仕事を早く終わらせて帰れるゆう活。これって実際どうなの?
今年2015年7月より始まったゆう活。
公務員だからこそ許された早朝勤務の切り替えは、非常に気になる問題である。朝方出勤に切り替えた途端、一体どの様に生活スタイルは変化するのだろうか?
ゆう活の基本事項と内容を確認してみる。
「ゆう活」の「ゆう」は、夕方の「夕」や、友だちの「友」、遊ぶの「遊」などを意味する。
【朝方勤務】国家公務員の「ゆう活」はじまる、本当に長時間労働はなくなるのか
全国で約22万人の職員が8月末までの2カ月間、勤務時間を1〜2時間前倒しする。今夏が初めての試み
朝型勤務「ゆう活」スタート=国家公務員22万人対象—政府 – WSJ
全国で約2ヶ月間での試みのようだが、ここで重要なのが職員だということ。つまり国家公務員を対象にしている。
そして2015年の7月から、の開始だというなので実際は夏の間という所だ。
夏はある意味ではプライベートの期間を設ける絶好の機会なので、この事も含めてのことなのだろうか。
長時間労働を抑制し、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現を目指す。
安倍晋三首相は1日朝、首相官邸で記者団の取材に応じ、「この『ゆう活』を日本の長時間労働の慣行を変えるきっかけにしたい。私も有効に活用したい」と語った。
朝型勤務「ゆう活」スタート=国家公務員22万人対象—政府 – WSJ
ここで気になるのは、長時間労働の抑制にという事だった。ただ早まるだけなので実際は変わらないのでは・・・?
と思うのだが、早朝勤務が増える=人員が少なくなるので夜の仕事は非生産的になるという事だろうか。
故に子どもがいる家系は子どもを送れないという理由で辞退している人もいる。つまり子どもがいる世代などには少々厳しいのかもしれない。
また朝は弱いので・・・という人も辞退している人もいるだろう。故に健全な生活を送れる人のみが行っているという印象も受ける。
勿論朝が弱いと駄目なのでスポーツ系の人にはうってつけかもしれない。7時半と言えば通勤時間などを含めても6時起床が望ましいからだ。
朝方出勤になって得すること。
人ごみの中で席が取れなかった!!という問題を非常に解消している。学生の通勤時間と合わさって朝と夜の7・8時周辺は非常に大変な事になっていたが、この問題の解決にも一役買ってくれそうだ。座れる位の余裕は助かる部分ではある。
夜が開くので午後に好きなことが出来る。
一番のメリットは朝が早い分、夜が非常に時間が空くということだろう。これにより仕事を早めに終わらせて飲み会やカラオケなどの行事に参加しやすいというメリットも存在する。
また、朝も早いのであまり一概には言えないが趣味の時間も悠々自適に過ごせるのが特徴だ。
夜に時間が空くので経済的にプラスになることが多い。
今回は公務員のみの実践だが、これが民間企業にまで発展すると”消費者的”には夜に有意義に過ごせる分お金をつかう機会が増加するので経済的にもプラスになる可能性がある。給料はあるが、使う機会が無かったよ・・・という人には向いている制度だろう。
朝が早いし、夜も早く帰れるので健康的。
勤務が5時半になったので、夜も帰る時間が遅くならない。
なので夜も余裕があるので生活スタイルは非常に健康的にならざるを得ないのだ。
最終的にはプラスになる部分に、消費者の浪費も増えるのではないかという意見も含めて自分の生活の質を向上させるというイメージは非常に多かった。
個人的には夜が長いと言うのは非常に理想的であり、時間を過ごしやすいという部分は多いが友人などの交流関係の部分は非常に大きいと感じた。自分だけ早くても、友人などが仕事が遅く帰る事になると時間がただ合わないだけになってしまう。
では、このゆう活のデメリットはなんなのだろうか>
また、ニュース番組でも取り上げられているが、子育てが非常に難しいという意見もある。
時間が早いので保育園に送れないというパターンだ。この場合は少子化の問題に直面する問題で朝が早い場合は育児支援系の施設に入れることも難しくなりそうだ。
ただし、帰りは早いので行きは妻が送り、帰りは夫などのパターンも生まれてきそうではある。
家族間での交流は必須になる。特に、7時半という部分なら母親が弁当を作るのも一苦労かもしれない。
”「ゆう活」の「ゆう」は、夕方の「夕」や、友だちの「友」、遊ぶの「遊」などを意味する。”
という点。夜が早いので同業者との交流は非常に深まるだろう。特に時間が大きく開いているので夜の短い間では出来ないような娯楽や余裕が出来ているので充実感が大きいはずだが、それなら元々休日を合わせればいいだけ。
特に友人は早く帰れない場合は無駄に早く終わっただけになってしまう。
友人は休日で僕は出勤日に合流する・・・これは実際どうなのか。
また不満に思っている人もいないだろうか。結局民間企業に導入されれば、残業がただ増えるだけという意見になりつつある。特に、残業が伸びたので給料が増えてアベノミクス効果が!と言われたら問題だ。
残業期間が増えて最終的に帰れるのは公務員と派遣系の仕事だけなので効果が得られないというマイナス面が強く出ていると言う人も多そうだ。
民間企業や大手では賛同意見や、同じような事を行いつつある・・・・。
産経ニュースによれば、石油開発会社の「国際石油開発帝石」や大手損害保険会社「損害保険ジャパン日本興亜」等は好評価で、朝8時にするという部分では前向きだ。
しかし、現在の企業でもフレックスタイムという時間のものも存在するため確実にゆう活が優れているとは言い切れません。フレックスの方が時間を決めれるのだからいいのではないだろうか・・・。
フレックスタイム制とは、1か月以内の一定期間(清算期間)における総労働時間をあらかじめ定めておき、労働者はその枠内で各日の始業及び終業の時刻を自主的に決定し働く制度で、労働者がその生活と業務の調和を図りながら、効率的に働くことができ、労働時間を短縮しようとするものです。
効率的な働き方に向けてフレックスタイム制の導入 フレックスタイム制とは
ここで気をつけたいのは、時間の調整と言う部分である。
ゆう活では強制的に時間を早い方向に定めているため、早く出勤することを目的とし残業をせずに計画的なライフワークバランスを保つようにしているが、フレックスではこの部分は非常に難しい。
朝早くという制約ではないので、ゆう活とは少し違う意味合いになってしまう。
元々ゆう活は夕方などの時間に楽しむという事なので、フレックスタイムで働いている人は是非早め出社して帰れる楽しさの実感してもらいたいところである。
勤務時間を2時間減らすという訳ではないので出勤を2時間早めた7時半から4時半までという時間内の勤務になるようだ。このゆう活で一体どのように”仕事とプライベート”問題を変えれたのか検証していこうと思う。