【ハリポタ】「ハリー・ポッター」シリーズ 歴史(創始者~「19年後」)【まとめ】

Kei950914
「ハリーポッター」シリーズの歴史を全てまとめました。これを読めば原作を読む必要が無いくらい、細かく完全に流れをまとめています。映画しか見ていない人、映画の補完をしたい人、原作を忘れた人 時系列が混同している人向けです。

1:ホグワーツ創始

ホグワーツ城
イギリスのスコットランドにある古城

舞台は、一般人に隠れて、 魔法使いや魔女が暮らしている仮想20世紀のヨーロッパ。
魔法使いや魔女は、基本的には魔法族の一族から排出される。だが、既に20世紀においては純粋な魔法族の一族(純血)は決して多くなかった。大抵の魔法族は、非魔法族(マグル)との混血であったのである。

※マグルから突然変異的に生まれる魔法族もいる(マグル生まれ)。また、それとは逆に、魔法族の一族なのに魔法力を持たない者が生まれることもある(スクイブ 魔法界の実質の二級市民)。

魔法族がマグルから隠れて生きることは、秩序を守るために必要なこととされ、魔法界の法律で固く定められてきた。その一方で、マグルを蔑視する思想、ひいては純血優性思想は、純血の名家を中心に根強く残っていた。

魔法界には非魔法界と同じく、政府(魔法省)や病院(聖マンゴ)、銀行(グリンゴッツ)、監獄(アズカバン)など社会施設が存在する。魔法使いと魔女を育成するための学校もあり、中でも有名な三校が、ホグワーツ(スコットランド)、ボーバトン(フランス)、ダームストラング(北欧、ドイツ系?)である。

ホグワーツはその昔中世において、魔法使い「ゴドリック・グリフィンドール」「サラザール・スリザリン」魔女「ロウェナ・レイブンクロー」「ヘルガ・ハッフルパフ」の四人により創設された。だが、彼らは互いの教育方針が異なっていたため、自身の名を冠した寮で好みの生徒を教えることとなった。グリフィンドールは勇敢な者を、スリザリンは狡猾な者を、レイブンクローは叡智に優れた者を、そしてハッフルパフは勤勉さと善良さを重んじながらも、生徒を分け隔てなく教えた。だが、マグル生まれへの教育を巡って、グリフィンドールとスリザリンが対立。決闘の末、マグル生まれを教えることを拒否したスリザリンはホグワーツを去った(スリザリン寮は存続し続けている)。彼は学校を去る前に「秘密の部屋」を造り、そこに、眼を合わせた者を即死させる怪蛇、バジリスクを住まわせた。スリザリンには蛇と話ができるという、魔法界でも稀有な能力を持っていた。そこで、彼は自分の子孫がホグワーツに入った暁には、子孫がスリザリンの継承者としてバジリスクを操り、校内のマグル生まれを殺害することを計ったのだ。

4つの寮

2:ダンブルドアとグリンデルバルド

ゲラート・グリンデルバルド
ダンブルドアとの決闘は伝説になっている

物語は、ホグワーツ創立から数世紀後、アルバス・ダンブルドアから始まる。彼は父パーシバル、母ケンドラ、弟アバーフォース、妹アリナアの四人家族であった。しかし、アルバスのホグワーツ入学前に、家族に悲劇的な事件が襲う。アリアナがマグルの少年達に魔法を使っている所を見られ、取り囲まれて虐められたのだ(アバーフォース曰く”めちゃくちゃにされた”)。この出来事がトラウマになり、アリナアは魔力を制御できなくなる(魔法は精神と深く結びついているため)。パーシバルはマグルの少年達に復讐を果たしたが、マグルへの暴行の罪でアズカバンに収監されることになる。それから程なくして、ダンブルドア家は、魔法族のみから成る村「ゴドリックの谷」(ゴドリック・グリフィンドールに由来)に引っ越した。

ホグワーツに入学し、グリフィンドール寮に組み分けされたアルバスは、その非凡な才能を発揮した。首席になったのは勿論のこと、在学中に魔法の新発見をしたり、学術誌に論文を寄稿したりしていた。そして、卒業後、輝かしいキャリアを進もうとしたまさにその時、ダンブルドア家に再び悲劇が襲った。母ケンドラの死である。

