1958年 新首都建設構想「原爆を使った東京湾の埋め立て」
当時の日本住宅公団初代総裁である加納久朗が発表。
房総丘陵の山々を原爆などを用いて崩して出た土で東京湾の東半分を埋め立て、ここに皇居を含めた新首都「ヤマト」を建設するという壮大な構想。
核爆発は、堆積岩から成る鋸山の崩壊に使用する。山全体をゆるませて岩石を掘りとるというプランで、「平和的核爆発」の一例である。
1992年 『東京バベルタワー』~高さ1万mのタワーを建てる
1992年にブラジル リオ・デ・ジャネイロで開催された「地球環境サミット」で、早稲田大学理工学部建築学科尾島俊雄研究室がハイパービルディングのひとつとして策定した構想。名前の通り、バベルの塔のような高いビルを目指している。
高さ10000m、居住数3000万人と、世界で生まれたハイパービルディング構想の中で最大のもの。
だが、建設費3000兆円、鋼材量10億t、総面積1700㎢という莫大かつ非現実的なもので、テロや事故や災害等の有事の際の被害者の莫大さ、今後の補修等の維持なども含めると、実現はほぼ不可能で、いわゆる「ユニークなアイデア」として、構想段階で終わった。
地下 – 0m:地下インフラ、エネルギープラント、駐車場、発電機など
0m – 1,000m:住居、商住複合施設など
1,000m – 3,500m:商業、オフィス・ホテルなど
3,500m – 6,000m:教育・レジャー施設など
6,000m – 9,000m:工業・実験研究・基地施設など
9,000m – 10,000m:太陽エネルギーコレクター、宇宙開発センターなど
実はこれだけでない、バブル期の「ハイパービルディング構想」
●X-Seed 4000(エクシード4000)
大成建設によって1990年に構想された。高さ4000m、800階建て、居住数100万人。こちらも工費150兆円、工期30年と膨大で、規模の大きさから東京湾上に建設が計画されているが、技術的にまだ難しく、具体的な案は出ていないままとなっている。
【Wikipedia】https://ja.wikipedia.org/wiki/X-Seed_4000
●エアロポリス2001
大林組が1989年に打ち出した。高さ2001m、500階建て、居住数30万人。工費46兆円、工期25年。東京湾上(浦安沖10km)に直径740mの人工島を建造してその上に建設することを想定している。最上階から最下層までわずか15分で往来できる特別な高速エレベーターを設置し、火災発生時の消火用ロボットも配備予定。だが具体的な建設時期等は無い。
【Wikipedia】https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B92001
●スカイシティー1000
竹中工務店によって1989年に構想された。高さ1000m、居住数3万6000人。建物内だけで生活できるような空中都市の実現をめざし、100000人が就業できる。高速のエレベーターやモノレールを走らせ、建物内の移動手段とする。現在は具体的な案は出ていない。竹中工務店は現在もアルティメットスカイタワー(1マイル垂直都市構想、高さ1600m)などの超高層建築の構想を打ち立てている。
【紹介ページ】http://www.takenaka.co.jp/solution/needs/construction/service08/index.html(ページ閉鎖)
2012年 『東京都尖閣諸島購入計画』~石原都知事が領土問題を解決!?
2012年4月、石原都知事は、中国と日本間の領土問題が発生している「尖閣諸島」について、東京都が購入する方針であると明かした。その後、購入資金を寄付で賄うこととして「東京都尖閣諸島寄付金」を募集、9月13日までに10万2622件、14億7327万円の寄附が集まった。しかし9月10日、日本国政府が尖閣諸島を購入することを決定し、翌9月11日、尖閣諸島(魚釣島、北小島、南小島の3島)を20億5千万円で購入し、日本国への所有権移転登記を完了し、結局国有化となった。政府が購入した理由については「平穏かつ安定的な維持管理」が目的とのこと。
尚、寄付金については国に譲渡(尖閣諸島の関連施設の整備費用に充てることが条件)され、返還を求める声もあるという。
2015年 『ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト』~アニメ登場アイテムを月へ
2015年に、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」20周年を記念して、同作(及び劇場リメイク版)に登場するアイテム「ロンギヌスの槍」を、作品内で地球を飛び出して月に刺さるというシーンを再現しようと、寄付金1億円を集めて月面探査衛星を用いて月に刺そうというプロジェクトが始動した。プロジェクトは、槍の作成や実験等も綿密に行われ、スポンサーの中には数千万円の支援を行った個人スポンサーもおり、またプロジェクトのインパクトから、一時期話題となった。
結果は、スポンサー募集終了日時点で総額5469万5000円が集まったが目標の1億円には到達せず、プロジェクトは廃止となった。しかしこの数字は、日本のクラウドファンディング史上最高の金額であった。