今年の春から夏、火星に注目してみてください。
いよいよ4月14日は火星の地球最接近です。マイナス1.4等で明るく輝きます。この夜は満月直前の円い月が4度くらいまで近づいています。スピカも含めたトライアングルはおもしろい光景となるでしょう。
【特集】2014年 火星接近
太陽、地球、火星の順番に一直線になったときに地球と火星の距離が最も近くなり、これを火星接近と呼ぶ。火星接近はおよそ2年2か月ごとに起こり、火星探査機もこの接近のタイミングを狙って打ち上げられる。火星や地球は正確には楕円軌道で公転しているため、接近したときの地球と火星の距離は毎回異なり、6000万kmほどまで近づく大接近から、1億km以上も離れている小接近まである。今後の火星接近の予定は2014年4月14日、次の火星大接近は2018年7月31日で約5800万kmまで近づく。
火星接近 – 星や星座について詳しく知ろう!「星空事典」 – 星空ガイド – コニカミノルタプラネタリウム
星空の中での火星の動きと明るさの変化を観察することができます。
逆戻りする火星の動き
火星は惑星ですから、星座に対してゆっくり動いています。2014年の場合は星座でいうと、おとめ座に位置しており、1等星スピカの近くを移動します。今回に限った話ではありませんが、太陽系で内側を回る地球が外側を回る火星を追い越すタイミングで最接近となります。このとき地球からみた火星は、いったん逆戻りするような動きを見せ、逆行とよばれています。3月2日から5月21日の間は星図上で左から右へ移動し、逆行しています。
2014年の春、最接近した火星を天体観測しよう 2014年3月から5月 −つるちゃんのプラネタリウム
火星の見つけ方
火星がおとめ座の中で逆行することはわかりましたが、それでは実際の夜空で、どの方角に見えるのでしょうか。おとめ座は春を代表する星座ですから、この頃は早起きしなくても、良い時間帯に見ることができます。
4月14日だと南東方向で空の中ほど、5月14日だと南の空で空の中ほどに、それぞれ見ることができるでしょう。火星の明るさは-1等級で、1等星よりも明るく光っていますから、誰でも簡単に見つけることができます。
2014年の春、最接近した火星を天体観測しよう 2014年3月から5月 −つるちゃんのプラネタリウム
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