▶︎ 原作者 トーベ・ヤンソン
トーベ・ヤンソンは1914年8月9日、フィンランドの首都ヘルシンキで、ヴィクトル・ヤンソンとシグネ・ハンマルステン・ヤンソンの長女として生まれました。
トーベ・ヤンソンについて – ムーミン公式サイト
ムーミンシリーズの記念すべき第一作、『小さなトロールと大きな洪水』は、1945年、戦後間もない混乱のさなか、粗末な装丁でひっそりと出版されました。
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1949年、第三作『たのしいムーミン一家』が英訳され、児童文学王国イギリスで出版されたのは、ほんの偶然に近い出来事でした。しかしこの北欧の小国からきた奇妙ないきものたちのお話は、たちまちのうちに目の肥えたイギリスの読書人たちの心を掴み、思いがけない大ヒットとなった
トーベ・ヤンソンについて – ムーミン公式サイト
1954年、鳴り物入りで連載が始まった漫画ムーミンはたちまち大人気となりました。その年のうちに早くもスウェーデン、デンマーク、そして母国フィンランドの新聞に、さらに最盛期には40カ国、120紙に転載されました。
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▶︎ ムーミンの原作小説 全9巻
2014年にトーベ・ヤンソン生誕100周年を記念して、講談社からヤンソンイラストの特別カバーでの文庫本が発売されました。紹介する順番は講談社から発売された順です。
長い尾をひいたおそろしい彗星が地球にむかってくるというので、いつも静かなムーミン谷は大さわぎに。ムーミントロールは仲よしのスニフと遠くの天文台へ出かけ、彗星をしらべてくることに。道中、スナフキンや可憐なスノークのお嬢さんと友だちになるけれども、ぐんぐん彗星は近づいてきて……。
ヤンソンさんは、この『ムーミン谷の彗星』を、楽しいだけのお手軽な冒険物語にも、希望のない終焉の物語にもしませんでした。人間の世界がもつ不安や危険を見すえながら、みなさんに確かな希望を手渡そうとした。希望があるからこその冒険だということを伝えようとした。そんな風に思えます。ムーミンのおもしろさの基には、作者の大人としての責任と愛があるのです。
あさのあつこ(作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
長い冬眠から目ざめたムーミントロール。仲よしのスナフキン、スニフといっしょに、海べりの山の頂上で黒い帽子を発見しました。それは飛行おにが落とした魔法の帽子で、中に入れた、あらゆるものの形をかえてしまうものだったから、さあたいへん! ふしぎなスーツケースをもったトフスランとビフスランもあらわれて、たのしくて、ふしぎな事件が次々に起こります。さあ、おそろしい飛行おには、ムーミンママのパンケーキを食べるでしょうか。
身近にムーミンたちの気配を、そこにあるように感じられるのは、豊かな自然の中で育ち、それを深く見る目を持ち、しかも一生そこから離れることもなかったヤンソンさんだからこそ生まれたものだと思います。これは絵を言葉にし、言語を絵にすることで、作り上げられた奇跡のような物語です。
角野栄子(児童文学作家)/青い鳥文庫版初版より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
みなし子だったムーミンパパが、自由と冒険を求めて海にのりだし、ムーミンママと出会うまでの大冒険の物語。
ユーモラスな竜と戦ったり、あらしでたどりついた島でゆかいな王さまと出会ったり、おばけと同居したり、深海にもぐったり……。
風邪ぎみで、することもなかったムーミンパパが、ママにはげまされて書きつづり、ムーミン一家に話して聞かせた、大傑作の『思い出の記』。
パパの親友であるスニフとスナフキンの父親、ロッドユールとヨクサルも登場。そして、みんなが集うすばらしいラストシーンは、何度も読み直したくなってしまうでしょう。
「文字と絵、この二つのジャンルの魅力を最大限に発揮し、創りだされたムーミンの物語。子どものころのナンセンスな世界を忘れず、ユーモアと冒険を愛し、ねばり強く厳しい目で制作をする律儀さを持ち、そして、ひとり静かに内省をする。そんなトーベ・ヤンソンさんに出会ったと思いました。
山本容子(版画家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
夏まつりの美しい季節に、大水に流されたムーミン一家。やはり流れされてきた劇場に移り住んで、やがてはお芝居をすることに。「劇場」がなんなのか、だれもまったく知らないのに! 脚本はもちろん、ムーミンパパ。ムーミンママや、ミムラねえさん、ミーサとホムサが出演者。入場料は「たべられるものなら、なんでもよろしい。」
さあ、あなたも楽しいムーミン一家の劇場へようこそ!
