ストレッチとサルコメア
体が硬いのは、関節の可動範囲が狭いのではなく、筋肉の伸縮が少くなっているのが原因です。
筋肉の筋繊維は、サルコメアという伸び縮みする筋原繊維などからできていて、長い間筋肉を伸縮する運動をしていないと、このサルコメアが縮んだままの状態になり、その結果体が硬くなってしまいます。
ストレッチを続けると、縮んだまま状態のサルコメアの割合が減少し、筋肉が柔らかくなるので、柔軟性や瞬発力などを向上させることができます。
ストレッチ
ストレッチの効果
柔軟性が向上するので、運動での動きがスムーズになり、身体への負担が減少します。
ストレッチ
筋肉の質が向上するので、筋肉が衝撃などに強くなり、ケガの予防などに役立ちます。
ストレッチ
運動後に行うと、血行がよくって筋肉内の疲労物質が運び出されたり、栄養素などがスムーズに供給されるので、筋肉の発達や疲労の回復にも効果があります。
ストレッチ
ストレッチのしかた
動きやすい服装でリラックスして行います。
ストレッチ
反動をつけて急に伸ばすようなことはせずに、少し痛みを感じる程度まで静かにゆっくりと伸ばしていき、伸ばした姿勢を30秒ほど持続します。
ストレッチ
呼吸は、息を吸ってから、吐きながら伸ばしていきます。また、伸ばしている部位を意識することで効果が高まります。
ストレッチ
身体の一部を集中して行うようなことは避け、いろいろな動きを取り入れてバランスよく全身を伸ばします。
ストレッチ
はじめのうちは簡単にできるものを、できるようになったら徐々に難しいものを取り入れて、毎日続けるようにします。
ストレッチ
身体が温まっていると、筋を伸ばしやすくなってケガを防ぐこともできるので、ウォーキングなどの軽い運動で、身体を温めておくとさらに効果的です。
ストレッチ
腕のストレッチ
②手のひらが床から浮かないようにして、肘を伸ばしたまま体重を後ろに掛けていきます。
前腕屈筋(前腕の内側)、手首をストレッチできる。
②手の甲が床から浮かないようにして、肘を伸ばしたまま体重を後ろに掛けていきます。
前腕伸筋(前腕の外側)や手首をストレッチできる。
肩のストレッチ
②ゆっくりと図の矢印の方へ引っ張ります。
肩から脇、上腕三頭筋がストレッチできる。
②両手を動かさずに腰を後ろに引いていきます。
肩と胸を伸ばすことができる。
②手のひらを上に向けて肩とひじを床にぴったりとつけるようにします。
肩と胸を伸ばすことができる。
②つかんだ手をそれぞれ逆方向に引っ張ります。
手が届かない場合は、無理をせずにタオルなどを引っ張ります。
肩から腕を伸ばすことができる。
②両手を動かさずに腰を後ろに引いていきます。
肩と上腕三頭筋を伸ばすことができる。
②抱え込んだ腕を手前に引いていきます。
肩の外側を伸ばすことができる。
②もう一方の腕をゆっくりと上げていきます。
肩から背中、腰までストレッチできる。
首のストレッチ
②ゆっくりと横に引き、首の横の筋肉を伸ばします。手を入れ替えて反対側も行います。
伸ばしている方の肩が上がらないように行います。
②次に頭の後ろで両手を組み、頭を下に押して首(後ろ)の筋肉を伸ばします。
②左腕を引っ張った方へ首を傾けます。手を入替えて反対側も行います。
首の側部の筋肉がストレッチできる。
胸のストレッチ
②上体を徐々に後ろに倒していき、腰が伸びたら手を腰から離してかかとを押さえます。
胸椎や腹部をストレッチできる。
②息を吐きながらゆっくりと体を反らせていき、ゆっくりと戻します。
胸椎などを伸ばすことができる。
