2chまとめ2013年俊作 「自称宇宙人の友人が最近ヤバい」

point2014

ついに警察のお世話になった
小5で転校した先の小学校で出会ったのが始まり

小学生の頃から突然動かなくなったり奇行を繰り返してた
朝学校に行ったら他人の机の上で体育座りをしたまま動かなかったりとか

話してみると飽きない性格で、いつの間にか友達になった
実は宇宙人なんだとその頃突然打ち明けられた

ロシア周辺に墜落した隕石の中から出てきて、ヒッチハイクで日本まで来た
この土地はなかなか宇宙エネルギーが強くていいとかなんとか

宇宙と交信してくると言ったまま運動会の最中に消えたりしていた

はじめは信じてなかったが、中高生になるにつれガチかもしれないと思うようになってきた

まず特殊能力なのか、やたら記憶力が良かった
一瞬見ただけで大抵の物を覚えていた

嗅覚が異常によくて、誰がさっきこの廊下を通ったかとかを百発百中で言い当てた
運動神経抜群で、勉強も出来た

学校をしばらく休んだ後、勉強もしないままいきなり次のテストで学年1位を取った

自称宇宙人だということ以外完璧超人だった

いくら文武両道でも言動はおかしいままだった

高校生にもなると、宇宙人設定は煮詰まってきて、かなり詳細になってきた

出身星の言語での自分の本当の名前があるらしく
覚えて欲しいといわれて何度か教えてもらったが
地球人にはなかなかできない発音らしく結局覚えられなかった

突然小学校のときに交わした会話を丸々一人芝居で再現しだしたりもしていた

この頃、宇宙人の友人についに病名がついた

白目剥いて動かなくなった友人をご両親が精神科に運び込み
聞きなれない精神病と診断された

宇宙人はそれをこちらに報告した後、地球人と違うから当たり前だとか言っていた
まぁ精神病だろうなと思った

しかし相変わらず宇宙人といるときが何より楽しかった

宇宙人は本当に容姿端麗で、これでもかというほどモテた
未だに宇宙人より綺麗な人間を見たことが無い

高校生になってやっと宇宙人の家に招待された
庭にコケの生した石橋のかかった古い池があるお屋敷で
そういえば宇宙人はかなり変わった名字だったが多分名家なんだろうなと納得した

宇宙人のご両親にも挨拶すると、この子にお友達がいて本当に良かったと喜んでいた

宇宙人の部屋に行くと、半田ゴテでくっつけられた針金の置物がいくつもあった
全体的に銀色で、本当に宇宙人の家みたいだと言うと「未だに疑われていたなんて」と
ちょっとショックを受けていた