卒業後、アルバスは実家に戻り、弟アバーフォースと共に妹アリアナの世話をする毎日を過ごしていた。アルバスは自身の優秀さを発揮できない現状を恨みがましく思っていた。
そんな中、ゴドリックの谷に、アルバスと同年代の、とある青年が引越してきた。彼の名前はゲラート・グリンデルバルド。ダームストラングを退校処分になった後、ゴドリックの谷の叔母の家を頼って来たのだった。

アルバスとグリンデルバルドはすぐに親しくなった。アルバスは初めて、自分と同等に優秀な同年代の友人を手に入れたのだ。また、アルバスはハンサムなグリンデルバルドに恋をしていた(アルバスは同性愛者)。そんなふたりが夢中になった計画、それは「死の秘宝 」を集めることであった。

死の秘宝とは、魔法界のお伽話「三人兄弟の物語」に登場する三つの秘宝、すなわち、
①ニワトコの杖(最強の杖)
②蘇りの石(死者を蘇らせる)
③透明マント(恒久的に姿を隠し続ける)
のことであった。アルバスとグリンデルバルドは、お伽話の三人兄弟は、純血の旧家ペベレル家の三人兄弟として実在していたことを明らかにした。そして、この三つの秘宝は三人兄弟が造り出したものであり、それらは実際に存在することも解き明かした。

ふたりは死の秘宝を持って魔法界を征服し、マグルを支配する計画を立てた。その一方、アルバスは次第にアリアナの世話が疎かになっていた。ある日のこと、その事を巡って、家で弟アバーフォースと口論になった。そしてそこにグリンデルバルドが乱入したことで、事態は三つ巴の決闘に発展してまう。その結果、誰が放ったかわからない魔法によって、アリアナは命を落とした。アルバスとグリンデルバルドは決別した。

それから、魔法界に出たアルバスは存分にその優秀さを発揮した。偉大な魔法使いとして名を馳せたが、魔法大臣の職は固辞し続けた。これは、アルバス自身が自分が権力欲に弱いことを、過去の悔恨を持って知っていったからである。アルバスは権力から我が身を遠ざけた代わりに、ホグワーツという教育の場で活躍した。

アルバスがホグワーツで教鞭を取るようになってから数年後、非魔法族の世界は二度の大戦に揺れていた。同時期に魔法界でも、闇の勢力が台頭していた。ゲラート・グリンデルバルドが、死の秘宝にして最強の杖、ニワトコの杖を遂にその手中に収め、魔法界の侵略を開始したのだ。

アルバスは、かつての想い人である因縁の相手と向き合うことをずっと躊躇していた。
だが、これ以上被害が出ることに耐え切れず、アルバスはグリンデルバルドとの決闘を決意する。アルバスと、最強の杖を持つグリンデルバルドとの決闘は凄絶を極めたが、
結果アルバスが勝利。ニワトコの杖を勝ち取った(杖の所有権は、元の持ち主を打ち負かすことでしか獲得できない)。
グリンデルバルドは、奇しくも同時期の非魔法界の独裁者、アドルフ・ヒトラーの凋落と同年の1945年に敗れた。そして彼が反対勢力に対して使った収容所「ナーマンガード」に自らが収容されることとなった。

死の秘宝のマーク
三角形が透明マント、円が蘇りの石、縦の直線がニワトコの杖

3:ヴォルデモートの台頭

若き日のヴォルデモート

グリンデルバルド凋落の数年前、アルバスはマグルの孤児院で、とあるホグワーツ入学予定者と面談した。彼の名前はトム・マールヴォロ・リドル。スリザリンの末裔ゴーント家のメーロピーが、容姿に優れたマグル、トム・リドルに恋し、魔法によって彼を支配した結果生まれた子である。彼は入学前から強い魔力を示し、孤児院の子供たちを脅し、従わせていた。また、蛇と話すことができた。

