地震が起きた際、高層ビルの上層階がゆっくり大きく揺れ続けるなどする「長周期地震動」について、気象庁は緊急地震速報とほぼ同じタイミングで予測を速報する検討を始めた。詳しく解説します。
◇長周期地震動とは?
地震発生時に通常の短い周波数の地震動とは異なり、約2〜20秒周期で揺れる震動のこと
長周期地震動 – Wikipedia
揺れの周期が長い、いわゆる低周波領域で発生するため、低周波地震動とも呼ばれる
震源から離れた場所で高層ビルの上層階などを大きく揺らす
日本経済新聞
低層の建物より、高層ビルが影響を受けやすい
長周期地震動は揺れの時間が長く、地中で弱くなりにくいため遠隔地まで届くのが特徴
日本経済新聞
通常の地震の揺れとは時間や距離が異なってくる
◇どのような予報となるのか
今後、予測技術を確立し、最短で地震の十数秒前に「長周期地震動予報」(仮称)を試験的に速報する
日本経済新聞
地震の直前にはなるが、知る事ができる
気象庁は3月末から、長周期地震動の観測情報を同庁ウェブサイトで公表
河北新報
こちらで過去の情報がわかる
ビル管理者ら一定の専門知識を持つ人向けで、揺れの大きさを4階級で表現している
◇振動階級の決定方法は?
緊急地震速報で推定した震源とマグニチュード(M)から揺れの大きさを計算する
西日本新聞
ビルが多い大都市周辺の地震計の観測データからその後の揺れを直ちに予測する
NHKニュース
その他にも手法を検討中
◇日本での過去の観測例
東日本大震災では震源から離れた東京23区内で階級4が観測された
日本経済新聞
兵庫県で最大震度6弱の揺れが起きた4月の地震でも、淡路島で下から2番目の階級2を観測した
日本経済新聞
震源からはなれている場所でも、かなり影響が出ている事がわかる
2003年の十勝沖地震の長周期地震動によって、北海道苫小牧市の石油コンビナートでスロッシング(石油タンク内の石油の共振)によりあふれた石油に引火して火災が発生した
長周期地震動 – Wikipedia
▷参考
https://matome.naver.jp/odai/2137950812915231601
2013年09月19日