このとき家庭科の授業で作ったグレイ型宇宙人のぬいぐるみをプレゼントした

宇宙人は急に目つきが悪くなり、グレイ星人とは敵対関係なんだと教えてくれた
謝ろうとすると、とりあえず受け取ってくれた

高3になり、進路を意識し始めた
宇宙人とは同じクラスになったが、あまり学校には来ていなかった

遠方から通っている友人に、「昨日家に帰ろうとすると地元の駅に宇宙人がいた」と知らされた

学校を休んで何をしているのかと思ったが
宇宙人のことだからまともな返事は来なさそうなので聞くのをやめた

冬になると大抵のクラスメイトの進学、就職が決まり、宇宙人にも進路を訪ねた
進学はせず、親戚がやっている会社で働くと言っていた

宇宙人に自分は県外に進学すると言った
すると「ハァ」とどうでもよさそうな返事をした

宇宙人はどうでもいいときいつも「ハァ」と返事をする

「お別れ」と宇宙人が言うので「時々メールしようよ」と言うと「ヤダ」と言われた

小学校からの付き合いで、宇宙人と離れるのは寂しかったが
宇宙人はいつも通り割りとあっさりしていた

正月休み、親と車で遠くに出かけた
大きなショッピングモールで一人暮らし用の道具を揃えていると
人ごみの中宇宙人を発見した

何とか追いかけて声をかけると、「ハァ」と言っていた

一緒に誰と来たのか訊ねると「一人」
買い物に来たのかと訊ねると「気がつくとここにいた」

忙しいと言われ別れると、宇宙人はまた人ごみの中をふらふら歩いていった
遠くで見ていた親が「めちゃくちゃ綺麗な子だねと」とため息をついていた

宇宙人に放浪癖があることが判明した

宇宙人邸は駅から近く、宇宙人は電車の音を聞くとふらふら家を出て
適当な電車に乗ってしまうらしい

適当な駅で降り、駅周辺のバス停に留まっている適当なバスに乗り
行く当てもなく放浪しまくっていた
それで人ごみに流されショッピングモールにたどり着いたらしい

学校を休んだ日も朝学校行きと別の電車に乗り制服のままどっかに行っていたらしく
たまに警察に補導されることもあった

3月になり、高校を卒業した
宇宙人は卒業式には来なかった

確か2月に一度会ったきりで、別れの挨拶もしないまま県外へ出た
高校のときの友人とは何度か連絡を取ったが、宇宙人とは音信普通だった

突然、家から連絡が来た

宇宙人母から、小学校のときの連絡網プリントを頼りに実家に電話が来たらしい

宇宙人がお宅のお子さんの一人暮らし先にお邪魔してないかと聞かれたんだが
何か知らないかと言われた

いつもなら消えても夕方にはふらっと帰ってくるのに帰ってこない
失踪する数日前に、ふと思い出したようにこちらの話をしていたため
何か手がかりはないかと電話があったそうだ