トム・リドルはホグワーツ入学後、スリザリン寮に組み分けされた。そして、表向きは成績優秀な優等生であったか、裏でマグル生まれに対する迫害を行っていた。その代表例が、「秘宝の部屋」の解放である。彼はバジリスクを操り、一人のマグル生まれの女子生徒を殺した。そしてその疑いは、怪物好きの半巨人ルビウス・ハグリッドに掛かることになる。トム・リドルを確信には至らないものの疑っていたアルバスのおかげで、ハグリッドは退校処分後も、森番としてホグワーツに留まることができた。

トム・リドルは、多くの教師から好意的な目で見られていた。中でも、魔法薬学の教授ホラス・スラグホーンは、トムがお気に入りだった。ある夜、スラグホーンの部屋で行われた食事会の帰り際、トムは「ホークラックス」についてスラグホーンに質問した。それは、本にも詳細な記述が存在しない、魔法の禁忌である。殺人により自分の魂を引き裂き、その分断した魂を物体に封じ込めて保存することで、死から逃れるという魔法である。トムはスラグホーンからホークラックスについて知った後、実際に6つのホークラックスを造った(自らの魂を、最も強い魔法数字である7の数に分断するため)。
それは、

▪︎スリザリンのロケット
▪︎ハッフルパフのカップ
▪︎レイブンクローの髪飾り
▪︎ゴーント家の指輪
▪︎自分の日記帳
▪︎ペットの大蛇、ナギニ

の6つである。

トム・リドルは卒業後、マグルの父と同じ名を捨て、ヴォルデモート卿(フランス古語で”死の飛翔”の意。本名トム・マールヴォロ・リドルのスペルのアナグラムでもある)を自称した。彼は「魔法族の優性」というイデオロギーを旗印に、純血主義者や犯罪者などを取り込み、闇の勢力を作り上げる。彼らは「デスイーター」と呼ばれ、「闇の印」と呼ばれる、骸骨と蛇を象った刺青を腕に入れた。そして誰かを殺害した時に上空に闇の印を打ち上げ、魔法界を恐怖に陥れた。また、ヴォルデモートという名前に禁句の魔法がかけられた。”ヴォルデモート”と名前を口にしただけでデスイーターがすぐさまその場に現れるようになり、人々はヴォルデモートという名前を口にすることさえ恐れた(デスイーターはヴォルデモートのことを闇の帝王(Dark Lord)と呼ぶ)。
デスイーターに抗そうとする者の数は決して多くなく、勇気ある数十人のみが、ヴォルデモートが唯一恐る人物、アルバス・ダンブルドアの元に集い、「不死鳥の騎士団」として戦っていた。

ホークラックス
ホークラックスを模したグッズ

4:第一次ヴォルデモート暗黒期

セブルス 学生時代

その中心人物が、ジェームズ・ポッター、リリー・ポッター、シリウス・ブラック、リーマス・ルーピン、ピーター・ペテュグリューといった面々である。ジェームズ、シリウス、リーマス、ピーターはホグワーツ時代からの親友四人組で(四人ともグリフィンドール生)、特にジェームズとシリウスは兄弟のような絆で結ばれていた。

ジェームズ・ポッターは、四人組の中心的存在であった。クィディッチ(魔法界のスポーツ)に優れた人気者で、素行は悪いが成績優秀者であった。
闇の魔術を憎んでおり、闇の魔術の研究に取り憑かれていた同期のスリザリン生、セブルス・スリザリンとは犬猿の仲だった。

シリウス・ブラックも、ジェームズ同様に素行は悪いが優秀な生徒であった。ハンサムで常に女子と付き合っていた。純血の名家で、代々スリザリン寮であったブラック家の中で唯一グリフィンドールに組み分けされ、またその事を本人は誇りに思っていた。

リーマス・ルーピンは、四人組の中では真面目な生徒で、監督生でもあった。実は人狼であり、満月の夜にはホグワーツの抜け道から、ホグズミード村の「叫びの屋敷」に行き、そこで独りで破壊衝動を発散していた。
その事を知ったジェームズらは、彼動物に変身することで、リーマスの側に付き添い、彼の苦しみを和らげた。
それぞれが変身した動物は、
ジェームズ➖牡鹿
シリウス➖犬
ピーター➖鼠
である。

