皆さん、お部屋を借りる際、不動産屋さんで目当ての物件を見に行ったとき、
こんな資料を見せられているかと思います。

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669249155090703
ポイント1 住まいを借りる前に決めておきたいこと
自分の希望条件を整理する
住まい探しを始めるに当たっては、自分の希望条件をある程度決めておきたいものです。
以下に、一般的に住まいを借りるときの条件とされる主な項目を記載しましたので、自分の希望条件を整理しておきましょう。
特に、駐車場付き、ペット飼育可、楽器演奏可などの特定の希望がある場合には、不動産会社に前もって伝えておきましょう。また、勤務先との法人契約を希望する場合は、その可否を確認しておく必要があります。
希望条件に優先順位を付ける
次に、自分の希望条件に優先順位を付けていきます。
例えば、駅前の便利な立地で、かつ静かで交通量が少ない場所の物件というのは、あまり多いわけではありません。希望条件をすべて満たす物件があるとは限りませんので、どうしても譲れない条件は何か、譲ってもよい条件は何かを検討し、希望条件に優先順位を付けます。こうして優先順位を決めておくと、自分の要望に近い物件を見つけることができるでしょう。
ポイント2 住まいを借りるまでの流れを知る
次に、実際に入居するまでの全体の流れを見ていきましょう。全体の流れを知っておくと、いつ何をするのかが明確になり、スムーズに行動することができます。
ステップ1 希望条件を整理する入居したい時期、住みたい地域、住宅の種類、広さや間取りなど、いつ頃、どんな住まいに住みたいのかを整理します。
ステップ2 予算を決める希望の住まいを借りるためのおおむねの相場を調べ、毎月支払うことのできる賃料、管理費(共益費)などを確認し、予算の目安を立てます。
ステップ3 住まいを探すインターネット検索や、不動産情報誌などから物件情報を集め、希望条件に合う物件を探します。
ステップ4 不動産会社を訪問する希望エリアの情報を多く扱っていそうな不動産会社、希望の物件がある場合はその物件を取り扱っている不動産会社を訪問します。不動産会社に自分の希望条件を伝えて物件を紹介してもらいます。
ステップ5 物件を見学する気に入った物件が見つかったら、実際に物件を見学します。希望の物件が見つかるまで物件見学を繰り返し、希望の住まいを探すことになります。
ステップ6 入居の申し込みをする借りたい物件が見つかったら、貸主へ入居の申し込みをします。申し込みは、一般的に書面で行います。
ステップ7 契約前の準備をする通常、貸主は入居申込者の入居審査を行います。審査の結果、入居できる場合には、物件の説明を受けるとともに、契約条件を確認します。その他、契約に向けた準備を行います。重要事項の説明を受ける
ステップ8 賃貸借契約を結び入居する物件や契約条件を確認し、必要な書類や費用などの準備が整ったら、貸主と賃貸借契約を結び、鍵の受け渡しなどが行われます。鍵を受け取ったら、家財の搬入前に室内を点検して、現況を確認します。
ステップ9 入居後の対応入居後に、設備の故障や不具合などが見つかった場合は、管理会社または貸主に適宜連絡をします。また、契約期間が終了する一定期間前には、契約を更新するか、あるいは退去するかの選択をします。契約書の定めに従って、更新手続きまたは退去、明け渡し手続きを行います。
文章にすると結構長いですね…。
と、ここまでは誰でも経験しているお部屋の契約までの流れです。
ここからが本番!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854629903

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854629803
最寄駅や間取図、賃料や敷金礼金など詳細が表記されています。
一般的にお客さんの見る情報と、不動産屋さんが見る部分は若干異なります!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854630403
一般的に皆さんは①~⑤の部分、特に①~④までを重点的に見ているのでは無いでしょうか。
物件資料の①~⑤、あまり知られていない⑥、⑦まで徹底的にご説明!(特に重要なのは⑦番です)
① 「最寄駅」「間取タイプ」「竣工年月」「お勧めポイント(設備など)」
これは言われなくても誰でもわかりますね…(^_^;)
同じく、②(外観写真)③(間取図)も見たままなので割愛します。
「知ってることばかり書きやがって」と思われた方は最後の⑦番だけでも
ご覧になってみて下さい。
④ 大きく書かれた賃料にだまされないで…!
だまされないで…!なんて書くと、なんか変に聞こえるかも知れません。
賃料も大事な、いや最も重要な部分という方も多いでしょう。
ですが今回はその下。
敷金礼金表記について書きます。
一般的には敷金・礼金。だけど保証金、敷引?償却ってなんぞや?

