宇宙解明 1兆円 ILC装置(国際リニアコライダー)に国慎重 物質・時空ナゾ迫る巨大装置

toshizou.koga
宇宙誕生直後の状態を再現して、物質や時空がどのように生まれたのかという謎に迫る巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を、北上山地に造りたいと岩手県が熱望している。

物質・時空ナゾ迫る巨大装置、建設1兆円 文科省は慎重

2015年8月23日(日) 19時23分掲載

宇宙誕生直後の状態を再現して、物質や時空がどのように生まれたのかという謎に迫る巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を、北上山地に造りたいと岩手県が熱望している。
宇宙解明 1兆円装置に国慎重(2015年8月23日(日)掲載) – Yahoo!ニュース

国際協力で建設するが、費用は1兆円以上。文部科学省は予算のめどがたたないこともあり慎重だ。造るべきかどうか。あなたはどう思いますか?
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電子や陽子などを光速近くまでに加速し、衝突させる実験は物理学の基本原理の解明に大きく役立ってきた。現在の最大の加速器は、スイスとフランスにまたがる1周約27キロの円形加速器LHCだ。欧州合同原子核研究機関(CERN)が運営し、2012年に陽子衝突実験で「最後の未発見粒子」といわれたヒッグス粒子を発見した。
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しかし、ほかにも未発見の粒子があるかもしれない。時間と空間の構造が現在の常識とは違う可能性もある。謎を解くには、ヒッグス粒子をたくさんつくり、その性質を詳しく調べるのがいい。そのために構想された巨大線形加速器がILCだ。地下100メートルに長さ約31キロのトンネルを掘って建設する。
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国際協力による概念設計ができたのが07年。国内の建設候補地は北上山地と九州北部の脊振(せふり)山地に絞られ、地質や土木の専門家も入った委員会が13年に北上山地を選んだ。地盤が安定し、将来構想で描く「50キロの直線ルート」を確保できることが決め手となった。
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世界最先端の研究所ができれば「東日本大震災からの復興にも寄与する」と、地元は歓迎ムード。建設候補地の中心部に位置する岩手県一関市の勝部修市長は、市役所にILC推進課を作り、国際化推進員として日本語も堪能な豪州出身のネイト・ヒルさんを採用するなど、誘致実現に手を尽くす。
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商工会議所が中心となった「岩手県国際リニアコライダー推進協議会」は今年7月、国内誘致の早期決定などを求める「県民決議」を採択した。懇親会に駆けつけた達増拓也知事は「オール岩手でがんばろう」と気合を入れた。
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■中国も計画

陽子は電子より重く、陽子の衝突実験は電子よりエネルギーがはるかに大きくなる。だが、陽子はクォーク三つでできた複合粒子であるために反応が複雑で、実験の解析が難しい。
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その困難を乗り越えてヒッグス粒子は発見された。ヒッグス粒子のつくり方がわかったことで、今度は狙いを定めた実験が可能になった。
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ILCは、電子と陽電子という、これ以上分割できない基本粒子どうしを衝突させるので反応がシンプルで解析しやすい。また、ヒッグス粒子をたくさんつくれるほど高いエネルギーまで電子を加速するには円形だとロスが大きすぎ、直線形が適している。ただ、直線形で電子を正面衝突させるには高い技術力が必要だ。
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一方、中国は円形でも大きくすればできると考え、超巨大円形加速器「CEPC」を計画する。1周約50キロ、最大で70キロまでという想定。建設費は35億ドル(4340億円)と欧州に造る場合の半額という。将来、同じトンネルに陽子加速器を建設する構想も持つ。
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宇宙誕生を解明する国際的な実験施設が、東北にできる!?

Casa BRUTUS.com 6月18日(木)19時52分配信

スイス・ジュネーブ郊外、フランスとの国境近くにあるCERN

ILC(国際リニアコライダー)って知っていますか? 国際的な実験施設が、東北に誕生するかもしれません。

岩手県の北上高地。その地下100mに、国際的な実験施設を建設しようという一大プロジェクトが進行しているのをご存じだろうか? その実験施設とはILC(国際リニアコライダー)。
全長30kmにも及ぶ直線型の加速器で、その両端から電子と陽電子というこれ以上分割できない「素粒子」を光速で飛ばし衝突させる。
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これにより人工的にビッグバン状態をつくり出し、それを測定。自然法則を解明し、138億年の年月をかけ、宇宙の物質が、いかにつくり出されてきたかをひもとくという夢の施設なのだ。
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そもそも世界中の建設候補地の中から、なぜこの北上高地が選ばれたのだろうか。関係者によると、綿密なボーリング調査の結果、この地が他に見られない固い岩盤で、非常に安定しているからだという。
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スイス・ジュネーブ郊外、フランスとの国境近くにあるCERN