ピーター・ペテュグリューは、小心者であまり優秀な学生ではなかったが、ジェームズやシリウスに対する憧れから、彼らと行動を共にしていた。

ジェームズは6年生まで、セブルス・スネイプを「ただそこにいる」という理由だけで攻撃したり、自分のクィディッチや魔法の腕前を見せびらかしたりするなど、傲慢な面があった。ジェームズはその時から同期のグリフィンドール生、リリー・エヴァンズが好きだったが、その傲慢な態度から嫌がられていた。リリーはむしろジェームズよりホグワーツ入学前からの幼馴染みであったスネイプと親しかった。しかし、スネイプが益々闇の魔術へ傾倒していき、また、冷静な状態でなかったとはいえ、リリーを「Mad-Blood」(穢れた血。狂った血。マグル生まれに対する差別語)と呼んだことから、二人の仲は断絶してしまった。
その後リリーは、最終学年の7年生から、傲慢な態度を改めたジェームズと交際するようになる。二人は卒業後結婚、息子が生まれ、ハリーと名付ける。GodFather (後見役)にはシリウスが選ばれた。ポッター家は、「ゴドリックの谷」で生活を始めた。一方、スネイプはデスイーターとなっていた。

ジェームズやスネイプの同世代に、レギュラス・ブラックがいる。彼はシリウス・ブラックの実の弟で、スリザリン生であった。スネイプ同様卒業後にデスイーターとなる。しかし、ブラック家のHouse-Elf(屋敷妖精)であったクリーチャーを、ヴォルデモートが犠牲にしようとした事がきっかけで造反した。
ヴォルデモートがホークラックスを造っている事を突き止め、スリザリンのロケットを偽物とすり替えた。しかし、その直後にホークラックスを守るために仕掛けられた魔法により命を落とした。本物のスリザリンのロケットは、クリーチャーの手によって、ブラック家の屋敷に隠された。

リーマスとシリウス

5:ヴォルデモート凋落前夜

不死鳥の騎士団と、デスイーターの戦いは激化を極めていた。そんな暗黒時代の最中に、占い学の教授の面接に来ていたシビル・トレローニーが、校長アルバス・ダンブルドアに対してとある予言を行った。
それは、「その年の7月末に、ヴォルデモートに三度抗って生き延びた夫婦からヴォルデモートを倒す可能性を持った子が生まれる」というものであった。また、予言の後半部では「ヴォルデモート自身がその子を自らに比肩する者として印すこと、そして一方が生きる限り他方は生きられない」ことが語られた。その予言をセブルス・スネイプは盗聴し、ヴォルデモートに報告する(しかし後半部分を聞いていなかった)。
実は予言に当てはまる子は2人存在した。ハリー・ポッターとネビル・ロングボトムである。ヴォルデモートは最初の標的にハリーを選択した。(その真意は不明だが、ダンブルドアは、ハリーがヴォルデモートと同じ半純血であるからだと考察している。)

幼少の頃からずっとリリーを愛していたスネイプは、ダンブルドアに対して、ポッター家の危機を伝え救済を求めた。この時から、スネイプはダンブルドアの二重スパイとなる。ダンブルドアは救済策として、「忠誠の術」をジェームズに提言。これは、”秘密”を魔法によって人間に封じ込める術である。秘密を封じ込めれた人間”秘密の守り人”が口を割らない限り、何人もその秘密を知ることが出来なくなる。
ジェームズはポッター家の住所を、忠誠の術によってピーターに封じ込めた。一番の親友であるシリウスではなくピーターを選んだのは、敵を欺くためである。

しかし、恐れをなしたピーターがヴォルデート側に裏切り、居場所が漏れる。その年のハロウィーン、ヴォルデモートは単身ポッター家を襲撃。父ジェームズを殺した後、母リリーと子ハリーの方に向かった。リリーは自分は殺されてもいいがハリーを救うように懇願した。そのために、ヴォルデモートがリリーを殺した後、ハリーに死の呪いをかけるも失敗。呪いは跳ね返りヴォルデモート自身に当たり、彼は「ゴースト以下」の存在となって魔法界からその姿を消した(ホークラックスの効果で、死の呪いに当たっても生き延びることはできた)。そしてハリーの額には、謎の稲妻型の傷痕が残った。その日魔法界はヴォルデモートの消失に乾杯し、ハリーは「生き残った男の子」と呼ばれ有名になった。

