破産する家が続出中…自らも当事者になる可能性が高い「認知症」の対処法は?

egawomsiete
認知症高齢者とその予備軍はあわせて862万人ともいわれ、当然この病は、当事者だけでなく家族にも大きな負担を強いるため「自分も当事者になる」という意識は必要ですが、40代から患うなど若くして認知症になる人も増えています。自分や家族、親が患った場合、どのような対策や予防をすればいいのでしょうか?

■認知症の行方不明者、過去最多の1万5432人

昨年1年間に全国の警察に届け出のあった行方不明者のうち、認知症だった人は前年比26・4%増の1万5432人で、統計を取り始めた2012年以降で最多だったことが警察庁のまとめでわかった。
認知症の行方不明者、過去最多の1万5432人 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

行方不明者の総数は8万4850人で過去10年間ほぼ横ばいだが、認知症が占める割合は前年比3ポイント増の18%となった。

昨年の認知症による行方不明者は男性8617人、女性6815人。都道府県別では、大阪(1830人)、埼玉(1641人)、東京(1487人)の順に多かった。このうち98・8%の1万5241人は発見されたが、191人は昨年中に見つからなかった。

前年より大幅に増えたのは、高齢化に加え、認知症が周知され、家族が警察に病気を申告するケースが増えたためとみられる。
認知症の行方不明者、過去最多の1万5432人 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

■脳細胞の死滅を止める薬を発見、アルツハイマー病など認知症の進行停止に光

2013年、イギリス医学研究評議会の研究チームが「動物の脳細胞が死ぬのを止めること」に世界で初めて成功し、世界中でニュースとなりました。しかし、この実験で使用された化合物は、副作用として臓器の損傷を引き起こしたため、人間に使用するのは不適切であると考えられました。あれから4年が経過して、同じように脳細胞の死滅を防ぐ効果を持ちながら、人間に安全に使用できると考えられる2つの薬が発見されています。
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

脳細胞の死滅を食い止める薬では、脳細胞に組み込まれた自然な防御メカニズムに焦点を当てています。ウイルスが脳細胞をハイジャックすると、ウイルスタンパク質が蓄積されます。すると細胞はウイルスの拡散を防ぐためにほぼすべてのタンパク質生成を止め、最終的に死滅します。脳全体のニューロンで繰り返されるこのプロセスは、人間を動けなくしたり、記憶に障害をもたらしたりと、さまざまな副作用を引き起こします。多くの神経変性に関わるとみられるこのプロセスですが、これを上手くコントロールすることで広範囲な疾患を治療する可能性が模索されてきました。
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

そんな脳細胞の死滅を止める薬に関する研究が2013年に発表されました。細胞の防御メカニズムが働くことを防ぐ化合物を使用し、マウスでプリオン病の進行を停止することに成功、つまりは動物で初めて神経変性疾患を止めることに成功しました。このアプローチで神経変性疾患を止めることが可能であることが示されたのですが、使用した化合物が膵臓に毒性のあるものであったため、人間に使用することはできませんでした。しかし、この研究は神経変性疾患に関する研究として「確実に転換点になった」とのこと。
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

2013年の研究以降、1000種類を超える既存の薬物を用いた試験が行われ、その中の2つが脳細胞の死滅を防ぐことで認知症とプリオン病の2つを予防することにつながることが示されました
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

脳細胞の死滅を止める薬のひとつは、うつ病患者が服用するトラゾドンと呼ばれるもの。もうひとつは、がん患者向けのDBMと呼ばれる薬。イギリス・レスターに本拠地を置く研究機関MRC Toxicology Unitのジョバンナ・マルッチ教授は、「どちらの薬も記憶障害および脳細胞の麻痺や機能不全を予防しました」「臨床試験で人間にも類似の効果がみられるかを確認してから、資金を投じ、実際に飲むべきです。

症状を完全に治癒する可能性は非常に低いですが、病の進行を食い止めることができれば、例えばアルツハイマー病などはまったく異なるものに変わります」と語っています。
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

ただし、トラゾドンは既成の医薬品ですが、マルッチ教授は「専門家・医師・科学者として、私はすぐに結果を求めないようにとアドバイスします」と語っています。しかし、アルツハイマー病学会に所属するダグ・ブラウン博士は「(トラゾドンは)すでにうつ病の治療薬として利用できるため、研究所で開発される段階から薬局で市販されるまでの過程を大幅に短縮することができる」とコメント。さらに、パーキンソン病学会のデイビッド・デッカー博士は、「これは非常に重要で確固たる研究です。

これらの研究結果を人間の臨床試験で再現できれば、トラゾドンとDBMの両方が大きな一歩を踏み出すことになります」と、今後の展開に期待を寄せるコメントを残しています。
英医学研究チームが脳細胞の死滅防止薬を発見 認知症などの治療に光 – ライブドアニュース

■ヘディングによる認知症で12人の元選手が死亡

15日、『The Sun』は12人の元サッカー選手が死亡したのはヘディングによる認知症が原因であると発表した。

認知症の原因として、ボクシング、サッカーのヘディングによる脳への衝撃が悪影響を及ぼすのではないか?とはしばしば言われてきた。
ヘディングによる認知症が原因 12人の元サッカー選手が死亡 – ライブドアニュース

今回の研究では、13人の元プロ・サッカー選手を含む14人の患者を調査、26年間にわたる分析を行った。患者は1980年から2010年の間に認知症と判断され、14人中12人が痴呆により死亡したという。

死後、患者から選ばれた6人を検査したところ4人に粘着性タンパク質の蓄積によって形成される脳の「アミロイド斑(プラーク)」が見られたという。この「アミロイド斑」は長年アルツハイマーの主病因として考えられてきたものである。また、6人全員がアルツハイマー病の兆候があったという。

ヒュー・モリス教授は、「サッカー選手にとって(ヘディングが)認知症のリスクを高める可能性があることを急いで調査する必要がある」と締めくくっている。

Qolyでもこれまでヘディングが与える脳への影響について専門家に取材するなど独自調査を進めてきたが、また1つ悪いニュースが報じられた格好となる。
ヘディングによる認知症が原因 12人の元サッカー選手が死亡 – ライブドアニュース

■認知症起こす仕組み確認=患者iPSで再現-京大

認知症などを引き起こす難病「前頭側頭葉変性症」の患者から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り、異常なタウたんぱく質の蓄積が発症に関与していることを確認したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久教授らの研究グループが発表した。論文は10日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
認知症起こす仕組み確認=患者iPSで再現-京大:時事ドットコム

前頭側頭葉変性症は大脳の前頭葉や側頭葉の神経が変化し、行動や言語に障害が起きる病気。タウたんぱく質を作るタウ遺伝子の変異で発症するとされるが、詳しい仕組みは分かっていなかった。
認知症起こす仕組み確認=患者iPSで再現-京大:時事ドットコム

研究グループは、種類の異なるタウ遺伝子変異を持つ患者2人の細胞からiPS細胞を作製。効率良く遺伝子を改変する「ゲノム編集」を行い、変異を修復したiPS細胞も作った。両者を神経細胞に変化させて比較し、タウ遺伝子の変異が異常なタウたんぱく質の蓄積を生じさせることを証明した。
また、タウ遺伝子が変異したiPS細胞ではカルシウムイオンが増加していることも確認。カルシウムイオンの細胞への流入を阻害すると、異常なタウたんぱく質が減少し、細胞の生存率が上がった。
井上教授は「新薬を作るというゴールに向けての一歩になる」と話している。
認知症起こす仕組み確認=患者iPSで再現-京大:時事ドットコム

■「要介護5」だった母に笑顔戻った 完治不能の認知症に意外な治療法

日本全国で、予備軍を含め800万人以上いるとされる認知症患者。現在根本的に完治させる治療法はなく、発症すると進行を遅らせることしかできない。

番組では、一度は「要介護5」と認定され、寝たきり状態となった高齢の女性が、ひとつのきっかけから2年間で海外旅行に行くまでに回復した驚きの事例を取り上げた。
完治不能の認知症に意外な治療法 「要介護5」の高齢女性が回復 – ライブドアニュース

