消えゆく春歌 日本人のおおらかな「性」を表現

aku1215
永青文庫で開催された「春画展」など、かつては知る人ぞ知る、あまり表に出ることがなかった日本人の「性」の表現が再評価される中、消えていこうとしているのが「春歌(しゅんか)」。絵に比べると残りにくい表現ということもあって、記録・録音されたものは少ないが、貴重な日本文化として保存が期待される。

■春歌とは

性的なことを露骨に表現した歌。
春歌(シュンカ)とは – コトバンク

性的に卑猥な歌の総称。この場合の「春」は季節をさすのではなく、色事を意味する。オリジナルの物も多いが、著名な歌を洒落を用いて替え歌にした例が多い。
春歌とは – はてなキーワード

#kunimaru 大学時代に先輩から教えてもらった春歌の中では、慶応大学応援歌「若き血」の替え歌「馬鹿き血」が好きだったな。
その頃は世田谷にいたので、ほぼ世田谷の記憶。学校登下校時に、小学生が友達と一緒に軍歌の替え歌や春歌を大声で歌っていた。「戦艦大和が沈む時山本三等兵がおりました。機械に××××はさまれてアイテッテコンチクショーメ毛が抜けた」(戦争帰りが歌っていた軍歌の替え歌)。最近の子供は上品だ。

龍胆寺れん@takoyamatakota

@gamawo 母は替え歌やデタラメ歌の名手ですから、案外お察しの通りかもしれませんね。因みに春歌の名手でもあったらしく、幼年の私は意味もわからずに、品のない方言の俗謡などを口ずさんでいた模様です。
春歌の数え歌とか替え歌てブルースですよね。過酷な労働の合間から生まれる歌、みたいな。

■代表的な春歌 *多数バージョンあり

『ヨサホイ節』

ひとつ出たほいのよさほいのほーい、一人娘とやるときにゃ
親の許しを得にゃならぬ、よさほいのほーい、よさほいのほーい

ふたつ出たほいのよさほいのほーい、二人娘とやるときにゃ
姉の方からせにゃならぬ、よさほいのほーい、よさほいのほーい

みっつ出たほいのよさほいのほーい、みにくい娘とやるときにゃ
顔を見ぬようにせにゃならぬ,よさほいのほーい、よさほいのほーい
よさほい節の歌詞

山止たつひこ@dougasetumei

日本三大春歌

○チンチンポンポン(性教育目的で作られた健全な曲

○オーチンチン(ハニーナイツによる。40年前にこのクオリティはスゴイ

○ヨサホイ節(多分、明治時代くらいからあったスゴイ曲)

みつ梅@mitsuume

@nanafuku55 春歌『ヨサホイ節』はいかがでしょうか?ひとつ出たホイのヨサホイのホイって。

『秋田音頭』 *春歌バージョン

俺ほの笛吹き 六十になたども まだまだ聞が若い
夜這いに行ぐどて 二階(にげ)から落ちだば ケッペの骨折だ

折だれた品物 ブラブラ下げて 骨接ぎ医者さ行た
医者どの骨接ぎ ヘノコに骨ねェ とってもヤじゃねでャ

白玉喰(け)にあべ 白玉喰にあべ 白玉喰に行たば
上から白玉 下から金玉 腹なか 玉だらけ
http://taihou.web.fc2.com/newpagexxakita.html

徳久ウィリアム@tokuhisawilliam

今回取り上げる秋田音頭は、本来は即興的な歌詞が主流で、酒の席で余興的に行われる事も多く、そのため、非常に春歌的な歌詞が沢山残っているそうだ。今の「正調」秋田音頭は、良くも悪くも流通させるためにキレイに整えられている。 blog.kajika.net/?eid=887617
@lovehamster11 @kindochanyo って言うか秋田音頭は元歌が春歌だったんですよね

■座敷歌に残る春歌

『数え歌(正月数え歌)』

正月や 正気でしたがる させたがる
させたがる 娘もしたがる カルタとり カルタとり

二月や 逃げる娘を とっつかまえて  〃
無理やりするのが 拭き掃除  〃

三月や さあさおいでと 胸ひろげ  〃
お乳をさし出す 乳飲み子へ  〃

四月や しかけたところに、人が来て  〃
しぶしぶやめるは ヘボ将棋  〃

『エンヤラヤ節』

エンヤラヤノ エンヤラヤノ エンヤラヤノ エンヤラヤ
エンヤラヤの声聞きゃ気が勇む

娘十七八や ポストでござる 赤い顔して 入れさせる。
娘十七八や 車掌でござる 奥へ奥へと 入れさせる
娘十七八や 宿屋の障子。どこのどなたが 破るやら
上方座敷歌の研究

■元「サンハウス」の柴山俊之らによる春歌アルバムも

マルチに活動するストリッパー、2代目一条さゆりの企画によるスタンダードな春歌集。夜叉の菊こと柴山俊之が下山淳やKYONを率いて、豪快に歌いとばします。
一条さゆり+夜叉の菊(柴山俊之) / 春歌 [廃盤] – CDJournal

『せがれの七不思議』

風邪でもないのに鼻たれて
日陰にいるのに色黒い
大砲じゃないのにタマがある
槍でもないのに突きたがる
倅よどこ行く青筋立てて
故郷の畑に種蒔きに
春歌

■大島渚監督『日本春歌考』(1967)という映画も

1967年当時の日本社会における世代やイデオロギー、階級、民族、性別間の対立を、軍歌や革命歌、フォークソングや春歌などの様々な歌声の応酬として描き、紀元節の復活と騎馬民族説の狭間で、日本国家の起源という神話の観念性と戦後民主主義の虚妄を抉った異色の青春映画。
大島渚『日本春歌考』について

宮崎 輝@e_i_i_r_p

『日本春歌考』を観て度肝を抜かれた。闘争、運動としての映画って何なんだろう。四六九が美し過ぎるのが歯痒い。

岡宗秀吾@okamune

「日本春歌考」67年大島渚監督のメチャクチャな青春映画。伊丹十三と宮本信子が出会った映画なんですね。 youtube.com/watch?v=DGahgm…

■春歌の歴史的名著&名作品集

『日本春歌考(添田知道)』

著者は、性歌は「歪と猥のおとな感覚で」隠微に歌われるものではなく、裸の開放感を好むあっけらかんとしたものが基になっているものであると説く。根源から湧き出る生きる力の発現したものと言い換えてもいいかもしれない。
(B)『日本春歌考 庶民のうたえる性の悦び』(添田知道著 光文社カッパブックス):鑑賞?観照?感想?:So-netブログ

『日本禁歌集(竹中労監修)』

遊郭や料亭でひそかに歌われていた春歌、座敷芸、艶笑小咄の類から社会や政治を風刺した抵抗歌に至るまで、巷間伝わる禁歌、民衆藝能を集成した画期的作品集。
お三味線手習鑑: 日本禁歌集

■オマケ 学生らしい下ネタ春歌

『ペンギンさん』

ペンギンさん、ぺんぎんさん、
ペンギンさんのセンズリは、
届かない、届かない。

カニさん、カニさん、
カニさんのセンズリは、
命がけ、命がけ。

ドラえもん、ドラえもん、
ドラえもんのセンズリは、
握れない、握れない。

新幹線、新幹線、
新幹線のセンズリは、
えきとばす、えきとばす。
宴会場

https://matome.naver.jp/odai/2144179032973487101
2020年05月27日