光の都パリの過去が予想以上に黒歴史すぎた…

lutece
日本人にも人気の観光都市パリ……その過去が黒歴史以外のなにものでもないことが判明しました。

世界一の観光都市

パリ
フランス パリ

パリは年間外国人観光客数 世界一を誇る観光都市である。
パリ – Wikipedia

パリと周辺地域は2013年も世界一の観光目的地となりました。地方観光委員会によると、イール=ド=フランス地方のホテル利用者数は3,230万人に達しました。
パリは世界一の観光都市 – La France au Japon

19世紀にオスマン男爵のパリ改造によって近代的都市となる

第二帝政下ではセーヌ県知事ジョルジュ・オスマンによってパリ改造が行なわれた。中世以来の狭い路地を壊して道路網を一新したほか、上下水道の設置など都心部の再開発や社会基盤の整備が行なわれた。これによりパリは近代都市として生まれ変わった。
パリ – Wikipedia

光の都の黒い過去

パリのことを「光の都」(Ville Lumiere)と呼びます。しかし17世紀後半まで、パリの夜はまったくの闇に包まれていました。皆夜になると家に閉じこもり、表を歩くのは夜警と犯罪者くらいだったといいます。闇の中にある光といえば、夜警が巡回に使う松明くらい。
パリの光|パリの歴史旅行

文字通りの暗黒都市であると同時に、比喩的にもそうだった。なぜなら……

18世紀が最悪(臭)

パリは19世紀まで上・下水道と水洗トイレが整備されていなかった。水が不自由な時代が他の国と比べて長く、そのため18世紀中頃までは入浴の習慣さえもなかった(一生身体を洗わない人もいた)。18世紀にパリの街と人の臭さは頂点に達したといわれている。
パリ歴史散策|パリの写真

18世紀のパリがいったいどんなだったか、よく知らないけれど、そのころのパリは、悪臭が頂点に達していたらしい。最大の悪臭のもとは、排泄物だったという。パリのあちこちが排泄物まみれになっていて、そのころは、下水道設備はおろか、風呂やトイレさえなかったといわれている。
排泄物まみれだったパリは?|二葉亭餓鬼録

中世から19世紀にかけて、人々は排泄物を外に投げ捨てていた。夜に2階から道路に投げ捨てられた汚物はこの溝に溜まり、雨が降ると流されていった。しかし排泄物だけでなく生ゴミなども捨てられたため、この下水溝はすぐに詰まり、雨になるとあふれ出した。まさに悪夢のような光景が19世紀までのパリでは繰り広げられていたといえる。
パリ歴史散策|パリの写真

道路はゴミ溜め状態。悪臭芬々たるさまが目に見えるようです((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

特にひどかったのは、中央市場とイノサン墓地のあったパリ中心部

中央市場
現在ショッピング・センターとなっているフォーラム・デ・アルには昔、パリの台所と呼ばれる中央市場があった。
パリ forum des halles
Pharmacie du Forum des Halles, 1 ピエール・レスコ通り 75001 パリ フランス

フォーラム・デ・アルは、中央市場(レ・アル)の跡地に造られました。パリの中央市場は中世までさかのぼります。
フォーラム・デ・アル|パリ名所案内|パリ観光の写真|Photo of Paris

サン・イノサン墓地
土葬の風習のため、屍体が発する腐敗臭がひどかったという。
※現存するのは「イノサンの泉」のみ。遺骨はすべてカタコンブへと移された。
イノサンの泉

18世紀の随筆家はこの地区のことを、「ワインは一週間たたないうちに酸っぱくなり、食べ物が数日で駄目になる。井戸水は腐敗した物質で汚染されており、消費するにはますます不向きである。」と記している。
カタコンブ・ド・パリ – Wikipedia

17世紀、サン・イノサン教会周辺の衛生状態は耐え難いものとなっていた。それはパリで最も人気のある墓地、そして教会と教区の最大の収入源として、聖職者たちは墓地が満杯でも埋葬を続けていたためである。
カタコンブ・ド・パリ – Wikipedia

パリ市の中心部が悪臭の中心でもあったというわけです。

すべてセーヌ河頼み

かつてパリの人々は、セーヌ河の水を飲んでいました。19世紀末まで下水道さえなかったパリでは、各家庭で出された汚物は道路に放り出され、その汚物が雨によって流され、セーヌへと注がれていました。その汚物の入り混じったセーヌの水をくみ上げ、再び口に運ぶのだから、パリの衛生事情がどれほど劣悪だったかが想像できます。パリは数キロ先からでも臭うと言われた「鼻の曲がる都」だったのです。飲料水だけでなく、入浴施設の少なかったパリでは、身体を洗うのにもセーヌの水を使っていました。
パリの水(パリ歴史散策)|パリ観光の写真

下水も上水も一緒くたに全部セーヌ河で

【読書案内】もっと詳しく知りたい方へ

鹿島茂『パリ時間旅行』
本城靖久『十八世紀 パリの明暗』
メルシエ『タブロー・ド・パリ』
当時のフランス人の描くパリの情景。いわばネタ本。
アルフレッド・フランクラン『排出する都市 パリ』
アラン・コルバン『においの歴史』

関連のまとめ

https://matome.naver.jp/odai/2140834959523907201
2014年08月21日