早田美智子さんは、78歳だった2010年当時、認知症の症状が進み、会話や食事がままならず自力歩行もできず、寝たきりの毎日が続いていた。

息子の雅美さんが、美智子さんの異変に気付いたのは2002年。夫を亡くした直後の美智子さんを励まそうと、ニュージーランド旅行へ連れて行った。帰国後、元気なさそうに見えた母に「旅行で疲れたかな」と声をかけると、驚くべき返事があった。

「ニュージーランドなんて、行ってないよ」

不安になった雅美さんが母を総合病院で受診させたところ、「レビー小体型認知症」と診断された。特殊なタンパク質のレビー小体が大脳皮質や脳幹の神経細胞に発生し、脳機能を妨げる疾患だ。日時や場所などが認識できない、また幻覚が見えるようになり、運動障害に陥るという認知症の諸症状が出る。
完治不能の認知症に意外な治療法 「要介護5」の高齢女性が回復 – ライブドアニュース

医師から認知症の進行を遅らせる薬や、幻覚を抑える薬を処方された。しかし、症状を完全には食い止めることはできない。美智子さんは、毎日ぼんやりと過ごし、家に閉じこもりがちになっていった。物忘れがひどくなり、呼びかけても反応しなくなった。

雅美さんは、少しでも効果があればと、母に有酸素運動や手先を使った脳の活性化トレーニングを試させたが、長続きしない。次第に病状は悪化し、徘徊するようになった。さらに筋肉のこわばりが出始めて、自力で歩けずにひとりでトイレにも行けなくなった。

ある日、雅美さんが車の助手席に美智子さんを乗せて運転していた。何気なくカーラジオをつけると、タンゴの名曲が流れてきた、ふと美智子さんの方を見ると、いつも無反応なのに、左手の指で足をトントン叩きながら、リズムをとっていた。これが、美智子さんの劇的な変化の第一歩となる。
完治不能の認知症に意外な治療法 「要介護5」の高齢女性が回復 – ライブドアニュース

美智子さんは学生時代、社交ダンスを楽しんでいた。雅美さんは以前、その話を聞いており、「もしかしたら」と近所のダンス教室に母を連れて行った。すると、流れてきたタンゴにまたも指を動かして反応。通い始めて2週間がたったとき、美智子さんは「髪を黒く染めたい」と口にした。つい最近まで1日中寝たきりで、何事にも無関心だったのが、自分の身なりを気にし始めたのだ。1か月後には、自ら選んだ鮮やかな赤のシャツに身を包んで、自力で立ち上がるまでになった。さらに先生にリードされながら、しっかりステップを踏んで踊り始めた。肌にはツヤが戻り、踊り終えても「もう一回やろうかしら」と満面に笑みを浮かべた。

日本認知症学会理事で国立長寿医療研究センターの遠藤英俊氏は、「社交ダンスが認知機能や認知症に及ぼす影響は、かなりあると言われています」と説明した。「全身運動であり、知的活動でもある。両方のことを同時にやっている。これが認知機能の予防・回復に効果があるのだと思います」
完治不能の認知症に意外な治療法 「要介護5」の高齢女性が回復 – ライブドアニュース

ビートたけし「息子エラいねえ。昔やってた社交ダンスをやるだけで、あれだけ回復するんですか」

遠藤氏「社交ダンスが、世界中で、認知機能の維持向上、認知症のリスクを下げるという論文がたくさん出てきているんです」

ただし、美智子さんのケースでは社交ダンスだけでなく、治療しながらダンスを続けたことが効果をあげたと遠藤氏は付け加えた。

米国の調査によると、社交ダンスをやっている人は何もしていない人と比べて、認知症のリスクが76%も減少するという。ほかにも、将棋などのボードゲームが74%、楽器の演奏が69%、それぞれリスクを下げるそうだ。いずれも、他人とのコミュニケーションが必要な運動やゲーム。相手に気を遣ったり、相手の「手」を読んだりすることが大切なのだ。
完治不能の認知症に意外な治療法 「要介護5」の高齢女性が回復 – ライブドアニュース

■認知症不明1.2万人超=98.8%は所在確認-昨年届け出分・警察庁

昨年1年間に認知症が原因で行方不明になり、家族などから全国の警察に届け出のあった人は延べ1万2208人に上り、前年から1425人(13.2%)増えたことが16日、警察庁のまとめで分かった。統計は2012年から取り始め、3年連続で最多を更新した。不明者のうち98.8%の1万2058人は昨年中に所在が確認されたが、残る150人は年末までの発見に至らなかった。
厚生労働省の推計で、認知症の人は12年の約462万人から25年には約700万人に達すると見込まれている。政府は地域での社会参加支援や見守り体制の整備などを推進しており、警察庁の担当者は「自治体や地域と連携し、早期発見・保護に全力を尽くしたい」としている。
認知症不明1.2万人超=98.8%は所在確認-昨年届け出分・警察庁:時事ドットコム

昨年に認知症で行方不明者届が受理された人は男性が7012人、女性が5196人。都道府県別では大阪が1791人と最も多く、兵庫の1309人、愛知の1150人、神奈川の562人が続いた。
14年以前に届け出があった人も含めると、昨年中に所在が確認されたのは1万2121人。うち、警察に発見されたのは7231人、自力帰宅や家族による発見は4107人で、死亡確認は479人に上った。
発見までの期間は、届け出当日が8310人、2日~1週間が3562人と大半を占めたが、2年以上経過したケースも27人いた。
全国の警察では14年、保護された認知症の身元不明者の顔写真や身体的特徴などを記載した「迷い人台帳」が整備された。家族らが台帳を閲覧するなどして、これまでに8人の身元が特定された一方、5月10日時点で72人の身元が分からないままになっている。
認知症不明1.2万人超=98.8%は所在確認-昨年届け出分・警察庁:時事ドットコム

■英国で認知症が20年で20%も減少 健康増進が理由? 大学研究

英国では20年前に比べ、1年間に認知症になる人の割合が20%減ったとの研究を、英ケンブリッジ大のチームがまとめた。減ったのは主に男性。
英国で認知症が20年で20%も減少 健康増進が理由? 大学研究 – 産経ニュース

原因は不明だが、喫煙の減少や、血管の状態の改善などが影響した可能性があるという。社会全体で健康増進を図れば、認知症の増加が抑えられる可能性が示された。

チームは1990年前後に、国内3地域で65歳以上の計約7600人を対象に認知症の発症率を調査。20年後に再び調べると、発症率が20%減っていた。全国に当てはめると、91年の発症率が変わらなければ、2015年には25万人余りの患者が出るはずだったが、21万人弱に抑えられた計算になった。
英国で認知症が20年で20%も減少 健康増進が理由? 大学研究 – 産経ニュース

■認知症の行方不明、発見遅れで生存率低下 5日以降ゼロ

認知症による徘徊(はいかい)で行方不明になった高齢者は、発見に時間がかかれば生存率が著しく低下していく傾向が明らかになった。当日中に見つかれば8割以上が生存しているため、地域ぐるみの早期発見の体制づくりが求められそうだ。
認知症による行方不明 発見遅れで生存率が低下、5日以降でゼロに – ライブドアニュース

調査は桜美林大老年学総合研究所の鈴木隆雄所長らが厚生労働省から研究費を受けて実施。2013年度中に認知症が疑われる状況で警察に行方不明者届が出された1万322人のうち、死亡した388人を含む776人の家族に調査票を郵送し、全項目で回答のあった204人分を分析した。

発見されたのが行方不明になった当日なら82・5%が生存していたが、翌日ならその日に発見された人の63・8%、3~4日目は計21・4%と低下。5日目以降の生存者はいなかった。亡くなった人の4割以上が程度の軽い認知症で、研究班は「軽度だからという先入観を持ってはならない」と警告している。

徘徊中の高齢者の発見者は、家族や捜索関係者以外が半数を占めた。鈴木所長は「地域社会の協力が早期発見につながる」と話す。
認知症による行方不明 発見遅れで生存率が低下、5日以降でゼロに – ライブドアニュース

■方向音痴はアルツハイマー病の初期症状!? 「帰巣シグナル」が発信される脳の嗅内皮質に影響か?

