暴動も発生…サッカーの”ユーロ予選”は悲惨な事件の連続だった

銀河鉄道の昼
10月13日にユーロ2016予選の全日程が終了し、本大会の組み合わせ抽選会ポット分けが発表されました。今大会も予選の試合で様々なトラブルに見舞われました。特に警察が出動するような暴動にまで発展するようなケースも目立ち、良かれ悪別れ欧州のサッカー熱を再認識させられる予選となりました。

ユーロ2016予選の全日程が終了!

EURO2016の予選が終了出場チームの大半が決定
ユーロ2016予選の全日程が終了し、本大会に出場するチームの大半が決定しました。残り4枠をプレーオフで争うことになります。

今大会はアルバニア、ウェールズ、北アイルランドといった小国が初めて本大会への出場を決め、他方では強豪オランダが予選で敗退するなど、非常に見どころの多い予選大会となりました。初出場を決めた国のサポーターは歓喜に沸いているようです。

しかし、サッカー熱の高い欧州ならではのトラブルも数多くありました。中には警察の機動隊が出動するような事態に発展したケースもあり、今後の大会運営について考えさせられることにもなりました。

13日でユーロ2016予選の全日程が終了し、本大会の組み合わせ抽選会のポット分けが発表された
ユーロ本戦のポット分けを発表…予選全勝のイングランドらが第1シードに | サッカーキング

本大会には24の国と地域が出場し、これで開催国フランスを含む20チームの出場が確定した。
サッカー=トルコとクロアチアが予選通過、ユーロ2016| Reuters

暴動…発煙筒…野次…今大会も大荒れ模様だった

今大会も各地でトラブルが起きた
サッカーにつきものとは言え、多くのトラブルに見舞われた

国と国の威信を懸けた熱い戦いを見られるのが代表戦の醍醐味ではあるが、特にそれは誤った方向に向かってしまうことがある。
EURO予選で起きた6つの出来事。“小国”の躍進、トルコに起きた奇跡…暴動による悲劇も

ピッチ内で戦う選手に反し、政治的主張によってサポーターが暴徒化することで被害を受けるのは自らの母国である
EURO予選で起きた6つの出来事。“小国”の躍進、トルコに起きた奇跡…暴動による悲劇も

しかし、残念ながらこのような事件はなかなか絶えることはない。
EURO予選で起きた6つの出来事。“小国”の躍進、トルコに起きた奇跡…暴動による悲劇も

セルビアとアルバニアの試合では目を覆いたくなるような事件が発生

選手やファンが入り乱れる大暴動に発展
ピッチに観客が乱入する大暴動に発生

CAS(スポーツ仲裁裁判所)は10日、没収試合としたユーロ2016予選グループI第3節のセルビア代表対アルバニア代表において、セルビアサッカー協会(FAS)の訴えを棄却し、3-0でアルバニアの勝利とする判決を下した
ユーロ予選の没収試合はアルバニア勝利の裁定…スポーツ裁判所が判断 | サッカーキング

昨年の10月14日に行われた同試合では、0-0で迎えた前半終了間際に「大アルバニア主義」を示す旗を吊るしたドローン(小型無人機)がピッチに乱入。
ユーロ予選の没収試合はアルバニア勝利の裁定…スポーツ裁判所が判断 | サッカーキング

セルビアから独立したコソボをアルバニアが支持し、両国の関係が悪化したことが背景にある

これを巡って両チームの選手が乱闘を起こし、ピッチに観客が乱入したため没収試合になっていた。
ユーロ予選の没収試合はアルバニア勝利の裁定…スポーツ裁判所が判断 | サッカーキング

「我々はトラウマになるような経験をした。我々は良いプレーをしていたが、ファンの乱入により試合を終えることができなかったんだ」
アルバニア監督:「警備員まで殴りかかってきた」 – Goal.com

アルバニア代表を率いるジャンニ・デ・ビアージ監督

「攻撃的だったのはファンだけではない。警備員まで選手に殴りかかった。ベオグラードのスタジアムは、こういった試合を行うのに十分ではなかった」
アルバニア監督:「警備員まで殴りかかってきた」 – Goal.com