加速器といえばスイス・ジュネーブ近郊にあるCERN(欧州原子核研究機構)の大型円形加速器LHCが有名だ。がもし東北にこの最新施設がつくられれば、北上高地一帯が高速エネルギー物理学研究の世界最先端の地となり、日本初の国際研究所ができることになる。
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すると3000人の研究者に加え、その家族が暮らすことになり、1万人を超える国際都市が誕生することになるだろう。
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ILCの建設には莫大なコストがかかる。コストは共同運営する関係各国が分担するが、ホスト国の負担は50%になると見られる。2027年の稼働を目指し、政府レベルでの調整が進められている。
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ILCとは

ILC(国際リニアコライダー; International Linear Collider)計画は、全長約30kmの直線状の加速器をつくり、現在達成しうる最高エネルギーで電子と陽電子の衝突実験を行う計画です。宇宙初期に迫る高エネルギーの反応を作り出すことによって、宇宙創成の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。
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ILC計画は、現在欧州CERN研究所で稼動しているLHCの次に実現するべき有力な大型基幹計画として、世界中の素粒子物理学者の意見が一致している計画です。ILC計画を進めるために、アジア・欧州・米国の3極の素粒子物理学者による国際共同研究チームが作られ、私たち日本の研究者も世界中の研究者と密接に協力しながら研究を進めています。
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ILCの目的

ILCで期待される科学成果

ILCによって電子と陽電子を光速に近い極限の速度まで加速し、正面衝突させます。すると電子と陽電子は消滅し、宇宙創成1兆分の1秒後の「エネルギーのかたまり」が生み出されます。ビッグバンの再現です。
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そしてそこから「ヒッグス粒子」をはじめとしてさまざまな「粒子」が噴き出す、これまで誰も再現したことのない現象があらわれます。その粒子を観測することにより、どのようにして宇宙が生まれ、物質が生まれたのか、という人類が長年抱いてきた謎の解明に挑むことができます。
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ILCで期待される科学成果

ILCでわかること

「標準理論」を超える

「標準理論」を超える

現在、素粒子物理学で広く受け入れられている理論の枠組みに「標準理論」があります。この理論で予言されながら唯一見つかっていない最後のピースが「ヒッグス粒子」です。2012年7月4日、このヒッグス粒子らしき新しい粒子を発見した、というビッグニュースが欧州合同原子核研究機関(CERN:セルン)から飛び込んできました。
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最後のピースが見つかったの?じゃあ、これで素粒子のことは全部わかっちゃったの?いいえ、そうではありません。標準理論の基本骨格が提唱されたのは40年前。それ以来、加速器を使った実験で、粒子の性質や力の強さなどを詳細に検証して、標準理論の骨格への肉付けが行われてきました。
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ところが、この40年間の長い長い検証が進むうちにわかったことは「標準理論はカンペキではない」ということでした。標準理論はとてもよく今の宇宙を表しているけれども、理論的には多くの矛盾を持っているのです。
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新しい理論を探す道具「リニアコライダー」

リニアコライダー

こうやって積み重ねられてきた実験結果から、LHCでの実験以前に、ヒッグス粒子がありそうな場所はめどがついていました。「114ギガ電子ボルト以上150電子ボルト以下にあるはず」という結果が出ていたのです。そして今回LHCの実験で、その範囲の真ん中の125ギガ電子ボルト付近にヒッグス粒子らしきものが見つかったのです。
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まさに予想通りの結果で、一見、標準理論は完全無欠の「全てを司る究極の理論」のように見えるかもしれません。けれども、標準理論では説明できない多くの物理現象がすでに観測されています。また、理論としてきちんと整理しきれていない部分があることも事実です。
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宇宙の物理現象をきちんと理解するためには、標準理論を超えた新しい理論を創らなければならないのです。理論物理学者たちは、この40年の間にいろいろな新理論を提唱してきました。これまでの実験結果から、それらのうちの多くは間違っていることが証明されています。そして今、世界の素粒子研究者が「これこそ本物か」と思う、いくつかの有力候補(例えば「超対称性理論」「複合粒子理論」「余剰次元理論」など)があがっています。
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それは実験してみないと分かりません。標準理論を「超える」ものが何なのか? その疑問に答えるための最適な実験道具として期待されているものが、次世代の加速器「国際リニアコライダー(ILC)」なのです!
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消えた家系図を探せ

