ある出来事が、世界的に話題になっている。
BreakingNews.ie@breakingnewsie
話題の中心は、カナダの最大都市、トロントのメディアの記者。
Twitterは @shaunacitynews:
https://twitter.com/shaunacitynews
トロント地域のニュースの現場から、テレビカメラの前でマイクを持って伝えることを仕事としている。例えば……
Shaunacitynews@shaunacitynews
Shaunacitynews@shaunacitynews
Shaunacitynews@shaunacitynews
Shaunacitynews@shaunacitynews
トロントは「国際ニュース」に頻繁に出てくるような都市ではないし、ハント記者のTwitterで伝えられているのは「地域ネタ」で、世界的に注目されるような話題とは言いがたい。
彼女が今、世界的に注目されているのは、トロントで何かが起きているからではなく、こういった仕事を行ううえで、彼女がさらされている「いやがらせ(ハラスメント)」がスルーできる限界を超え、彼女が “Enough is enough” ということをはっきりと示したからだ。
“FHRITP”という下品で下劣で子供じみたミーム
このストックフォトは、「イベントに出演する映画スターと、スターに話を聞こうとするレポーター」という設定で、後ろにいるのは「ファン」の人たちだが、事故のときなど、誰かがちょうどこの「ファン」の位置に来て変顔をしてみせたり、場違いなピースサインを出しておどけてみたりするのを、テレビでニュースを見る習慣のある人なら一度ならず見たことがあるだろう。実際、こういうときに「変なことをして目立とうとする」通行人や見物人の類はどこにでもいる。
そのときに「馬鹿なことをする通行人」が現れたのだ。
※この写真は資料写真として使うもので、この写真の日付の日は本稿には関係ありません。
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834387103
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834387303
割り込まれた白いシャツの人とその連れの赤いシャツの人は顔が固まっている。この一瞬あと、白いシャツの人は「目をくるくるさせる」と表現されるような表情を浮かべる。
その後ろで、ニヤニヤ笑っている男たちの中に、サングラスの男がいる。
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834387403
(上記のクリップには入っていないが、ひげの男の前にも別の男が、白いシャツの人とハント記者に対し同じことをしていたようだ)
“Can I ask why you would want to do say something like that?” she asked one man.
“I feel like it’s quite substantial,” he responds.
CityNews’ Shauna Hunt confronts men about ‘FHRITP’ vulgarities – CityNews
Substantialの単語のどこにも、こういうくだらない「言い捨て」と関連しそうな意味はないが。
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834387803
これを、テレビの生中継のマイクに向かってしゃべり、全国のお茶の間に放送させ、YouTubeのクリップとしてネット上で広めることが「おもしろいジョーク」だという、極めて頭の○いブームである。
創始者はアメリカ人のJohn Cainという(自称)映像製作者。
https://johncaintv.wordpress.com/
YouTubeで活動する「映像製作者」で、このくだらないミームでTシャツなどのグッズを作ってるらしい。
Bruce Arthur@bruce_arthur
“You are humiliating me”
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834387903
「なぜあなたは私を侮辱するのでしょうか」ということをハント記者に言われ、「別にあなた個人を侮辱っていうことじゃなくて」云々と弁解する。
“You know I’m sick of this,” Hunt said. “I get this every single day, ten times a day…It’s disrespectful and degrading.”
CityNews’ Shauna Hunt confronts men about ‘FHRITP’ vulgarities – CityNews
「私はうんざりしているんですが。私は毎日毎日、1日に10度もこれをやられているんです。失礼極まりない行為を」
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266834388003
※そのシャツ…… (;_;)
ここではずっと「黄色いシャツ」と呼びます。
https://matome.naver.jp/odai/2143159673813756401/2143161266934388103
この黄色いシャツの男が、まためちゃくちゃなのだが、ここでは彼の発言内容は書かない。広めてもしょうがない。
Joshua Hind@joshuahind
「ハラスメント」
Avery Haines@CityAvery
Sexual harassment: harassment (typically of a woman) in a workplace, or other professional or social situation, involving the making of unwanted sexual advances or obscene remarks.
https://nowtoronto.com/news/think-free-blog/FHRITP-an-open-letter-to-bros/
セクシュアル・ハラスメントは、職場や仕事中の状況で、まったく脈絡なく「性的」な言葉を持ち出すなどして行われる嫌がらせ。典型的には女性に対するもの。
Oh, what’s that bros? #FHRITP is just a harmless joke?
