「フォアグラ」がファミレス、居酒屋、食べ放題…で大放出!?

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ファミレスがフォアグラメニューを目玉に

フォアグラといえば、キャビア・トリュフと並ぶ世界三大珍味の一つ。これまでは高級フレンチでしかお目にかかれず、「たしか結婚式で食べたことがあるような」といった人が多かったのではないだろうか。ところが、そんな“高嶺の花”のフォアグラが最近、居酒屋、ファミレス、コンビニなどに続々と登場している。
なぜ今「フォアグラ大放出」!? ファミレス、居酒屋、食べ放題… 日経トレンディネット

モンテローザは直営2000店舗達成&30周年記念キャンペーンとして、2013年6月1日から9月4日まで、「白木屋」「魚民」「笑笑」などの居酒屋1600店舗で、「牛フィレステーキとフォアグラのロッシーニ~トリュフソースがけ」を1029 円(1日5食限定)で提供し、話題になった。
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さらにファミリーレストラン「ジョナサン」では8月29日から10月14日まで、「ジョナサンで、フフフ。(フワフワ、フランス産、フォアグラ)」をキャッチコピーに、フランス政府公認のフォアグラを使用したという「フレンチフォアグラ&ハンバーグ」(1039円)、「Wフレンチフォアグラ&ハンバーグ」(1354円)「フレンチフォアグラ&ポテト」(499円)などを提供。フォアグラメニューがワンコインで食べられるとあって、ネットなどでは驚きの声が相次いだ。
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同じくファミレスの「ココス」でも、2013年9月12日から11月13日(予定)まで、フォアグラをのせたフィレステーキやハンバーグを全店舗で提供している。「フォアグラと牛フィレ肉のステーキ(バルサミコソース)」(1764円)、「フォアグラとハンバーグ(赤ワインソース)」(1449円)と、フォアグラにしては激安価格とはいえ、同店の通常メニューで一番の売れ筋商品「ココス ビーフハンバーグステーキ」(619円)の2~3倍の高価格帯。それにもかかわらず売れ行きは好調で在庫が少なくなっており、店舗によってはフェア期間内に終了する可能性もあるとのこと。
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一方、東京プリンスホテルのブッフェレストラン「ポルト」では、開業49周年記念企画として、9月1日~10月31日まで世界三大珍味の「キャビア」「トリュフ」「フォアグラ」を使ったメニューも食べ放題の「秋の味覚ディナーブッフェ」を実施。「フォアグラの食べ放題ができるお店は少ないため大変ご好評をいただき、ほぼ全員のお客さまがフォアグラを召し上がられていた」(ザ・プリンスパークタワー東京 東京プリンスホテル マーケティング戦略 野原茉美氏)。期間中は予約がとれないほどの盛況だったため、11月以降のメニューにもフォアグラ料理を用意する予定だという。
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2013年9月には、40種類あるメニューの約半分がフォアグラという「フォアグラバル アジルジョーヌ」が西麻布にオープン。「フォグラ風味のフレンチトースト」、「フォアグラと鶏レバーのパテ」(どちらも840円)などのバル価格でフォアグラが堪能できるとあって、こちらも連日、満席だという。
さらになんと、コンビニの菓子にまでフォアグラが登場。東ハトが2013年10月21日より、フォアグラペーストとトリュフパウダーを練り込んだポテトチップスの新商品と「グルメチップあみじゃが・フォアグラ&トリュフ味」を発売している。
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なぜこれほど“大放出”されているのか?

9月にオープンしたフォアグラバル アジルジョーヌの本店は、フォアグラ料理が名物の高級フレンチ店「エルブランシュ」。「得意とするフォアグラをもっと身近に、もっといろんな料理で楽しんでもらいたい」と考え、バルというカジュアルな形式の姉妹店をオープンしたという。
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同店アシスタントマネジャーの佐竹佑介氏によると、フォアグラを使用したメニューが数多く登場している理由のひとつが、最近の飲食店のトレンドの変化なのだという。人気飲食店の形態が、フランス料理店からよりカジュアルな「ビストロ」、さらにカジュアルな「バル」へと移行。高級レストランを利用していた経済力のある層も、自由で居心地の良い“ゆるさ“を求め、あえてバルに行くようになった。そのため、カジュアルな飲食スタイルであっても、より食材の質が高い料理が求められるようになっているというのだ。
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「バルのメニューではイタリア料理、フランス料理、スペイン料理が混在していることが多い。それは飲食店を選ぶとき、料理のジャンルではなく『バル』という利用シーンで選ぶ人が増えているからでは」(佐竹氏)。同店ではこうしたトレンドから「フォアグラという高級素材をバルという気軽な形態で提供すれば、ニーズがある」と考え、約40種類あるメニューの約半数にフォアグラを使っている。客単価はドリンクを入れても1人5000円前後。オープン以来、ほぼ連日満席状態が続いているという。
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高級素材のなかでも特にフォアグラを使った料理が目立つのは、キャビアやトリュフより料理のバリエーションが豊富だという要因が大きいらしい。「キャビアはトッピングのような用途にしか使えず、トリュフは香りが魅力なので、どの料理も似た印象になりがち。その点、フォアグラは温かい料理でも冷たい料理でも使え、ほかの料理の調味料的な使い方もできる。アレンジの幅が広い」(フォアグラバル アジルジョーヌの佐竹氏)。
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なぜ激安で提供できるのか?

フォアグラは人工的に肥育させたガチョウや鴨の肝臓。価格が高いのは、特殊な飼育法のために非常に手間と時間を要し、餌代や人件費がかかるためだ。健康的に育てようとすると一般的なフォアグラよりも2倍くらい飼育日数がかかり、そのぶん価格は高くなる。逆にいうと手間を省いて短い期間で作れば、価格をある程度抑えることも可能な食材であり、品質による価格の差が大きい食材ということになる。状態の悪いフォアグラだとレバーのような香りしかしなかったり、何を食べているか分からない食感になったりする場合もあるそうだ。
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またフォアグラはほぼ脂肪でできている部位なので、デリケートな調理が必要。強火で調理すると脂が溶け出してしまったり、生の状態で放置しても部分的に溶けてしまったりする。そのため、調理人の人件費もかかるのだという。では低価格で提供している飲食店では、どのようにして価格を抑えているのか。
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東京プリンスホテルのフォアグラ食べ放題プランの場合は、同ホテルがプリンスホテル系列のため、系列ホテル全体での使用量を年間分で仕入れて集中購買できる。またホテルにはフレンチレストランがあり、結婚式のメニューでもフォアグラが登場する機会が多いため、フォアグラ調理の経験が豊富な料理人が多いことも、ブッフェで大量の提供が可能な理由だそうだ。
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https://matome.naver.jp/odai/2138640324798609901
2013年12月08日