腹筋・体側のストレッチ
背中のストレッチ
②片足をもう一方の足にクロスさせるように持っていき、体は逆向きねじります。
背中から腰にかけて伸ばすことができる。
②手を組み手のひらを外に向けて、肩を伸ばすようにひじを前方へ伸ばします。
広背筋・僧帽筋に効果があります。
②伸ばしたい側の脚に重心をかけ、反対側に上体を倒します。
わき腹は、ふだん刺激があまりないので、たるみやすい部分です。
②腕と脚は伸ばしたまま、背中と床が平行になるくらいまで上体を倒し、手を壁に付けます。(または鉄棒を握る)
背中からハムストリングスにかけて、伸ばすことができる。
腰のストレッチ
②左ひじを右ひざの外側に付け、上体をゆっくりと右へねじります。
腰や殿筋を伸ばすことができる。
②クロスさせた脚と反対の手でひざの外側を押さえ、体をねじります。
腰や殿筋を伸ばすことができる。
②右足の外側を左ひざに乗せ、左脚のももを両手で胸のほうへ引き寄せます。30秒ほどキープし、反対も行います。
腰やヒップを伸ばすことができる。
②脚を持ち上げて、頭の上あたりまで持って行きます。両手で腰を支えます。
首から腰にかけての筋肉を伸ばすことができる。
②お尻が動かないようにして上体を右へひねって、手で背もたれを持ちます。
腰と臀部の筋肉を伸ばすことができる。
②左の前腕で右膝を体に引き付けるようにします。
臀部の外側の筋肉を伸ばすことができます。
股関節のストレッチ
①両脚を開いて座り、膝を曲げて両足の裏を合わせます。
②両膝を床に押しつけるようにして上下させます。
①正座の姿勢から脚を90度開き、つま先を外側に向け、ひざで立ちます。
②ゆっくりと腰を下ろしていき、30秒ほど保持します。
①片脚を直角に曲げて横に大きく開き、もう一方の脚も横に伸ばします。
②できるだけ伸ばした状態を30秒ほどキープします。
②できるだけ伸びた状態を30秒ほどキープします。
股関節や内転筋などを伸ばせます。
②片足を曲げ、かかとを股間の前に置きます。足を曲げた方の腕を頭にのせ、上体を横に倒していきます。
股関節や内転筋などを伸ばせます。
脚(大腿)のストレッチ
ひじから手までを床に付け、かかとを浮かせずに両足の間に体を丸めて入れます。
ふくらはぎや足首、大腿四頭筋(太ももの前側)をストレッチできる。
②両手を軸脚の付け根に添え、背中を伸ばしたまま上体を前へ倒していきます。
脚の裏側をストレッチできる。
②曲げた足の方へ上体を倒していきます。
大腿四頭筋(太ももの前側)などをストレッチすることができる。
②おしりの方へ息を吐きながらゆっくりと近づけていき、太ももが伸びたところで静止します。
大腿四頭筋をストレッチすることができる。
②両肘が床に着くくらいできれば効果的です。胸が床に着けばさらに効果的です。 脚の付け根や大腿四頭筋がストレッチできる。
②片脚を上げて、手で脚を支えながらひざを伸ばしていきます。
太ももの裏側(ハムストリングス)やふくらはぎを伸ばすことができる。
②伸ばした脚を両腕で抱え込むように上体を前へ倒します。
ハムストリングスが伸ばせます。
脚(下腿)のストレッチ
息を吐きながらゆっくりとかかとを下ろしていき、30秒ほどキープします。
ふくらはぎをストレッチできます。
②かかとを床につけたまま上体を前へ倒して行きます。
足首やアキレス腱をストレッチできます。
②足裏を床につけたまま、腕を曲げて壁の方に重心を移動させます。
ふくらはぎやアキレス腱を伸ばせます。
②抱え込んだ腕を手前に引いていきます。
肩の後面から上腕が伸ばすことができる。