初めて訪れた場所の道がなかなか覚えられない、いわゆる「方向音痴」は、アルツハイマー病のごく初期の徴候である可能性があることが、米ワシントン大学(セントルイス)心理・脳科学准教授のDenise Head氏らの研究で示唆された(研究結果は『Journal of Alzheimer’s Disease』2016年4月号に掲載)。

今回の研究は、アルツハイマー病の初期症状がある16人、一見正常だが脳脊髄液マーカーでアルツハイマー病の徴候が認められた13人、対照群として脳脊髄液マーカーで陰性であった健常者42人を被験者として行われた。
方向音痴はアルツハイマー病の初期症状!? 「帰巣シグナル」が発信される脳の嗅内皮質に影響か?|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

脳脊髄液マーカーとは、脳脊髄液(脳や脊髄の周囲を満たして循環する液体)の検査値のこと。脳骨髄液中の「アミロイドβ42」「タウタンパク質」「YKL-40」といったバイオマーカーの値がアルツハイマー病と関連することがわかっており、早い段階から発症リスクを予測できる有効な方法として注目を集めている。

研究ではバーチャル迷路を用いて、被験者に「あらかじめ設定されたルートを学習して辿る」「指定された目印への道を見つける」の2つの課題に挑戦してもらった。その結果、症状はないが脳脊髄液マーカーで陽性を示した群では、設定されたルートを辿る課題に関してはほとんど、または全く問題を認めなかったが、指定された目印への道を見つける課題については著しい困難を示していた。ただし、これらの被験者は、時間はかかったものの最終的には課題をクリアし、後に実施した試験では対照群に近い成績を示した。
方向音痴はアルツハイマー病の初期症状!? 「帰巣シグナル」が発信される脳の嗅内皮質に影響か?|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

指定された目印への道を見つけるためには、空間情報を認知して脳内マップ(認知地図:cognitive map)を作成しなくてはならない。今回の試験結果は、アルツハイマー病の症状は出ていないが徴候がある被験者で、こうした空間認知能力の低下がみられることを示すものである。

Head氏は、今回の試験は小規模なものであり、今後さらなる研究が必要だとしつつも、空間認知能力の評価はアルツハイマー病を発症前に検出するための新しい強力なツールになりうると考えている。

ただし、脳脊髄液マーカーはあくまでリスクを予測するものであり、陽性であっても必ずしもアルツハイマー病になるとは限らないし、脳内マップの作成が苦手、つまり極度の方向音痴であっても、アルツハイマー病を発症しない人も多いという。
方向音痴はアルツハイマー病の初期症状!? 「帰巣シグナル」が発信される脳の嗅内皮質に影響か?|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

ところで、初めての場所でも難なく道を見つけることができる人もいれば、迷ってしまう人もいる。方向音痴な人とそうでない人の違いはどこにあるのだろう?

一般的に「男性に比べて女性のほうが方向音痴が多い」ということがよく言われているが、決定的なことはわかっておらず、男女差よりも個人差の方が大きいという見方もされている。
空間認知能力に個人差がある理由|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

最近の英国の研究で、方向感覚の個人差には脳内の嗅内皮質(海馬の周囲に存在する灰白質に含まれている組織)が関係していることが示された。

被験者に目的地までの道を見つける課題に取り組んでもらい、fMRIにより脳の活動を調べたところ、嗅内皮質から進むべき方向を教える信号=帰巣シグナル(homing signal)が発信されていることがわかった。そしてこの信号の質が方向感覚に影響していており、強く一貫した信号が発せられていれば道に迷わないという。

嗅内皮質はアルツハイマー病の影響を最初に受ける部分のひとつであることを考えると大変興味深い。Head氏の言うとおり、いずれは方向音痴テストでアルツハイマーを早期に検出できる時代がくるかもしれない。
空間認知能力に個人差がある理由|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

■「アレだよ、アレ」は記憶にとって危険なサイン 防ぐ方法は?

職場で、家庭で、あるいはレジャーの場で、固有名詞を思い出せずにもどかしい思いをする中年世代は多い。そんな時につい「アレだよ、アレ」と口をついてしまうが、本人以上にもどかしいのは、それを聞かされる側だ。中堅メーカー勤務の30代会社員がこぼす。

「50代の部長からの指示は『アレ、出しといて』とか、『アノ人によろしく』ばかり。話の内容から想像して“報告書はすでに提出しました”“承知しました。取引先の○○課長ですね”と答えるのですが、ひどい時は『アレを、アノ人に、アレしといて』ですから、禅問答ですよ(苦笑)」
認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」 防ぐ方法とは – ライブドアニュース

歳を重ねるにつれて増える「アレ」。食卓の醤油瓶も、朝ドラのヒロインの名前も、仕事に欠かせない大事な書類も、次から次へと「アレ」に“改名”されていく。

ついつい“年齢のせいだからしょうがない”“伝わっていれば問題ない”と片付けがちだが、実は「アレだよ、アレ」は危険なサインなのだという。横浜新都市脳神経外科病院の眞鍋雄太・認知症診断センター部長が説明する。

「“アレ”や“ソレ”といった指示語は誰でも瞬間的に使いますが、問題は時間が経っても“アレ”が何を指しているのかを思い出せない場合です。
認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」 防ぐ方法とは – ライブドアニュース

数分後、数時間後であっても思い出せる場合は、自然な老化現象としての記憶力低下です。いうなれば“良性の物忘れ”と表現できます。しかしいつまで経っても“アレ”のままだったり、さらに深刻なケースとして自分が“アレ”を連発していたこと自体を忘れてしまったりするようなら認知症を疑う必要が出てくるでしょう」

しかも厄介なのは「アレだよ、アレ」の使い方によって、危険度が異なる点だという。例えば、「今日初めて訪問する会社……アレ、ひらがな3文字の……」の場合は、瞬間的な記憶(短期記憶)の欠落で、「良性の物忘れ」の可能性が高い。

だが、その会社が「長年の取引先」だった場合は危険度が高くなる。単なる固有名詞ではなく、それまで自身が関わってきた経験(エピソード記憶)まで忘れている可能性があるからだ。
認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」 防ぐ方法とは – ライブドアニュース

「前者は記憶を司る部位である海馬の細胞が減少して生じる『海馬萎縮』という現象が主な原因です。30歳頃から人間の脳では1日に10万個の神経細胞が死滅するとされ、当然、それに比例して記憶力は低下します。結果、新しい情報を覚えられなくなったり、必要度の低い記憶を忘れていくのです。

一方、後者は加齢による脳細胞の死滅に加え、アミロイドβという脳細胞の老廃物が脳内に蓄積することによって生じる現象です。この老廃物が海馬などに溜まることで、エピソード記憶を含む記憶力が著しく低下するといわれており、日本人の認知症の6~7割を占める『アルツハイマー型認知症』がこれにあたります」(眞鍋氏)

しかしながら、話している本人は「アレ」が短期記憶を指しているのかエピソード記憶なのかの区別を自覚しているわけではないし、聞かされる側も判別しようがない。医学的にも「MRIなどで診断しない限り、言動から物忘れと認知症を見分けることは難しい」(同前)という。だからこそ、「アレ」は困りものなのだ。
認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」 防ぐ方法とは – ライブドアニュース

では、認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」を防ぐ方法はあるのだろうか。前出・眞鍋氏が語る。

「短期記憶であれエピソード記憶であれ、記憶の欠落を防ぐためには、脳に適度の負担をかけ続けることが有効です。それによって脳細胞が刺激され活性化するからです」

棋士の羽生善治・名人(王位・王座・棋聖)との共著『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本』(徳間書店)がベストセラーとなっている脳科学者の茂木健一郎氏もこう指摘する。

「ちょっとしたことをスマホなどで検索などせずに、日頃から思い出すようにする。そうすることで、(脳の中で記憶を司る)前頭葉から記憶を引き出す回路を鍛えられます」

それ以外にも、「アレだよ、アレ」を減らす方法がある。「アレ」を単体で覚えるのではなく、固有名詞と紐付けして覚えるやり方だ。それが上手くできれば、歳を重ねても記憶力は低下しにくくなる。
認知症のサインとなる「アレだよ、アレ」 防ぐ方法とは – ライブドアニュース

■老老介護「精も根も尽きた」82歳夫、メモに綴った胸中…認知症の妻殺害、地検起訴へ 兵庫

兵庫県加東市で今月5日、認知症の女性(79)が夫に殺害された事件で、兵庫県警に殺人容疑で逮捕された八尾嘉明容疑者(82)が、自宅に「精も根も尽きた」と書いたメモを残していたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。

