風邪で病院でもらった薬と市販の風邪薬はどう違うのか?薬剤師がまとめた

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病院でもらった風邪の薬と市販の薬はどう違うのか 薬剤師がまとめてみました

はじめに

「病院に行って出してもらった薬だから すぐに治るでしょ!」

という言葉を耳にすることがある。

はたしてそうだろうか?

病院へ行くか、市販薬を飲むか、自力で治すかの判断に繋がれば幸いです。

このまとめの要旨
① 総合感冒薬を比べる
② 咳止めを例にとって比べる
③ まとめ、感想

①総合感冒薬

市販の総合感冒薬の売れ筋 ルルアタックEXの成分は?

ルルアタック EX
・トラネキサム酸 :のどのはれや痛みを鎮める
・イブプロフェン :のどの痛み等を抑え、熱を下げる
・クレマスチンフマル酸塩 : アレルギー症状(鼻水・くしゃみ等)を抑える
・ブロムヘキシン塩酸塩 :たんを出しやすくする
・dl-メチルエフェドリン塩酸塩:せきを鎮める
・ジヒドロコデインリン酸塩 :せきを鎮める
・チアミン硝化物(ビタミンB1硝酸塩):かぜによって消耗した体力の回復
・リボフラビン(ビタミンB2) :のどや鼻などの粘膜を健康に保つ

処方箋でよく見かける総合感冒薬 PL配合顆粒は?

PL配合顆粒
サリチルアミド:のどの痛み、腫れをひかせる
アセトアミノフェン:解熱作用
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩:鎮静作用により鼻水、鼻づまりを改善
無水カフェイン:プロメタジンメチレンジサリチル酸塩による眠気を抑える

PL配合顆粒よりもルルアタックEXの方が多くの種類の薬が配合されている。

ちなみに・・・昨今ではプロメタジンメチレンジサリチル酸塩の鎮静作用による副作用(眠気、口渇、尿閉など)を危惧して処方する医師は少なくなりました。使っているのは50-70歳の医師くらいでしょうか・・・。

PL顆粒では配合成分が少ない為に医師はそれぞれ独自の風邪セットと呼ばれる処方を出す。医師の多くは研修医自体に培った知識と、先輩医師からのアドバイスや経験から風邪と診断した場合に処方する薬を決めている。薬局からの勧めもあるようだ。

咳が出て痰が絡み、熱が38度あり、喉が痛い、鼻水がでると言った例で

処方例:
アスベリン錠10mg:咳を鎮める
ムコダイン錠500mg:痰のからみを鎮める
ペリアクチン錠4mg:鼻水を止める
トランサミンカプセル250mg(トラネキサム酸):のどのはれや痛みを鎮める
ブルフェン錠200mg(イブプロフェン):のどのはれや痛みを鎮める
メイアクトMS錠100mg:細菌感染から体を守る
カロナール錠200mg(アセトアミノフェン):熱を下げる
アズノールうがい液4%:喉の殺菌をする

鼻水の症状が無ければペリアクチン錠は出さない。咳が出なければアスベリンは出さないなど、症状によって加減している。

最近では、耐性菌の問題で抗生物質を出さない医師も多くなっているようです。

抗生物質の処方についての記事↓

医師の処方例とルルアタックEXと比べてみる

処方:アスベリン錠10mg:咳を鎮める
ルル:ジヒドロコデインリン酸塩 :せきを鎮める

処方:ムコダイン錠500mg:痰のからみを鎮める
ルル:ブロムヘキシン塩酸塩 :たんを出しやすくする

処方:ペリアクチン錠4mg:鼻水を止める
ルル:クレマスチンフマル酸塩 : アレルギー症状(鼻水・くしゃみ等)を抑える

処方:トランサミンカプセル250mg(トラネキサム酸):のどのはれや痛みを鎮める
ルル:トラネキサム酸 :のどのはれや痛みを鎮める

処方:ブルフェン錠200mg(イブプロフェン):のどのはれや痛みを鎮める
ルル:イブプロフェン :のどの痛み等を抑え、熱を下げる

処方:メイアクトMS錠100mg:細菌感染から体を守る
ルル:なし

処方:カロナール錠200mg(アセトアミノフェン):熱を下げる
ルル:イブプロフェン :のどの痛み等を抑え、熱を下げる

処方:アズノールうがい液4%:喉の殺菌をする
ルル:なし

ほとんどの成分が同様の効果があり、同じ成分であるものもある。

うがい薬ならイソジンでもなんでも代替がきく。抗生物質の市販薬は無いので、代替するものが無い。

抗生物質が必要なければ市販薬とかわらないということか・・・。

②処方箋の薬だから強いんでしょ?