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854632003
敷金(しききん)は、法律用語で、不動産の賃貸借の際、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保する目的で賃借人が賃貸人に交付する停止条件付返還債務を伴う金銭である。
賃貸借契約が終了する場合には、賃借人に債務不履行がなければ明け渡し時に返還され、本来預り金的性格を有する一時金である。ただし、近畿地方以西の西日本では権利金(礼金)の性質を持ち、一部(多くは賃料の1ヶ月分)が返還されないことが多い。これを敷引と呼ぶ。敷引等は「権利金」「礼金」と同様の「賃料の前払的性格」を有するものである(『新・要説不動産鑑定評価基準』p.196~197)。
敷金 – Wikipedia
小難しいこと書いてありますが、要は敷金とは家賃を滞納したときの保険として預けておくお金なんですね。
だから基本的には敷金=家賃の前払い金のようなものです。
礼金(れいきん)とは、主に関東地方において、不動産の賃貸借契約の締結の際に賃借人が賃貸人に対して支払う一回払いの料金である。原則として返還されるべき敷金や保証金、建築協力金などとは異なる。関西地方における敷引き(賃貸人が「敷金」として受領した金員のうち一定額を返還しないこと。なお、当該一部については不返還である以上は法的には敷金ではないとも考えられる。)に相当する。
礼金 – Wikipedia
要は法的に賃借人(お客さん)に返さなければいけないお金=敷金・保証金。
賃借人(お客さん)に返さない(大家さんが貰う)お金=礼金なんですね。
西日本では、敷金2ヶ月(1ヶ月分償却・敷引)≒東日本の、敷金1ヶ月・礼金1ヶ月という感じでしょうか。
⑤ 物件についての詳細なデータ!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854632103
細々してなかなか見づらい部分ですが、大事なことが沢山記載されている部分です。
このあたりは不動産屋さんも特によく見る部分です。
ぜひめんどくさがらず、確認しましょう。
特に重要な点は次の通りです。
建物構造・規模
一般的にSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造、RC(鉄筋コンクリート)造、S(鉄骨)造、ALC(軽量気泡コンクリート)造、軽量鉄骨造、木造などがあります。
以上の構造で所謂マンションタイプと呼ばれるのは、
SRC、RC、S、ALCの4つです。軽量鉄骨と木造はアパートタイプに分類されます。
また、規模に関しては総戸数や階数表記などで角部屋なのか、最上階なのかなどの
住環境についても少なからず知ることが出来ます。
建物使用部分面積
基本は平米(㎡)で表されますが、この平米が壁芯計算なのか内法計算なのかで
若干居室スペースが変わってきます。
壁芯計算はマンションタイプ(壁が厚い)からアパートタイプ(壁が薄い)でも、変わってくるのでよく見ておきましょう。
契約期間
契約期間には大きく分けて、普通賃貸借契約(2年毎・更新可)や定期賃貸借契約があります。
普通に更新できる場合はいいですが、定期借家契約の場合期間満了の際は原則更新できず、
次の新しい住居に引っ越さなければなりません。(なかには更新できる物件もあります)
相場より極端に家賃などが安い場合、極端に短い契約期間の定期借家ということもあります。
しっかり確認しましょう。その際には更新料についても確認を怠らずにしましょう。
設備表記!これをしっかり確認しないで、入居後のトラブルになる人続出…!?