「自分が死ぬと妻の面倒をみる人がいなくなる。家族に迷惑をかけたくなかった」とも供述しており、県警は1人で妻を介護していた八尾容疑者が、将来を悲観して犯行に及んだ可能性が高いとみている。

八尾容疑者は、今月5日に寝室で妻の正乃さんの首を電気コードで締めて殺害したとして、同6日に逮捕された。神戸地検姫路支部は勾留期限の26日、殺人罪で起訴する見込み。
認知症の妻を殺害 逮捕の夫「精も根も尽きた」とメモ残す – ライブドアニュース

捜査関係者によると、八尾容疑者は正乃さんの介護について「夜に2回ぐらいトイレで起こされた。おむつをしてくれないのでシーツごと取り換えるのが大変だった」と説明。自宅からは「精も根も尽きた」とするメモとともに、介護経過を詳細に記したメモも見つかったという。

正乃さんは平成26年ごろにはすでに認知症状が現れていたとみられ、同年11月に「要介護3」の認定を受けた。今年1月に膝を骨折して以降、寝たきりの状態だったという。

八尾容疑者は正乃さんと長男(50)と3人で暮らしていたが、長男が病気がちのため、民間の介護サービスを利用しながら、ほぼ一人で介護を担っていたという。

八尾容疑者ら家族は21年以降、加東市に計34回にわたり、「妻が夜に徘徊(はいかい)するようになった」などと介護に関する相談をしていた。
認知症の妻を殺害 逮捕の夫「精も根も尽きた」とメモ残す – ライブドアニュース

動機の殺人事件、65歳以上91件、6割超

警察庁によると、介護や看病疲れを動機とした殺人事件(未遂を除く)は平成23~27年、全国で142件が立件された。そのうち容疑者と被害者がともに65歳以上だったのは91件で6割超を占める。

大阪府枚方市では26年3月、認知症の当時73歳の妻を絞殺し、自身も自殺を図ろうとした当時82歳の夫=執行猶予付き判決が確定=が殺人容疑で逮捕された。公判記録によると、男性は妻の介護以外に鬱病の長男の世話を1人で抱え、「自分が死んだら妻の面倒を見る人がいない」と思い詰めたという。自宅からは「妻認知症で疲れた。息子鬱病との二重苦だ」と書かれたメモが見つかった。
認知症の妻を殺害 逮捕の夫「精も根も尽きた」とメモ残す – ライブドアニュース

昨年2月には、献身的な介護を続けていた当時83歳の夫=同=が、大津市内の自宅で、認知症だった当時81歳の妻を殺害する事件が起きた。

団塊の世代が75歳以上となる37年には、65歳以上の5人に1人にあたる約730万人が認知症になる見込みとされる。

淑徳大の結城康博教授(社会福祉学)は「真面目で責任感が強い人が、終わりの見えない介護に疲れ果て、周囲に相談できず孤立化して事件が起きている。民間団体が運営する介護者同士の集いの場などはあるが、国や自治体はそれに頼っているのが現状で、解決するにはさらに公的サービスを整備していく必要がある」としている。
認知症の妻を殺害 逮捕の夫「精も根も尽きた」とメモ残す – ライブドアニュース

■老人ホーム入居の男が女性殺害 介護現場でキレる認知症の現実

4日午前0時ごろ、埼玉県戸田市本町2丁目の介護付き有料老人ホーム「サニーライフ戸田公園」で、入居者の無職小田みと子さん(87)が自室で血だらけになっているのを巡回中の男性職員(43)が発見した。小田さんは顔を殴られており、搬送先で死亡が確認された。蕨署は、入居者で発見時に小田さんの部屋の中にいた無職男(78)を殺人容疑で逮捕した。
老人ホームで男が女性殺害 認知症の人の「攻撃性スイッチ」の怖さ – ライブドアニュース

逮捕容疑は、3日午後11時45分ごろから4日午前0時ごろまでの間に、小田さんの部屋で、ベッドの転落防止用の柵で小田さんを殴るなどして殺害した疑い。蕨署によると、男には認知症の症状があり、小田さんは寝たきりの状態だったという。2人は同じ階で、別々の部屋に入居していた。

認知症老人対策に詳しい介護職員は「認知症の人には時々、攻撃性スイッチが入ります。約束していない約束を破ったなどと激高したり、他人のささいな言動に対して被害妄想に取りつかれて、本人としては正当な防御のつもりで、攻撃性を爆発させます。私も認知症の人から『タヌキみたいな顔して俺をバカにしている!』といきなり恫喝され、土下座してなだめたことがあります」と語る。
老人ホームで男が女性殺害 認知症の人の「攻撃性スイッチ」の怖さ – ライブドアニュース

介護職員ならその場を収めるための行動を取ることができるが、認知症老人同士だと譲歩せずに、被害妄想の激情がぶつかり合い、惨劇を招くこともあるのだという。しかも今回、小田さんは寝たきりで挑発したとは考えにくいし、抵抗もできなかったはずだ。

「他人に害を与えるモードになった問題高齢者を別室や外に連れ出し、他の利用者に悪影響のないように空気を静めるのも介護職員の仕事ですが、職員不足などで対応しきれないことが多いです」と同介護職員は指摘する。
老人ホームで男が女性殺害 認知症の人の「攻撃性スイッチ」の怖さ – ライブドアニュース

■不整脈の治療薬、認知症に効果 マウスの神経の減少防ぐ 「世界初の薬になるかも」

不整脈の治療薬が、アルツハイマー病で起こる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果があるとのマウスの実験結果を、国立長寿医療研究センター(愛知県)や理化学研究所(埼玉県)、同志社大(京都府)などのチームが16日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。
不整脈の治療薬、認知症に効果 マウスの神経の減少防ぐ 「世界初の薬になるかも」 (1/2ページ) – 産経WEST

この薬は不整脈や気管支ぜんそくの治療に使われる「イソプロテレノール」。チームの高島明彦・同センター分子基盤研究部長は「認知症の進行を止める世界で初めての薬になるかもしれない。人での効果をできるだけ早く明らかにしたい」と話している。

アルツハイマー病患者では、神経細胞の中で「タウ」と呼ばれるタンパク質が異常に集まり、細胞が死んでしまうことが知られている。

チームは、特定の構造を持つ薬剤が、タウが集まるのを抑えることを発見、同じ構造を持つイソプロテレノールに着目した。タウが過剰に作られ認知症のような症状を起こすマウスは通常、3カ月後に神経細胞が10~15%減少するが、餌に混ぜて投与したところ、3カ月後でも減少しなかった。脳機能の低下や行動の異常も抑えられた。
不整脈の治療薬、認知症に効果 マウスの神経の減少防ぐ 「世界初の薬になるかも」 (1/2ページ) – 産経WEST

■TV毎日3時間みる人、しない人の半分の脳の速度 しかも認知症リスクは2倍に高まる

サンフランシスコ退役軍人健康研究所のチームが、18~30歳の成人男女3247人を25年間追跡調査した結果、1日平均3時間TVを視聴して運動習慣を持たない人は、運動する人にくらべて、認知症のリスクが2倍もあると判明。
TV毎日3時間みる人、しない人の半分の脳の速度 しかも認知症リスクは2倍に高まる – エキサイトニュース

1日平均3時間テレビを視聴して運動習慣を持たない人は、適度な運動を行いTV視聴時間が1日3時間未満の人より、脳の認知処理速度と実行能力が低かった。それは約2分の1、認知処理速度は65%、実行能力は56%ほどしかなかったのだ!
TV毎日3時間みる人、しない人の半分の脳の速度 しかも認知症リスクは2倍に高まる – エキサイトニュース

■破産する家が続出中「認知症」実はこんなにカネがかかる 医療・介護費用だけじゃない

認知症そのものが、人命をすぐに奪うわけではない。しかし、認知症は人の暮らしを一変させる。平穏な日々は、二度と帰ってこない。長い介護生活の中で、老後の資金が底を突き、破産や心中に追い込まれる家庭が、現に続出している。

肉親が認知症になったとき、今のところ、とるべき道は4つに限られる。(1)公営の特別養護老人ホーム(特養)に入居する。(2)民営の有料老人ホームか、サービス付き高齢者住宅(サ高住)に入居する。(3)認知症の高齢者が数人で共同生活を送る、グループホームに入居する。(4)在宅で介護する。
NAVER Japan Account

