【怖い話】異界の住民たちの妖しい宴【異世界系】

momoiko
必ず祭囃子が

真夜中の祭囃子


https://matome.naver.jp/odai/2141077785958244701/2141169635488077803

本当にただの不思議な話です。
15年くらい前、まだこの町が村だった頃。

私の家の前には、庭、畑を挟んで、道が1本横切っている。
家の入口から100mほど北は十字路になっており、右に曲がるとゆるやかな坂。
登った先はT字路になっていて、左に行くと住宅地がある。

当時小学校低学年だった私は、庭に面した1階の和室で、父母と一緒に寝起きしていた。
その日も3人揃って、いつも通りの時間に就寝したと思う。

感覚的には0時頃だったような気がする。ふと目が覚めた。

表の道を、何かが行ったり来たりしている。

祭囃子、という表現が近いかもしれない。御輿を担いでいる男達の掛け声のようなものが聴こえた。
それは表を横切る道の、300mくらいの区間を往復しているようだった。声が遠ざかったと思えば、次第に近くへ戻ってきて、また離れて…を繰り返している。
笛や鈴のような華やかな音はなく、聴こえるのは規則的な低い掛け声だけであったが、なぜか祭りの御輿を連想させる、そんな声。

祭りの時期はとっくに過ぎているし、そもそもこんな深夜に御輿担ぎなどありえない。
隣の母を叩き起こして「ねえ何かお祭りみたいな音聴こえない!?」と訊いたものの、「何も聴こえないよ…」とまた眠ってしまう。
訳の分からない恐怖に襲われ、布団を被ってもなお、声は聴こえ続ける。
あまりに小心者だったため、いっそ障子を開けて外を見てやろうか…などという発想もなく、仕方なしに布団の中で耳を塞いでいたら、いつの間にか眠っていたらしく、何事もなく朝。
その後、この夜のことは、単なる不思議だった出来事としてなんとなく記憶していただけだったのだが…

何年か後、村の古い地名を知ろうという社会の授業で、地図が配られた。
地図上では、普通の住所でいう××県△△町○○の、○○がさらに細かく区画され、そこに旧地名が記されていた。

私の家がある地区は、まさしく”祭囃子”とほぼ同じような意味の地名。
十字路を登った先の住宅地は、オカルトと縁のある(と言っては失礼かもしれないが…)ある動物の名が冠された地名。

十字路から降りてきた動物の神様達が、表の通りで人に化けて祭事でもしていたのではないか、という話でした。
なんだか書いてみると大した話じゃないですね。失礼しました。

ループするトンネル


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ループするトンネルはマジで怖かった

友達3人で、休みを利用して車で温泉宿に向かう山道を走ってた夕方
車の持主が運転、も一人は後部座席、俺が地図を見ていた
地図上では一本道でトンネルを3つ通らないといけなくて
2つ目まで何の疑問もなく通り過ぎた

そして「あとトンネル一つ」とか俺が言ったら
トンネルの手前に集落が左手に見えて、広場で祭が行われてるように見えた
今思えば窓も閉め切ってたのに太鼓や人の声が異様な位大きく聞こえた気がするが
俺たちは、温泉宿はもう近いし祭に寄ってみることにした

集落に向かう道は細く、田んぼの中を通って、すぐさま祭が行われてた広場についた
すると、さっきまで祭囃子が聞こえていたのに人っ子1人見たあらず
音もいつの間にか消えていた
そしてまるで長い間放置されたかのような祭のセットだけが佇んでいた
その時点でかなり寒気がして、足早に立ち去ることにした
車の中では、「あれなんだったんだろ、ちょっと怖いよな」って話をしながら

車は本来のルートに戻り
開なんとかトンネルって名前の3つ目のトンネルを通り抜けた
この時の風景はセピア色で今でも頭に焼き付いてる
運転手が酷く怯えた声で
「ここ、さっき通ったよな?」

俺にも、後部座席の友達にも確かに見覚えがあった
それでも車を進めて行くと、さっき通ったハズの集落の祭が見えてきた
祭囃子も聞こえてきた
俺たちは口々に、「道間違えたんだろ」とか「地図が間違ってるとか」言い合いになった
だが結局、地図の通りだと大きい道は一本道だし、進むしか無いから車を進めていった

そしてまたトンネルを抜けたが、また同じ風景だった
流石に尋常じゃないから、俺たちはほぼ無言になり一旦車を停め俺たちは外に出た
そしてトンネルの反対側からトンネルの名前を確かめた
開なんとかトンネルとなっていた

俺たちはどうすることもできないから、一旦戻ることに決めた
トンネルを戻ると何故か右側にはあるハズの集落が無く祭も無かった
そして正面からトンネルの名前を確かめると、開なんとかトンネルとなっていた
俺たちはやはりほぼ無言で再び車に乗り込みそのトンネルをまた通った
するとさっきまでとは違う開けた風景が目の前に拡がり
俺たちは安堵し、温泉宿に向かった
その後、俺たちは不幸に見舞われたとかは無いが
俺はそれ以降、その2人とは疎遠になってしまった

道の駅?