One of you Twitter bros, @tbuxbaum (account now defunct), summed up your side of the matter:
“@CityNews don’t turn a prank into something it’s not. AKA harassment.”
Well, Tim Buxbaum: a prank is something harmless, done among friends. … Now, just imagine you ran around the city drawing dicks on your colleagues’ faces. That would qualify as harassment.
https://nowtoronto.com/news/think-free-blog/FHRITP-an-open-letter-to-bros/
「で、#FHRITP は無害なジョークですが何か、っていうわけですか。@tbuxbaum氏(アカウント削除)は、こういうことを言っていましたね。つまり『ただの悪ふざけを、いちいち大ごとにするのはどうかと思いますよ? あれはハラスメントではないですよ?』と。ここで確認しておきましょう。『悪ふざけ』というのは無害な、友人同士の間で行うものです。(ここに省略した部分に、『ハウスパーティをしたあと、寝入っている友達の顔に男性器の落書きをする』という例が書かれている。)さて、ここで想像してみましょう。街に出て、同僚・同業者の顔に男性器の落書きをして回ったらハラスメントになります」
Shemroy Parkinson@Iam_Shem
Natalie Duddridge@CityNatalie
Shaunacitynews@shaunacitynews
CityNews Toronto@CityNews
「CityNews所属の何人かの女性記者が、性的にひどい言葉、FHRITP の標的にされてきました。この下劣な流行を終わらせるため、どんなことができるでしょうか」
pete evans@p_evans
Amanda Ferguson@CityNewsAmanda
※基本的には、北米のあのわけのわからない「Fワード」文化ですよね。「Fワード」がテレビを通じてお茶の間に流れるのがおもしろい、という文化。
Breakfast Television’s Melanie Ng said it’s not only men who are guilty.
“We’re now starting to see not just guys, but women doing it and again of all ages. You’re seeing little girls and women in their 40s and 50s yelling in the background.”
CityNews’ Shauna Hunt confronts men about ‘FHRITP’ vulgarities – CityNews
やってるのは男性だけではなく、女性も、子供からいい年のおばさんまで。
Stephanie Ramos@step_motion
Matt Sikorski@Sikorkasaurus
「ショックバリュー」のために、赤の他人に対する性暴力について口にしてるんですね。頭がおかしいです。こんなの見てると、こっちが病気になる。
Jason deVos@jasondevos
Siobhan Morris@siomo
Craig Silverman@CraigSilverman
http://www.buzzfeed.com/craigsilverman/an-alarming-history-of-canadian-men-yelling-fhritp
Adriana@LadylixToronto
Malleus Maleficarum@evilklown17
「私は完全に大人になった男で、イングランドのフットボール場でそれなりに時間を過ごしてきた者ですが、FHRITPは全然笑い事ではありません。どう弁解しても無理」
Bleacher Report UK@br_uk
イギリス人に、unfunny, unoriginalって酷評されるのは、きついですよ。
Lyndsay Kirkham@Lyndsay_Kirkham
National Post@nationalpost
Johnnie Monster@JohnnieMonster
The National@CBCTheNational
警察は「違法行為になる」と言っている。
Kingston Police@kingstonpolice
そして……
Hydro One@HydroOne
Bleacher Report UK@br_uk
Robyn Urback@RobynUrback
Dallon Weekes@DallonWeekes
Mike Crawley@CBCQueensPark
CBC British Columbia@cbcnewsbc
さらに……
CityNews Toronto@CityNews
http://en.wikipedia.org/wiki/Maple_Leaf_Sports_%26_Entertainment
ここが、FHRITP騒動の当事者となった4人を出入り禁止にした、と。4人のうち2人はトロントFCのシーズンティケット所有者。
(対応が、パリの地下鉄で人種差別をぶちかましたチェルシーFCより迅速だったかもしれない)
CBC News@CBCNews
André Picard@picardonhealth
Maclean’s Magazine@MacleansMag
BBCによるまとめ。