デマでも疑わずにはいられない!?W杯“抽選の陰謀”
W杯の組抽選
14年W杯ブラジル大会の1次リーグ組み合わせ抽選が6日午後1時(日本時間7日午前1時)からブラジル北部のサルバドル近郊で行われる。既に開催国ブラジルや2連覇を狙うスペインなどのシード国は決定。世界中の注目が高まる中、スペイン紙マルカが「既に組み合わせが決まっている」と報じた。その真相は?過去に何度も浮上したW杯抽選にまつわる疑惑や陰謀説を追った。(以下ソース)
14年W杯ブラジル大会の1次リーグ組み合わせ抽選が6日午後1時(日本時間7日午前1時)からブラジル北部のサルバドル近郊で行われる。既に開催国ブラジルや2連覇を狙うスペインなどのシード国は決定。世界中の注目が高まる中、スペイン紙マルカが「既に組み合わせが決まっている」と報じた。その真相は?過去に何度も浮上したW杯抽選にまつわる疑惑や陰謀説を追った。
スペイン紙マルカ(電子版)が11月27日に報じた記事は衝撃的だった。内容はハッカーがFIFAのコンピューターに侵入したところ、既に決定した1次リーグ組み合わせを発見したというもの。開催国ブラジルのA組が、イングランドなどと同じ“死の組”。日本はB組で1次リーグを突破したことがないギリシャなどと同じで、最激戦組は避けられた印象だ。
実はこの報道はデマだった。メキシコのニュースサイト、エル・デフォルマの記事を転載したものだったが、後日に同サイトが「ジョークだった」と暴露。マルカはすぐに記事を削除したがスペイン主要紙が伝えたことで、信ぴょう性を持って全世界に広まったというのが真相だった。“ウソ”が信じられた背景にはW杯抽選にまつわる“疑惑”があると言える。
4年ごとに浮上してくるのが“陰謀説”だ。大会を盛り上げるために組み合わせを操作して、開催国有利の組み合わせや、話題を呼ぶ政治色の強い対決を意図的につくっているという噂が毎回のように出る。実際に、開催国は対戦相手に恵まれることが多く、1次リーグ敗退は前回大会の南アフリカだけ。90年大会では開催国イタリアが40年ぶりに出場した米国など弱いチームと同組となったことに、86年大会優勝のアルゼンチン代表MFマラドーナが「アルゼンチンよりもイタリアに有利になるよう仕組まれていた」と文句をつけた。噂されたトリックはこうだ。抽選者の女優ソフィア・ローレンは磁気を帯びた指輪をしており、同じく磁気を帯びた特定のカプセルを取れたというもの。逆にイタリアがクレームをつけたのは06年ドイツ大会で、同国のテレビ局は「イタリアが不利になるように、温度が違う抽選カプセルが使われていた」と伝えた。
FIFAは「我々はマジシャンではない」と操作を含めた疑惑を否定している。話題を呼ぶのは世界中から注目されている証拠。視聴者が2億人を超えるとみられる今回の抽選会で、ドラマだけでなく新たな疑惑も生まれるかもしれない。
リオデジャネイロ…ブラジルW杯の裏側で進む「五輪」準備
サッカーW杯開催で盛り上がるブラジルのリオデジャネイロで、2年後の五輪に向けた準備が急ピッチで進んでいる。W杯の試合がある日には大半の事業者が休みとなるリオだが、五輪施設の建設現場では工事が続く。遅延や計画変更が批判されたW杯準備の反省にも見えるが、さまざまな不安も浮かび上がっている。
リオ有数の観光名所、コパカバーナ海岸から車で約40分。バーハという街の広大な空き地にマンションのような建物が密集して建設されている。五輪の選手村だ。周辺の造成も進み、オフィスビルや住宅の建設計画を表示する看板が並ぶ。まるでニュータウンの開発現場のようだった。
「施設の工事は今のところ順調に進んでいる。W杯のようにはならない」。リオ五輪組織員会のメディア担当者フィリップ・ウィルキンソン氏は胸を張る。
バーハは2007年、南北アメリカ大陸の各国が参加する4年に1度のパンアメリカン競技大会の会場となった。そのときの競技施設を改修して再利用する計画で、ここがリオ五輪のメーン会場となる。五輪では、W杯でも使用されているマラカナンスタジアムなども含め既存施設の利用が50%。新たに建設するのは25%で、残りの25%は臨時に設置する会場だという。
バーハまでの足を確保するため、2年前から地下鉄の建設工事も進んでいる。ウィルキンソン氏は、「五輪が終わった後も街のために残すものだ。100年先も使っているだろう」と話し、五輪を通じた街づくりを強調した。
W杯に関しては、スタジアム建設の遅れだけでなく、周辺道路などインフラ工事がほとんど進まなかったことが批判された。かつてブラジルの首都だったリオは街並みも古く、道路や歩道の傷みはひどい。
W杯では、こうした工事を請け負う作業員らが待遇改善を求めてストライキやデモを実施し、工事が遅れた原因の一つとなった。「大会に投じる膨大な予算を福祉や教育にまわせ」と主張する開催反対派がデモやストに加わるといった構図は、そのまま五輪にも引き継がれそうだ。
ホテルの数も限られている。予約が取れても料金は通常の5倍。W杯ではビーチやバスターミナルで寝泊まりする外国からの観戦者がニュースで連日取り上げられたが、旅行会社の男性は「ホテルは多少増えるだろうが、料金高騰は同じか、それ以上だ」と話す。
また、ファベーラと呼ばれるスラム街に迷い込んだ観光客が拳銃を突きつけられるなど治安も悪い。ブラジル全土で実施されたW杯と違って、五輪会場はリオに集中するが、不安の“質”はそれほど変わらない。
スペインのハッカーがFIFAに浸透してワールドカップの組み合わせを突き止めたとスペインのMARCAが報道した
A : ブラジル、メキシコ、イングランド、フランス
B : ウルグアイ、日本、ガーナ、ギリシャ
C : コロンビア、コスタリカ、カメルーン、ボスニア
D : ドイツ、オーストラリア、チリ、オランダ
E : ベルギー、ホンジュラス、アイボリコスト、イタリア
F : スイス、アメリカ、ナイジェリア、ロシア
G : アルゼンチン、イラン、アルジェリア、ポルトガル
H : スペイン、韓国、エクアドル、クロアチア