アルバニア代表を率いるジャンニ・デ・ビアージ監督

イタリア対クロアチア戦でも暴動が発生…機動隊が出動

発煙筒が投げ込まれ、機動隊が出動する事態に
機動隊が出動し、荒れ狂うサポーターを鎮圧

イタリア代表は16日、サンシーロで欧州選手権予選を戦い、同じH組のクロアチア相手に1-1の引き分けに終わった。
ユーロ予選イタリア対クロアチア戦で二度の中断 サポーターが爆竹、発炎筒をピッチに投げ込む | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

この一戦は、客席から発煙筒や、爆竹がピッチ内に投げ込まれるなどの騒動で2度中断する事態に陥った。
ユーロ予選イタリア対クロアチア戦で二度の中断 サポーターが爆竹、発炎筒をピッチに投げ込む | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

前半15分、ヴォルフスブルクのクロアチア代表FWイバン・ペリシッチが同点弾を決めると、クロアチアサポーターが興奮。スタンドに次々と発煙筒や爆竹が投げ込まれる異常事態となった。
ユーロ予選イタリア対クロアチア戦で二度の中断 サポーターが爆竹、発炎筒をピッチに投げ込む | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

さらに、投げ込みを行ったサポーターの逮捕を試みたイタリアの警察官に対して、クロアチアサポーターが反抗し、暴動に発展
EURO予選、各地で事件が発生! イタリア対クロアチアでは暴動、トルコ対カザフスタンでは試合前にGKが交代

ロシア対モンテネグロでは発煙筒がGKの後頭部を直撃する事件が

GKにダイレクトアタックをかましたモンテネグロサポーター
発煙筒がロシアのGKに直撃し、病院へ搬送される事態に

G組のモンテネグロ代表対ロシア代表の一戦で大事件が起きている。
[EURO予選]ロシアGKに発煙筒直撃…モンテネグロには厳しい処分濃厚 | ゲキサカ[講談社]

試合開始17秒、地元ファンの投げ込んだ発煙筒がロシアGKアキンフェエフの後頭部を直撃。
発煙筒がGK直撃…“大荒れ”モンテネグロ対ロシア戦は途中打ち切り — スポニチ Sponichi Annex サッカー

試合は33分間中断し、病院へ運ばれた守護神は脳振とうと首のやけどと診断された。
発煙筒がGK直撃…“大荒れ”モンテネグロ対ロシア戦は途中打ち切り — スポニチ Sponichi Annex サッカー

ハーフタイムにはファン同士が衝突して後半開始が18分遅れ、後半21分には観客席からロシア選手へ物がぶつけられたのをきっかけに両軍による小競り合いが発生
発煙筒がGK直撃…“大荒れ”モンテネグロ対ロシア戦は途中打ち切り — スポニチ Sponichi Annex サッカー

3−0でアウェーのロシアの勝利という扱いになった。
発炎筒投げ込みで試合中止のモンテネグロは0−3の敗戦扱いに – Goal.com

イングランドとリトアニアのサポーターも衝突した

地元警察が鎮圧する事態に
こちらも警察が出動する事態に

UEFA(欧州サッカー連盟)がEURO予選で起きたサポーターどうしの衝突に対し、イングランドとリトアニアの両サッカー協会に罰則を科すことが明らかになった
UEFAがイングランド、リトアニアの両サッカー協会に罰則 予選でサポーターが暴動 | theWORLD(ザ・ワールド)|世界中のサッカーを楽しもう!

英『BBC』が伝えたところによれば、今月12日にリトアニアのホームで行われた試合の開始前に両国のサポーター間で小競り合いが発生
UEFAがイングランド、リトアニアの両サッカー協会に罰則 予選でサポーターが暴動 | theWORLD(ザ・ワールド)|世界中のサッカーを楽しもう!

正式な処分の内容は10月22日に明らかになる見込みであり、FA(イングランド・サッカー協会)はUEFAの判断を受け入れている
UEFAがイングランド、リトアニアの両サッカー協会に罰則 予選でサポーターが暴動 | theWORLD(ザ・ワールド)|世界中のサッカーを楽しもう!