実は、「ムーミン」がただのアニメキャラではなく、原作の小説があると知ったのは大人になってからです。初めて小説の「ムーミン」を読んだとき、なんじゃこりゃあ! と思いました。ぼくが知っている、ほんわかした「ムーミン」と全然ちがう。とっても哲学的だし、文章は詩のよう。大人のぼくが読んでも、学びが多くつまっている。すごい本だ、と思いました。
乙武洋匡(青い鳥文庫『五体不満足』著者)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
まっ白な雪にとざされたムーミン谷。松葉をたっぷり食べて、ムーミンパパとムーミンママといっしょに冬眠にはいったのに、なぜかたった一人、眠りからさめてしまったムーミントロール。パパもママも起きてくれない。時計までとまっている……。はじめて見る雪の世界で、ムーミントロールにさまざまな出逢いがあります。自分のしっぽが世界一すばらしいと思っているりすや、いつでも元気なちびのミイ、そして、ムーミントロールのご先祖さまや、水小屋に住んでいるおしゃまさん……。
この本は、大人になったいまでも、読みかえすたびに、たいせつなことを教えてくれます。そして、この味わい深い冬の物語を、冬の寒い日に、あたたかな家にこもって読みふける。そのこの上ないしあわせを、みなさんにもぜひ経験してほしいとねがっています。
小林深雪(作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
ムーミンシリーズ唯一の短編集。
この本は、決して捨ててはいけません。引っ越しても、大人になっても、年寄りになっても、本の置き場に困っても、この本だけは、いつも、かたすみに置いておかなければなりません。そして、たまに手に取って、お話をひとつ、拾い読みをしてみる。すると、いつもぴかぴかの新刊みたいに感じるはずです。
石崎洋司(児童文学作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
毎日が平和すぎてものたりないムーミンパパは、ある日、ムーミンママとムーミントロール、ちびのミイをつれて海をわたり、あれはてた島の灯台守になります。植物も育たない岩だらけの島になじめないムーミンママは、部屋の壁にムーミン谷の絵を描いては、そこで眠ってしまうように。いっぽうムーミントロールは、美しいうみうまに出会い、追いかけてきた氷の精モランと夜ごと会うという秘密をもってしまい……。
ムーミンたちは、困難を乗りこえる名人なのです。どんな試験にさらされようと、たとえ一時的に自分を見うしなうことがあっても、彼らはちゃんと『自分のやりかた』をとりもどし、そこへ立ち返っていきます。自分が自分でありさえすれば、まわりがどんなに変わっても、それほど大きな問題ではないのかもしれませんね。
森絵都(作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
ものさびしい気配がおしよせるムーミン谷の十一月。ムーミン一家に会いたくて、ムーミン谷へ行きたくて、集まってくる六人。
ムーミンママになぐさめてもらいたいホムサ、ひとりでいるのがこわくなったフィリフヨンカ、自分でないなにかになりたいヘムレンさん、養女にいった妹のミイに会いたくなったミムラねえさん、ずっと昔にいったムーミン谷の小川で気ままにすごしたくなったスクルッタおじさん、五つの音色をさがしにムーミン谷へもどったスナフキン。
ところが、ムーミン屋敷はもぬけのから。待てど暮らせどムーミン一家はもどってきません。六人の奇妙な共同生活がはじまります。
どうして、こんなにもムーミンたちの物語に心ひかれるのでしょうか。あらためて考えてみると、ムーミン屋敷の玄関にはかぎがついておらず、家族以外のひとにも開かれていて、受け入れてくれる感じがして、そこが私にとってたまらない魅力だったのだと思います。
藤野恵美(作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
ムーミンパパはいないけど、もう待っていられない! 冬がくる前に家を建てようと、おさないムーミントロールとママは、おそろしい森や沼をぬけ、荒れ狂う海をわたり、お日さまの光あふれるあたたかい場所をめざします。
仲のよいムーミン一家にこんな過去があったなんて。スニフがまだ、名前をもたず、「小さな生きもの」だったころのお話。
本作『小さなトロールと大きな洪水』は、第二次世界大戦直後の混乱期に小冊子として出版され、長らく絶版となっていたものです。書かれた時期でいえば、ムーミン童話シリーズの記念すべき第1作なのです。
ちっぽけな彼らが、これまた実に何度も何度も、洪水や地震、津波などの災害に見舞われます。自然の災害の恐ろしさは、何よりも日本人である私たち自身が身をもって、感じていますから、ムーミンたちの不安やおびえは、他人事とは思えないほど胸に迫ってきます。だからこそ、よけいに、ちっぽけな彼らを愛おしく思わないではいられません。
末吉暁子(児童文学作家)/青い鳥文庫版解説より
ムーミンの小説 – ムーミン公式サイト
▶︎ 原作者が書いた順番で読みたい!
