■音楽は合法ドラッグ?
「音楽はアスリートにとって合法ドラッグのようなものです」と、音楽が運動に与える効果についての専門家であるブルネイ大学のコスタス・カラジェオーヒス博士は述べる。
Does music help you to run faster? | Life and style | The Guardian
音楽が合法ドラッグというのは、普段音楽を聴きながら運動している人なら一度は頭をよぎったことがあるのではないでしょうか。
最近の著書『Inside Sport Psychology』において、博士はランニング中に音楽を聴くことでパフォーマンスが15%も向上すると主張している。
Does music help you to run faster? | Life and style | The Guardian
たとえば15%筋力を上げるのがいかに大変かを考えれば、音楽を聴くだけでパフォーマンスが15%も向上するというのは素晴らしいですね。
運動中に音楽を聴くと、疲れるのが遅くなり、主観的に感じる疲労の量が少なくなった。そして音楽は、体力とエネルギーの効率を向上させた。
Music and Exercise: What Current Research Tells Us | Psychology Today
音楽を聴きながら運動をすると疲れが紛れるのと同時に力が漲ってくるのを感じますね。
研究を積み重ねるなかで、低-中レベルの強度の運動中に音楽を聴くと、持久力の明らかな向上につながることがわかった。
Music and Exercise: What Current Research Tells Us | Psychology Today
疲れが紛れることで、より長時間動けるということでしょうか。
■”音楽の力”の限界
考えられる理由の一つとして、高強度の運動時には身体の反応が神経システムを支配するので、そこから気をそらすのはより困難になるということが挙げられる。
Music and Exercise: What Current Research Tells Us | Psychology Today
たしかに全力で100Mを疾走しているときに音楽を聴いても効果はなさそうです。
「アソシエーター」タイプの人は、外界からの刺激に影響されづらく、気をとられないので、音楽から得られるメリットはあまりありません。一方、「非アソシエーター」タイプは、音楽のテンポが速くなれば走るスピードも速くなる、といったように、音楽により運動パフォーマンスの向上が期待できます。
音楽を聴くと運動パフォーマンスが15%も上がる人には、どんな違いがある? : ライフハッカー[日本版]
皆さんはどちらのタイプでしょうか。
■具体的にどんな音楽がいいのか
flickr Beats by evilevey622
テンポの速い曲は、エクササイズの辛さは軽減してくれないようです。ただし、運動へのモチベーションは高まったと考えられます。つまり「音楽のテンポを速くすると、運動に対するモチベーションが上がり、エクササイズの辛さを受け入れやすくなる」と言えそうです。
エクササイズに最適な音楽プレイリストを作る方法 : ライフハッカー[日本版]
速いテンポの曲といっても、闇雲に速ければ良いというものではない。最適なテンポは120~140BPM(1分間に120~140回)、また目標とするテンポ(たとえば130BPM)に向けて次第に楽曲のスピードが速くなる曲は、大変良いそうだ。
【保存版】トップアスリートに学ぶ、運動に最適な音楽「プレイリスト」の使い方 | ロケットニュース24
120~140BPMというテンポは、たいていの商業的ダンス・ミュージックやロックのテンポと一致し、またワークアウト中の人の平均的な心拍数ともおおよそ一致する。
The New York Times
■音楽を聴きながら運動をするときの注意点
どんなドラッグでもそうですが、あまりに多用しすぎれば、その効果が薄れてしまうのです。
Does music help you to run faster? | Life and style | The Guardian
音楽に頼りすぎても駄目ということですね。