「将来、日本を産油国に変えるかもしれない再生可能エネルギー資源の研究が進んでいる」
藻類が日本を産油国にする――2種の藻をハイブリッド高速増殖させ、エネルギー自給ができる日がやってくる(後編) | Mugendai(無限大)| 新たな視点と最新の動向を提供するWebメディア
旺盛な繁殖力をもつ2種の藻を組み合わせてハイブリッド増殖させ、石油代替エネルギーを高効率に抽出する。
実用レベルになると、「日本の休耕田のわずか5%、琵琶湖の3分の1の広さがあれば、日本の年間エネルギー輸入量を賄うことができる」という目測もあるだけに期待が高まります。
藻類バイオ燃料への期待…でも、2つの壁で日本は産油国にはなれないようだ : ライフハッカー[日本版]
大きく2つの壁があるようです。
1.価格を下げるための政策が日本にはない
藻類バイオ燃料への期待…でも、2つの壁で日本は産油国にはなれないようだ : ライフハッカー[日本版]
藻類バイオ燃料にとって最大のテーマは「価格を下げられるか」。現在、レギュラー・ガソリンが1リットル160円前後するのに対し、すでに実用化初期段階にきている米国でさえ、藻類バイオ燃料1リットルで500円以上します。これではなかなか手が出ません。
2.法制度などがあって農地を使えない
藻類バイオ燃料への期待…でも、2つの壁で日本は産油国にはなれないようだ : ライフハッカー[日本版]
前回の記事にも「日本の休耕田のわずか5%があれば」とありましたが、実際はその休耕田を使用することそのものが難しいようです。
主役はボトリオコッカスとオーランチオキトリウム
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ボトリオコッカスが約6日で2倍に増殖するのに対し、オーランチオキトリウムは、わずか4時間で2倍になる。オイル生産効率はボトリオコッカスの12倍にもなる。
ボトリオコッカス
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ボトリオコッカスは太陽の光を受けて光合成をし、“炭化水素”という石油に近いバイオ燃料を生み出す。
オーランチオキトリウム
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ボトリオコッカスが約6日で2倍に増殖するのに対し、オーランチオキトリウムは、わずか4時間で2倍になる。オイル生産効率はボトリオコッカスの12倍にもなる。
「オーランチオキトリウムは、光がなくても有機物を“餌”にして増殖する従属栄養性藻類です。餌を常に与える必要がありますが、光合成を必要としないので、タンクの中で24時間培養することができます。日照時間が短く、狭い国土の日本にうってつけの藻類です」
ボトリオコッカスとオーランチオキトリウムの2種類の藻類を複合的に活用するハイブリッド・システム
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人間の生活廃水には有機物が豊富に含まれる。その有機廃水を処理した一次処理水をオーランチオキトリウムの“餌”とする。下水汚泥や食品工場の廃液など有機物を含む廃棄物なら、ほとんどオーランチオキトリウムの餌になるという。これでまず、オーランチオキトリウムから炭化水素を得ることができる。
次に、その先の二次処理水には生活廃水中の窒素やリンなどが残されるので、今度はこれを屋外でボトリオコッカスの培養に活用し、ここでまた炭化水素を得る。これで窒素やリンが原因で起きるプランクトンの異常発生も防げる。
オーランチオキトリウムのもつ可能性
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2011年、マツダとの共同実験で、この藻類から精製した油を軽油に70%混ぜ、ディーゼル車を走らせることにも成功している。実用化に向けて世界の最先端を走っている米国でさえ、混合率は50%を目指している中での快挙であった。将来は100%も夢ではないという。
藻から燃料油を作り出す「藻類バイオマス」の国内最大級実験施設がつくば市栗原に完成した。
【茨城新聞】藻から燃料 筑波大実験施設完成
施設は、特区制度の活用で農地法の規制を緩和し、同大近くの農地に約2億円投じて整備した。敷地面積は2800平方メートルで、このうち7割が藻類「ボトリオコッカス」を屋外で大量培養するエリア。培養に用いる専用池は23基で国内最大級となる計約72トンの容量があり、培養液を濃縮させる装置などは温室に配置した。
つくば国際戦略総合特区のプロジェクトの一つで、藻から燃料油を作り出す「藻類バイオマス」の国内最大級実験施設がつくば市栗原に完成した。筑波大が取り組む研究で24日、関係者向けに施設が公開され、藻類混合燃料を使った国内初の公道デモ走行が行われた。
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