ハリーはその後、リリーの妹ペチュニアの一家に引き取られる。この際、ダンブルドアとペチュニアには、絶対にハリーが成人するまで家から出さないことを固く約束している。(実はペチュニアとダンブルドアには面識があり、ペチュニアが姉のリリーだけが魔法力を示したことに嫉妬し、自分もホグワーツに通えるようにダンブルドアに頼んだという逸話がある。)

ハリーが生き残った理由として、ダンブルドアは、リリーが命懸けで息子の命乞いをして示した愛が、魔法となってハリーを護ったのだと考えている。この魔法は、リリーの血にも含まれており、ハリーにリリーの血が流れている限り、ヴォルデモートはハリーに触れることさえできない。
また、リリーの血を分けた妹であるペチュニアの家にハリーがいる限り、17歳になり成人を迎えるまでは、この魔法により護られるのである。

ヴォルデモートがハリーを殺そうとした時に起こったことは、「愛の魔法」の発動だけではない。跳ね返った死の呪いがヴォルデモートに当たった際、ヴォルデモートの魂の一部が引き裂かれ、ハリーの中に入り込んだのだ。こうしてハリーはヴォルデモートが期せずして造った、7つ目のホークラックスになったのである。
そのため、ヴォルデモートの感情や体験の一部を、ハリーは傷痕の痛みや、夢を通して知ることができるようになった。また、ヴォルデモートの才能である蛇語も、ハリーは話すことができた。

リリーが殺されて絶望したスネイプに対して、ダンブルドアはリリーの遺児であるハリーを守るように言う。ハリーは、スネイプが憎んでいたジェームズと瓜二つだっが、緑色の眼だけはリリーを受け継いでいた。スネイプは、自らの命をかけてハリーを守ることをダンブルドアに約束する。しかし、その事を絶対にハリーに明かさない事を頼んだ。ジェームズそっくりの少年に、同情されることが耐え難いからである。

ジェームズとリリーの死後、シリウスは裏切り者のピーターを追い詰める。ピーターは周囲のマグルを殺した後、自分の指を切り落とすると、鼠に変身して下水溝に逃走。
シリウスはマグル大量殺人の冤罪で逮捕され、魔法界の牢獄アズカバンに収監された。
世間ではシリウスが裏切り者であり、ピーターがシリウスを追い詰めた末返り討ちに遭い、死亡したと信じられた。

6:戦間期

・ハリーポッターと賢者の石

11歳になったハリーはホグワーツに入学、グリフィンドールに組み分けされた。
ハリーはルビウス・ハグリッドやロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーらと親交を深める。
その年のホグワーツの内部には、賢者の石と呼ばれる、不老不死を約束する石が隠されていた。これはダンブルドアの友人ニコラス・フラメルの傑作である。ヴォルデモートはホグワーツの教員であったクィリナス・クィレルに取り憑くと、この石を奪取して肉体を取り戻すことを計画する。だが、クィレルが石を持つハリーの肌に触れると、愛の魔法が発動、焼き尽くされる。ヴォルデモートは取り憑く肉体を失い、再び姿を消した。

・ハリーポッターと秘密の部屋

ホグワーツ内部で、マグル生まれの生徒が次々と石化する事件が起きる。ハリーの同期ののスリザリン生、ドラコ・マルフォイの父ルシウスが、ヴォルデモートから以前託された日記帳を、ロンの妹ジニーの荷物に滑り込ませ、ホグワーツに持ち込んだのだ(ルシウスはホークラックスであることを知らなかった)。日記帳に封じられていた、在りし日のトム・リドルの魂がジニーを操って部屋を開けたのだ。ハリーは秘密の部屋でバジリスクと戦った後、バジリスクの毒牙で日記を破壊した。

