ノーベル賞受賞者の利根川進・米マサチューセッツ工科大教授と理化学研究所のチームがマウスの実験で成功したと、26日付の米サイエンス誌に発表する。
「誤った記憶」作った!…利根川氏ら (読売新聞) – Yahoo!ニュース
脳を刺激して実際と違う誤った記憶(過誤記憶)を作り出すことに、マウスの実験で成功した。
過誤記憶を人為的に作り出したのは世界で初めて。
でも、なぜそれがすごいのか?
人間はしばしば記憶違いを起こすほか、妄想を抱く病気もある。
これらの原因はわかっておらず、今回の成果をきっかけに解明が期待される。
「誤った記憶」作った!…利根川氏ら (読売新聞) – Yahoo!ニュース
偏執病(へんしゅうびょう)などの解明に期待されている。
<偏執病(へんしゅうびょう)とは?>
自らを特殊な人間であると信じたり、隣人に攻撃を受けている、などといった異常な妄想に囚われるが、強い妄想を抱いている、という点以外では人格や職業能力面において常人と変わらない点が特徴。
これが日常生活や仕事の遂行に支障をきたすレベルにまで達したものが、妄想性パーソナリティ障害(paranoid personality disorder)とされる。
偏執病 – Wikipedia
さらに
記憶を形成する脳の仕組みの解明につながる成果。
チームは「冤罪(えんざい)を生み出す裁判の目撃証言が、いかにあやふやかを示したともいえる」としている。
「誤った記憶」ができる過程を再現 利根川氏ら :日本経済新聞
心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療の助けになる他、無実の人々の投獄につながる目撃者の不正確な証言を減らすことも可能かもしれないと期待されている。
マウス実験で「誤った記憶」の形成に成功、MITの利根川教授ら (AFP=時事) – Yahoo!ニュース
心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは、
危うく死ぬまたは重症を負うような出来事の後に起こる、心に加えられた衝撃的な傷が元となる、様々なストレス障害を引き起こす疾患のことである
研究チームの今後は?
MITの研究チームは、過誤記憶がどのようにして形成されるかに関する研究をさらに進めて、物体や食べ物、仲間などについての記憶にも範囲を拡大できるかを調べる予定だと述べている。
マウス実験で「誤った記憶」の形成に成功、MITの利根川教授ら (AFP=時事) – Yahoo!ニュース