どの道を選んでも、それなりの出費は避けられない。だが今後、認知症という「カネ食い虫」から逃れることは、いよいよ難しい。なにしろあと10年で、全国で1000万人超、日本人の10人に1人が認知症とその予備軍になるのだ。

まず、最も多くの人が利用すると思われる、(2)の民間有料老人ホーム・サ高住と、(3)のグループホームでかかる費用を具体的に見てみよう。大阪市で高齢者の福祉施設入居の相談を受けている、「シニアの暮らし研究所」代表の岡本弘子氏が言う。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

「ほとんどの施設は、家賃に加えて管理費、食費、介護保険の自己負担金、雑費を合わせた月額料金が15万~20万円ほど。入居の時に、一時金として月額料金の1~数ヵ月分を支払うことになっている施設も多いですね。

思いのほか費用がかさむのが、介護サービスの利用料金です。民間施設が提供する介護サービスには保険が適用されないものも多いため、前述の月額料金に加えて、さらに20万円以上の負担がかかることも珍しくありません」

介護保険が適用されない「保険外サービス」は、医療で言えば「自由診療」のようなもので、施設側が価格をある程度自由に決めることができる。使い過ぎれば、あっという間に月々の介護費用は30万円、40万円と膨れ上がってしまうのだ。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

年金では絶対にムリ

入所した当初は軽い認知症でも、症状が進み、身の回りのことが自分でできなくなれば、介護サービスの利用額は増えてゆく一方である。

「最近では、料金をきちんと把握せずに保険外サービスを使いすぎ、利用額を支払えなくなる利用者のために、『月額20万円分を越えたら、サービス受け放題』というパック料金プランを採用している施設もあります。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

施設の側にとっても、空き部屋を作るよりは入居者を増やしたほうが得なので、保険外サービスの料金は割り引くという施設や、場合によっては1~2割の自己負担で大丈夫、というところもあります」(前出・岡本氏)

仮に、ひと月の負担額を低めの25万円と見積もった場合でも、年間での出費は300万円。高齢者ひとりにつき、平均介護期間はおよそ5年だから、必要な金額は、安くとも
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

総額1500万円。本人の年金をすべてつぎ込んだとしても、100万円単位で赤字が出るケースが少なくない。

医療・介護事業サポート会社「地暮」を運営する中村聡樹氏は、「認知症の介護に最も向いているのは、グループホームではないかと思います」と言う。前出の(3)の施設のことだ。

「認知症高齢者グループホームは認知症の人の専用施設で、1ユニット最大9人で共同生活を送る施設です。個室に共用の台所や食堂、浴室が付いていて、常時5人ほどのスタッフが介護にあたります。夜間も必ず職員が常駐し、24時間での見守り体制もある」

グループホームの利用料金も、基本的には介護付き有料老人ホームやサ高住の料金と大きな隔たりはなく、食費を入れて月額11万5000~16万5000円ほどが一般的である。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

「ただし、施設の夜間支援サービスを利用すると追加料金を請求されたり、おむつ代、イベントの会費、ベッド以外のテレビや家具などの生活用品は自腹、という施設も多い。医療費やもろもろの実費を加算すると、月額料金に4万~5万円のプラスが出ることは珍しくありません。また、基本料金の他に介護保険の自己負担額も加算されます。月々の自己負担額は、要介護認定を受けている人で2万2770~2万5560円と決まっています。

パンフレットに『月々13万円で入れます』などと大書している一方、隅に小さく『介護保険利用料と実費が別途かかります』とあることも多い。グループホームは安いと言われますが、基本料金に、最低でもプラス5万円はかかると見たほうがいいでしょう」(中村氏)
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

■施設を突然、追い出されて…

しかも、特養は全国で約7800ヵ所の施設に対して、52万人もの高齢者が入所待ちをしている「狭き門」。順番待ちをしている間にも、どんどん認知症は進んでゆく。

そもそも、こと認知症の高齢者の介護に関しては、これまで見てきたような施設には「限界」もあるという。前出の岡本氏がこう語る。

「徘徊や大きな声を出す、暴力を振るう、不潔な行為をするといった、認知症の『周辺症状』が出ている人の場合は、入所を断る施設があります。また、入所した後に認知症が進んで、施設側が『安全の確保が難しい』と判断したときにも、退去させられたり、他の施設に移ることを余儀なくされるケースがあるのです」

ただでさえ、呻吟しながら月々の利用料をやりくりしているところに、いきなり「出て行ってください」と言われれば、家族へのダメージは計り知れない。もっと高額な施設に移るか、それとも在宅で介護するのか-そんな、究極の選択を迫られることになる。

政府と厚生労働省は、介護保険費の膨張に歯止めがかからないこともあり、在宅介護を増やすという方針を掲げている。在宅介護は、施設に比べて月々の費用も安くすむといわれるが、実際には、認知症の進行度合いによって千差万別である。

千葉県に住む50代の女性は、認知症の義父を在宅介護している。自営業者だった義父は年金が少なく、一家の貯蓄も乏しかったため、施設への入居は考えなかった、という。この女性が言う。

「うちの義父は、足腰は立つのですが、トイレで用を足すことがまったくできなくなってしまったんです。部屋の床や押し入れの中で出してしまうので、家中の床をビニール製のクッションフロアに取り換え、カーテンは撥水のものにし、階段や扉もすべてリフォームしました。補助金は出ましたが、それでも200万円近い出費でした。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

デイサービスをお願いしても、迎えの車に乗りたくないと大暴れするので、施設に預けることもままなりません。民間の見守りサービスの利用料が、毎月3万円かかっています」

親子で心中を図った冒頭の家族の場合も、娘と父親が、認知症の母親を在宅で介護していた。父が体調を崩して職を失い、収入がなくなって、追い込まれてしまったのだ。

肉親の老後の面倒を家で見るのは、介護される側にとって幸せなことかもしれない。しかし、介護する側には必ず、経済的にも体力的にも限界がやってくる。まして、介護する側に病気や離職といった不測の事態があれば、それまでの人生設計は一発で吹き飛んでしまう。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

後見人ですっからかんに

さらに今、認知症の介護には新たな問題も浮上している。あくどい「成年後見人」の餌食になり、高額の報酬を払わされたあげく、財産をむしり取られるケースが急増しているのだ。成年後見制度に詳しい、一般社団法人「後見の杜」代表の宮内康二氏が解説する。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

「成年後見人とは、認知症で判断能力が不十分な人にかわって、必要な医療・介護サービスを探して契約を結んだり、財産管理を行う、いわば『もう一人の自分』。家族が役所などに勧められて、弁護士や司法書士などの専門職を紹介してもらうのが一般的です」

しかし、この専門職後見人こそが曲者。「弁護士の先生だから、信用できるはず」と思って安心していると、痛い目に遭う。ある弁護士が言う。

「何も仕事がなくても、基本報酬だけで最低で月額2万~3万円。財産がある人の場合、もっと吹っ掛けられます。実際に月々6万円、年間72万円の報酬を、後見人の弁護士に10年以上支払っている高齢者もいました。また報酬以外に、交通費や交際費、電話代などが実費として請求されます」
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

当然ながら、遺産相続や土地取引、遺産整理などを行う際も、この成年後見人が代行するわけだが、こうした「仕事」が発生するたびに数十万~数百万円の「ボーナス」を取られる。さらに、これほどのバカ高い報酬に飽き足らず、認知症高齢者の財産を横領する弁護士・司法書士も跡を絶たない。成年後見制度を悪用した不正被害額は、昨年1年間だけで、全国で56億円を超えている。

「私の経験では、役所に『後見人を付けたほうがいい』と言われたケースで、実際に必要なのはせいぜい5件に1件です。後見人の不正行為を防ぐには、個人ではなく、成年後見の実務に詳しく、内部の監視がしっかりしている法人と契約するのがいいでしょう」(前出・宮内氏)

認知症は誰の身にも降りかかる。しかも、遭遇するのは一度きりとは限らない。夫婦が二人同時に認知症になったら。親を看取った後、次は自分が認知症になったら-。

他人事ではない。現実を直視しなければ、乗り越えることはできない。
老後資金を吹き飛ばす「認知症」の怖さ 成年後見人との新たな問題も – ライブドアニュース

■高齢者ドライバー加害者親族 認知症検査は机上の空論と語る

昨今、高齢者による運転事故報道が相次いでいる。そのうちの一つが、今年10月28日に宮崎県で73歳の男が運転する車が歩道を暴走し、6人が死傷した件だ。そして、このケースとは別だが、ある高齢者ドライバーによる事故の加害者の親族である遠藤真由子さん(仮名・50代)は苦しい胸のうちを明かした。

