【シリアで邦人拘束】集団的自衛権との関連は?中田考氏インタビューIWJ実況ツイート(8.18)

nukaboko
──彼らは非常に厳罰主義です。イスラム法によれば、成人男性は戦場にいるだけで戦闘員だとみなされます◆彼らは、集団的自衛権により、日本が米軍にくっついていく集団であると認識しています◆すなわちそれは、イスラエルとくっついているということです‥◆イスラム世界が日本を敵視することは間違いありません(引用)

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今回は武器を持っていたので、戦闘員だとみなされ、その場で殺されてしまった可能性があります

IWJ 実況ch1@IWJ_ch1

1.8月18日(月)「岩上安身による中田考氏インタビュー」の模様を実況します。シリアでの邦人拘束のニュースについて、中東情勢に詳しい中田氏に緊急でお話をおうかがいします。@iwakamiyasumi

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2.岩上「事件の全体像は、いまだはっきりしていません。そもそもIS(イスラム国)とはどんな集団なのか。既存メディアの報道も十分ではないと思います」@iwakamiyasumi

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3.岩上「You Tubeで動画が流されました。男性は『ユカワ・ハルナ』と名乗った、と。彼は『写真家だ』と語ったとのことですが、『なぜ銃を持っているんだ』と問い詰められました。『自由シリア軍の兵士なのか!』と」@iwakamiyasumi

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4.岩上「この男性のホームページを見ると、PMCと書いてあります。これは、民間軍事会社、ということ。傭兵だということです。日本国内でこういう組織を作りうるのか、非常に疑問です。戦争をしに行ったのでは、と疑われる可能性があります」@iwakamiyasumi

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5.中田氏「最初にTwitterでこのことを知りました。ISの支持者でフォロワーのインドネシア人から情報があがってきました。その後、関連情報が流れてきて、PMCに所属しているということも知りました」@iwakamiyasumi

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6.岩上「この男性は、PMCのCEOだと名乗っています。会社の目的として、HPには誘拐された人がいたら奪還する、ということが書かれています」。中田氏「おそらく自由シリア軍は戦死し、彼だけがつかまったということだと思います」@iwakamiyasumi

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7.中田氏「ISは残酷だと言われますが、私は酷薄だと言ったほうがよいと思います。彼らは非常に厳罰主義です。イスラム法によれば、成人男性は戦場にいるだけで戦闘員だとみなされます」@iwakamiyasumi

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8.中田氏「今回は武器を持っていたので、戦闘員だとみなされ、その場で殺されてしまった可能性があります」。岩上「この男性は、シリアのアレッポで銃を試射する動画をFacebookにアップしています」@iwakamiyasumi

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9.中田氏「戦闘員だ見なされれば、捕虜扱いされる可能性もあります。しかし、『自分は兵士ではなく写真家だ』と言ったとなると、スパイだと見なされる可能性があります。スパイだとして処刑する、ということです」@iwakamiyasumi

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10.岩上「自らPMCだとホームページで公開しておきながら、尋問に対して身分を偽るとなると、大変危険ですね。まさに今回は、武装していたことになったことによって、窮地に追いやられているということですね」@iwakamiyasumi

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11.中田氏「スパイではないと証明するためには、彼に対してお金を出した人間、雇った人間が出てきて、『彼はスパイではない』と説明しなければなりません」。岩上「彼の任務は何か、クライアントは何かということを突き止める必要があるということですね」@iwakamiyasumi

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12.岩上「イラクでもアフガニスタンでも、交渉する政府がありました。しかしシリアは、米国がアサド政権に対して非常に敵対的で、日本はそれに追随するだけの外交になっています。日本政府は、ISとダイレクトに交渉することができません」@iwakamiyasumi

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13.中田氏「交渉するためには、SNSなどで、ISと直接コンタクトするしかありません。ISはイスラム法を守る集団なので、使者は受け入れます。国境はトルコが管理しているので、現地に入るには、まずトルコを通す必要があると思います」@iwakamiyasumi