・ハリーポッターとアズカバンの囚人

アズカバンからシリウスが脱獄し、ホグワーツに潜入。ロンのペットに変身していたピーターの命を狙うためだった。ハリーら三人と、教授としてその年ホグワーツにいたリーマスは、裏切りの真相について知ることとなる。しかし直後に人狼のリーマスが変身し、その騒動の中、ピーターは鼠となって再び逃げ出した。そのため、シリウスの冤罪は晴れなかった。
この年、トレローニーは、二度目の予言を行う。「闇の帝王は、召使の手を借りて、再び立ち上がるであろう。」

・ハリーポッターと炎のゴブレット

ハリーらがホグワーツ四年目になるこの年、トライウィザードトーナメントの開催が決定する。これは、ホグワーツ、ボーバトン、ダームストラングそれぞれの代表選手による対抗戦である。ヴォルデモートと、その下に戻ったピーターはそれに乗じた復活の計画を練り上げる。そしてデスイーター、バーテミィアス・クラウチ・Jr.が計画を遂行。クラウチJr.は、新任教授に変身してホグワーツに潜入。四人目の代表選手としてハリーを選ぶように、選手選考の道具「炎のゴブレット」を操作。そしてハリーが課題を勝ち抜く手助けをした。そして迷路の中にある優勝トロフィーを見つけ出す最終課題において、クラウチJr.はトロフィーを「ポートキー」に変化させた。ハリーが優勝トロフィーに触れた瞬間、ポートキーの力により、ヴォルデモートの元に空間移動させれた。

ヴォルデモートは、肉親である父の骨、召使であるピーターの肉、敵であるハリーの血を元に、復活の魔法薬を調合、肉体を完全に取り戻した。また、ハリーの母親の血の護りをヴォルデモート自身も肉体に取り込むことで、ハリーに触れることが可能になった。ヴォルデモートとハリーの決闘となるも、2人の杖が同じ材質(ダンブルドアのペットの不死鳥、フォークスの羽根)だったため正常に作動せず、ハリーは一命を取り留め、ホグワーツに帰還、ダンブルドアにヴォルデモート復活を報告した。ダンブルドアはそれを受けて、すぐさま不死鳥の騎士団を招集。しかし魔法省はヴォルデモート復活を認めなかった。

7:二度目の戦いへ

・ハリーポッターと不死鳥の騎士団

ダンブルドアと決別した魔法省は、ホグワーツへの干渉政策をとる。魔法省の役人であるドローレス・アンブリッジによりホグワーツは牛耳られ、迫り来る闇の勢力に対する防衛術の教育は全く行われない。そこでハリーらは、DA(ダンブルドア軍団)を組織。闇の魔術に対する防衛術を自習し、来るべき戦争に備えていた。

ハリーと自分の精神に深い繋がりがあることに気づいたヴォルデモートは、偽の情報をハリーに植え付け、魔法省神秘部に行かせる。ハリー、ロン、ハーマイオニー、そしてDAメンバーのジニー、ルーナ、ネビルの6人が神秘部に到着すると、そこに待ち構えていたのは、ルシウス・マルフォイらデスイーターたちだった。
神秘部に保管されていたのは、予言を記録した無数のガラス球だった。それは予言に直接関連した人間にしか取り出せない。そこでヴォルデモートは、15年前の予言の全貌を知るべく、ハリーを神秘部に行かせたのだった。

救護に現れた不死鳥の騎士団と共に、デスイーターと死闘を繰り広げるハリーたち。その最中、シリウスが敵の手にかかって命を落とす。また、予言のガラス球も、戦闘中に砕け散ってしまった。
戦いの終盤には、ダンブルドアとヴォルデモートが自らが神秘部に姿を現し、決闘になる。その結果ヴォルデモートは撤退したが、その直前に魔法省の役人にその姿を目撃される。ようやく魔法省は、ヴォルデモートの復活を認めたのであった。

その日、予言の全貌を聞いて知っていたダンブルドアは、初めてその内容をハリーに話した。ハリーは、自分自身がヴォルデモートを倒すことを運命付けらた「選ばれし者」であることを自覚する。もはや、ハリーは「生き残った男の子」ではないのだ。魔法省に認知されたことで、デスイーターら闇の勢力も表へ姿を現わすようになった。魔法界は、今まさに二度目の戦いを迎えようとしていた。

