寒いのになぜ? 冬キャンプの魅力
キャンプをはじめ、アウトドアって夏のイメージがないでしょうか?
実は、冬でもなかなかいいいんです。
・人が少なく夏は大人気のロケーションバッチリのキャンプ場も貸し切り
・虫がいない
・冷たく凜と張り詰めた空気、そこに広がる不思議と神秘的な夜空
・暑い中で冷たいビールをのむ爽快感と双璧をなす、寒い中で暖かい日本酒を飲むほっこり感
・本気の雪合戦
・外で鍋をする非日常感
・寒いのにわざわざ集まってくれた仲間とのひととき
そう、ちゃんと防寒対策しておけば全然問題ないんです。
そんな素晴らしき冬アウトドアにやみつきです。
夏とは違った観点からの燃料の選択
今回は前回まとめた夏キャンプ用のバーナーとはまたひとつ違った観点から燃料を選択します。
それは、寒くても点火すること。
使用するオススメ燃料は液体燃料。そう、ホワイトガソリン、ケロシン(灯油)です。
すでにOB缶、CB缶(それぞれアウトドア用ガスボンベ、カセットガスボンベ)用のバーナーを持っている人はプロパンガス混合のガスボンベも選択肢になります。
が、一つ注意点。
それはプロパン混合ガスボンベはプロパンガスが燃えてしまうと、急激に火力が落ちてしまう事。キャンプで使う分には多めにボンベを買っておけば良いですが、パッキング容量が限られる登山など、ガチ方面で使用する分にはちゃんとガスの残量状態を把握できる人が使ってくださいね。冬山での物資ショートはほんとに危ないです。
アウトドア用語ではバーナーとストーブは同じ目的のものをさすけど、個人的にはガスはバーナー、液体燃料はストーブってイメージ。どっちでもいいですね。
その1.ガソリン式
ホワイトガソリンを燃料としたバーナー。少し手間のかかるプレヒートをちゃんとこなせば高山、雪山、寒冷地なんのその。そんな安定した火力。
ガソリン式バーナーは手にも入りやすく液体燃料初心者の方にはオススメ。難点を言えばホワイトガソリンが高いこと、基本ガソリンなので灯油よりも取り扱いに注意が必要なことでしょうか。
構造はボンベとバーナー部がホースで接続されたものが主流。コールマンではタンクの上にバーナー部が載ったものをリリースしています。
使用量に合わせてパッキングを小さくしたい、ガソリンをランタンにも使いたい、コッヘル(鍋)をおいた時により安定性がほしい、という人はタンクとバーナーが別れたセパレートモデル。
特にパッキング容量は気にしない、取り出しや片付けは楽がいいという方はタンクとバーナーがくっついた一体型モデルがおすすめ。
その2.ケロシン式
ホワイトガソリンに対してケロシン(灯油)。
メリットは、携行缶があれば近くのガソリンスタンドで手に入りやすく安価。ガソリンよりも引火点、気化点が低いため少しだけ安全といったところでしょうか。
デメリットは気化点が高いために入念なポンピングとプレヒートが必要なこと。その2つの作業が甘いと点火した時に赤い炎を立ち上がらせ煤を出しながら真っ赤に燃えます。そんな時はコックそっ閉じ再トライ。
ただしちゃんと点火してバーナーヘッドに熱がまわり火力が安定すればその火力はガソリンバーナーにも劣りません。
構造はケロシンでも使えるという意味では上のガソリン式で書いたセパレート型とタンク一体型の2つがメイン。目的も一緒です。ケロシンのみだと一体型が多いでしょうか。
メカ好きな人はプレヒートなど少しクセがある分、使いこなしてる感と使用後のメンテナンスで愛着が湧くかも。あとちょっとマニアック。
使い込んでいくうちに自分だけの見た目になっていくいぶし銀的なストーブ。
見た目はブラスの輝きで先述のファロスに似ています。
この2つの画像で赤々と燃えているのはオプションのヒーターユニット。寒いキャンプではかなり役に立ってくれます。