サポーターの野次でGKが交代する珍事件も発生

味方からブーイングを浴びてしまったGK
GKがプレーを拒否する事件も起きた

トルコ対カザフスタン戦で、GKが試合前に交代するという珍事が発生した。
EURO予選、各地で事件が発生! イタリア対クロアチアでは暴動、トルコ対カザフスタンでは試合前にGKが交代

同試合前の練習で、フェネルバフチェに所属するGKヴォルカン・デミレルが、味方であるはずのトルコ・サポーターから罵声を浴びた末に、試合の出場を拒否
トルコ代表GK、ホームゲームでファンの罵声に怒り試合出場を拒否 | サッカーキング

原因は8月に行われたフェネルバフチェとガラタサライのイスタンブール・ダービーにあった。ガラタサライのMFフェリペ・メロのPKをストップしたデミレルは、メロの頭上を飛び越えようとした
EURO予選、各地で事件が発生! イタリア対クロアチアでは暴動、トルコ対カザフスタンでは試合前にGKが交代

これがガラタサライのサポーターにとって挑発と見られ、怒りを買ってしまったようだ。
EURO予選、各地で事件が発生! イタリア対クロアチアでは暴動、トルコ対カザフスタンでは試合前にGKが交代

勿論、素敵なニュースも…アルバニアが勝ち上がり

欧州最貧国が夢の舞台へ
アルバニアが夢の舞台へ

本大会の出場枠が24チームに拡大されたことに伴い、UEFA EURO本戦初出場を決めたチームがいくつか出た。
EURO 2016予選の出来事 – UEFA EURO – ニュース – UEFA.com

欧州最貧国の一つといわれるアルバニアが歴史的快挙を成し遂げた。年代別の欧州選手権に2度の出場経験があるだけの弱小チームがW杯を含めて初の主要国際大会出場決定。
“欧州最貧国”歴史的快挙!紛争、没収試合乗り越え初ユーロ切符 — スポニチ Sponichi Annex サッカー

32歳のDFカナ主将は「12年前に代表入りした時は、こんな日が来るとは思いもしなかった」と喜びをかみしめた
“欧州最貧国”歴史的快挙!紛争、没収試合乗り越え初ユーロ切符 — スポニチ Sponichi Annex サッカー

チームを歴史的な初出場に導いたイタリア出身のデビアージ監督は欧州連盟の公式サイトで「大きな成功だ」と喜びを口にした。
アルバニアが初出場!公式サイトで監督「大きな成功だ」/欧州選手権 – サッカー – SANSPO.COM(サンスポ)

北アイルランドも本大会出場を決めた

「夢が現実になった」
北アイルランドも歓喜の瞬間を迎えた

北アイルランドがホームでギリシャを3-1で下し、本大会初出場を決めた。
北アイルランドが初出場 2発のデービス「快挙だ」 – 海外サッカー : 日刊スポーツ

初の本大会出場を決めた選手たちは試合後、肩を組んで喜び合った。
【欧州サッカー】北アイルランド、夢現実に 初の欧州選手権出場 – 産経ニュース

「選手たちは素晴らしかったよ。ここにいられるのは特別なことだ。彼らの監督であることを誇りに思うよ。このチームと、北アイルランドのサッカーのポテンシャルを示す結果だ」
北アイルランドの快挙を誇るオニール監督 「選手に最大限の称賛を」 – Goal.com

マイケル・オニール監督

「夢が現実になった。今夜、本当にやり遂げることができた。それもホームのサポーターの前という、これ以上ない舞台だった。代表チームにとっても国にとっても快挙だ」
北アイルランドが初出場 2発のデービス「快挙だ」 – 海外サッカー : 日刊スポーツ

MFデービス(サウサンプトン)

ウェールズも本大会出場を決める

ベイル「人生で一番の敗戦」
ベイルも大喜び

B組のウェールズは0―2でボスニア・ヘルツェゴビナに敗れたものの、勝ち点18で最終節を残して2位以内が確定、初の本大会出場を決めた。
ウェールズが初の本大会出場…欧州選手権  : スポーツ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

試合終了後、ベイルは敵地に駆けつけたウェールズサポーターの前で、「よっしゃー!」と歓喜の雄叫びを上げた。
117位から8位。ユーロ初出場ウェールズが急成長した理由|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|World Football

「僕の人生で、一番の敗戦。難しい試合になったが、予選突破は決まった。キャリア最高の瞬間だ。国際主要大会に出るのは、子どものころから夢だった」
117位から8位。ユーロ初出場ウェールズが急成長した理由|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|World Football

エースのガレス・ベイル(レアル・マドリード)

「ついに、歴史を変えた。俺らは小国のひとつに過ぎないけど、やっと、やっと、国際主要大会に行ける。夢が叶った」
117位から8位。ユーロ初出場ウェールズが急成長した理由|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|World Football

アーロン・ラムジー(アーセナル)

https://matome.naver.jp/odai/2144496100345175101
2015年10月16日