単に飼えるというわけではありません。猿をペットにしたいと考えているなら、次の条件についてよく吟味するようにしましょう。
猿をペットにしたい人が最低限クリアすべき7つの条件 – 猫画像どっと 猫ブログ
猿は私たち人間と同じく霊長類の動物です。そのために私たちの感染症が猿に移りますし、猿の感染症が私たちにも移ります。風邪といった軽症のものから、Bウィルスという生死にかかわる感染症までさまざまです。ほとんどの場合が、私たち人間から猿に感染させてしまうのです。
衛生面や健康面でも細心の注意を払う必要があります。
但し、おしっこのマーキングや食べものの散らかしなど、衛生面でしつけをすることは難しいです。こまめに掃除をするなどして、少しでも良い衛生状態を保つ必要があります。
猿は樹の上で生活する動物です。飼育する場合にはなるべく高さのあるケージを用意して、止まり木を何本か入れて飛び移れるようにしてください。エサを散らかしたり、排泄物を飛ばしたりするので、掃除しやすい場所に置くといいでしょう。
猿は比較的寒さに弱い動物です。寒い冬の時期には部屋の室温を一定以上に保つ必要があります。
ケージの周辺は30℃くらいに保つのが理想的です。エアコンをはじめ、ホットスポットをつくって暖かい場所を確保してあげてください。紫外線を浴びるのが足らないと病気になってしまいますので、日の当たる場所にケージを置くか、紫外線ライトを設置してください。
その他に、果物や昆虫などを好んで食べます。私たちに近い動物だからといって、人間のごはんは決して与えてはいけません。味付けしてあるごはんを与えてしまうと、病気になりかねません。
猿は人間と同じような感情を持つ傾向があります。私たちが人を好きになったり、嫉妬や妬みといった感情を持ったりしますよね。それと同じように猿も感情を持つものです。
相手によって好き嫌いがはっきりしています。好きになった相手には、強い絆を持つようになります。
動物園の猿は、猿自身が気に入った人を飼育係に据えるそうです。人間と同じように猿の気持ちをよく汲み取るように心がけましょう。
猿を飼育する場合、猿自体の価格も高いのですが、飼育環境を整えるための費用も結構かかるものです。
暖かい温度を一定に保つための暖房器具などの初期投資のほかに、止まり木や巣箱、エサ箱などは、猿が壊してしまいますので、消耗品として定期的に交換する必要があります。
一般的なペットよりも、お金のかかる動物だと心得てください。
猿の寿命は15年~20年とも言われています。この長い年月を、最後まで責任をもって猿を飼育できますか。よく考えてください。猿はほかの犬や猫と異なり、新しい飼い主を探すのは非常に大変です。
また、実際に飼育してみると、時間やお金が膨大にかかって大変だという意見も多く聞かれています。どんなペットでも同じですが、生涯最後まで責任をもって飼育するようにしましょう。
あくまで猿は野生動物です。犬や猫、うさぎやハムスターのようなペットではありません。賢いからといって、飼い主が定めたしつけを守ろうとする習性は猿には無いのです。
小さい赤ちゃんの頃はしつけができるかもしれませんが、成長とともに人間の言うことに抵抗したり凶暴になったりします。
人間と同じように両手が使えるので、飼い主の大切な電子機器や書類を壊してしまうこともあります。
テレビでよく見るような、人間の言いつけを守るイメージは捨てたほうが賢明でしょう。野生動物としての猿の習性を尊重するようにしてください。