見た目の通り、マニアックな外観でケロシンストーブには熱狂的なファンが大勢います。上記のバーナーに興味があれば、グーグル先生に聞いてみてください。すぐに詳しい説明入りのサイトが沢山出てきます。
その3.マルチフューエル式
ホワイトガソリン、ケロシン、果てはジェット燃料まで使える、ある意味究極のモデル。
これがあればガソリンでもケロシンでもどっちでも使えるので手に入りやすい燃料で手間がかかりません。
ただ、モデルによってはジェネレータ(気化器)をそれぞれ燃料にあったものに換装しなければいけないものもあり、それほど難しくはありませんが頻繁に切り替えしていると手間になる時も。
筆者のまわりでは筆者含めほぼ全員がマルチフューエルモデルでもコスパと燃料の取り扱いやすさからケロシンで使用しています。
構造はやっぱりセパレートタイプが主流で、一部コールマンなどが一体型のモデルをリリースしています。こちらは打って変わって海外メーカーのものが人気。
ドラゴンフライに比べて火力は少し弱いものの、音が小さく五徳も丁度のサイズでいろんなサイズのコッヘルが乗せやすい。
NOVAに比べて音が大きいものの強力火力。それでいてとろ火までの細かな調整が効くすごいやつ。
総合的な火力、パッキングは上の2つに劣りますが、とろ火までの火力調整、程々の燃焼音でファミリーキャンプにオススメ。
惜しむらくは重心の高さに加え、五徳が薄く曲がりやすいので大きく重い鍋は置きづらいというとこでしょうか。飯盒などは全然問題なし。
じゃあ結局どれがいいの?
コスパで言えば、ホワイトガソリンよりもケロシンが上。
使い勝手でいうと、セパレートタイプタイプよりも一体型のほうが無難。
パッキングでいうと、セパレートタイプのほうが各ユニットに分解でき小さくまとめられます。
そして最後の判断材料はかっこよさ。これは人により、ずっしりな一体型を好む人もいれば、登山道具っ!!って感じのセパレートを好む人もいますね。
大雑把ですが、
ファミリーキャンプメインで、音も比較的小さく、パッキングも楽で大きさも気にしない。っていうのであれば一体型。ツーリングキャンプ、釣りなどアウトドア全般使用だと、音は大きい物が多いですがパッキングで嵩張らないセパレート型がオススメです。
でも最終的にはやっぱり好み。ファミリーキャンプメインでもセパレートタイプ使ってお父さんの山男ぶり魅せつけてもいいじゃない。
ちなみに、音、ここでの大きいっていうのは1m離れてる人との会話がバーナーの燃焼音でかき消されて聞こえづらい程度の音です。
いやいや、でも俺はガスつかうよ? って人
専用設計の高効率熱伝導フィン、ヒートエクスチェンジャーで雪山でもすぐにお湯がわきますよ。
(ジェットボイル公式ではフラックスリングという名称ですね。)
あとCB缶バーナーの方。大丈夫、ちゃんとCB缶でもプロパン配合のガス缶あるから!
ガス缶を寒い中で使うときは無理に使い切ろうとせずドロップダウンが目立ってきたら早めに交換がいいでしょう。余ったのはまた夏キャンプにでも。
こいつは意外に役に立ちます。風防+ガス缶を温めるヒートプレートがついたものであれば通常のガス缶でも0℃近辺での使用実績あり。アウトドア対応のものを選ぶのであればファミリーキャンプにはオススメ。
惜しむらくはその嵩張りっぷり。パッキングのことなんて考えておりません。
その他、暖を取るストーブも冬キャンプには必要ですがそれはまた今度。
とりあえず日帰り冬キャンプや寝床はコテージを借りたりして暖を確保しつつ魅力的な冬キャンプに是非トライしてみてください。
夏ほど回りに気を使わなくてもいい上に、他人の目も気にならない。
そんな理由で夏キャンプに億劫だった人には特にやみつきになることうけあいです。