事故後、父親に認知症の傾向があったと報じられ、自宅には「なぜ、認知症なのに車を運転させたのか」という抗議の電話や手紙が殺到した。家族は誹謗中傷にさらされ、事故の他にも心に大きな傷を負った。
高齢者ドライバー加害者親族 認知症検査は机上の空論と語る│NEWSポストセブン

遠藤さんが「相手のかたが大事にいたらなかったのが救いですが…」と声を絞り出す。

「私たちが認識している以上の速さで、父の認知症は進行したようです。私たちが認知症と向き合う速さ以上に症状が進んでしまって…いや、もしかしたら父は自分の症状がわかっていたのかもしれませんね…。どうして私たちが気づいてあげられなかったのか、悔やんでも悔やみきれません。

こうなって改めて思うのは、3年に1度の免許更新時の認知症の検査の実施は、机上の空論でしかないということ。こうした事故は防げないと思いますし、私たちみたいな家族は増えていくと思います」

別の事故の当事者も、高齢者が免許を返納する難しさを実感している。

「高齢者が免許を返納するとタクシーの割引を受けたり、レストランも割引してくれます。スーパーでの買い物を配送してくれるサービスもある。でも高齢者は返納しない。それは特に地方の高齢者にとって、車は生活に欠かせない交通手段であり、人が人らしく生きていくための手段だからなんです。
高齢者ドライバー加害者親族 認知症検査は机上の空論と語る│NEWSポストセブン

親にとって車は、病院へ行ったり、仲間と会ったり、社会とつながり、社会の一員であるための重要な手段。それが人らしく生きることにつながる。高齢者が免許を返納しないのはそういうことなんです」

また鈴木陽さん(仮名・50代)は親族が起こした事故を振り返ってこう嘆いた。

「私は彼に免許の返納を何度か提案しました。でもそれは彼のプライドが許さなかったのかもしれません。自分より上の年齢の人が運転しているのに自分だけ免許を返納するなんて…って。事故後わかったことですが、彼の認知症は、私たちが認識している以上に進んでいました。彼もそれはわかっていて、私たちに言わなかった…」
高齢者ドライバー加害者親族 認知症検査は机上の空論と語る│NEWSポストセブン

■認知症の予防策は早歩きと知的活動 習慣的なコーヒーも有効

高齢化の一途をたどる日本社会。誰もが認知症のリスクに直面することになるわけだが、そんななかNHKスペシャル『シリーズ認知症革命』が大きな話題になっている。

「ついにわかった! 予防への道」と銘打たれた第1回放送(11月14日)では、いったん発症すると治療は困難で、投薬によって進行を遅らせることしかできない認知症が、早期診断により、未然に「予防」することが可能であると明らかにされた。

その認知症予防の重要なカギを握るのが、「MCI(軽度認知障害)」だ。MCIとは、脳の認知機能が低下しているが、認知症のレベルには至っていない状態のこと。この段階で早期に対策できれば、認知症の進行を防ぐことができるのだ。
認知症の予防策は早歩きと知的活動 習慣的なコーヒーも有効│NEWSポストセブン

では、MCIと診断されたらどうすればいいのか。前出のNHKスペシャルで大きく取り上げられていた予防策は「早歩き」という、驚くほど簡単なものだった。番組にも登場していた、認知症予防の第一人者で、日本認知症予防学会理事長の浦上克哉鳥取大学医学部教授が解説する。

「『脳内ネットワーク』が弱る一因は、脳内の細い血管が壊れて、微小出血を起こすことにあります。そこで、脳内の血管を強くすることが、認知症の発症を防ぎます。ウオーキングなどの有酸素運動を1日30分、週3~4回行ってください。遅く歩くと効果がないので、散歩よりもややキツく感じ、少し息が上がるぐらいの早足がいいでしょう。そうすると、脳内で傷ついた血管の代わりに、新しい血管が作られるように促され、さらに新しい神経細胞のシナプスも生み出されるので、一度衰えた『脳内ネットワーク』を強化することができるのです」
認知症の予防策は早歩きと知的活動 習慣的なコーヒーも有効│NEWSポストセブン

効果はそれだけではない。認知症のなかで最も多い「アルツハイマー型認知症」は脳内に特殊なたんぱく質(アミロイドβペプチド)が蓄積して発症するとされる。有酸素運動はこのたんぱく質の蓄積を防ぎ、脳内で記憶をつかさどる海馬の働きを活性化する効果があるとされる。

「付け加えるなら、認知症予防のポイントはもう2つあります。1つは食事。脂っこいもの、塩分の強いものは控え、青魚や野菜、果物を積極的に摂取しましょう。もう1つは知的活動です。パズルや折り紙、麻雀や囲碁、将棋などがいい。ひとりでやるより、大人数でワイワイと楽しんでやることも『脳内ネットワーク』によい影響を与えます」(前出・浦上教授)

最近では意外な嗜好品が、認知症予防に有効という報告もある。イタリアのバーリ大学などの研究チームが今年7月に発表したところによると、習慣的にコーヒーを飲む人は飲まない人と比べ、MCIになりにくかった。コーヒーを飲まない人に比べ、発症リスクが1日1杯で半分、1日1~2杯だと3分の1まで減少したという。
認知症の予防策は早歩きと知的活動 習慣的なコーヒーも有効│NEWSポストセブン

■認知症リスクに関係する「ボケやすい性格」

「認知症の発症には生活習慣が大きく関係していますが、どんな生活を送っているかには性格が深く関与していることも。現在、認知症と性格の関係について、さまざまな研究が進められています」

そう語るのは、先ごろ『100歳まで健康に生きるための111の話』(毎日新聞出版)を上梓したアンチエイジング研究の第一人者・順天堂大学の白澤卓二教授。同書によると、「皮肉屋」「心配性」は認知症の発症リスクが高いというのだ。そこで、認知症になりやすい性格を挙げた。当てはまるものが多ければ多いほど、認知症リスクが高まる。各項目について、白澤先生が解説してくれた。
ひとつでも当てはまったら要注意 認知症になりやすい性格8つ – ライブドアニュース

【出不精、ひきこもりである】
出不精だと、脳を使わなくなるほか、血流悪化も心配だ。
「有酸素運動は心血管機能を向上させるため、記憶力をつかさどる脳の海馬という部分の血流もよくします。速歩きでも十分効果があるのですが、出歩かなくなると脳血流は悪くなるいっぽう。当然、認知機能の低下も招きます」

【美白命である】
いざ、お出かけ。だが、紫外線予防命の「美白女子」にも、認知症の危険が!フランス・アンジェ大学病院の研究によれば、実際にアルツハイマー病を発症した人は、発症していない人よりビタミンDの量が低い傾向にあったという。
「紫外線を浴びると体内で生成されるビタミンDは、幸福感をもたらす働きもあるため、不足するとうつ状態を招きます。しかし、美白ブームによって現在多くの女性が慢性的なビタミンD不足に」
ひとつでも当てはまったら要注意 認知症になりやすい性格8つ – ライブドアニュース

【せっかちである】
歩くこと同様に、脳を広く刺激するのが「咀嚼」。よくかむ人ほどボケにくいそうだ。
「『食事に時間をかけるなんてムダ』と思うせっかちな人は、そばやカレーなどかまずに飲み込める食事になりがち。咀嚼が不足し、認知症になりやすいといえます」

【がんこである】
そこで、カレーのときは白飯を玄米に替えるなど「かむ工夫」が必要だが、がんこな人はそれが難しい。
「『カレーライスに玄米なんてありえない』という人も(苦笑)。悪い生活パターンを変えられないという点で、がんこな人も要注意です」
ひとつでも当てはまったら要注意 認知症になりやすい性格8つ – ライブドアニュース

【パン好きである】
女性に多い「パン好き」も、認知症予防の観点からは、量を控えたほうがよさそうだ。
「小麦を品種改良する過程で生まれたアミロペクチンという物質が、脳組織にダメージを与えるうえ、やはり小麦に含まれるグルテンには中毒作用があります。食べるほど小麦がさらに欲しくなり、アミロペクチンの摂取量が増え、脳が傷ついてしまうのです」

