マクドナルドの袋を破いたアートが「木」になる 大量消費への美しいメッセージ

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皆さんもご存知と思われるマクドナルドのあの紙袋を使った見事なアートが存在しました。なんと袋の内側に立体的な「木」が出現しています。石川県金沢市の21世紀近代美術館にも展示されている、ニューヨーク在住の日本人アーティストYuken Teruya氏の素晴らしい作品をご覧ください。

ニューヨーク在住の日本人アーティスト「照屋勇賢」氏

照屋氏の略歴はこちらを参照

ぱっと見は・・・破れている、見慣れたマクドナルドの袋

しかし、袋の中を覗いてみると、そこには美しい一本のツリー

袋に印刷された色を上手く利用して、リアルで幻想的なツリーを造り出します。
マクドナルドの袋から作られた幻想的なツリー | IDEA HACK

内側からもマクドナルドのマークが透けて見えるので、同じ袋であることは確かです。

彼の作品は一見非常に奇異であり、そして美しくもあるが、 その作品の多くには社会問題と結びついたものが多い。
◆照屋勇賢  Teruya Yuken   モノに内在する意味を創造する: 草薙すくえあ:静岡県立美術館『風景ルルル』展コラボ企画

葉の部分は、袋の赤い部分を利用して「紅葉」を
幹の部分は、袋の青い部分で作られています。

平面ではなく、立体的な作りとなっており
360度どこから見ても本物の木のようなリアルさがあります。

紙袋の一部が切り取られて、その袋の内側に見事に木が立っている「告知-森」と言う作品。

大量消費社会の申し子である紙袋も、もともとは森の木からできているのだという痛烈なアイロニーにも関わらず、紙袋に開けられたすきまから差し込む光と、その造形の緻密さに、それ自体どんな意味も付与しなくても、ただ美しい。
◆照屋勇賢  Teruya Yuken   モノに内在する意味を創造する: 草薙すくえあ:静岡県立美術館『風景ルルル』展コラボ企画

壁に展示された、ごく普通の袋
近づくと色とりどりの木々に
木の上部は袋と切れることなく、わずかに繋がったまま。
繊細な作りとなっています。
本物の木を、そのままミニチュアにしたような再現率
破れた袋からさしこむ光が美しい。
光が映し出す木の影は、木漏れ日を思わせる。
光と木の陰が
袋の底面に大きく広がりをみせている
白い袋が雪景色のよう
よく見ると枝に葉が存在しない
秋の散歩道の風景を思わせる
リサイクル用紙が
あたたかみを感じさせるツリーに

ガラスケースも何もなく、イスにすわって触ってしまえる位置に置かれている。子どもが思わずつぶしてしまえそうなディスプレイ方法。 彼自身の作品を見る人に近づけたいと言う思いが、そのようなリスクのある展示方法を敢行させたのだろう。
◆照屋勇賢  Teruya Yuken   モノに内在する意味を創造する: 草薙すくえあ:静岡県立美術館『風景ルルル』展コラボ企画

無造作に並べられた紙袋
現実には存在しない金色の木
遠くにある一本の木を眺めているよう
同じ袋から2本の木
茶色の葉が秋を連想させる
かわいらしい明るい水色の木
落ち着きのある深いワインレッド
荘厳さを感じさせる黒
似たような白い袋でも、
使う色によって印象が変わります。
紅葉を思わせる鮮やかな色

本人のご希望もあり、あまり先入観なく見てもらい、いろんな人のいろんな価値観にさらしていく過程で、新しい価値が生まれていくことを楽しみたい。
◆照屋勇賢  Teruya Yuken   モノに内在する意味を創造する: 草薙すくえあ:静岡県立美術館『風景ルルル』展コラボ企画

同氏のアート作品「Toilet Paper Roll Trees」

トイレットペーパーの芯から
繊細な枝が

もともと木からできているトイレットペーパーにカッティングという細工をすることで、ペーパーの芯自身が木や森へと戻っていくような感覚を味合わせてくれます。

ただのトイレットペーパーの芯ではゴミになってしまいますが、「Toilet Paper Roll Trees」なら、リビングや玄関に飾っても空間を魅力的に演出してくれそうです。ひと手間加えるだけで、全く用途が変わる・・そういう意識を高めることができる作品だと思います。
トイレットペーパーの芯を利用したアート作品「Toilet Paper Roll Trees」: DesignWorks Archive

照屋:紙と木は別素材だけども、紙が支えてる力があって、この力の伝わり方が、実際の木と似ているんですよね。ということは、これそのものが、まだまだ木そのものであるということになります。
Culture Power – 照屋勇賢

照屋:木と一緒で、木の力がまだまだ残ってることを伝えるために、あえて木の形を作っています。
Culture Power – 照屋勇賢

その他の作品達

挿絵の少年が、美しい木を眺めているようにも見えます。
記憶から消えない悲惨な事件の新聞
復興や再生を願うかのように、生命が芽吹いています。
お札や本などの紙製品も、もともとは「木」
どのように加工されても、再び芽を出すほどの力が
本当にあるのだと感じさせられる作品です。

照屋氏へのインタービュー記事

代官山のヒルサイドフォーラムにて、憲法第9条と戦後美術をテーマにした注目の美術展「アトミックサンシャインの中へ 日本国平和憲法第九条下における戦後美術」に関する対談

インタヴュー  照屋勇賢×岡部あおみ
日時:2007年1月18日
場所:ニューヨーク、ブルックリンにある照屋勇賢のスタジオ

こちらのブログでは、新潟県中央区の旧齋藤家別邸で行われている「水と土の芸術祭」2012に展示された
照屋勇賢氏の作品を紹介しています。

アートの関連まとめ

https://matome.naver.jp/odai/2141086911437080701
2018年06月11日