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14.岩上「仮に無事入れたとして、交渉を行った場合、条件がつくことが予想されます。それは身代金なのか、あるいは政治状況なのか。中東の人々は集団的自衛権について何もしらないと思われていますが、米軍と戦闘行為をするということは、よく知られていることです」@iwakamiyasumi

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15.中田氏「Twitter上で、ISの支持者だと名乗る人物から、彼はCIAのスパイだと思っている、との発信がありました。彼らは、集団的自衛権により、日本が米軍にくっついていく集団であると認識しています」@iwakamiyasumi

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16.中田氏「この男性のHPやFacebookを見る限り、まだ大きな会社ではないのでしょう。しかし、シリアに渡っているわけですから、どこかからかお金が出ていることが考えられるわけです。仮に裁判が行われるとすれば、すぐ死刑の判決が出されてしまう」@iwakamiyasumi

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17.中田氏「彼の会社のHPには、自民党の県会議員だとされる方との写真が写っています。その方がお金を出している可能性があります。公人なのですから、会見を開くなりして説明する責任があると思います」@iwakamiyasumi

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18.岩上「知名度があり、元航空自衛隊の幕僚長である田母神俊雄氏とのツーショット写真が出ています。田母神氏はすぐに会見をするべきです。しかし問い合わせると、何の発言もしないと言っています。これは命がかかっていることですから、説明責任をはたすべきでは」@iwakamiyasumi

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19.岩上「田母神氏が会見を行って、それがIS側に伝われば、自衛隊や日本政府がこの件と関係がないことが伝わるはずです。田母神氏はなんらかのコメントを発するべきでしょう。人命がかかっているのですから」。中田氏「その通りですね」@iwakamiyasumi

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20.岩上「集団的自衛権に関する議論は、どの程度伝わっているのでしょうか」。中田氏「米軍にくっついているということ。すなわちそれは、イスラエルとくっついているということです。イスラム世界が日本を敵視することは間違いありません」@iwakamiyasumi

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21.岩上「処刑されたかされていないか分からない状況では、まだ生きているという前提で日本政府は動かなければなりません。かつて高遠さんらが拘束された際、自己責任論によるバッシングが噴出しました」@iwakamiyasumi

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22.岩上「安倍政権は集団的自衛権の閣議決定の際、邦人保護をうたっていたわけです。そうであれば、今回は自衛隊が動くのか。さらに米軍が動くのか。あるいは、今回も自己責任論で片付けてしまうのでしょうか」@iwakamiyasumi

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23.中田氏「今回の件については、写真に写っている田母神氏や元大使など、『私は知らなかった。自己責任だ』ではすみません。政府は救出に向けて動かなければなりません。日本は今のところ軍を送っていないので、平和的に交渉する余地はあると思います」@iwakamiyasumi

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24.岩上「非武装で丸腰のほうが安全だということが、今回の件で証明されたのではないでしょうか」。中田氏「イスラム原理主義の地域に関しては、非武装のほうが安全であることは間違いありません」@iwakamiyasumi

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25.岩上「今回の件と集団的自衛権は関係がないとする話が出てくると思います。しかし、奪還するために軍を派遣するとなると、戦争にエスカレーションするのではないでしょうか」。中田氏「一般的に、奪還するとなると人質は殺されます」@iwakamiyasumi

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26.岩上「今回の湯川さんについて、PMCを名乗っているわけですが、どう判断すればよいでしょうか」。中田氏「民間の軍事会社を作ることが、安倍政権の国策に沿ったもの。自己責任として切り捨てることはできません。政府は在留邦人を守る義務があります」@iwakamiyasumi

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27.岩上「彼がなぜ自由シリア軍とともに戦っていたのでしょうか」。中田氏「本人は、歴史に名を残したかったと言っているようですが。今、自由シリア軍は劣勢なので、そこで戦っても意味がない。あまり現地の状況を知らないのではないか」@iwakamiyasumi

