弁護士に頼まなくても自分で訴訟ができる!!もう泣き寝入りはしない!少額訴訟まとめ

nagasi0428
法律的知識がなくても訴訟ができる。少額訴訟についてまとめました。

少額訴訟とは

・少額訴訟は、平成10年の民事訴訟法改正に伴い制定された比較的新しい制度です。
制定当初は、請求額の上限は30万円でしたが、市民の利用をより促進するため、平成15年の民事訴訟法改正で請求額の上限が60万円に引き上げられました。
お金を支払って欲しいけど、弁護士に頼むとほとんど残りがなくなってしまうという場合にお勧めです。
少額訴訟は、訴えを起こす人(原告)が自ら訴訟行為を行うことが予定されているので、高度な専門的知識は要求されません。その代わり、事案が比較的単純であったり、事実関係が明確である場合の利用が想定されています。
・特徴としては、金銭の支払いの請求しかできないこと、1日で審理を行い判決が出ること、控訴ができないこと(異議申し立ては可能)、訴えを受ける人(被告)の申立てにより通常の民事裁判に移行する可能性があること、職権により通常の民事訴訟に移行する可能性があることがあげられます。

少額訴訟の具体的方法

①請求額を確定させよう

裁判所が相当と認める金額の支払いを求めるなどの申立ては認められないので、自分で請求額を確定させましょう。
代表的な訴訟は、労働賃金の支払い請求(給与明細や労働契約書)、敷金の返還請求(賃貸借契約書)、売買代金請求(売買契約書)や貸金の返還請求(消費貸借契約書)などです。

②被告を特定しよう

原則として、訴えを提起する簡易裁判所は被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所に提起することになるので、被告の所在地を特定することが必要になります。
もし法人を被告にする場合には、法務局にいき登記証明書の交付を受ける必要があります。
登記があるかわからないという場合には、一度法務局にいき、会社や法人名で検索を掛けてもらうと登記の有無が判明します。
法人格がない団体や組合でも、代表者がわかっていれば訴えの提起は可能です(民事訴訟法29条)。この場合は、登記がそもそもないので登記は不要になります。

③証拠書類を集めよう

裁判は証拠が命です。基本的には、①で挙げた契約書類があれば大丈夫です。
証拠書類は、自分用・裁判所用・被告用の3枚が必要なのでそれぞれ忘れず3枚ずつ用意しましょう。もちろんコピーで構いません。
ちなみに、登記証明書を提出する場合は、登記証明書は裁判所にしか提出しないので原本が1枚あれば大丈夫です。

④訴状を作成しよう

訴状は、訴えの内容ごとに裁判所で用意されているので、裁判所の窓口で受け取り作成しましょう。
訴状の書式は、裁判所のホームページでダウンロードできるので事前に下書きを作成しておきましょう。
訴状の作成については、紛争の要点(請求の原因)の記載例に従って記入することになります。
一般の方が利用する制度なので、記載例に従って書けば訴状が作成できるようになっています。

⑤訴訟を提起しよう

まず、気をつけなければいけないことは裁判所が非常にアウェーだということです。
少額訴訟の利用が増えてきたとはいえ、まだまだ利用する人は少ないので、この人たち何しに来たんだ的な目で見られます。この場合でも、強い気持ちをもって訴状を提出しましょう。ここで怖気づいて訴訟の提起をやめたら今までの苦労が水の泡です。がんばりましょう。
訴訟提起するには、申立て手数料が必要なので、申立て手数料分の印紙を購入しなければなりません。裁判所によっては、裁判所内で販売しているところもありますが、販売していない場合には近くの郵便局に行きましょう。訴訟を提起する場合、訴状等を送る郵便切手も必要なので、郵便局に行き、印紙と郵便切手を購入すると便利です。
印紙代は、請求額~10万円だと1000円、~20万円だと2000円のように10万円ごとに1000円ずつ増えていき、請求額が上限の60万円だと6000円になります。
郵便切手の代金は裁判所ごとに違うようなので、訴えを提起する裁判所で聞いてみましょう。

⑥裁判所に出廷しよう

訴え提起後、しばらくすると裁判所から連絡が来て、裁判の日が決まります。
裁判は、普段関わる機会がないので緊張すると思いますが、本来受け取れる金銭を取り返すために頑張りましょう。
当日は、和解を勧められることが多いです。納得できる範囲内であれば和解をまとめる、納得できなければ判決をしてもらいましょう。証拠資料がしっかり揃っていれば請求額満額が認められます。

以上、少額訴訟についてまとめてみました。
弁護士に頼むほどでもないけど、お金を支払って欲しいという場合にうってつけの方法です。
少額訴訟なら裁判に長く拘束される苦痛もなく、泣き寝入りもしなくていいとまさに一石二鳥の方法です。
しかし、複雑な場合、金額が大きい場合、やはり自分ではできないなと感じた場合には弁護士の先生にお願いしましょう。なにごとも無理は禁物です。

https://matome.naver.jp/odai/2141579919009762801
2014年11月13日