【第15話】『帰還限界点』
ドメルの執拗な攻撃に疲弊していくヤマトクルー達。艦内では<ヤマト計画>の実現性に疑問の声も出始めていた。ガミラスの威力偵察をかわすべくワープしたヤマトだが、ワープアウトした宙域にはガミラス大艦隊が…。それこそが智将ドメルの策略だった。
ヤマトポータル | 宇宙戦艦ヤマト2199
正確には執拗な攻撃ではなく「執拗な威力偵察」
『宇宙戦艦ヤマト2199』の作り手たちは、全26話を構成する上で、いかに中だるみさせず、受け手の興味を持続させるか、思案したに違いない。第1テレビシリーズ同様に一話完結のエピソードを続けるだけで、テレビ以外の多くの娯楽に囲まれた今日の視聴者を番組に繋ぎ止められるだろうか。その答えが『第五章 望郷の銀河間空間』、すなわち第15話~第18話だ。《中略》これまでの伏線を回収するとともに新たな謎を散りばめた第五章は、ものの見事に中だるみを吹き飛ばした。しかも旧作にはない大胆な展開も、本作スタッフが勝手に考えたわけではない。旧作には放映期間短縮の影響で未使用に終わった設定があり、当時の検討用プロットに「ドメル将軍の妻とガミラス星のパルチザン」「ガミラス星内での政治内紛劇」「ヤマト艦内で起きる叛乱」等があったことを、氷川竜介氏が本作パンフレットで紹介している。新作独自の展開は、旧作からの乖離ではなく、本来あるべき姿への回帰なのだ。
『宇宙戦艦ヤマト2199 第五章 望郷の銀河間空間』 作り手たちの出した結論 :映画のブログ
オムシスの不調により、食糧・水が生成出来なくなった為、物資の補給の為に、地球に似た環境のビーメラ星系の第4惑星・ビーメラ4に立ち寄ることに。しかし、ワープ途中、中性子星の影響で、ドメル艦隊が待ち伏せする宙域へワープアウト。次々と押し寄せるドメル艦隊。艦隊中央を波動防壁で突破するヤマト。狙いは旗艦・ドメラーズⅢ。艦をぶつけ、直接ショックカノンをドメラーズⅢに打ち込むヤマト。艦隊の包囲網を抜けたと安堵したところに、更にドメル艦隊が現れる。しかし、本国からの帰還命令によって、ヤマトを追い詰めたドメル艦隊は一斉にゲシュタムジャンプで消え去り、間一髪でヤマトは難を逃れた。大艦隊に一隻で立ち向かうヤマト。これぞヤマトの戦いだ!と痛快な話でした。
ネタバレ満載!ヤマト2199第五章 – 今日も地球は周ってる
※旧作【第20話】「バラン星に太陽が落下する日!!」に相当
ドメルとの本格的な初戦闘とバラン星の戦闘としてリメイク15話、18話を合わせた2話で旧作第20話「バラン星に太陽が落下する日!!」に相当するものと考えられます。ドメル艦隊との遭遇という点では旧作第15話「必死の逃亡!!異次元のヤマト」にも相当する。
[ノルド大管区属州惑星オルタリア] ●旧作:登場しない。
●2199:惑星オルタリアはガミラス支配下ある植民星惑星。オルタリア人の民族主義者がガミラスに対し反乱を起こし首都を制圧。ギムレーはオルタリア人の反乱に対し航宙親衛艦隊を率い無差別攻撃を加え逃げ遅れたガミラス移民団も含めオルタリア人を虐殺した。反乱を抑えられなかった惑星オルタリア総督リベル・ドロッペも粛清した。
[OMCS(オムシス)の不調による食糧不足、ビーメラ星への転進] ●旧作:オムシスというシステムは存在しない。食糧自給の為艦内にヤマト農園と呼ばれる野菜や果物、人造タンパク質からの肉類合成、糖分などの栄養素も植物から調達できる施設がある。完全な自給自足はできないらしく旧16話『ビーメラ星、地下牢の死刑囚!!』では植物の生息が確認されたビーメラ星に食料となる野菜の有無を調査する描写がある。(旧作16話)
