名刀「正宗」:150年ぶりに確認 和宮ゆかり「島津」
江戸時代末期の1862(文久2)年に皇女和宮(かずのみや)(1846~77)が徳川第十四代将軍・家茂(いえもち)(1846~66)に嫁ぐ際、徳川将軍家が天皇家へ献上し、その後所在不明だった名刀「島津正宗」が約150年ぶりに確認された。
【文化】<名刀「正宗」>150年ぶりに確認 和宮ゆかり「島津」 京都 [H26/9/6]
所在不明になったのは献上から間もない時期。京都国立博物館によると、寄贈した大阪市内の個人が69年、天皇家に近い近衛家から譲り受けたという。
<名刀「正宗」>150年ぶりに確認 和宮ゆかり「島津」 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
同博物館学芸部の末兼(すえかね)俊彦研究員(金工)によると、長さが享保名物帳の記載通り2尺2寸7分(68.7センチ)であることや近衛家に伝来していたこと、
江戸時代の刀剣カタログ「継平押形(つぐひらおしがた)」記載の島津正宗の刃文が酷似していることから実物と断定した。
【画像あり】名刀島津正宗を150年ぶりに確認!京都国立博物館へ寄贈 : メル速報
刀剣研究者の渡辺妙子・佐野美術館(静岡県三島市)館長は「刀身の鉄の中に見える模様の特徴や禅僧が一気呵成(かせい)に書いた墨跡のような躍動感ある作風は正宗作に間違いないだろう。名工の刀を献上することで、将軍家は和宮をいただくにあたり最高の礼を示したのではないか」と話す。
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◇正宗
鎌倉時代末期から南北朝時代に活躍した相模国鎌倉の刀工。地鉄(じがね)がよく鍛えられ、沸(にえ)と呼ばれるダイヤモンドのような白い粒子のきらめきが特徴。武家の間では贈答品として人気があったが、無銘のものが多く、正宗の作品と特定するのは困難という。東京国立博物館所蔵の「観世正宗」など国宝・重文指定も多数。
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京都国立博物館
京都国立博物館「平成知新館」オープン記念展「京(みやこ)へのいざない」の第2期(10月15日~11月16日)で公開予定。
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