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177854632703
「こんなの見なくても、実際に部屋を内見するんだから平気でしょ!」
なんて考えている方も多いのです。
しかし、実際に部屋を見ただけでは分からないことも多数あります。
設備と残置物についてよく知っておくことが大事です。
たとえば、「内見したときにはあったエアコンがいざ引越してみると無くなっている。」
稀ですがこんなケースもあります。
この場合、物件資料の設備欄に「エアコン」と記載されていれば、
不動産会社や大家さんに事情を説明して、何らかの対応をさせることができます。
しかし記載がなかった場合、
不動産会社や大家さんにその旨を伝えても、何もしてもらえないのです。
どうしても必要な場合、自費で取り付けるしか方法がありません!
管理費・共益費、火災保険(家財保険)、保証会社利用料、入居者向けオプションサービスなどなど、契約時や毎月の支払いについても細かく書かれています。
これらは会社によって様々なので、説明は割愛します。
管理費・共益費は毎月々支払うものですが、保険・保証会社は契約時に一括払いもあれば
毎月々支払いの会社もありますので、加入の際は加盟会社に問い合わせましょう。
①~⑤までの説明は以上になりますが、どうでしょう?
すべて把握していた人は、退屈で乱雑な文章だったでしょう。
大事な部分(不動産屋さんが特に注意しながら見る部分)をピックアップしただけなので
入居者にとってもっと大事な部分は多分にあるでしょう。
さて、ここから一般の方がなかなか知る機会の無い物件資料の所謂「帯」の部分について、語っていきたいと思います!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954633303
⑥ 物件資料提供会社!業界でいうところの元付(もとづけ)会社!!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954633503
空欄無く書いてあります。
この帯の部分に記載しなければならないのが、
・免許番号
・所在地
・会社名(事業者名)
・連絡先電話番号です。
免許番号の見方って??
上の画像には
東京都知事免許( )第 号と書かれています。
この免許は2種類あり、国土交通大臣免許と各都道府県知事免許です。
違いをざっくり説明すると、一つの都道府県で営業している業者は各知事免許。
複数の都道府県に営業所(支社)を持つ業者は、国土交通大臣免許となります。
( )のなかには数字が記載されますが、これは免許の更新回数を表しています。
数字が多いほど老舗の不動産会社である
この(1)や(5)という数字は、その不動産会社の開業年数を示しています。不動産免許証は運転免許証と同じように、一定の年数が経過すると更新を行わなければなりません。そして、更新するたびにカッコ内の数字が増えていくようになっています。
更新する期間ですが、平成8年までは3年に1度でしたが、平成8年以降は5年に1度に変更になっており、現在でも5年に1度というのは変わっていません。つまり開業4年目までの不動産会社であれば、免許番号内の数字は(1)となります。
この「宅地建物取引免許証」は必ず事務所内で、お客様の目が届く場所に掲載するように決まっていますので、不動産会社に足を運んだ際にチェックしておくようにしましょう。
不動産免許で信用度をチェックしよう
(1)の会社より(10)以上のほうがやはり信用できるんでしょうか…?
住友不動産株式会社
宅建免許番号国土交通大臣(14)第38号
(社)不動産協会会員、(社)首都圏不動産公正取引協議会加盟
住所〒163-0820東京都新宿区西新宿2-4-1新宿NSビル住友不動産販売株式会社
宅建免許番号国土交通大臣(10)第2077号
(社)不動産協会会員、(社)首都圏不動産公正取引協議会加盟
(社)不動産流通経営協会会員
住所〒163-0820東京都新宿区西新宿2-4-1新宿NSビル
住友不動産の住まい – 新築マンション・分譲マンション・一戸建て情報 – 掲載物件情報について
ちなみに誰でも知ってる有名不動産会社さんはこんな感じでした。
⑦ 今回のまとめ一番の注目点!!

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954634203
「客付会社様へ」「手数料」「取引形態」…?
さあ、ここについて不動産屋さんがお客さんに説明することは、ほとんど無いでしょう!
一言で言うとここには、お金の流れと不動産屋さんの立ち位置が記載されています!!
まず最初は「客付会社様へ」
これは所謂【元付会社】と【客付会社】の2社がいる場合に、使用する欄です。
主な内容としては【元付会社】から【客付会社】に支払われる報酬についてです!
元付け業者と客付け業者とは
元付け不動産とは、貸主である大家から直接借主を探すことを依頼された不動産屋のことを言います。また、客付け不動産業者は、元付け不動産屋に対して借主を紹介する不動産屋のことを言います。例えば、ある不動産屋で、物件が空いているかどうかの確認電話をしたり、内見の際に、違う不動産屋へ鍵を取りに行ったりする行為は、その物件は、その不動産屋にとって客付け物件であって、確認電話や、鍵を取りに行った先が元付け業者になります。また、つまり、元付け業者とは、大家と繋がりがあり、自社管理物件の為、鍵も空き室情報も持っているということです。
元付け業者と客付け業者とは – 【間違いない!賃貸物件探し】

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954634603
このシステムで客付業者は、入居者(お客さん)と元付業者の両方から収益を得るのです!!
中には家賃の3か月分の報酬なんてことも…!!
報酬つきの物件ばかり紹介してくる不動産会社は、交渉が簡単!!
しかしこの情報を逆手にとって、報酬分の値切り交渉は案外しやすいものです!
逆に考えてみれば報酬分の値引きをしたところで、入居者が手数料を払う以上、不動産屋さんは
赤字にはならないのですから。
「手数料」ってどういう意味??

