免疫を活性化し、がん細胞への攻撃を促すタイプの新しいがん治療薬「オプジーボ」を投与された患者1人が重症筋無力症で死亡した
がん新薬に副作用、重症筋無力症で患者死亡
重症筋無力症は、全身の筋力が低下し、呼吸困難に陥ることもある難病。
がん新薬に副作用、重症筋無力症で患者死亡
昨年7月から今年8月末までの間で、薬を投与された患者のうち6人が同症や筋炎を発症し、その中の80代女性が呼吸不全などを併発して死亡した。いずれも薬との因果関係が否定できないとされた。
大腸炎や重度の下痢も4人の発症が確認された。
がん新薬に副作用、重症筋無力症で患者死亡
オプジーボってどんな薬?
免疫機能が正常に働いている状態では、私たちの体はがん細胞を「自分ではないもの」と判定し、T細胞という免疫細胞が主役となって、がん細胞を攻撃します。
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しかし、がん細胞は免疫機能による攻撃を受けないように、PD-L1という物質を作り出します。このPD-L1という物質が、がん細胞を攻撃するT細胞のPD-1受容体と結合すると、「がん細胞への攻撃を止めろ!」という信号が発信されます。こうして免疫機能にブレーキがかかり、T細胞はがん細胞への攻撃ができなくなってしまうことがわかりました。
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オプジーボは、抗PD-1抗体と呼ばれるお薬です。オプジーボはT細胞のPD-1に結合して、がん細胞から作り出されたPD-L1との結合を阻止することにより、免疫機能にブレーキがかからないようにして、T細胞のがん細胞を攻撃する力を高めます。
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米国での治験では、非小細胞肺がん、前立腺がん、大腸がん、腎細胞がんなどの固形がん、および悪性黒色腫(メラノーマ)を対象に投与する試験が実施され、いずれも有効例が認められた。
脚光を浴びる新たな「がん免疫療法」:小野薬品のオプジーボ | nippon.com
メラノーマを対象に世界に先駆けて日本で承認された。
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従来の抗がん剤と比べ、①がん種を問わない、②副作用が少ない、③末期でも効き始めたらずっと効き、再投与もできる、という大きな特徴がある。
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期待されている薬なだけに、重篤な副作用があると残念です。