【ほれっぽくない】
最後は「恋心」。ときめきは認知機能もキープするため、裏返せば、ほれにくい人ほどボケやすいという。
「加齢とともに脳の神経細胞の数は減少し、認知機能は低下しますが、ときめきは脳の神経栄養因子という物質の分泌を促進。脳の神経細胞から突起が伸びて、新しい神経回路をつくってくれるのです。ほれっぽくない人は、この物質の分泌も増えないので、恋多きひとよりボケやすいといえるでしょう」
ひとつでも当てはまったら要注意 認知症になりやすい性格8つ – ライブドアニュース

【皮肉屋である】
イースト・フィンランド大学の調査では、「人は他人を出しぬくために嘘をつくと思う」などの項目にイエスと答えた皮肉屋の人は、ノーと答えた人より認知症の発症リスクが約3倍にのぼった。
「もともと、敵意を抱きやすい性格の人はストレスに対する反応が高く、脈拍や血圧が上昇し、心臓に負担をかけやすいため心臓病のリスクが高いことは知られていました。認知症との因果関係については、さらなる研究が待たれます」

【心配性である】
心配性の女性も要注意。スウェーデン・ヨーテボリ大学の研究によると、心配性で怒りっぽい女性は、アルツハイマー病を発症するリスクが2倍も高かった。
「研究では長期間に及ぶストレスとの関係が考えられていますが、私は、その先にあるうつとも関係していると推測します。うつ病の人はそうでない人に比べ、3.5倍以上もアルツハイマー病を発症しやすいのです。うつになりやすい心配性の人にも、同じリスクがあるのでは」
ひとつでも当てはまったら要注意 認知症になりやすい性格8つ – ライブドアニュース

■認知症が治ると話題のプラズマローゲン 驚くべき調査結果は

高齢化を迎えた国々の共通の課題は認知症対策。その治療薬は世界中が躍起になって開発にしのぎを削る。しかし治療法は確立されておらず、今後の超長寿時代には“ボケずに生きる”ための処方箋が欠かせない。そんな中、今年に入り、「認知症が治る」と話題になっている物質がある。

2012年、九州大学の藤野武彦名誉教授率いる研究チームは、アルツハイマー型認知症患者において赤血球プラズマローゲンが低下することを証明した。血液中のプラズマローゲンの減少は、すでにカナダ、アメリカ研究チームが2007年に証明していたが、それが赤血球プラズマローゲンであることを突き止めたのが藤野研究チームだった。

また、2006年に世界で初めて大量のプラズマローゲンの抽出に成功したのも同チーム。そして昨年から、臨床試験でこの物質による認知症改善への効果が検証されており、大きな注目を集めている。
認知症患者の被験者60%に顕著な改善 注目集める「プラズマローゲン」 – ライブドアニュース

プラズマローゲンは、人や動物の組織に存在する抗酸化作用を持ったリン脂質の一種。現在はホタテ貝から抽出したプラズマローゲンが特に有用であることがわかりつつある。

いま、このホタテ由来のプラズマローゲンを摂取する2種類の大規模臨床試験が進行中。その一つであるオープン試験の中間報告(試験参加者53人)では、驚くべき結果が見られた。服用開始後、1か月で多数の患者に変化が現われ、3か月後には医師評価(認知症診断テスト・MMSE)と、介護者からの評価で試験参加者の60%に顕著な改善が見られたのだ。

たとえば、言葉や物の意味が不明瞭になる意味性認知症と診断されて3年目の70代の男性。長年連れ添った妻を「うーん、兄弟かな?」と答えるほどの認知症だったが、1か月でMMSE(30点満点)が5点も改善し妻を認識できるようになった。また、MMSEが7点アップした70代のアルツハイマー型認知症の男性は、認知症を患ってから囲碁六段の腕前が初段まで落ちていたが、服用1か月で五段まで回復した。
認知症患者の被験者60%に顕著な改善 注目集める「プラズマローゲン」 – ライブドアニュース

このプラズマローゲンは、アルツハイマー型に次いで多く、男性のほうがかかりやすいとされる「レビー小体型認知症」にも有効なことがわかってきた。この認知症は、特有の幻視(虫や人の幻が見える)や、自律神経障害で苦しむ人が多いが、それらの症状が80%の患者で消失したという。

「プラズマローゲンが効く理由の一つとして、この物質が脳内の神経炎症を防ぎ、認知症の発症に深く関係しているアミロイドβというたんぱく質の蓄積を防ぐこと、さらに、加齢とともに年々減っていく脳の神経細胞を新生することが考えられます。これらの結果からプラズマローゲンが認知症のみならず、多くの脳機能障害を改善することが期待できます」(藤野氏)
認知症患者の被験者60%に顕著な改善 注目集める「プラズマローゲン」 – ライブドアニュース

藤野研究チームはこれまでにプラズマローゲンの基礎医学・臨床医学の論文をいくつも海外に報告してきた。国内でもその効果を確信した専門医が続々と臨床試験に参加し、認知症治療に新たな光が差している。この9月に一般向けにメカニズムを解説した本『認知症はもう不治の病ではない!』も出版する藤野氏がこう語る。

「認知症になって苦しむのは、本人以上に家族の方々です。だからMMSEの結果よりも、日々のコミュニケーション能力や、社会性の回復のほうが重要なのです。プラズマローゲンは患者さんとご家族の未来に大きな貢献をするでしょう」
認知症患者の被験者60%に顕著な改善 注目集める「プラズマローゲン」 – ライブドアニュース

■カロリー制限で悪化!? アルツハイマー病治療「新事実」 追跡!医療新発見

アルツハイマー病の人はカロリー制限をすると症状が進行する-。そんな可能性を示唆する研究報告が、先頃、東京医科歯科大学脳統合機能センター長の岡澤均教授らによって発表された。従来はカロリー制限をした方が、進行を遅らせるのではないかと考えられていたが覆したのだ。この研究の先に垣間見えたのは、若い頃からの生活習慣の改善である。
アルツハイマー病 カロリー制限は逆に症状を進行させてしまう? – ライブドアニュース

アルツハイマー病では、神経細胞の中や外に異常タンパク質のベータアミロイドがたまり、神経細胞の変性や消失、老人斑の出現などが起こる。岡澤教授らは、ベータアミロイドを神経細胞内で処理する「誘導性オートファジー」の存在をまず明らかにした。いわゆる「お掃除システム」だ。

「誘導性オートファジーは、細胞が飢餓状態になると盛んになり、脳に不要なベータアミロイドも取り除いてくれると考えられていました。この機能を生かすために、アルツハイマー病の人にカロリー制限すれば、アルツハイマー病を良くできるとの考え方があったのです」
アルツハイマー病 カロリー制限は逆に症状を進行させてしまう? – ライブドアニュース

こう話す岡澤教授は、その実態を確認すべく、脳の神経細胞で何が起こるのかを調べた。すると、カロリー制限によって誘導性オートファジーが盛んになり、細胞外からベータアミロイドを細胞に取り込むまでは仮説通り。ところが観察を続けていると、ベータアミロイドをたくさん取り込んだ神経細胞は、それを処理できずに膨らんで破裂してベータアミロイドをまき散らし、死んでしまった。

「アルツハイマー病の脳の神経細胞では、誘導性オートファジーは盛んになるが、その機能が不完全なため、極端なカロリー制限は逆効果になる可能性があるのです」(岡澤教授)
アルツハイマー病 カロリー制限は逆に症状を進行させてしまう? – ライブドアニュース

「アルツハイマー病は、生活習慣病とも関連しており、30代以降の急激な体重の増加などはリスクを高める可能性はあります。そのメカニズムは十分にはわかっていません。今いえることは、極端な身体への負荷はよくないということです。若い頃から『腹八分目』を心掛け、健康を維持することが大切だと思います」

岡澤教授らは、アルツハイマー病の発症前の早い段階から、神経細胞のシナプス(神経細胞同士をつなぐ構造)に異常が現れることをすでに突き止めている。長年の生活習慣の乱れは、シナプス異常につながる。その仕組みについて現在解明中だ。
アルツハイマー病 カロリー制限は逆に症状を進行させてしまう? – ライブドアニュース