日本にムーミンの原作が入ってきた順と、原作者が書いた順が違うのです。日本での出版順によんでも、原作者が書いた順で読んでもどちらからでも違った楽しみ方ができます。
小さなトロールと大きな洪水』 (1945年, Småtrollen och den stora översvämningen)
『ムーミン谷の彗星』 (1946年, Kometjakten)
『楽しいムーミン一家』 (1948年, Trollkarlens hatt)
『ムーミンパパの思い出』 (1950年, Muminpappas bravader)
『ムーミン谷の夏まつり』 (1954年, Farlig midsommar)
『ムーミン谷の冬』 (1957年, Trollvinter)
『ムーミン谷の仲間たち』 (1962年, Det osynliga barnet och andra berättelser)
『ムーミンパパ海へいく』 (1965年, Pappan och havet)
『ムーミン谷の十一月』 (1970年, Sent i November)
トーベ・ヤンソン – Wikipedia
▶︎原作のムーミンイラスト
味わいのあるイラストが、挿絵として本の中にたくさんでてきます。
▶︎ 原作キャラクターグッズが人気
どれもこれもかわいくて、そろえたくなってしまいます。
2014年8月9日に、ムーミンの原作者トーベ・ヤンソン生誕100年を迎えます。
大人のインテリア雑貨では、大人気のムーミン雑貨を揃えました。
ムーミングッズ , 北欧雑貨 , 大人のインテリア雑貨-インテリア雑貨・家具 通販
フィギュアはすべて磁器製で、ひとつひとつ手塗りしたやわらかな表情とやさしい存在感が魅力。ムーミン達がお部屋の片隅に存在しているかのようにリアルな小さめサイズがこだわり。ムーミン達のフィギュアはカードスタンドとしても使え、インテリア性も充分。
ムーミングッズ 「ムーミンと仲間たち特集」 通販マンスリークラブネット
ムーミンの故郷フィンランドからの直輸入品や
日本メーカー製商品まで
かわいいムーミン雑貨を幅広く取り揃えております
ムーミングッズ ◆◆◆ Mikon Finland Shop
「ムーミン」のストーリーと繊細なアートワークを、グラフィカルに表現したインテリアや雑貨を取り入れ、居心地の良いすてきなライフスタイル「ムーミンなくらし」を提案していくお店です。
ムーミンショップ – ベネリック
▶︎ もっとムーミンを知りたい方に
キャラクターは知っているけど、原作を読んだことがないなぁという人はぜひ原作ムーミンの世界に触れてみてください。彗星が落ちてきたり、洪水が起こったり、不気味なキャラクターもたくさんでてきます。もしくはすてきな一文や、ムーミン谷のふところの大きさに癒されるかとおもいます。
日本でも記念して展覧会が開かれています。
2015年5月23日〜7月5日
北九州市美術館分館
2015年7月25日〜9月27日
あべのハルカス美術館