7.3光年彼方の星に水の雲が!?

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WISE 0855-0714

■氷の雲が存在するかもしれない褐色矮星「WISE 0855-0714」

科学誌『アストロフィジカルジャーナル・レターズ』に掲載された研究によると、地球から7.3光年にある「褐色矮星」に、氷の雲が存在する可能性が高いそうです。これが確かであれば、太陽系外で初めて”水”の雲が見つかった事例となります。

褐色矮星というのは、太陽のような恒星になるはずが、質量が小さすぎて核融合反応を起こせず、冷めきってしまった星のことです。

「WISE 0855-0714」は、ペンシルバニア州立大学で天文学を研究しているケビン・ルーマン氏が、アメリカ航空宇宙局(NASA)の広域赤外線探査衛星より得られたデータを利用して、今年の4月に発見していました。

Kevin Luhman氏

この星の大きさは木星と同じくらいか、3~10倍と見られています。また、その気温は氷点下で地球の平均気温より低く、木星より若干暖かい程度の、非常に冷えた状態のようです。ちなみに、この星は地球から7.3光年という距離に位置しており、これは約4.4光年の距離にある三重連星の「ケンタウルス座α星」、約6光年の「バーナード星」、約6.5光年の二重星である「ルーマン16(WISE 1049-5319)」らに次いで、4番目に近い所にある太陽系外の天体(小惑星などを除く)となります。

木星、褐色矮星、赤色矮星

今回の発見にあたって、理論モデルの構築を補助したカリフォルニア大学サンタクルーズ校のジョナサン・フォートニー氏は、「これは非常に興味深いです。まだ暫定ですが、太陽系外にある氷の雲の最初の証拠となります」とメディアに答えています。これまで、水蒸気は太陽系外でも見つかっているものの、“水”の雲は初めての発見となるそうです。そしてこの発見によって、まだ詳しくわかっていない「星での雲のあり方」について、フォートニー氏は関心を高めています。

金星の雲

例えば、金星は硫酸の雲を持っていて、星が全面的に雲に覆われていますが、地球では全体がいつも曇っているわけではないですよね。ファハティ氏によれば、今回の褐色矮星も、全てが雲に覆われているわけではなくて、半分程が覆われているということのようです。この「部分的に曇る」という現象が、宇宙ではどれほど一般的であるのか、これもまた興味深い事象です。

しかしながら、雲があると直接的に確認されたわけではないので、今後も検証は続きます。2018年には、最新のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、フランス領ギアナに所在する欧州宇宙機関(ESA)の基地から打ち上げられる予定です。

仏領ギアナ・ESA基地
https://matome.naver.jp/odai/2141359542232752501
2014年10月18日