またしても酷すぎる事実認定で、痴漢冤罪事件の被告人に有罪判決が言い渡された。ボンクラ裁判官のあまりの節穴ぶりに、ほんのわずかばかり残っていた司法への信頼と期待が、ほとんど消えてなくなりそうだ。傍聴取材していて、久しぶりに心から裁判官への怒りがこみ上げてきた。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
バス車内で女子高生の尻を触ったとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた公立中学校の男性教師に対し、東京地裁立川支部(倉澤千巌裁判官)は罰金40万円の判決を言い渡した。その判決理由の論旨があまりにメチャメチャで、ただひたすら「被害者供述の信用性は高い」と繰り返すばかりだった。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
▽「三鷹バス痴漢冤罪事件」
2011年12月22日、JR吉祥寺駅から京王線仙川駅にむかうバスの車内
三鷹バス痴漢冤罪事件 – 日本国民救援会
男性(被告)は
脱着がしやすいよう肩ひもを伸ばしたリュックサックをお腹側にかけて乗車
三鷹バス痴漢冤罪事件 – 日本国民救援会
すると、
吉祥寺から八つ目の停留所の手前で、前にいた女性がこちらをにらんで何かつぶやいた
三鷹バス痴漢冤罪事件 – 日本国民救援会
↓
被告は「何か気に障るようなことをしてしまったのか」と思い、トラブル回避の意味合いで「ごめん、ごめん」と言う。
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すると女性、男性(被告)の手を掴んで「降りましょう」と言う
↓
職場の方向へ向かうバスだったため、騒ぎになるのは嫌と感じ、一緒に降車
↓
降りた停留所で、痴漢をしてないことをはっきり言って、その場を立ち去ったところ、一台後から来たバスの運転手と若い男が追いかけてきて、
三鷹バス痴漢冤罪事件 – 日本国民救援会
「痴漢の犯人」として取り押さえられた
三鷹バス痴漢冤罪事件 – 日本国民救援会
男性は右手でケータイを操作してメールを受信・作成・送信し、左手はつり革を握っており、痴漢行為ができる状態ではなかった。その様子はバス車載カメラの映像に記録されており、弁護団が時系列に沿って、こと細かに立証してみせた。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
ところが判決は、「バス車内の立ち位置の映像と被害者供述の食い違いは、さほど大したものではない」「勘違いがあっても不自然ではない」「車載カメラの映像から痴漢行為が可能なのは3秒程度しかないと言うが、それ以外の左手の状況は不明で、容易とは言えないが、不可能とか著しく困難とは言えない」
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
「バスの揺れでリュックがあたったと言うが、当たる強さや接触時間の長さから被害者が勘違いするとは考えがたい」などと指摘。「被害者供述の信用性は否定できない」ので有罪だと締めくくった。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
この裁判官の理屈だと、事実に基づいてどれだけ緻密に立証したとしても、被害者供述さえあれば、「痴漢行為は不可能ではない」として有罪にされてしまう。傍聴席からは「酷い」「デタラメな判決だ」との声が。主任の今村核弁護士も法廷で「よく分からないなあ」「バカな人だな」とつぶやいた。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
男性は閉廷後、「裁判官は自分の誇りを捨てました。客観的事実や裏付けをすべて切り落とした判決で、最初から有罪にしたいだけだったんだなと思いました。悔しいですがこれで終わりではないと思っています」と話した。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
今村弁護士は「どう考えても無罪になる事件で、論理的に破綻した判決だ」と憤懣やるかたない面持ちで語った。男性は控訴する方針だ。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
報告集会で男性の支援者から「裁判官を裁く法律が欲しい」との意見があった。全く同感だ。しかし残念ながらこれが日本の司法の実態であり、この倉澤千巌という裁判官が突出して異常で希有な存在ではないのが、なんとも情けなく悲しい。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
