第3の万能細胞 STAP細胞についてまとめてみた

masakadoishizuka
iPSよりもガン化の可能性が低くiPS細胞以上に今後の研究に注目されるSTAP細胞、そして初めて発見された万能細胞であるES細胞、第二の万能細胞であるiPS細胞についてもまとめました。

STAP細胞って?

STAP細胞とは弱酸性の刺激を与えるだけの簡単な方法で、あらゆる細胞に分化できる万能細胞で、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が発見した人工多能性幹細胞(iPS細胞)とは異なる新型の万能細胞である。
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーらは、全く新しい万能細胞として「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得(STAP=スタップ)細胞と命名した。

※STAP=Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency

msn産経ニュース2014年1月29日「酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功」
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921150000-n1.htm

iPS細胞について確認しよう

iPS細胞は人間の皮膚などの体細胞に、極少数の遺伝子を導入し、数週間培養することによって、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力とほぼ無限に増殖する能力をもつ多能性幹細胞に変化する。この細胞を人工多能性幹細胞 (induced pluripotent stem cell:iPS細胞)と呼ぶ。

山中教授は2006年米学術雑誌セルに4つの遺伝子(Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)を見出し、レトロウイルスベクターを使って、マウスの皮膚細胞(線維芽細胞)に導入し、数週間培養することで4つの遺伝子の働きにより、リプログラミング(体細胞が多能性幹細胞に変わること)が起き、ES細胞に似た、様々な組織や臓器の細胞に分化することができる多能性幹細胞に変化することをまとめた論文を発表した。

京都大学 iPS細胞研究所 CiRA(サイラ)
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/faq/faq2.html

iPS細胞の課題は?

①ガン化(悪性腫瘍の形成)の可能性
2006年に発表した論文でマウスiPS細胞を作製するときに用いた初期化因子の一つc-Mycは、がん原遺伝子として知られており、この遺伝子が細胞内で活性化し、がんが引き起こされる可能性が指摘されている。しかし、c-Mycなしでは、iPS細胞の樹立効率が落ちる、樹立に長期間を要する、多能性が劣る等の問題も指摘されている。

②奇形腫(良性腫瘍)が発生する可能性
iPS細胞は、作製方法等によって、増殖や分化する能力にばらつきがあり、 分化能力が低いiPS細胞を目的の体の細胞に分化させると、目的の細胞に分化しきれていない未分化な細胞が残りやすいと考えられ、その結果残存した未分化細胞が移植の際に紛れ込み、これがもととなって奇形腫を形成してしまう危険がある。このリスクを回避するためには、iPS 細胞株を厳格に評価し、分化能力が高く、移植安全性に優れた株を選抜する方法を確立する必要がある。

京都大学 iPS細胞研究所 CiRA(サイラ)
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/faq/faq2.html

STAP細胞の可能性

iPS細胞は遺伝子操作に伴うがん化のリスクがあり、初期化の成功率も0・2%未満と低い。これに対しSTAP細胞は、外的な刺激を与えるだけなのでがん化のリスクが低く、初期化成功率も7~9%。成功率が高いのは生後1週間以内のマウスの細胞を使った場合に限定されることなどが課題だが、iPS細胞が持つ2つの課題を克服しているといえる新たな万能細胞である。

msn産経ニュース2014年1月29日「酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功」
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921150000-n1.htm

おまけ ES細胞について

ヒトやマウスの初期胚(胚盤胞)から将来胎児になる細胞集団(内部細胞塊)の細胞を取り出し、あらゆる細胞に分化できる能力(全能性)をもったままシャーレの中で培養し続けることができるようにしたものをES細胞(胚性幹細胞)という。

※ES=Embryonic Stem

東邦大学理学部生物分子学科 高校生のための科学用語集
http://www.sci.toho-u.ac.jp/biomol/glossary/bio/embryonic_stem_cell.html

おまけ ES細胞の課題

ES細胞を作るには、作成時に卵細胞が必要であり、ES細胞の作製効率が非常に低いため、ES細胞を作成するためには多くの卵細胞が必要となる。女性から多くの卵細胞を提供してもらうこと自体が難しいこと、命の萌芽を実験に使うことに対する倫理的問題がある。

東邦大学理学部生物分子学科 高校生のための科学用語集
http://www.sci.toho-u.ac.jp/biomol/glossary/bio/embryonic_stem_cell.html

もっと勉強したいひとのために

https://matome.naver.jp/odai/2139105640962072101
2014年01月30日