8:第二次ヴォルデモート暗黒期

・ハリーポッターと半純血のプリンス

以前からヴォルデモートのホークラックスを探していたダンブルドアは、ヴォルデモートの母方、スリザリンの末裔ゴーント家の廃屋で指輪を見つける。それこそヴォルデモートのホークラックスであった。しかし、それはホークラックスであると同時に、かつてダンブルドアが探し求めていた死の秘宝、蘇りの石でもあった。ゴーント家はスリザリンの末裔であると同時に、純血の旧家であるペベレルの末裔でもあったのだ。
ダンブルドアは、亡き家族にもう一度会えると我を失い、その指輪をはめてしまう。
その瞬間、指輪に仕掛けられた呪いがダンブルドアを襲った。
スネイプの処置により、呪いをダンブルドアの右腕にとどめておくことに成功するも、呪いが徐々に全身に回ることは防げなかった。ダンブルドアの寿命は、残り一年となる。

純血の名家マルフォイ家は、家長であるルシウスの収監によりその地位を失っていた。
ヴォルデモートは、ルシウスの息子ドラコをデスイーターにし、ダンブルドア暗殺を命じた。最初から成功は期待しておらず、見せしめにするためである。ドラコを心配した母ナルシッサは、ホグワーツの教授であるスネイプに対して、ドラコの手助けをすること、ドラコが出来ない場合は代わりにスネイプが遂行することを約束させる。「破れぬ誓い」と呼ばれる、破れば死がもたらされる魔法により、この約束は保障された。

ダンブルドアの死後、ニワトコの杖をヴォルデモートが確実に狙うことは明らかである。そこで、ダンブルドアは、自分をスネイプに殺させることで、スネイプにニワトコの杖を勝ち取らせ、それを後にハリーに譲渡する、という計画を立てる。こうすればスネイプの忠誠心をヴォルデモートに見せつけることができる上、ドラコを救うことができ、またハリーに確実に最強の杖を渡すことができるからである(杖の所有権は、元の持ち主を打ち負かすことでしか獲得できない)。

その年、ハリーはダンブルドアとの個人教授により、ヴォルデモートがホークラックスを造り上げた事実を知る。そして学期の終わりに、ダンブルドアはハリーと共に、スリザリンのロケットが隠された洞窟に入った。ロケットを手に入れ、ホグワーツに戻った瞬間、ドラコと、ドラコがホグワーツに手引きしたデスイーターによってダンブルドアが狙われる。ドラコはダンブルドアのニワトコの杖を奪うも、殺すことはできなかった。そして、スネイプが計画通りにダンブルドアを殺害した。結局、ロケットは偽物であり、「RAB」(レギュラス・アークタルス・ブラックのこと)という署名が入っていた。ダンブルドアの葬儀の後、ハリーは学校に戻らず、ホークラックスを探す旅に出る決意をする。

9:ヴォルデモートによるイギリス支配完了~ホグワーツの戦い~終戦

・ハリーポッターと死の秘宝

ハリーらが6学年目を終えた夏休み、ヴォルデモートの手によって魔法省とホグワーツが陥落した。魔法大臣は服従の呪いで従えられた傀儡になり、「マグル生まれ登録委員会」などといった、マグル生まれに対して差別的な政策が実行された。また、ハリーや不死鳥の騎士団のメンバーは指名手配された。ホグワーツでは、校長スネイプのもとで、闇の魔術や魔法族優性主義が教育された。

ハリー、ロン、ハーマイオニーは、ホークラックスを探す旅に出る。またその過程で、死の秘宝の存在や、それにまつわるダンブルドアの過去についても知る。
デスイーターとの戦いの末、三人はブラック家にあったスリザリンのロケットを破壊し、またグリンゴッツの金庫を破ってハッフルパフのカップを奪取することに成功した。レイブンクローの髪飾りを求め、三人はホグワーツに戻る。そこで、ネビル率いる元DAメンバーと再会。DA、不死鳥の騎士団、ホグワーツの教員などハリーの仲間らと、ハリーを追う闇の軍勢との間で戦争が勃発する。その最中に、ハリーらはレイブンクローの髪飾りの発見と破壊、ハッフルパフのカップの破壊を達成。ホークラックスは、残り一つ、ナギニのみとなった。