標準理論が弱い部分の一つが「統一」できないことです。
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宇宙は真空から「ぽこっ」と産まれた直後に、急激に成長したと言われています。急成長した宇宙は膨大なエネルギーを持ち、ビッグバンの状態になりました。その頃の宇宙は素粒子だけが存在する世界。それらはグツグツと煮え立っていました。それらの素粒子が冷えるとともに物質が生まれ、星が生まれ、生き物が生まれ、現在の姿になったと言われています。
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つまり、この宇宙にある全てのものが元を辿れば「同じ祖先」を持つはずなのです。標準理論に登場する素粒子たちは、確かにとても似た性質を持っていて、美しく整列させることができます。ところが、今見つかっている素粒子が、同じ祖先からどのような経緯を経て今のかたちになったのか、標準理論では説明することができません。素粒子たちの家系図は不明なままなのです。
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また、どんな物理現象が起きる時にも「相互作用」と呼ばれる「力」が働いています。これらの力を伝えるのも、素粒子の役目。現在の理論では「電磁気力」「弱い力」「強い力」「重力」の4つの力のいずれかが働いて物理現象を起こしていると考えられています。これらの4つの力も、ビッグバン直後には同じ一つの力だったはず。
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ところが、標準理論は、力の統一をするためにも不十分なのです。力を統一的に理解するには、標準理論を一歩進めることが必要になります。電磁気力・弱い力・強い力の3つの力を統一する理論が「大統一理論」。さらに重力も含めた4つの力を統一する理論が「超大統一理論」です。この超大統一理論までたどり着くためには、新たに「超対称性」や「余剰次元」と呼ばれる未知の宇宙法則の存在を確かめなければいけません。そのためにもILCはとても期待されています。
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そもそも、まだヒッグスかどうかわからないし ヒッグスだとしてもどのタイプのヒッグスかわからない

そもそも、まだヒッグスかどうかわからないし

2012年7月4日のCERN(セルン)の発表で注目すべきこと、それは発見されたのが「ヒッグス粒子”らしき”新粒子」だということです。つまり、この新粒子がヒッグス粒子かどうかまだ解らない、ということ。素粒子に質量を与えると考えられているヒッグス粒子は、これまでに知られている素粒子とは全く異なる性質を持っています。
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その存在は20世紀素粒子物理学の根幹に関わっている重要な粒子!でも、もっと重要なことは、このヒッグス粒子とそのしくみは標準理論を「超える」新しい物理法則への扉と期待されている、ということです。
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LHCは、半世紀にわたって素粒子物理学者が追い求めてきた「ヒッグス粒子」の痕跡をとうとうつかみました。今後LHCはさらに性能を伸ばし、今回見つかった粒子が本当にヒッグス粒子なのか確認することが期待されています。しかし「ヒッグス」とひとことでいっても実は多くの可能性があるのです。新理論として提唱されている理論によって、ヒッグスの数や(ヒッグスは「ひとつ」とは限らないのです!)ヒッグスの性質に違いがあります。
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つまり、ヒッグスの性質のわずかな違いも宇宙を解き明かすすごく貴重な情報になるということです。その性質を極めることは、宇宙の真理への入り口になる、ということです。まずその一歩を踏み出すのがLHCです。
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しかし、加速器の原理上LHCではヒッグスの性質の調査にはどうしても限界があります。LHCで衝突させる粒子は陽子と陽子。素粒子が無数に組み合わさっている複合粒子同士を衝突させるため、素粒子反応が非常に複雑になるのです。
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これに対して、ILCは素粒子である電子と陽電子だけを衝突させてヒッグス粒子を産み出すため、素粒子反応のすべてを直接観測することができることが特徴です。このヒッグス粒子らしき粒子がどんな性質を持つ粒子なのか、本当に唯一のヒッグス粒子なのか、それとも超対称性理論が予言するいくつものヒッグスの内のひとつなのか、いったいくつのヒッグスがあるのか、どんな力が働くのか、そもそも素粒子なのか?といった謎について、ILCは詳しく調べることができるのです。
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つまり、ILCのすごいところはヒッグス粒子の存在を確定することではなく、「ヒッグスを解剖できる」ことなのです。
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https://matome.naver.jp/odai/2144040947117915001
2015年08月24日