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10年くらい前の話。

大学時代、初秋の頃、暇だったんで、友人3人とドライブに行ったときのこと。
車を1時間も走らせれば過疎地に行ける距離。適当にあっち寄りこっち寄りしていて、
大して面白くもなく時間が過ぎて、あっという間に夕方近くになっていた。
友人の一人Aが「そーいや、ここらへんに心霊スポットがあんじゃね?」って言い出した。
まだスマホもない時代、携帯の電波も悪い地域なのですぐに調べることはできないが、
友人Aの勘でその付近へ向かことにした。
夏も終わりに近づいていたので、日が暮れるのも早く、あたりは薄暗くなってきた。
「お~お~なんだか雰囲気でてきたねぇ」
とAははしゃぐ。
勘のわりには、「そこ右に曲がってみて」とか何だかテキパキとした指示で、やや違和感があったが、
ほかの連中もAにつられて盛り上がり始めた。
あたりが真っ暗になるころ、左手に建物が見えてきた。よく地元産の野菜とか特産物を売るような道の駅っぽい感じの建物。

B「ここじゃね?」
A「いや、ここじゃねぇ」
俺「まぁ、普通の道の駅っぽいしなぁ」
建物は暗かったが、特に古くもないので、そのまま通り過ぎることにした。
なんか不気味な山道で、皆、押し黙っていたが、しばらく走っていると、
ドンドンという太鼓の音や笛の音が聞こえてきた。
C「おっ。祭りじゃね?」
B「らしいね。寄ってかね?俺、ションベンもしたいしさ」
俺「俺も~」
安堵感のため多弁になる俺ら。
少し進むと、さっきと似たような道の駅みたいな建物が左手にまた見える。
俺「あれ?さっきのじゃないよな」
B「わけねぇじゃん、いつの間に戻ったんだよw」
それにしてもさっきの建物とソックリなんだ。
俺「こんな似たような建物、近くに作るなんて税金の無駄遣いじゃねーかww」
と去勢をはったが、実は変な感じがしてビビっていたのだ。

違和感の正体は、すぐにわかった。
駐車場のようなスペースに車を止めて降りると、
駐車場のアスファルトもかなりガタガタ。建物も閉鎖されてかなり時間がたっている感じでボロボロ。
すぐ近くで祭がやっているらしく、その薄明りで浮かび上がって見える建物の姿はとても気味が悪かった。

B「ありゃ~。これじゃ、便所も空いてなさそうだな」
俺とCは「気持ち悪いな~、さっさと行こうぜ」と車に戻ろうとしたが、Aがいつの間にか駐車場の端っこまで行っていて、
「お~い」と呼んでいる。
A「こっち、こっち。祭りやってんぞ」
B「そっちに公衆便所とかある?なければここで立ちションするわ」
A「いや、あるから来いよ」
ションベンが漏れそうなBはダッシュでAについていく。
Cと俺は「なんか、Aの奴、なんか変じゃね?」と言い合いながら、その後をダラダラと追った。
建物の脇の小さい道を進んでいくと、小さな広場にでて、赤い提灯が並んでいた。
録音だと思うが、太鼓や笛の音が聞こえるんだが、どこから流れているのはわからない。
提灯の赤い光が並んでいるが、不気味なことに誰もいない。

C「あれ、あいつらどこ行った?」
俺「便所だろ?っつーか、なんで誰もいないんだ?」
C「中止になったとかじゃない?」
俺「いや、それにしても・・・スタッフとかだれかいるもんじゃねぇ?」
俺とCは寒気を感じながらもブツブツとしゃべっていた。何分過ぎたかわからない。
俺「おっそいな~。なにやってんだ。あいつら」
C「ってゆーかさ、ここらへんに集落あった?」
俺「いや・・・知らんけど・・・」
なんか背筋が凍った。ここにいちゃやべぇみたいな気がして、「車戻ろうぜ」と早足でCともどった。

車に戻ると、Bが乗っていた。
俺「あれ?お前・・・いつの間に」
B「はぁ?最初から俺は車から出てねーよww」
C「はぁ?」
俺「Aはどうした?」
B「A?Aって?」
俺「Aって・・・一緒に来たAだよ」
B「はぁ?」
さっぱり意味がわからなかった。Bの中では俺、B、Cと3人でドライブに来たという。
俺とCは確かにAと一緒に来ている。だが、不思議なことに確かに車の中にはAの荷物がないのだ。
しかし今日一日のことを思い出せば、俺とCはAと交わした会話も幾つか思い出す。
・・・が、確かになんか記憶が希薄という感じもしないまでもない。
Aの携帯電話に電話してみようと思ったが3人とも圏外だ。
その時だった。