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954635503
手数料配分の割合 0% 100%
と書かれています。
入居者(お客さん)が払う仲介手数料の配分表です!
借主が払う仲介手数料→客付業者が100%(満額)受け取るという記載です。
貸借の場合
依頼者(貸主・借主)の双方から得られる報酬額の合計金額は、借賃(消費税を含まない)の1月分の1.08倍に相当する金額以内(1カ月分の賃料+消費税)で、依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、依頼者の承諾を得ている場合を除き、賃料の1月分の0.54倍に相当する金額以内と定められています。
(※ 2014年4月1日施行)
このように、賃貸契約の場合、本来は、貸主と借主が家賃1カ月分相当額を折半して消費税をプラスした金額を仲介手数料として支払うことになっているのですが、実際は、借りる側が全額支払う契約になっている場合がほとんどです。
マンションなど賃貸契約のときに不動産会社が示す書類をよくご覧になってみてください。おそらく重要事項説明書に、「契約成立時には、媒介報酬額○○円(消費税込み)を支払うことを承諾しました」という一文が入っていると思います。「依頼者の承諾を得ている」という形をとっているわけです。
仲介手数料講座|不動産の仲介手数料(媒介報酬)をわかりやすく解説
本来の法律(原則)は、仲介手数料は半月分+消費税だけでいいんです!!
しかしそれでいいはずなのに、1か月分+消費税を請求されるのが当たり前なのが現状です。
あなたがお部屋を借りるとき1か月分+消費税を請求された際は、この法律のことを言ってみましょう!
担当者は冷や汗をかくに違いありません。笑
不動産契約&家賃交渉のキモ?! 「取引態様」ってなに??

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954636403
※貸主業者でも仲介手数料を取られる場合もあります。
取引態様には3つある
取引態様に定められているものは3つありますが、いずれも不動産会社が取引を行うときの「立場」を表わしていると思ってください。
・貸主・・・物件の所有者(個人のいわゆる大家さんや法人の場合もある)が直接部屋を貸したり、物件の所有者から転貸を目的として部屋を借りる場合など、賃貸物件を貸す立場にある人のこと。転貸を目的とした場合は、サブリース※と呼ばれる。
※サブリース・・・又貸し、転貸のこと。不動産賃貸においては、不動産会社が貸主の物件を丸ごと借り上げ、入居者募集から管理まですべてを引き受ける、転貸を目的とした一括借上(いっかつかりあげ)のことをサブリースということが多い。
2/2 「貸主」「代理」「仲介」――取引態様ってなに? [部屋探し・家賃] All About
・代理・・・「貸主の代理」という意味で、貸主に代わって賃貸する場合。貸主から代理権を得ると貸主と同じ立場になる
・仲介・・・もっとも多いのがこの立場。貸主(=大家さん)と借主(=入居者)の間に入って、物件を斡旋する場合のこと。仲介業者は、この物件斡旋業務をすることで仲介手数料をもらって収入を得ている
仲介と同じ意味合いで「媒介」と表現されることもあります。貸主と借主の間を取り持つことには変わりませんが、貸主からどのように物件を依頼されているかによって、「媒介」の種類が異なります。
「一般媒介(契約)」・・・貸主が複数の不動産会社に入居募集を依頼することができる(契約)。また、貸主が自分で入居者を見つけてもよい
「専任媒介(契約)」・・・貸主が入居募集を依頼することができる不動産会社は1社のみ。ただし、一般媒介と同様に貸主自身が入居者を見つけてもよい。契約期間は3ヵ月、更新は可能
「専属専任媒介(契約)」・・・専任媒介と同様に、貸主が入社募集を依頼することができる不動産会社は1社のみ。さらに、貸主自身が入居者を見つけることも禁じられている。契約期間は3ヵ月、更新は可能
媒介(仲介)は、大家さんとの距離感の違いで上の3つに別れます。
専属専任媒介>>専任媒介>>一般媒介の順番ですから、
同じ物件を紹介できるといっても当然専属専任媒介のほうが一般媒介よりも、家賃や契約金などの交渉もしやすくなります。

https://matome.naver.jp/odai/2142667447036750401/2142669177954636503
以上!
ここまで書いたのが、普段不動産屋さんなどで見かける物件資料1枚に込められた
情報の数々です。実際ここまでの内容をしっかり勉強していれば(特に⑦番)、賃貸契約の際には不動産屋さんにうまく丸め込まれる?!ことは無いでしょう!笑
最後までお読み頂きありがとうございました。
ぜひ活用してみてくださいね!