咳止めを例にとってみると

医師が処方でよく使う咳止め↓
病気別の薬フォルダー/咳の薬

比較的軽度:商品名(成分名)
アスベリン(チペピジン)
メジコン(デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物)
アストミン(リン酸ジメモルファン)
レスプレン(エプラジノン)
トクレス(ペントキシベリン)
フスタゾール(クロペラスチン)
コルドリン(クロフェダノール)
ナルコチン散(ノスカピン)
etc.

重度:商品名(成分名)
リン酸コデイン錠(リン酸コデイン)
リン酸ジヒドロコデイン(リン酸ジヒドロコデイン)
フスコデ配合錠(リン酸ジヒドロコデイン、メチルエフェドリン、クロルフェニラミン)
セキコデ(リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エフェドリン、塩化アンモニウム)
ブロチンコデイン液(リン酸コデイン)
etc.

市販薬

新ルル-A錠(ノスカピン)
エスエスブロン液L(デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物)
新パブロンせき止め液(リン酸ジメモルファン)
アネトン咳止めZ液(リン酸コデイン)
エスエスブロン錠、エスタックイブファイン。etc.(リン酸ジヒドロコデイン)

結局・・・
医師の処方でよく見る物も、市販で売られている物もほとんどが同じものが使われている

じゃあ病院で出してもらった薬は成分がたくさん配合されているのでは?

処方箋でよく見るフスコデ配合錠
ジヒドロコデインリン酸塩:3mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩:7mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩:1.5mg
市販のエスタックイブファイン
イブプロフェン50mg:熱を下げ、のど等の炎症や痛みをしずめる
アンブロキソール塩酸塩5mg:咳を鎮め、痰を切る
ジヒドロコデインリン酸塩2.67mg:咳を鎮め、痰を切る
dl-メチルエフェドリン塩酸塩6.67mg:咳を鎮め、痰を切る
ヨウ化イソプロパミド0.67mg:鼻水をおさえる
クロルフェニラミンマレイン酸塩0.83mg:くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状をおさえる
無水カフェイン:0.83mg頭の重い感じをやわらげる
アスコルビン酸(ビタミンC)33.3mg:かぜをひいて消耗しがちなビタミンを補う
チアミン硝化物(ビタミンB1硝酸塩)2.67mg:かぜをひいて消耗しがちなビタミンを補う

市販薬の方が多くの種類の薬が配合されている。

配合量を比較

ジヒドロコデインリン酸塩:
処方:3mg
エスタック:2.67mg

dl-メチルエフェドリン塩酸塩:
処方:7mg
エスタック:6.67mg

クロルフェニラミンマレイン酸塩:
処方:1.5mg
エスタック:0.83mg

配合量は処方の方がいずれも多い・・・クロルフェニラミンマレイン酸塩は約倍量ちがうが、それ以外はそれほど大きな差はないという印象がある

③まとめ

総合感冒薬、咳止めを比較すると市販薬の方が多くの種類の薬が配合されている。
配合量を咳止めを例に比較すると処方箋で使われている薬の方が若干配合量が多い。

感想:咳がでて病院へかかると初診料やらなんやらで3割負担で2000円くらいかかる。で、薬を近くの調剤薬局で受け取ると、5日分ほどで2000-3000円くらいかかる。合計4000-5000円。市販のエスタックイブファインの相場、30錠(約3日分)で2000円前後。絶妙な価格設定となっているわけである。長い待ち時間で医師のお墨付き、安心を買うか、ドラックストアへ行って時間を買うかどちらかというわけですね。

https://matome.naver.jp/odai/2144739817198163201
2019年01月09日