【立件の可否は?】班目氏を任意聴取~原発事故捜査の行方

nikuo
東京電力福島第一原発事故を巡り、東電幹部や事故当時の関係者らが業務上過失致死傷などで刑事告発された問題。検察が東電の旧経営陣や班目春樹・元原子力安全委員長らを任意聴取を開始したと報じられている。早ければ今年3月にも立件の可否を判断するという。

◆関係者の任意聴取が続く

東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って業務上過失致死傷などの疑いで告訴されている、当時の原子力安全委員会の班目春樹元委員長について、検察当局が任意で事情を聴いたことが、関係者への取材でわかりました。
班目元委員長 検察当局が任意聴取 NHKニュース

東京電力の勝俣恒久・前会長や清水正孝・元社長ら東電幹部から、任意で事情を聴いた模様だ。
朝日新聞デジタル:東電の勝俣前会長らを任意で聴取 検察、原発事故巡り – 社会

東京電力の武藤栄副社長
出典:田中龍作ジャーナル(3月23日)

◆立件の可能性は?

Fukushima Dai-Ichi Nucler Power Plant Tour

今のところ検察内部では、個人の刑事責任を問うのは難しいとの見方が強い。
朝日新聞デジタル:東電の勝俣前会長らを任意で聴取 検察、原発事故巡り – 社会

「世論をいつも以上に意識せざるを得ない」と現場に近い検事の一人は言うが、「告訴・告発が多いからといって、罪に問えることにならない」と語る幹部もいる。
原発事故立件の可否、来年3月にも判断 検察当局 – 東日本大震災:朝日新聞デジタル

放射線の被曝を「傷害」に問えるのかなどの立証には高い壁が立ちはだかり、検察内部では早くも「立件困難」との見方も広がる。
東電の原発事故…「立件」に高い壁 – 政治・社会 – ZAKZAK

業務上過失致死傷罪で刑事責任の有無を判断するには、(1)事故を予見できたか(2)必要な事前の対策を取るなど事故を回避できる可能性はあったのか(3)原発事故と避難者の死亡に因果関係はあるか-などについての捜査が必要だ。
【放射能漏れ】東電社員から事情聴取 福島第1原発事故で検察当局 立件にはハードル+(2/2ページ) – MSN産経ニュース

◆ほかにだれが告訴・告発の対象になっているのか

菅直人元首相
Japan’s Kan Says Trying to Prevent Worsening at Nuclear Plant
海江田万里元経済産業相
海江田氏、辞任時期明言避ける/代表選出馬も態度示さずントを入力 – 四国新聞(2011年8月30日)

告発されたのは、東電の勝俣恒久前会長や清水正孝元社長ら当時の東電幹部のほか、菅直人前首相、班目春樹原子力安全委員長ら約40人。
原発事故の告訴・告発を受理 検察当局が捜査着手へ:日本経済新聞

告訴・告発の対象となった計33人を記載。(福島原発告訴団)

◆検察はどこまで本気なのか

「公害犯罪処罰法違反など別の罪の告発もある。結論ありきの捜査はしない」と話す幹部もいる。
【放射能漏れ】東電社員から事情聴取 福島第1原発事故で検察当局 立件にはハードル+(2/2ページ) – MSN産経ニュース

検事らが防護服を着用して福島第1原発内に入り、内部の構造や破損状態を確認。勤務する作業員から事故当時の状況について説明を受けた。事故直後の東電本店と原発とのやり取りを収録したテレビ会議の映像の提供を受け、混乱を極めた指揮系統についても調べている。
【東日本大震災】原発事故 100人超聴取へ 東電旧経営陣・班目氏ら 検察 来春立件判断 – MSN産経ニュース

◆今後はどうなる?

早ければ来年3月にも刑事立件の可否を判断するとみられる。
原発事故立件の可否、来年3月にも判断 検察当局 – 東日本大震災:朝日新聞デジタル

元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「不起訴処分にしたとしても、ほぼ確実に検察審査会に持ち込まれることになるだろう」と指摘。
東電の原発事故…「立件」に高い壁 – 政治・社会 – ZAKZAK

関連参考リンク

https://matome.naver.jp/odai/2135986032510921501
2013年02月03日