■白血球投与で認知機能の低下が防げるとの研究結果

米国のシダーズ・シナイ・メディカルセンターの研究によると、脳機能を正常に保つには、免疫細胞が必須なのだという。

そこで研究チームは、アルツハイマー症状のあるマウスに、健康なマウスの骨髄から取り出した未形成の単核細胞を含む白血球を投与。すると、その白血球が脳に行き着き、認知機能の低下を防ぐことができたという。
アルツハイマーに新治療?白血球投与で認知機能の低下が防げるとの研究結果 – IRORIO(イロリオ)

アルツハイマーでは、アミロイドベータと呼ばれるタンパク質が脳内神経回路に蓄積することがわかっている。これにより認知機能が低下するが、免疫細胞はタンパク質の蓄積を防ぎ、神経を守る働きをするのだという。

研究著者のYosef Koronyo教授は「未形成の単核細胞にはシナプスの損傷を防ぐ作用があるようだ」と解説する。

まだマウス実験の段階だが、これがヒトにも応用できるとなれば、高齢化社会を生きる我々にとって大きなニュースとなるのは間違いない。
アルツハイマーに新治療?白血球投与で認知機能の低下が防げるとの研究結果 – IRORIO(イロリオ)

■認知症になりやすい人チェック

1. 睡眠時間が4時間以下の日が週3日以上ある
2. 連続30分以上のウォーキングや運動をする日が週2日以下
3. 仕事や家庭の中でストレスを感じることが多い
4. 揚げ物が好き
5. 3杯以上のお酒を週5日以上飲む
6. タバコを吸う
7. 家から一歩も出ない日が週2日以上ある

4つ以上あてはまる人は「特に注意が必要」
ポッコリお腹の人、要注意!将来、認知症になりやすいことが判明 – IRORIO(イロリオ)

■ポッコリお腹の人、要注意!将来、認知症になりやすいことが判明

最近では、40~50代でも若年性認知症になる人が増えているというが、認知症専門医・榎本睦郎先生によると、「将来、認知症になる可能性が高いのは、お腹だけ太っている人」なのだという。

「お腹だけ太っている人は、内臓脂肪が多い人。内臓脂肪が多くなると、認知症を発症させる物質を分解するインスリン分解酵素の働きが悪くなり、認知症の発症リスクが高くなる」そうだ。

さらに、「同じ肥満度であっても、全身肥満の人よりもお腹だけ太っている”腹部肥満の人”の方が認知症を起こす確率が30%くらい高い」と、榎本先生は解説した。
ポッコリお腹の人、要注意!将来、認知症になりやすいことが判明 – IRORIO(イロリオ)

■簡単な動作が出来なくなる
リモコンの操作など、今まで出来ていた簡単な実行動作が出来なくなる。中には、「エアコンの冷房を暖房にしてしまい、熱中症になる人もいる」と、榎本先生。

また、カンタンな計算が出来なくなり、買い物の際、お札ばかり出して財布の中に小銭が増える傾向もあるそうだ。
http://irorio.jp/natsukirio/20150706/243481/

「認知症発症のサインはどんなことがある?」という質問に、榎本先生は3つの兆候をあげた。

■記憶障害
「日常生活に支障をきたすくらいの物忘れ」は、初期症状として広く知られているサイン。

■味覚障害
榎本先生は「初期症状で見逃せない」と指摘。辛い物がすごく好きだった人が、急に甘い物を好きになったり、料理の味付けが極端に変わったりするのは要注意なのだという。

また、「認知症の人は、味覚障害だけでなく色んな感覚が鈍くなる」そうで、今まで味の好みにうるさく文句つけていた人が何でも食べるようになることもあるそうだ。
ポッコリお腹の人、要注意!将来、認知症になりやすいことが判明 – IRORIO(イロリオ)

■認知症は食の影響も大きい 圧倒的に不足しているのは魚と野菜

認知症には、脳の老廃物であるアミロイドβの蓄積などが原因の“アルツハイマー型”、脳梗塞・脳出血が引き金になる“脳血管性”などがあり、いずれも食生活が大いに関係しているという。

認知症になりやすい食を控え、脳によい食を摂るには? 浴風会病院の精神科医で認知症介護研究・研修東京センター運営委員の須貝佑一さんに聞いた。

「カロリー過多は活性酸素を増やし、脳の老廃物蓄積を促進すると考えられ、多くの調査でも認知症発症リスクを上げるという結果が出ています。また塩分過多の食生活は血管をもろくして、脳血管障害を引き起こしやすくします。

逆に圧倒的に不足しているのは魚と野菜。魚の脂には、脳の機能を正常に維持するのに必須の栄養素、オメガ3が豊富。また野菜には、脳や体を酸化から守る抗酸化成分、認知症原因物質を抑制すると言われる葉酸などが多く含まれます」
認知症は食の影響も大きい 圧倒的に不足しているのは魚と野菜│NEWSポストセブン

認知症予防にもう一つ重要なのは、“偏らない”こと。

「たとえばカロリーを気にして敬遠しがちな肉には、脳の神経細胞の素になるトリプトファンや、記憶・集中力をアップするアラキドン酸も多く含まれています。カロリー過多に注意しながら、バランスよく摂ることが大切です。

認知症予防の研究により、様々な食材の効能が話題になりますが、一つの食材だけで改善するものではありません。脳によい栄養素、食生活を理解し、“摂取する”“控える”ことを意識した日々の積み重ねが予防につながるのです。

認知症のリスクを高める糖尿病、高血糖を防ぐためにも、野菜から食べ始めるといった食べ方の工夫も大切です」(須貝さん)
認知症は食の影響も大きい 圧倒的に不足しているのは魚と野菜│NEWSポストセブン

■認知症予備軍、血液で判定法を開発…筑波大など

アルツハイマー病の予備軍とされる軽度認知障害の発症を血液成分から判定できる検査法を開発したと、筑波大などの研究チームが発表した。
約80%の精度があるという。
認知症予備軍、血液で判定法を開発…筑波大など : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

アルツハイマー病は、原因たんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」が脳内にたまり、神経細胞を傷つけて起こるとされており、認知症の7割を占める。内田和彦同大准教授や朝田隆東京医科歯科大特任教授らは2001~12年、茨城県利根町の住民約900人を対象に発症と、血液成分の関係を調べた。

その結果、軽度認知障害、アルツハイマー病と進むほど、アミロイドβの脳外への排除などに関わるたんぱく質3種類が減ることが判明した。

さらに、この3種類のたんぱく質を測ることで、軽度認知障害を高精度に判別できる検査法を開発。7cc程度の血液を採って調べる。全国約400か所の医療機関で検査を受けられるようにした。保険はきかず、検査費は数万円。
認知症予備軍、血液で判定法を開発…筑波大など : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

■警察官250人が「認知症サポーター」に認定 認知症患者の行方不明10年で3倍超増加 大阪府警

大阪府警本部で22日、認知症患者の症例を知り正しく理解する「認知症サポーター」の養成講座が開かれた。本部勤務の警察官や職員ら約250人が出席、約1時間の講座後、全員が認知症サポーターに認定された。府警によると、山形、奈良、宮崎各県警が同様の講座を実施。府内では警察署で開かれたことはあるが、府警本部では初めて。

認知症サポーターは厚生労働省が平成17年度に設けた制度で、患者をさまざまな面で支援する。自治体が認定した講師による講座を受ければ認定され、受講者は全国で600万人を突破。警察官に正しい知識があれば認知症患者への適切な対応ができ、急増する認知症患者の行方不明者の捜索でも役立てられる。
警察官250人が「認知症サポーター」に認定 認知症患者の行方不明10年で3倍超増加 大阪府警(1/2ページ) – 産経WEST

この日の講座では、認知症患者に接した経験が豊富な看護師が、大阪市認定の講師を務め、道に迷った患者に警察官がどう対応するかを解説。「質問を優しく投げかけ、答えを急がせないでください」などと指導した。

認知症サポーター講座を企画した府警生活安全部の多久竜一調査官は「今後は警察官一人一人の患者に対する接し方が問われるようになる」としている。府警では「今後も養成講座を開催していきたい」としている。
警察官250人が「認知症サポーター」に認定 認知症患者の行方不明10年で3倍超増加 大阪府警(1/2ページ) – 産経WEST

■改正道交法が成立=認知症チェック強化―75歳以上対象、17年施行

1 2 3 4