さらなる大雪に注意?雪崩から身を守るために知っておきたいこと

kyama77
南岸低気圧による大雪のため、各地で被害が相次いでいます。中でも積雪量の多い日本では、「雪崩」が多発し、遭難してしまう可能性もあります。「雪崩」にはどのようなことに注意すればよいのでしょうか?

●またまた大雪になる可能性も?

18日から19日は日本の南海上を低気圧が東進。2週連続で大雪をもたらした南岸低気圧と同じようなコースを通る可能性があります。
南岸低気圧 18〜20日も雪の可能性 – ライブドアニュース

18日は西日本や東海で雨や雪が降りだし、19日は関東から東北で雪や雨となりそうです。内陸や山沿いを中心に雪の降る地域が多く、雪の降る時間が長くなる可能性も。
またまた、南岸低気圧(日直予報士) – 日本気象協会 tenki.jp

・気象庁は?

次の南岸低気圧は17日ごろに九州の西方で発生。発達しながら本州の南側を通過する見込みだ。
南岸低気圧 18〜20日も雪の可能性 (産経新聞) – Yahoo!ニュース

「降る量や、雪になるか雨になるかは状況によって変わる。今後の予報に注意してほしい」と呼びかけている。
南岸低気圧 18〜20日も雪の可能性 – ライブドアニュース

●積雪量の多い日本には、雪崩が多発する?

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山岳地帯が多い日本では、冬から春にかけて雪崩が多数発生します。
雪崩

世界でも有数の積雪量のある日本は、国土の半分以上が「豪雪地帯」に指定されており、特に日本海側の地域に集中しています。
最大で時速200㎞ものスピードに!雪崩(なだれ)から身を守るために:政府広報オンライン

・雪崩とは?

雪崩とは、「斜面上にある雪や氷の全部、または一部が肉眼で識別できる速さで流れ落ちる現象」を指します。
雪崩に関する基礎情報_雪崩はなぜ起こるのか

月別の雪崩発生件数
(平成6年~平成25年までの累計)

●雪崩の一般的な区分

雪崩は、一般的に以下の6つの言葉の組み合わせで表現します。例えば、点発生乾雪表層雪崩、面発生乾雪表層雪崩、面発生湿雪全層雪崩などが典型的な例となります。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

・点発生と面発生

発生の際、ある一点から始まるか、ある範囲が面として動き出すのかで分けます。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

スラブ(板状の性格を持った雪層)が形成されていれば、面発生になります。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

・乾雪と湿雪

雪崩れるが乾いているのか、濡れているのかの違いです。濡れているとは、雪粒の周囲に水が存在していることを意味します。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

・表層雪崩と全層雪崩

積雪の雪面に近い上層が雪崩れるものと、積雪の底から積雪すべてが流れるものに分けます。全層の場合、地面などが露出します。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

・上記以外にも

また、これらに含まれない種類もあります。例えば、完全に水に浸された雪が流下するスラッシュなどがです。
雪崩の知識 – 日本雪崩ネットワーク

●雪崩の起きやすい場所

・急な斜面

スキーの上級者コースと同程度(傾斜30度程度)
「落石注意」の標識が設置 など

一般的に、傾斜が30度以上になると発生しやすくなり、特に35度~45度が最も危険と言われています。
最大で時速200㎞ものスピードに!雪崩(なだれ)から身を守るために:政府広報オンライン

・低木林やまばらな植生の斜面

中高木が密に生えている斜面では雪崩が発生しにくい一方、低木林やまばらな植生の斜面では雪崩発生の危険が高くなります。
最大で時速200㎞ものスピードに!雪崩(なだれ)から身を守るために:政府広報オンライン

笹や草に覆われた斜面などは裸地よりも発生しやすい地形です。
最大で時速200㎞ものスピードに!雪崩(なだれ)から身を守るために:政府広報オンライン

・雪庇(せっぴ)

尾根や法面の雪がひさしのように張り出した吹きだまりを“雪庇”と言います。雪庇が崩れると、これに誘発されて雪崩が発生することがあります。
雪崩に関する基礎情報_雪崩が発生しやすい場所について

●簡単に、およその角度を知る方法

イラスト:全国地すべりがけ崩れ対策協議会

腕をまっすぐ前に伸ばして、親指を上にした握りこぶし一つ分=約10度です。
(ただし、個人差が大きいので注意)
最大で時速200㎞ものスピードに!雪崩(なだれ)から身を守るために:政府広報オンライン

●もしも雪崩に仲間が巻き込まれてしまったら?

・15分以内に救出する

万が一、仲間が雪崩に巻き込まれて、雪の中に埋まってしまった場合、救出までに残された時間は15分しかありません。
もしも雪崩に仲間が巻き込まれてしまったら? | スノーシューイング総合情報ガイド

15分以内に救出できた場合、生存率は高いですが、それ以上時間が過ぎてしまうと、酸素不足による窒息、雪の低温による低体温症により生存は非常に難しくなります。
もしも雪崩に仲間が巻き込まれてしまったら? | スノーシューイング総合情報ガイド

●雪崩の遭難者を救出するときに役立つ道具

1.雪崩ビーコン

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手のひらサイズの電波発信機です。スイッチで電波送信と受信に切り替えることができます。
もしも雪崩に仲間が巻き込まれてしまったら? | スノーシューイング総合情報ガイド

同行者が雪崩に巻き込まれ雪の中に埋没してしまった場合、埋没した人が携行しているビーコンから発射される電波を救助者のビーコンで受信することにより、埋没した人の位置を探索することができる。
雪崩ビーコンとは? – Yahoo!知恵袋

2.ゾンデ棒

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雪中の埋没者を捜索するため、雪に突き刺して捜し出します。
ウインターシーズン到来! | 豊岡市消防本部

3.スコップ

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遭難者を掘り出すときに使います。一人一台持っておきたいです。
もしも雪崩に仲間が巻き込まれてしまったら? | スノーシューイング総合情報ガイド

https://matome.naver.jp/odai/2139260157018419001
2014年02月18日