ボォオオオーーーン

と変な音がさっきの祭会場の方向から鳴った。
俺「うぉっ!!?」
C「なんだ!」
いつの間にか提灯の明かりも消えていて、車のライトしかない。
俺「ちょっとやべぇ!やべぇよ」
テンパっている俺。
俺「車出すぞ!帰るぞ!」
BもCもやべぇやべぇ!と大騒ぎ。
その時またもや

ボゥウォオオオーーン

っと変な音。すぐに車を発車させる。
大急ぎで駐車場から抜け出る俺たち。
真っ暗なのだが、確かに祭り会場から人影みたいなのがぼわっといくつか出てきたのが
バックミラーごしに見えた。
俺「おい。ちょっ。後ろ見て、後ろ!なんか追いかけてきてねぇ?」
C「ちょっ。マジ!!??」
後ろを振り返るBとC。でも暗くてよくわからないらしい。
そのまま来た道を速攻で戻る。
途中、先ほど通り過ぎた道の駅らしき建物が見える。
C「ちょっ、まっ、電気、電気ついてる!」
B「さっきは・・・あれ・・・?」
俺「何!?」
運転に集中している俺は、わき見できない。
しばらくして、やっと国道に出た俺たちは安堵感に包まれていた。
が、心臓はまだドキドキしている。
C「なんだったんだよ、あれ。ふざけんなよ・・・」
俺「っつーか、さっき何見たんだよ。B」
B「いや・・・・・さっきの道の駅みたいなところに人がいっぱいいた・・・・」
普通なら、そりゃいるだろと思うところなのだが・・・
B「なんか、駐車場にも建物の中にも黒い人だかりができてて・・・
それだけいるなら声の一つもするだろうに・・・・何も聞こえねぇし・・・
何より、そいつら全員俺らの方を見ていた気がして・・・」
俺「なんなんだよ・・・それ」
しばしの沈黙。
俺「そういえば、Aのやつに電話してみてよ」
CがAに電話をする。
普通に出るA。だが、サークルで飲んでいるというA。後ろではがやがやと音がするし、ウソをついているとも思えない。
このドライブのことも知らないとぬかしていた。
そういえば、このドライブも誰が行こうといったか思い出せない。

数年後、昼間にもう一度ここに行こうと思ったが、どうしても行くことはできなかった。
いったいあれは何だったのだろうか?

人間様、お断り


https://matome.naver.jp/odai/2141077785958244701/2141169635588078203

先月のこと

依然、波打つ東北道を下って岩手県某市に入った
下仁田ねぎと玉蒟蒻を手土産に引提げての帰省となる

さて、IC近辺を通過して実家から十分圏内の地点まで来た
IC近辺~駅を繋ぐ直線道路は開発が進んでいるが、この辺りは田園が広がる
ここで山に入る訳であるが、照明は少なく、曇天のために月明りも期待出来ない
ハイビームに切替え(たような気がするのだが)、狭く蛇行する山道を進む

すると、赤提灯が見えた
他家の爺様が道楽ではじめた屋台、だと確信した
通過する際、更に速度を落としつ窓を開け、

「○○さん、○○です。お変わりないようですね」

そのような類の挨拶を投げた
屋根から垂れる暖簾の下から、四~六本の足が見えていたように思う

返事は無かった
話し声もせず、何かを煮詰めている音が聞こえた

あらん、と再度呼掛け……ようとしたが、違和感に脇を見やった
果して赤提灯に照らされた白地の幟が立っており、

「人間様 お断り」

の文字、黒々と染め抜かれて不気味に泳いでいて
「やだ怖い」と、梨の礫である屋台前から急発進で脱出した

帰省をはたして晩めの夕餉を囲いつ、

「○○さん、何かあったか」

この事が気になり訊ねたが、

「元気にしている」

これであり、翌日に挨拶に行ったところ、

「毎週、木曜だけは屋台出すから、来てくれな」

豆腐屋を経営されている○○さん、きらずを一袋、私に投げて寄越す
木曜日とは、つまり過去でいうところの今日に当たる為に、

「あ、そうでしたか。昨晩、ちょっと気になったんですよ」
「うん。おれも歳だから、木曜だけ」

スレの趣旨とずれるかも知らんけど山道の不思議だったんで投下
人間様と言うからにはやっぱり狸とか、そんな類なのかな
あの爺さんも狸面だし、俺が担がれただけかも知らんが

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2014年09月27日