それにしても、主任の今村核弁護士が裁判官に向かって「よく分からないなあ」「バカな人だな」とつぶやいたのは、さすがでお見事だと思った。まさか弁護人にそんなことを言われるとは思いもしなかったのだろう。倉澤裁判官がぎょっとした感じで、今村弁護士の顔を見つめたのが滑稽だった。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
死刑判決を言い渡した最高裁判事に、傍聴席から「人殺し!」の罵声が飛んだのと同じくらいショックを与えたはずだ。裁判官はそれくらい緊張感を与えられるべきだと個人的には思う。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) May 8, 2013
▽この事件
弁護団の池末彰郎弁護士は「典型的な冤罪事件である」と強調していた。証拠は女子高校生の供述だけ。目撃者がいないばかりでなく、高校生本人さえ犯行の場面を見てはいないし、触っている手をつかまえたわけでもない。
すぐそこにある冤罪~痴漢を否認する若き教師の闘い‐どん・わんたろうが「ちょっと吼えてみました」‐マガジン9
警察署で面会した友人らによると、一時は「相手の女子高校生を傷つけることになるのではないか」と否認を続けることに迷いも見せていたらしい。あくまで想像だが、捜査官からあの手この手で自白の誘惑をかけられていたのではないか。
すぐそこにある冤罪~痴漢を否認する若き教師の闘い‐どん・わんたろうが「ちょっと吼えてみました」‐マガジン9
ツイートするか迷いました。三鷹バス痴漢冤罪事件。お父様と知り合いで、以前傍聴に行きました。繊維の付着がなく、画像も携帯の記録もあるのに。人生がメチャクチャになってしまいます。誤解を解いてほしい。もし自分が、身近な人が、間違えられたら…。
— つるるるさん (@turururusan) May 8, 2013
▽痴漢と言われ、無罪を主張して戦うのはおすすめできない?
一番おすすめできないのは、公開の法廷の場で徹底的に無罪を主張して戦うことです。あなたは、有罪率99%とも言われる裁判で「絶対に痴漢をしていない証拠」を示す必要があります。
痴漢冤罪「この人です!」と騒がれたら、まず何をするか 一生を棒にふるトラブル【痴漢冤罪】:PRESIDENT Online – プレジデント
では、どうすればいいのか?
確率論から導き出される合理的な結論の1つに「その場から走って逃げる」というものがあります。あなたがどう抗弁しようと、自分が痴漢でないと証明するのは極めて困難です。
痴漢冤罪「この人です!」と騒がれたら、まず何をするか 一生を棒にふるトラブル【痴漢冤罪】:PRESIDENT Online – プレジデント
逃げられない場合は
騒動になったその場で、感情をむき出しにして、徹底的に怒ったほうがよいでしょう。
痴漢冤罪「この人です!」と騒がれたら、まず何をするか 一生を棒にふるトラブル【痴漢冤罪】:PRESIDENT Online – プレジデント
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Twitterでは
「三鷹バス痴漢冤罪事件」で驚愕の有罪判決!!微物鑑定、バス車内の映像分析、いずれもシロ。目撃証言無し、一貫して否認。客観的証拠に目を向けず「可能性」だけで有罪に。百歩、いや千歩譲ったとしても「疑わしきは罰せず」という原則があるのだよ💢
— 天地はじめ (@fujimijcpfc) May 9, 2013
三鷹のバス痴漢冤罪事件有罪云々だけど、無実の証拠があっても有罪ってのは凄い。例えば男性側も「この人痴女です!」って叫べば女性を有罪にできるんですよね。被害女性が涙を流して証言してるんだから間違いない。って意見もあるけど同じ理由で男性も泣いて否定すれば無罪ですね。当然です。
— 寿ton (@hisaton) May 12, 2013
痴漢冤罪の話がチョロチョロ流れてくるけど、情報源が限定的な上にそれを裏付ける映像とかないんだよなぁ。というかそんな状況で「これは冤罪」とか「裁判長はゴミ」とか、それは鏡に映った自分自身だったりしないかい?しかし三鷹バスって車載カメラなんて導入してたんだ。
— W.M (@wm_ro) May 11, 2013
痴漢容疑で裁判中の男性が、家族や支援者と冤罪を訴えるビラを撒く様子を、東京・三鷹駅前で取材した。意外なほど多くの人がビラを受け取るのにも驚いたが、老若男女が次々と署名に応じるのにさらに驚かされた。ビラ配りや署名集めでこんなに反応がいいのは、初めて見る光景だ。
— IKEZOE_Noriaki (@ookaminami) March 16, 2013
参照リンク
http://www.kyuenkai.org/index.php?%BB%B0%C2%EB%A5%D0%A5%B9%C3%D4%B4%C1%D1%CD%BA%E1%BB%F6%B7%EF
http://www.magazine9.jp/don/120725/
http://president.jp/articles/-/9332