「BCL」って知ってますか?
1970年代を中心にして大流行したBCL。
海外の短波放送を受信して、受信報告書を送り、
「ベリカード」とよばれる受信証明書を集めることに夢中になった方も多い。
現行型のBCLラジオ
ピーク時の1970年代は多数のメーカーがBCLラジオを製造して販売していたが、
現在はソニーが短波放送を受信できるラジオを製造している程度。
昔のBCLラジオは現行のラジオよりも優秀!
1970年代に製造された幾多のBCLラジオの中でも
ナショナル(現在のパナソニック)とソニーの2社の製造・販売する機種は
他のメーカーの機種を圧倒的に引き離す実力と人気とを誇っていた。
ナショナル RF-2600
RF-2200から続くナショナルのBCLラジオの傑作。
それ以前の2200、2800に較べて大型になった。
2800から周波数がデジタル表示になったが、2800よりも表示が正確であるとのこと。
しかし、2200に装備されていたようなジャイロアンテナがなくなったため、
中波の受信時にはその大型のボディを動かして感度の強い位置を探さねばならず
利便性が悪くなった。
ソニー ICF-2001
ナショナルのRF2600に対するライバル機の位置づけになるソニーICF2001。
電卓型のボタンで周波数を直接入力できるのが最大の売り。
しかし、電力消費量が多く、ペディションなど外で使う際にはすぐに電池が切れてしまい
長時間の使用には向かなかった。
ナショナル RF-2200
大ベストセラーとなった名機。受信感度はそこそこで海外ローカル短波局の受信には
厳しいものがあるが(ただそれはBCLラジオならどれも同様)、
国内中波局や近隣諸国の中波局受信には強みがあった。
本体を動かさずに、バーアンテナのみを左右に180度ずつ動かせるジャイロアンテナを
装備し、指向性の強い角度にアンテナの向きを合わせることでより強い感度を得ることが
できる優れもの。この機で国内中は全局制覇を果たした方も多かっただろう。
ソニー ICF-5900
RF2200と同時代にベストセラーとなったソニーの機種。
ナショナルの「クーガ」に対して「スカイセンサー」シリーズとして売られていた。
短波対帯の周波数を10キロヘルツ単位で読めることが最大の売り。
その後デジタル時代に移行するまでは、その直読は画期的であった。
ループアンテナで中波受信の感度アップ
ナショナルは中波用アンテナとして、ループアンテナを発売した。
機種名はRD-9170。アンテナ本体にコントローラーがついたもので、
アンテナを回転させて指向性の強い方向を探し、
さらにコントローラーでマッチングをとることで最高の感度を得ることができた。
ただ、このループアンテナは一辺が1メートルあり、場所をとることがデメリットだった。
ナショナルの他に、ミズホ通信が小型のループアンテナを製造販売していたが、
効果がどれくらいあったのかなは不明。
その他のBCLラジオ
ナショナル RF-2800
ナショナル初のデジタル表示機。
この機をさらに洗練、性能向上させたのがRF-2600。
ソニー ICF-5800
ICF-5900の前身機。
東芝 TRYX-2000
ナショナル機やソニー機に較べて、周波数の読み取り精度が甘く
2社と肩を並べるはならなかった。
1970年代のBCLラジオはどこで入手できるのか?
ヤフオク等では完動品がさほど高くない価格で取引されている。
また、古道具屋やフリーマーケット等でも出品されているのを
見かけることがある。
ただし程度はまちまち。
古いBCLラジオの定格や性能を確認するには?
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古いBCLラジオを自分で修理するには?
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