●2199:食糧供給システムOMCS(オムシス)の不調の為食糧の備蓄が底をつく可能性が生じた。また度重なるガミラスの威力偵察にヤマト乗員は疲弊と士気低下がみられた。イスカンダルからの海図にあるビーメラ星系を観測した結果、食料調達の可能性が高く乗員の上陸が可能な地球型惑星ビーメラ4に立ち寄ることとなる。
宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会@new_yamato_2199
[中性子星カレル163] ●旧作:登場しない。
●2199:ビーメラ星系へ向かう途中にある中性子星。カレル163の重力勾配の影響でヤマトはワープの時空座標にずれを生じさせられた。
[ドメル艦隊の待ち伏せ] ●旧作:バラン星の偵察に向かった古代たちはガミラスの基地を発見、ヤマトは基地攻撃を決定する。ドメルはヤマトが基地攻撃に集中している間にバラン星の人工太陽をヤマトに落下させ殲滅する作戦を立案する。成功してもガミラス基地も同時に被害を受ける前提の作戦であった。
●2199:ヤマトをワープ(ゲシュタムジャンプ)させ中性子星カレル163の重力の影響よるワープアウト(ゲシュタムアウト)地点のズレを5か所に絞り待ち伏せした。
[ガミラス本星での反乱分子追跡描写] ●旧作:企画段階では「ドメル将軍の妻とガミラス星のパルチザン」という設定があったが話数カットの為か実現しなかった。
●2199:反乱分子として追跡された者が逃げ込む先がドメル邸だった。
[デスラーの暗殺] ●旧作:企画段階では「デスラー暗殺未遂」「ガミラス内の政治内紛」という設定があったが話数カットの為か実現しなかった。
●2199:デスラーがバラン星に向かう途中、乗艦(総統専用艦デウスーラI世)ごと爆破され暗殺(殺されたのは影武者)された。後(第18話)にゼーリックの策謀と判明(既にセレステラに内偵よってゼーリックの策謀は判明しておりデスラーのバラン星遠征は反乱をあぶり出す逆罠であった)。
[ドメル艦隊大艦隊との戦闘] ●旧作:次元断層で遭遇したドメルの3千隻の大艦隊に対して沖田は戦力的に不利と判断しヤマトは逃走戦をする。(旧作15話)
●2199:ドメルの大艦隊に包囲されたヤマトの沖田は「死中に活を見出さねば、 この包囲を破ることはできない!」として波動防壁を艦首に最大展開させ中央突破。ヤマトは敵旗艦ドメラーズⅢ世に零距離射撃を浴びせ、一気に敵艦隊から離脱し突破を試みるも前方にドメル艦隊別働隊が現れ(ゲシュタムアウトし)絶体絶命と危機をむかえる。
[ドメルへの帰還命令] ●旧作:バラン星を周回する人工太陽をヤマトに落とし、バラン星基地諸共ヤマトを撃滅する作戦はゲールによってガミラス本星に通報され、あと一歩の所でデスラーから「君はヤマト一隻ごときを打ち取るのに、我がバラン基地を犠牲にするつもり かね?ゲールが知らせてくれたから良かった。君はとんでもない浪費家だよ。やめてくれたまえ」と作戦中止を命令が出される。ドメルの一瞬の躊躇によってできた時間的余裕によりヤマトは反転、人工太陽に波動砲を発射し危機から脱する。破壊された人工太陽はバラン星基地に落下、ガミラス基地は失われてしまった。
●2199:ドメル艦隊によってヤマト撃沈にあと一歩というところでヒス副総統からドメルに帰還命令が下る。ドメルの大艦隊はヤマトの前からゲシュタムジャンプで消えていった。
新旧共にこの後ドメルは軍事法廷にかけられる。
[人類滅亡まであと・・・] ●旧作:253日(旧20話)
●2199:298日