連結納税巡る課税取り消し訴訟 IBM側が勝訴

natsuki2015
連結納税制度などを巡り、東京国税局から法人税約4000億円の申告漏れを指摘されたのを不服として、日本IBMの親会社、アイ・ビー・エム・エイ・ピー・ホールディングス(東京・中央)が処分取り消しを求めた訴訟が係属しています。

連結納税制度などを巡り、東京国税局から法人税約4000億円の申告漏れを指摘されたのを不服として、日本IBMの親会社、アイ・ビー・エム・エイ・ピー・ホールディングス(東京・中央)が処分取り消しを求めた訴訟が係属しています。

事実の概要

問題となったのは、自社株売買に伴って一定の税務上の損失を計上する制度と、連結納税制度を組み合わせた取引。

日本IBMの持ち株会社「アイ・ビー・エム・エイ・ピー・ホールディングス」(東京・中央)は、米IBMから購入した日本IBM株(非上場株)の一部を日本IBMに売却し、その際に計約3995億円の巨額損失を計上。その上で2008年から連結納税制度を導入し、日本IBMの黒字とエイ・ピー社の赤字を相殺した。
課税処分 IBM側が勝訴、納め過ぎ1197億円取り消し  :日本経済新聞

問題とされたのは、子会社株の売買に伴う税務上の赤字を連結納税制度を使ってグループ内で相殺した取引。こうした取引は2010年度の税制改正で禁止され、現在は認められていない。
課税取り消し訴訟、IBM側が二審も勝訴 連結納税巡り  :日本経済新聞

東京地裁

国側の主張

国側は「税逃れ目的の取引で納税額を圧縮した」と主張
課税取り消し訴訟、IBM側が二審も勝訴 連結納税巡り  :日本経済新聞

エイ・ピー社はペーパーカンパニーで、株売買の条件も経済合理性がない
課税処分 IBM側が勝訴、納め過ぎ1197億円取り消し  :日本経済新聞

IBM側の主張

2014年5月9日、東京地裁はIBM側の主張を全面的に認め、国側敗訴の判決を言い渡した。

東京地裁の判決

約1200億円の課税を取り消し、IBM側の勝訴とした。

エイ・ピー社はグループ内で資金を柔軟に移動させるなど、持ち株会社としての一定の機能があった
課税処分 IBM側が勝訴、納め過ぎ1197億円取り消し  :日本経済新聞

ペーパーカンパニーだったとの国側主張を退けた。

株の売買条件などについても「不合理、不自然とは言えず、事業目的のない行為をしたとは認められない」と判断。こうした手法を明確に禁じた当時の法規定も見当たらないとして「制度を乱用して税逃れを図ったとまではいえない」と結論付けた。
課税処分 IBM側が勝訴、納め過ぎ1197億円取り消し  :日本経済新聞

IBMグループが租税回避を企図したとまではいえないと結論付けた。

国側が控訴

控訴審

東京高裁判決 二審もIBM側が勝訴

2015年3月25日、東京高裁(山田俊雄裁判長)は、国側の控訴を棄却した。約1200億円の課税を取り消しIBM側の勝訴とした一審・東京地裁の判断を維持した。

株の購入や売却などが税額圧縮のために一体的に行われたとは言えない
課税取り消し訴訟、IBM側が二審も勝訴 連結納税巡り  :日本経済新聞

株を売却した取引について「経済的合理性がないとは言えない」
課税取り消し訴訟、IBM側が二審も勝訴 連結納税巡り  :日本経済新聞

3995億円の損失が生じたのは「各取引に法人税法の規定を適用した結果で、見せかけの損失には当たらない」
課税取り消し訴訟、IBM側が二審も勝訴 連結納税巡り  :日本経済新聞

国が上告受理申し立て

2015年4月7日、国は、約1200億円の課税処分を取り消した東京高裁判決を不服として、最高裁に上告受理を申し立てた。

https://matome.naver.jp/odai/2142728404970909601
2015年04月08日