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28.中田氏「この方は我々と世界観が違うように感じます。ネットと現実世界が切れているという感じがしません。リアリティに対する感覚が違うような気がします」@iwakamiyasumi

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29.中田「ISは今年までカリフ制を言いませんでした。イラクとシリアの国境を越えられるようになって、カリフ制を称したわけです。他方、イスラム戦線はカリフ制を作る気はまったくありません。これは、サウジアラビアにとっては一番都合がいい」@iwakamiyasumi

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30.岩上「我々にとってサウジアラビアは不思議な国です。王族支配ですが、その王族はカリフではない。世俗主義ではないのに、米国は支援しています」。中田氏「ビン・ラディン自身が9.11後に、イスラムが抑圧されてきたと言っています」@iwakamiyasumi

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31.中田氏「アラブ社会主義はイラクとシリア。その流れとサウジアラビアの王族支配が対立しているわけです」.。岩上「これは当時は、冷戦の対立を反映していたわけですね。英米がサウジアラビアを支援し、ソ連がバース党を支援する、と」@iwakamiyasumi

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32.中田氏「イラクとシリアの国境の人達は同じ言葉を喋っている。それが人為的に崩されていることが問題です。それに対して異議申し立てすることがなぜ許されないのか、というのが列強に対する態度です。カリフ制支持者からすれば、国境があることが犯罪的」@iwakamiyasumi

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33.中田氏「サウジアラビアの国民は、非常にISに対して同情的なんです。彼らがやっていることは『正しい』わけですから」。岩上「ほおー、そのことは、日本のメディアではまったく報じられませんね」@iwakamiyasumi

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34.中田氏「イスラム法は自然法に近い。つまり『誰でも分かる』というもの。人間は法を作ることはできない、というのが基本。本当の新自由主義は、法律が関与せず、市場に任せるというものです。イスラムのグローバリズムとはそういうものです」@iwakamiyasumi

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35.中田氏「日本とイスラエルの接近は、世界の情勢に逆行しています。世界的に、イスラエルに対する支持は減っています」。岩上「シオニズムの起源は、ヨーロッパの植民地主義にありますね。レイシズムに根ざした帝国主義ですね」@iwakamiyasumi

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36.岩上「ISはどこまで巨大化するのでしょうか」。中田氏「我々がどうあがいても変わらないものがあります。しかしISについては、我々の行動次第です。私にとって、不可能以外はすべて可能なんですが…」@iwakamiyasumi

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37.岩上「たくさんの血が流れても、イスラムの方たちはなぜこんなにもタフなんでしょうか」。中田氏「この世がすぐに終わり、審判があって永遠の来世があると考えるからです。最後の審判を信じています。それは当たり前のことです」@iwakamiyasumi

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38.岩上「日本では神風特攻隊のような自爆特攻がありました。そのもとには、靖国神社を中心とする国家神道がありました。それとイスラムのジハードは全く違うんですね。そもそも神道は、死に対する説明が不足していますよね」@iwakamiyasumi

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39.中田氏「とにかく現世で正しくやりましょう、というのが神道の思想でした。来世のことは基本的に考えません。国家神道にはかなり無理がありますよね」。岩上「日本では、イスラムのように大義を守るというようなことにはならないでしょうね」@iwakamiyasumi

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40.以上で実況を終了します。インタビュー動画は、準備が整い次第、IWJのホームページ(iwj.co.jp)にアップいたします。@iwakamiyasumi

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同国北部で同行していた反体制派武装組織「イスラム戦線」の地区幹部は18日までに、自分たちが拘束している過激派「イスラム国」戦闘員との「捕虜交換」の形で湯川さんらの解放を目指していると述べた。 ただ、イスラム国からは回答など明確な反応はないという。

https://matome.naver.jp/odai/2140835088525426801
2014年08月19日