ヴォルデモートは、スネイプがダンブルドアからニワトコの杖を奪取したと思い込み、スネイプを殺害。これで自分がダンブルドアの墓から奪ったニワトコの杖は、十全の力を発揮すると考えていた。

スネイプは死の間際、ハリーに対して”Look at me”と言い、ハリーの持つ、リリーの緑の眼を覗き込みながら息絶えた。その後、ハリーはスネイプが遺した記憶を「ペンシーブ」を通して追体験する。ハリーはそこでやっと、スネイプのリリーに対する愛、ダンブルドアの死の真相、そして自分が7番目のホークラックスであることを知ったのだった。
自分が死ななければヴォルデモートを倒せない。その事実を受け止め、覚悟を決めたハリーは、ネビルに、残されたホークラックスであるナギニの殺害を依頼する。そして、ハリーはヴォルデモートの待つ森へと向かった。

“私は終わる時に開く”
ダンブルドアが遺した、ハリーが初めてのクィディッチの試合で口でキャッチしたスニッチには、そう書かれていた。
ハリーはその言葉の意味を理解し、スニッチに向かって囁いた。
“僕は、もうすぐ死ぬ”

スニッチが割れ、中からダンブルドアが手に入れた、蘇りの石が転がり落ちた。
ハリーは石を使い、ジェームズ、リリー、シリウス、この戦争で命を落としたリーマスの木霊を呼び出した。
そして四人と対話した後、ハリーはヴォルデモートの前にその姿を現した。
ヴォルデモートが死の呪いを放ち、ハリーは息絶えた。

息絶えた後、ハリーは不思議な空間にいた。そこでハリーは、ダンブルドアと対話する。ハリーはそこで、全ての真相と、ダンブルドアの意思、そして自らがまだ死んでいないことを知る。ヴォルデモートがリリーの血を体内に持つ以上、ハリーの命もそこに繋ぎとめられているのだった。

ハリーは再び生の世界に戻る。ネビルがグリフィンドールの剣でナギニを殺した後、ヴォルデモートの魂は残り一つになった。ハリーとヴォルデモートは、ホグワーツの大広間、衆目の前で対峙する。
ハリーがヴォルデモートに勝つとすれば、それはヴォルデモートも、ダンブルドアさえも予測していなかった、ある誤算を利用するしかない。
その誤算とは、ドラコがダンブルドアのニワトコの杖を、一度奪っているということだ。そしてハリーは、ホークラックスをめぐるデスイーターの戦いの中で、ドラコの杖を一度奪っていた。
ハリーは奪ったドラコの杖をヴォルデモートに、
ヴォルデモートはニワトコの杖をハリーに向けた。
もしドラコの杖が、ドラコがニワトコの杖を一度奪ったこと、そしてドラコをハリーが杖を奪って打ち負かしたということを記憶していれば、この瞬間、ドラコの杖はニワトコの杖を征する力を持つのだ。
ハリーとヴォルデモートが同時に呪文を唱え、二つの閃光が衝突した。
そして、ヴォルデモートが放った死の呪いは、ハリーの呪文に打ち負け、ヴォルデモート自身に跳ね返った。
トム・リドルは自らの呪いに打たれて死亡したのだ。

こうして長い戦いが終わり、魔法界には平和が訪れた。
ヴォルデモートとの繋がりを失ったハリーの傷痕は、もう二度と痛むことがなかった。

戦後、ハリーはジニーと結婚。
長男にはジェームズ・シリウス、次男にはアルバス・セブルス、長女にはリリー・ルーナと名付けた。
その中でアルバスだけが、リリーの緑の眼を受け継いでいる。
また、ハリーはアルバスに、”ホグワーツで最も勇気のある二人の校長の名から付けた”と命名の由来を語っている。

https://matome.naver.jp/odai/2144600566714391301
2015年10月28日