宇宙人の放浪癖の範囲はついに県外へ及んだらしい

窓から外を覗いたが、宇宙人はいなかった
そもそも県名しか教えていないので来れるはずが無い

宇宙人家は警察に相談したらしい
しかし宇宙人はいつも携帯を置いたまま消えるので探しようが無かった

心配なまま一日がたった

突然、携帯に電話がかかってきた
出ると、宇宙人だった

今どこかと聞くと、「さぁ」としか言わない
親御さんが心配してると言うと、「ハァ」と言った

一瞬会話が途切れた後、「家に行こうとおもったら、迷子になった」と宇宙人が言った
迎えに行くから駅名を教えて欲しいと言うと、聞いたことも無い駅名が返ってきた

宇宙人は公衆電話からかけてきているらしい

中学生のとき、携帯を買ってもらって冗談で宇宙人に番号を教えたのを
超人並みの記憶力で覚えていたらしかった

今から行くから絶対そこから動くなと言うと、宇宙人は「ハァ」と言って電話が切れた
調べると宇宙人がいる駅は隣県にあった

部屋着のまま財布と携帯を持って慌てて家の近くの駅へ走った

あまり路線には詳しくないので、駅員さんに切符を買ってもらった
道すがら宇宙人を発見したと家に連絡した

また適当な電車に乗ってやいないかと気が休まらなかったが
3~40分で宇宙人が言っていた駅についた

気が気じゃないまま宇宙人を探して、やっとベンチに座ってトッポを食べている宇宙人を発見した

足音でこちらに気付いた宇宙人は、こちらを見て「誰?」と言った
迎えに来たというと、「ほんとに来た」と言っていた

宇宙人の横に座ると、「匂いが変わった」と言われた
昔はどんな匂いだったかと聞くと、椅子の匂いだと言っていた

宇宙人は、肩から中学校の指定バッグを提げていた
中を見ると、お菓子と、よく分からない薬と、タコ糸で巻かれたグレイ型宇宙人のぬいぐるみがあった

持っててくれたんだと言うと、「勝手について来た」と言って床に投げた
拾って渡すと、またバッグの中に入れた

しばらく無言のまま、宇宙人がトッポを食べ終わるのを待っていた
思い出して、お母さんが困って警察に相談したという話をすると
「大げさな」と言っていた

宇宙人家の家族のためにも、このまま家に帰ろうと言うと「ヤダ」と言われた
立ち上がって歩き始めると、宇宙人は後ろをついてきた

マップで調べながら、料金を計算した
財布に多めに入れていたお陰で、なんとか余裕はあった

券売機の前で、宇宙人にお金を持っているか聞くと、無言でジャンプした
ポケットから小銭の音がしたので、宇宙人分の切符も購入した

今から出発すれば、なんとか今日の夜中には着きそうだった

電車に乗って、宇宙人は窓際に座った

車窓から見える看板をひたすら読み上げていて
しばらく声をかけても返事は無かった

宇宙人家族に、無事宇宙人確保の連絡は行ったらしい

宇宙人に暮らしはどうかと聞くと、「楽しくない」と言った
こちらはどうかと聞かれたので、ボチボチと言うと、「ハァ」と返された

「この前○○温泉を見た」とかなり遠い温泉の名前を挙げていたので
やはり放浪癖の規模は広がっているらしい

宇宙の話を聞くと、最近宇宙連盟が最近不正ばかりしていると腹立たしそうだった
しばらく宇宙の話をしたあと、「帰りたい」とぼそっと言った

乗換えで駅に降り、辺りが暗くなってきたので晩ご飯を買った
おにぎりを買って、宇宙人にも渡すと、一度床に投げた後拾ってバッグの中に入れた

30分ほど休んでまた電車に乗り、完全に夜になった
宇宙人は看板を読み上げられなくなり、いつの間にか寝ていた

実家から携帯に電話が来ていた
かけ直すと、家から少し離れた大きい駅に迎えに来ているから、そこで降りて欲しいと言われた

宇宙人は、時々起きて、またすぐに寝た
よっぽど眠たかったのか、電車が揺れても眠りっぱなしだった

段々、懐かしい景色が見えてきた
暗い車窓から、昔宇宙人と会ったショッピングモールも見えた

宇宙人の寝顔と車窓の景色を交互に見て、ずっと昔の小学生時代を思い出した

降りる駅が近づき、一つ手前の駅のアナウンスが流れると
宇宙人はいきなりカッと目を開いた

「次の駅」と言うので、親が迎えに来ていると言うと、「ハァ」と言った

駅に到着し、立ち上がると宇宙人も後ろをついて降車した
駅の外に出ると、親と、宇宙人家族が待っていた

宇宙人父母は、宇宙人の元に駆け寄って確保したあと
こちらに二人揃ってお辞儀した

宇宙人も、一拍遅れてお辞儀した

後ろを振り返ると、親もお辞儀をしていた

宇宙人父母は、本当に心配したと宇宙人を叱っていた
宇宙人は母親に抱かれたまま「ハァ」と言って空中を眺めていた

親同士が話しているなか、宇宙人はふらふらと暗がりに歩いていき
しゃがんで植木鉢の土を弄っていた

後ろをついていき、宇宙人の背中を眺めていた

ふと振り返ると、誰もいない夜中の駅の明かりに照らされた親達が見えて
何か特別な気分になった

親達はそろってこちらまで迎えに来て、宇宙人はうちの軽の隣にとまった大きな車に乗った

こちらも車に乗り、親達が最後の挨拶をするのを見ていた
ふと宇宙人の席を見ると、反対側の店の看板を眺めていて顔が見えなかった

親の挨拶はやっと終わり、宇宙人車が先に出発した
車が見えなくなる直前、宇宙人はこちらを向き一度会釈して、また看板を眺めに戻った

それっきり宇宙人とは会っていない
夜も遅かったため家に泊まったあと、翌日一人暮らし先の家に帰った

律儀な宇宙人家族は、菓子折りを持って警察に謝りに行ったらしい

我が家にも、菓子折りと、宇宙人分の電車賃を持って謝りに来たらしいが
帰っていたため見ることはできなかった

なんか、山も落ちも無い話ですみません
よく考えたら、最近じゃなくて昔からヤバかった

ともあれ、ここまで読んでくれてありがとうございました

感想ありがとうございます

そういえば宇宙人は半田ゴテと針金で立体的なオブジェを作ったり
精密な宇宙機器の設計図を描いたりと、空間認識力がやたら高かった気がします

家も裕福そうなので、そういう才能が生かせる仕事ができたらいいのになぁとたまに思います

子供の頃から何度か誘拐されかけたそうですよ
宇宙人パワーで無事に切り抜けるそうですが

宇宙人が診断された病名を失念したのが残念ですが
とんでもなくIQ高いのかも知れませんね

釣り臭いかもしれませんが、昨年の終わりに実際にあった話です
もしかしたらまたふらっと会いに来てくれるかもしれません

では長々とありがとうございました

https://matome.naver.jp/odai/2139045033216189701
2014年01月23日