デジタル・ワイルドファイアのパターン!偽科学・嘘・噂・誤謬

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ワイルドファイアは日本語でいうところの野火で英語でも、The rumor spread like wildfire (そのうわさは火のように広がった)と比喩的な使い方があります。インターネットのSNSで瞬く間に広がっていく情報には正しいものも誤ったものもあります。

◆伊豆大島のニュースでも噂が広まる

13年10月16日、あるFacebookユーザーが以下の投稿をした。
「伊豆大島の友人より・・・。『サイレントタイム』を実施したくても報道ヘリが飛行しているので実施出来ない。生存者が発見出来たのはすべて、かすかな『助け声』だった。報道の方。その大切さも理解できます。しかし、人命がかかってます。時間との勝負です!」
「大島町役場の総務課●●(実名)さんと連絡がとれ、『サイレントタイム』を15時から17時の間、実施出来るとありがたい(中略)とのこと」
「報道ヘリが伊豆大島の救助活動を邪魔している!」 ネットで拡散された情報はデマだった? (1/2) : J-CASTニュース

・噂ツイートが発信される

伊豆大島の情報を発信するアカウントが
「【拡散希望】伊豆大島救助隊が、救助の為のサイレントタイムを15時から17時で実施したいが旋回する報道ヘリコプター二機のため困難との事。どなたか、報道機関に伝えるか、拡散願います。」
とツイートした。
「報道ヘリが伊豆大島の救助活動を邪魔している!」 ネットで拡散された情報はデマだった? (1/2) : J-CASTニュース

・『サイレントタイム』の事実はなかった

伊豆大島の情報発信アカウントにも批判が寄せられた。

同アカウントは伝聞による情報を拡散させてしまったと認め、ツイートを削除した。

サイレントタイムの実施や報道ヘリが問題となったことは事実だったのか、大島町役場に問い合わせたところ、「サイレントタイム…ですか?」と困惑気味で、「上空は自衛隊の輸送機などが飛んでいたが、報道ヘリが救助活動を妨げたというようなことはない。特にサイレントタイムの要請もしていない」と話していた。
「報道ヘリが伊豆大島の救助活動を邪魔している!」 ネットで拡散された情報はデマだった? (1/2) : J-CASTニュース

◆故意もしくは無意識に行われる誤った情報の流布

インターネット上に誤った情報(misinformation)が、故意もしくは無意識のうちに流され、瞬く間に世界中に広がって、様々な波紋を広げる。

こんな事態を指す表現が digital wildfire (デジタル・ワイルドファイア)です。
digital wildfire 野火のように広がるネットの偽情報 : 世界先読みバズワード : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

誤った情報、誇張された情報のほうが広がりやすい

◆デジタル・ワイルドファイアはグローバルなリスクになりうる

digital wildfire という現象は、スイスの民間団体「世界経済フォーラム」(World Economic Forum)が今年初めに出した報告書の中で「グローバルなリスク」の一つに挙げました。
digital wildfire 野火のように広がるネットの偽情報 : 世界先読みバズワード : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

The World Economic Forum

この人やあの人も出席しています

◆ラジオの時代には「宇宙戦争」事件があるのは有名

有名な例は、1938年にアメリカで起きた「宇宙戦争」をめぐる事件でしょう。

アメリカのラジオ局がイギリスの作家H・G・ウェルズのSF小説「宇宙戦争」(原題は The War of the Worlds)を実際のニュース放送のような形で放送したところ、多くの市民は火星人が本当にアメリカを攻めてきたと勘違いし、パニック状態になりました。
digital wildfire 野火のように広がるネットの偽情報 : 世界先読みバズワード : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

War of the Worlds

◆インターネットの時代でも同じことは起こりうる

新しいメディアであるネットは、情報が拡散する範囲もスピードもラジオとはけた違いです。思いもよらぬ深刻な結果を招くリスクがあります。
digital wildfire 野火のように広がるネットの偽情報 : 世界先読みバズワード : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ロシアの内相を装った人物がツイッターに「シリアのアサド大統領が死亡もしくは負傷した可能性がある」という偽りの情報を流し、原油価格が跳ね上がる騒動になりました。

ロシア当局があわてて否定したため、騒ぎはほどなく収まりましたが、ソーシャルメディアの影響力の大きさを改めて示した出来事でした。

http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/columnbuzz/20130820-OYT8T00637.htm

◆誤った情報には誤った情報が追加される

子どもの目撃証言の報告が,共同目撃者(co-witness)の情報によってどのように影響されるかを調査されました。

研究の結果,子どもの報告は一般的にはかなり正確なのですが,共同目撃者によって提供された情報は,子どもに2つのタイプの記憶のエラー(誤った詳細の追加と,事実の詳細の省略)を作り上げるという影響をもたらしました。
2013年9月24日 札幌法と心理研究会|法と人間科学:平成23年度科学研究費補助金(新学術領域研究)採択研究領域

Kids In Social Network.

子供もネットワークに参加しているのです。

情報を精査する能力などの情報リテラシー能力はまだ低いのが現実です。

誤った情報が無意識のうちに流されていく大きな原因となります。

ネットでは年齢などは分かりません、特にRTではただ拡散していきます。

◆大切なことは専門家がきちんとバグ潰しをすること

自分の専門分野にニセ科学が生息しているのに気がついたら、各個撃破を繰り返すしかない。ひとたび撃墜しても、同じネタが蘇ってくるかもしれない。

そのたびに反論を繰り返すことも必要。
ニセ科学「AIDS再評価運動」について専門家向けに語るDr. Tara C Smith (3): 忘却からの帰還

多くの主張や情報の流布は、科学論文ではなく雑誌や新聞、インターネットで行われます。

普通の人は、読んだモノをそのまま無条件に信じてしまう傾向にあります。

◆少なくとも偽科学が広まるスピードは抑えられる

科学的方法をちゃんと理解することだけでは、否定論を排除できないかもしれない。

しかし、そのような否定論者の信条がさらに広まっていことに対する緩衝地帯として機能できるかもしれない。
ニセ科学「AIDS再評価運動」について専門家向けに語るDr. Tara C Smith (3): 忘却からの帰還

防波堤にはならなくても、土嚢くらいの役には立つかもしれません。

◆インターネットにある救い

ネットには間違いを正す self-correcting mechanisms (自己修正メカニズム)がある点です。

実際、誤った情報が流れると、多くのネットユーザーが「それはウソだ」と指摘して、速やかに訂正されていくこともあります。
digital wildfire 野火のように広がるネットの偽情報 : 世界先読みバズワード : Biz活 : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

拡散も早いですが、訂正することも素早く可能なのがインターネットの利点です。

◆医療情報は特に問題かも知れません

◆医師はインフルエンザの予防摂取をうけないという噂

「医師の60%はインフルエンザの予防接種を拒否」

ヘルス・レンジャー マイク・アダムズ著

もしインフルエンザの予防接種がそんなにいいのなら、どうして医師や看護婦の60%が接種を拒否するのだろう。ABCの報道によれば、昨年インフルエンザワクチンを受けた医療関係者は40%に過ぎないという。

医療関係者が患者にあることを勧めておいて、自分達はまったく逆のことをしている一例に過ぎないのだろう。

例えばアンケートによれば、ガンの専門医は、自分では絶対に化学療法を受けようとしないという。
インフルエンザの予防接種を受けない医師がほとんど。その理由は?(米・英)|世界の裏側ニュース

https://matome.naver.jp/odai/2138024567550854301
2013年11月05日