中国エース選手との衝突。そのとき中国中央テレビではこのような報道がされていた。
8日に行われた中国上海でのグランプリシリーズの模様。中国国内でも実況中継されていた。
「こちら中国中央テレビからお伝えしております。今皆さんがご覧になっているのは上海スポーツセンターでの男子フィギュアスケートの試合です」
衝突の瞬間、実は中国では実況中継はまだ始まっていなかった
実況の冒頭は異様な光景を伝えるこんな言葉から始まった。
「これからお伝えする2組目のフリー演技は、6人の選手が出るはずでしたが目の前のリンクには5人の選手しかいません」
「中国の閻涵選手の姿が見当たりません」「直前の練習で日本の羽生選手とぶつかる事故を起こしてしまったのです」
この模様は中国中央テレビで実況中継されていた。閻涵選手が棄権するかもしれないと危ぶむ女性キャスター。
男性キャスターも心配しながら、事故が起きた経緯を解説。
「事故はしばしばありますが、選手が故意にやっていることではありません」
「みんな非常に緊張している中で、お互いを避けることができなくなって衝突が起きるのです」
そして閻涵選手がリンクに姿を現すといっそう実況にも熱がこもる
演技が始まると一切の実況を加えず、演技の様子を静かに見守る
続いて羽生選手の演技も一切実況を加えず、演技の様子を放送。しかし中国語の実況は羽生選手の演技が終わるとその雰囲気を一変させた。
「これは男子シングルの歴史上で一番悲壮的な試合です。悲しみの中にも雄々しく勇ましい姿です」
「羽生選手をよく理解しているファンであれば目の前の彼の行動演技を不思議には思わないかもしれません」
「なぜなら一見彼は細くて弱そうな雰囲気もありますが、彼の中には実は”虎”のような強い心があるのです」
「彼はいつも試合の時にかわいいクマのぬいぐるみをそばにおいています」
「彼は会場以外のところでは子供っぽい雰囲気のところもあります。しかしひとたびリンクにたてばー強い内心と固い意志と現れるのです。羽生選手だけではありません。髙橋大輔選手だったり日本のフィギュアスケートの選手には命懸けの精神で自分の演技をする強い精神を持った選手が多くいるのです。日本の選手たちが強いことも理解できます」と報道した。
https://matome.naver.jp/odai/2141566179639989201
2014年11月11日