【癌より怖い?】尿タンパク、甘くみてませんか?

BCICPS
会社や学校などで年に1回健康診断を受けている方は多いと思います。しかしながら、その結果をきちんと理解し、適切な対応をとっている方は少ないように思います。せっかくの早期発見・早期治療の機会を逃さないようにしましょう。
「尿からタンパクが出てますね。再検査のため受診して下さい。」

こんな風に健康診断で言われたことがある方いらっしゃいませんでしょうか?

「尿からタンパク?平気でしょー」

と、自己判断で放置し、然るべき対処を取らないと実はとんでもないことになるかもしれませんよ。

▼そもそも尿タンパクの検査で何が分かるのか?

腎臓に障害があると、タンパク質は尿細管で再吸収されずに、尿中に漏れ出てしまいます。
また、尿管や膀胱などに異常があって出血したりする場合でも、血液中のタンパク質が尿に混じってしまいます。こうしたことから、尿タンパクの検査は腎臓や尿管などの障害の有無を調べるために用いられています。
腎臓の機能障害を調べる尿タンパク検査

▼では、尿にタンパクが出ると何がいけないの?

尿にタンパクが多いほど腎臓が悪くなりやすい

ESKDとは末期腎不全、つまり腎臓がダメになってしまうということです。

一目瞭然ですが、「タンパク尿が出てれば出ているほど腎不全になる」と言えます。

尿にタンパクが多いほど心血管合併症が多くなる
日本人の死亡原因の上位に挙げられる心疾患ですが、それもタンパク尿が出ていれば出ているほど多い、ということになります。

▼末期腎不全になるとどうなるの?

一言で言えば腎臓が機能しなくなることにより様々な合併症を生じてしまうようになります。
腎臓の働きは下記のように多岐に渡ります。

代表的な働きはこの5つ
①老廃物を体から追い出す!
②血圧を調節する!
③血液をつくる司令官!
④体液量・イオンバランスを調節する!
⑤強い骨をつくる!
腎臓ってどんな働きをしている?|知ろう。ふせごう。慢性腎臓病(CKD)

▼これら腎臓の働きを補うため透析導入へ

人工透析とは
腎臓の働きが10%以下になると、血液のろ過が充分に行えず、水分や老廃物のコントロールができなくなってしまいます。そのような場合に、人工的に血液の浄化を行うのが、透析療法なのです。
人工透析とは – 透析 | 医療法人 社団美心会 黒沢病院

維持血液透析の場合、通常「週3回、1回4時間程度、病院での血液透析」が必要となります。

▼タイトルにもある「癌より怖い?」について

死亡原因の第一位はがん

それは紛れもない事実です。日本人の多くは癌で亡くなっていることを考えれば、癌は怖い病気です。

ちなみに近年高齢化に伴い肺炎が第3位になったことも知っておくといいかもしれません。

▼「癌になった」=「すぐ死ぬ」?

いえいえ、そんなことはありません
医療の進歩や新規抗癌剤の登場などにより癌は早期に発見できればコントロールできる病気になってきています。
癌が血液検査で分かることができたり、MRIやPETなどの検査の進歩による癌の発見や、治療薬の進歩、癌の遺伝子解析など医療の進歩は素晴らしいです。5年生存率というワードが出てきますが、簡単に言えば

「100人の同じ病気の人が5年後に生き残っている割合」

です。乳がんなんかはステージによっても違いますが9割程度の患者さんが5年以上生きられる癌であることを表しています。

▼一方タンパク尿を放置し末期腎不全、ついには透析となった場合

リンク先を見ていただければと思いますが、医療が進歩してきている現代においても、5年生存率は5割強です。
つまり、透析となったら5年後に生きている確率は約50%ということです。
タンパク尿のみが原因で透析導入となるわけではありませんが、タンパク尿が出たということは少なからずその可能性があるということです。

▼透析導入患者の主要原疾患

このグラフが示すように透析導入となる原因の第一位は糖尿病性の腎症です。

タンパク尿を題材にしましたが、糖尿病を患っている人であればしっかりと治療を行うことが重要です。

▼おわりに

少々乱暴な論を展開しましたが、タンパク尿陽性となったからといって全てこのようになるわけではないのでご安心下さい。
激しい運動のあとなどで尿にタンパクが出てくるのはよくあることです。

だからといって、放置すると取り返しのつかないことになります。
タンパク尿が出たら必ず受診、再検査をして下さい!

全ての疾患に言えることですが

早期発見・早期治療がとても大事です。

がん検診や会社の健康診断などを有効活用し健康寿命を延ばして下さいね!

https://matome.naver.jp/odai/2138080812172781101
2016年11月02日